小林聖心女子学院小学校の試験では、どのようなことが見られるのでしょうか。
考査は三つの分野と親子面接で構成される
関連動画:小学校受験の試験内容と家庭学習について。この学校の個別情報を説明したものではありません。
学校のよくある質問では、入学試験がペーパーテスト、絵画・制作、集団行動の三つの分野と親子面接で構成されると説明されています。そのうえで、さまざまな視点から総合的に合否を判断していると述べられています。
過去の考査内容としては、ペーパー、行動観察、制作の三つが実施され、親子面接は考査日の前に行われていました。例年の順序は、ペーパーテスト、絵画制作、お弁当、行動観察の流れだったと伝えられています。
ペーパーの出題分野は、図形、数量、言語、記憶、推理、常識などと幅広く、なかでも常識分野からの出題が多いとされています。行動観察ではタブレットを使った質問が、制作ではブレスレット制作や課題画が出されました。
常識の問題は、季節を手がかりにする形が知られています。並んだ絵を見て、同じ季節にあたるものどうしを組み合わせるという出題で、行事や生き物、植物と季節が結びついているかどうかが問われます。
図形では、示された形を回したときに同じ形になるものを選ぶ回転図形が出ています。記憶は読み上げられた短いお話について答える問題、数量はものの数を比べたり残りを答えたりする問題、推理は決まりや順序から隠れた部分を考える問題が中心です。
制作で出されたブレスレット制作は、細かい作業を最後まで続けられるかどうかを、課題画は自分で考えて形にできるかどうかを見る課題です。行動観察のタブレットを使った質問も、機器に慣れているかどうかではなく、指示を聞いて落ち着いて答えられるかどうかが見られていると考えられます。
2027年度からSQを取り入れた入試へ
学校は、2027年度からSQ、すなわち社会的知能指数を取り入れた入試に変更すると説明しています。共感力や対人スキルなど、人間関係を円滑にする能力が観られることになります。
学校側は、これまで大切にしてきた目に見えない知性をより丁寧に見つめるための変更だと述べています。従来のペーパーテストによる基礎学力を大切にしながら、知識の量だけでなく、それをどのように活かし、人と関わりながら表現していくかという姿勢を見るものだと説明されています。
対話型の思考プロセス試問では、正解を早く導くこと以上に、なぜそう考えたのかという思考の過程に耳を傾けるとされています。言葉で十分に表現できなくても、身振りや指差しも含めて受けとめるという姿勢が示されています。
考査当日のスケジュール
2027年度の児童募集要項によれば、考査日は受付が8時から8時45分まで、考査が9時から12時までです。午前中の3時間をかけて実施されるため、複数の分野が順に行われることが時間からも想像できます。
持参品は、インターネット出願サイトから印刷した受験票、上靴、水筒とされています。筆記用具などは学校が用意するものと考えられ、家庭が持ち込むものは最小限です。水筒が指定されている点からも、長時間になることがうかがえます。
合格発表はインターネットの合否照会サイト上で行われます。募集要項には、考査の内容や結果についての問い合わせには応じられないと明記されています。当日の様子を子どもから聞き出そうとしすぎないことも、家庭の心構えの一つです。
月齢への配慮がある
よくある質問では、生まれ月が考慮されるかという問いに対し、試験内容によっては月齢を考慮してグループ分けを実施するなどの配慮があると回答されています。早生まれの家庭にとっては、安心できる情報でしょう。
ただし、配慮があることと、月齢差が消えることは違います。同じ月齢の中で見比べられるのであれば、その集団の中でどうふるまえるかが問われます。生まれ月を理由に準備を緩めてよいということにはなりません。
なお、受験番号は生年月日順に付けられます。逆に、生まれ月が早い子どもであっても、有利さが自動的に働くわけではありません。年齢相応の落ち着きや、話を最後まで聞く姿勢は、月齢とは別に育てていく必要があります。
家庭で積み上げられること
ペーパーは常識分野からの出題が多く、やや難しい問題も含まれます。基礎をしっかり固めたうえで応用問題にも取り組み、季節や生活にまつわる知識を日々の暮らしの中で身につけていきましょう。
