甲南小学校の過去問は、どう対策すればよいでしょうか。
出題そのものは公表されていない
関連動画:小学校受験の試験内容と家庭学習について。この学校の個別情報を説明したものではありません。
学校が示しているのは、適性テストが四つの領域から成るということまでです。どの分野から何問出るかといった具体的な情報は示されていませんので、出所の確かでない情報を鵜呑みにしないほうがよいでしょう。
入試説明会は2026年2月28日、5月30日、7月4日に予定されています。5月には学校説明会、6月には入試説明会が毎年開かれています。学校自身の言葉で語られる説明ほど確かな手がかりはありません。
オープンスクールや学校見学も随時受け入れられています。問い合わせフォームから相談できますので、実際に足を運んでから準備を組み立てましょう。
言語領域への備え
言語領域は、口頭での出題を聞き取り、指示どおりに答える形式が基本になります。問題文を目で読む練習よりも、耳で聞いて理解し、最後まで待ってから手を動かす練習のほうが重要です。
読み聞かせを毎日続けてください。読み終えたあとに、誰が出てきたか、何をしたかを子どもの言葉で言わせてみると、聞き取れているかどうかが確かめられます。
ものの名前を正しく知っていることも、この領域の土台になります。散歩や買い物の中で目にしたものの名前を口に出し、図鑑で確かめる時間を持ちましょう。
数と図形の領域への備え
数量では、指で押さえながら確実に数える習慣をつけておきましょう。急いで数えると見落としが出ます。合わせる、分ける、比べるといった操作も、おはじきなどを使って手で確かめさせてください。
図形は、頭の中だけで考えようとすると急に難しくなります。まずは実際の紙やカードを回して、重なる形を目で確かめる経験を重ねてから、紙の上の問題へ進みます。
問題を解いたあと、なぜその答えになったのかを子どもの言葉で説明させてください。枚数をこなすことが目的になると、子どもは作業として処理するようになります。
生活適応領域と運動能力テスト
生活適応領域は、問題集の形にはなりにくい部分です。自分のことを自分でする、道具を片付ける、あいさつをするといった日々の習慣が、そのまま表れます。
この学校は、日本の伝統文化学習を通じて礼儀作法を身につけることを教育方針に掲げています。生活の中で身についた所作は、当日だけ取りつくろっても伝わりません。
運動能力テストでは、運動しやすい服装と運動靴で来校します。特別な技能は求められません。合図の前に動き出さない、終わったら静かに待つといった約束を守れるかどうかも見られています。
二つの日程をどう使うか
入学試験はA日程とB日程の二回です。A日程の考査は2026年9月5日、B日程は2027年1月30日です。B日程の募集人員は若干名ですから、A日程が中心になります。
A日程を受験した家庭がB日程も受ける場合、面接は本人のみとなります。一度の結果ですべてが決まるわけではないという構造を、家族で共有しておきましょう。
選抜料は各日程20,000円で、提出された書類と選抜料は返還されません。試験の内容や日程は年度によって変わりますので、最新の内容は公式の入学案内でご確認ください。ご家庭だけで判断に迷うときは、プロによる個別相談を承っております。あわせて個別家庭学習サポートもご活用ください。
1912年から続く教育の形が、傾向の背景にあります
出題そのものが公表されていない学校では、その学校がどんな考えで作られたのかを知ることが、いちばん確かな手がかりになります。甲南小学校の創立は1912年、明治45年のことです。創立者は平生釟三郎という人物です。
平生釟三郎は1866年、いまの岐阜県加納町にあたる土地に生まれました。東京高等商業学校、のちの一橋大学を卒業し、1893年に神戸商業学校へ赴任しています。1900年以降は保険会社に移り、その経営を軌道に乗せました。教育の世界と実業の世界の両方を歩いた人だということです。
1911年に甲南幼稚園を創立し、その翌年にあたる1912年に甲南小学校を創立しました。さらに1936年には甲南高等学校の設立に力を尽くしています。幼稚園から始めて、小学校、そして高等学校へと段階的に広げていった歩みが、いまの学園の形につながっています。
一人の人物が構想し、100年を超えて受け継がれてきた教育です。だからこそ、掲げられている言葉には具体的な中身があります。傾向を追いかける前に、まずこの背景を押さえておきたいところです。
学校の言葉から読み取れる観点
甲南小学校は建学の精神として、人格の修養と健康の増進を第一義とし、個性に応じて生まれ持った才能を伸ばしていく、という考え方を掲げています。学力を第一に置いていないところが特徴です。
目指す子どもの姿として示されているのは、思いやりのある子、あきらめない子、考える子の三つです。この三つは、そのまま考査で見られる観点として読み替えることができます。集団のなかで人に気持ちを向けられるか、うまくいかない場面で投げ出さないか、指示に従うだけでなく自分で考えようとするか、ということです。
教育の方針としては、徳育・体育・知育のバランスのとれた人間教育を基礎に据えること、一人ひとりがのびのびと個性を発揮できる教育を行うこと、日本の伝統文化の学習を通じて礼儀作法を身につけるとともに国際理解教育に積極的に取り組むこと、が示されています。
過去問の傾向を追う時間と同じくらい、この三つの言葉を家庭でどう受け止めるかを話し合う時間を持ってください。学校選びの軸そのものがはっきりしてきます。
入学後の学びを知ると、備え方が決まります
入試の傾向は、入学後にどんな学びが待っているかと切り離せません。甲南小学校では、体育の時間に水泳や駆け足といった種目が位置づけられ、体そのものを鍛えることが重んじられています。
また、茶道、竹馬、将棋、和太鼓、ロボットなどに取り組む「KONANチャレンジ」という活動が用意されています。伝統に触れるものから、体を使うもの、手を動かして考えるものまで幅があります。高学年が中心となって進める委員会の活動もあり、放課後の時間を有効に使える環境が整えられているとされています。
国際理解の面では、オーストラリアのアンブローズ・トリーシー・カレッジという男子校との交流や、イギリスのケンブリッジ大学の学生との交流が行われているとされています。
こうした学びに向かっていける子かどうか。それが、考査という短い時間のなかで見られていることの中身だと考えられます。初めてのものにおもしろがって手を伸ばせるか、思いどおりにいかなくても続けられるか。家庭で育てておけるのは、そうした構えの部分です。
傾向を追うより、学校を見に行くほうが早いこともあります
2027年度入試に向けては、学校説明会が2026年2月28日、5月30日、7月4日に予定と案内されています。冬の終わりから夏の初めまで、およそ半年のあいだに三度の機会があるということです。
過去の出題を推測することに時間を使うより、この三度に足を運んで、そのときどきに語られる言葉を書き留めておくほうが、はるかに具体的な材料になります。予定は変更されることがありますので、申し込みの方法とあわせて学校の案内でご確認ください。
過去問と傾向についてよくある質問
過去問題は配布されていますか
学校から過去問題が配布されているという案内は確認できていません。市販の教材で基礎を固めつつ、学校説明会などで語られる言葉を丁寧に拾うほうが実際的です。
何年分をさかのぼればよいですか
年度をさかのぼるほど、いまの学校の姿からは離れていきます。古い情報を集めることより、直近の説明会で示される方向を押さえるほうが役に立ちます。
月齢は考慮されますか
月齢への考慮はないとされています。早生まれのお子さまは、その分だけ準備の時間を早めに確保しておくと安心です。
情報の取捨選択に迷ったときは
集めた情報をどう使うかで結果は変わります。個別相談では、いまのお子さまに必要な順番を一緒に整理しています。
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