行動観察と制作では、身体能力や器用さ以上に、協調性や生活習慣が評価されます。細かい指示も出されますので、日ごろから人の話を最後まできちんと聞ける姿勢を育てておくことが役立ちます。
7月には入試説明会と入試体験があり、前年度の実際の問題を教員が口頭で出題する形式が案内されています。試験の各領域と、学校が求める子ども像についても説明されますので、参加をおすすめします。ご家庭だけで判断に迷うときは、プロによる個別相談を承っております。あわせて個別家庭学習サポートもご活用ください。
2026年度入試はどのような日程で行われたのか
2027年度の入試に向かうときは、直前の年度がどのように進んだのかを知っておくと、準備の見通しが立てやすくなります。2026年度入試では、A日程とB日程の出願が2025年8月1日から23日まで、C日程の出願が2025年12月1日から19日までの期間で受け付けられました。出願はインターネットを使う方式です。
考査は、A日程が2025年9月6日、B日程が2025年9月8日、C日程が2026年1月17日に行われました。合格発表はそれぞれ、A日程が2025年9月7日、B日程が2025年9月9日、C日程が2026年1月19日です。考査の翌日には結果が伝えられる流れになっていたことがわかります。
夏の終わりに二つの日程が並び、年が明けてからもう一度機会がある。この組み立ては、家庭にとって準備の山をどこに置くかを決めるときの材料になります。ただし日程は年度ごとに見直されますので、2027年度の実際の日付は、必ず学校が公表する募集要項でご確認ください。
12年間の学びの枠組みから考査のねらいを読む
小林聖心女子学院は、小学校から高等学校までの12年間をひとつづきの教育としてとらえ、ステージI・ステージII・ステージIIIという三つの区分に分けています。発達の段階に合わせて、その時期に育てたい力を定めているという考え方です。
そのいちばん最初の入り口が小学校の入学ですから、考査で見られているのも、これから始まる長い時間をこの学校で過ごしていける土台があるかどうか、という視点になります。ペーパーの得点だけを見ているのではない、と考えたほうが実態に近いでしょう。
学校は宗教教育を柱のひとつに置いています。一日の始まりと終わりに祈る時間があり、週に一度はミサが行われ、心を静かにして過ごすひとときが日課のなかに組み込まれています。静かに座って人の話を聞く、自分のことばかりでなく周りに気持ちを向ける。そうした姿は、行動観察や制作の場面でも自然ににじみ出るものです。
英語教育やリーダーシップ教育、全人教育といった言葉も、学校が掲げているものです。特別な先取り学習を急ぐより、こうした学校の方向と家庭の育て方がずれていないかを確かめておくほうが、考査への備えとしては本質的だと考えています。
試験内容についてよくある質問
出題の内容は公表されていますか
学校が出題そのものを公表しているわけではありません。ただ、受験されたご家庭の話から、常識分野の季節の組み合わせや回転図形、タブレットでの質問、ブレスレット制作といった過去の出題の形は見えています(本文の「考査は三つの分野と親子面接で構成される」を参照)。年度によって扱われる内容は変わりますので、特定の問題を追いかけるより、ペーパー・行動観察・制作・親子面接という枠組みに対して、生活のなかで幅広く備えておくほうが確実です。
ペーパーだけを重点的に対策すればよいですか
考査は複数の分野で構成されていますので、ペーパーだけに時間を割く進め方はおすすめできません。手を使う制作や、集団のなかでの振る舞いは、短い期間では身につきにくい部分です。早い時期から少しずつ積み上げてください。
受験番号はどのように決まりますか
受験番号は生年月日の順に付けられるとされています。番号そのものに有利不利があるわけではありませんが、当日の待ち方や並び方に関わりますので、仕組みとして知っておくと落ち着いて過ごせます。
準備の進め方に迷ったときはどうすればよいですか
何から手をつければよいか決めきれないときは、いまのお子さまの姿を第三者に見てもらうのが早道です。個別相談や家庭学習サポートもご活用ください。
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