甲南小学校の教育には、どのような特色がありますか。英語も気になります。
創立者が掲げた教育理念
学校は、創立者である平生釟三郎が掲げた教育理念に基づき、徳・体・知のバランスのとれた教育を通して、世界に通用する人物と心豊かな人間性の育成を行っていると述べています。
建学の精神は、人格の修養と健康の増進を第一義とし、個性に応じて天賦の才能を発揮させることです。1911年に甲南幼稚園、翌1912年に甲南小学校が創立されました。
目指す子どもの姿として、思いやりのある子、あきらめない子、考える子の三つが掲げられています。学年に応じた教育活動が行われています。
徳育・体育・知育の三本柱
徳育では、相手への思いやりの心と感謝の心を育て、社会性を養うとともに、人格形成に力点を置いた心豊かな児童を育むとされています。その一端を担うのが礼儀作法の学習です。
体育では、遠足、運動会、水泳、駆け足などを通して体力と精神力を強化します。雲梯、竹馬、一輪車、鉄棒、なわとびといったチャレンジ種目にも積極的に取り組ませています。
知育では、基本的な学習習慣を確実につけ、児童の能動的な参画を意識した学習によって、思考力、探究力、伝達力、表現力などを養うとされています。
1年生から週3時間の英語
日本人とネイティブの英語教員や講師がチームとなって授業を行っています。1年生から週3時間の英語教育が行われ、海外姉妹校との国際交流など、英語を使う機会も数多くあります。
オーストラリアの2つの学校と姉妹校提携をしています。また、英国ケンブリッジ大学の学生が来日し、およそ2週間の交流授業も行われます。
5年生では、希望者20名によるオーストラリア交流旅行も実施されています。教室で学んだ英語を、実際に使う場面が用意されています。
日本文化学習と専科の授業
6年間で小笠原流煎茶道の講師から、日本に昔から伝わるしきたりや行事の意味を学び、体験します。礼儀作法とともに、自国の文化への理解を深められる時間です。
1学年2クラスで、担任と副担任の3名体制によるきめ細かな教育が行われています。英語、体育、音楽、図工では専科の教員による指導が行われます。
国際理解教育、日本文化学習、環境学習、校外学習などを通して、さまざまな体験を得られる学習が取り入れられています。環境学習は甲南三学園と一緒に行われます。
学びを支える仕組み
土曜日は月に2回程度、3校時までの午前授業があります。3年生以上は土曜授業のあとに補習が実施されます。
6年生になると希望者による7校時の補習も行われます。夏休みには夏期講習もあり、全員が基礎学力を身につけられるように取り組んでいると学校は説明しています。
年間行事には、甲南三学園合同の農業体験学習である田植えや稲刈り、住吉川の環境学習、持久走のマラソンなどがあります。実際の様子は説明会で確かめてください。ご家庭だけで判断に迷うときは、プロによる個別相談を承っております。あわせて個別家庭学習サポートもご活用ください。
KONANチャレンジという名の活動
甲南小学校の学びを語るうえで欠かせないのが、KONANチャレンジと呼ばれる活動です。取り上げられているものには、茶道、竹馬、将棋、和太鼓、ロボットなどがあります。
並べてみると、その幅の広さがわかります。茶道や将棋のように、決まった型のなかで心を落ち着ける学び。竹馬や和太鼓のように、体を使って呼吸を合わせる学び。ロボットのように、手を動かしながら順序立てて考える学び。方向のまったく違うものが、ひとつの枠のなかに並んでいます。
これは、どの子にも入り口が用意されている、ということでもあります。運動が得意な子も、じっくり考えるのが好きな子も、それぞれに自分の得意が見つかる。個性に応じて生まれ持った才能を伸ばす、という建学の精神が、活動の形になって表れているわけです。
高学年になると、中心となって進める委員会の活動もあります。放課後の時間を有効に使える環境が整えられているとされていますので、授業が終わったあとの時間も、学校のなかで充実させることができます。活動の内容は年度によって変わりますので、詳しくは学校の案内でご確認ください。
創立者の歩みが、教育の形をつくりました
掲げられている言葉の背景には、創立者その人の歩みがあります。平生釟三郎は1866年、いまの岐阜県加納町にあたる土地に生まれました。東京高等商業学校、のちの一橋大学を卒業しています。
1893年に神戸商業学校へ赴任し、教育の現場を経験しました。1900年以降は保険会社に移り、その経営を軌道に乗せています。教育と実業の両方を歩いた人だということが、この経歴からわかります。
1911年に甲南幼稚園を創立し、その翌年にあたる1912年に甲南小学校を創立しました。さらに1936年には甲南高等学校の設立にも力を尽くしています。幼稚園から始めて、小学校、そして高等学校へと段階的に広げていった歩みが、いまの学園の形につながっています。
社会で実際に働く人がどんな力を必要とするかを知っていた人が構想した学校です。徳育と体育を知育の前に置く発想も、机の上の学力だけでは足りないという実感から出てきたものだと考えると、腑に落ちるところがあります。
交流している海外の学校を、名前まで知っておく
国際理解の取り組みについては、交流先の学校名まで押さえておくと、志望を語るときの言葉が具体的になります。オーストラリアのアンブローズ・トリーシー・カレッジという男子校との交流が行われているとされています。また、イギリスのケンブリッジ大学の学生との交流も行われています。
教育の方針としても、日本の伝統文化の学習を通じて礼儀作法を身につけるとともに、国際理解教育に積極的に取り組むことが掲げられています。自分の国の文化を知ることと、外の世界を知ることが、対になって置かれている点が特徴です。
海外の学校と交流するとき、自分の国のことを何も語れなければ、対話は成り立ちません。茶道や和太鼓といった活動が用意されていることと、海外との交流があることは、実は同じ考え方から出ています。この結びつきに気づいておくと、この学校の教育の全体像がつかめます。交流の内容は年度によって変わりますので、最新の実施状況は学校の案内でご確認ください。
入り口の設計にも、教育の考え方が表れています
どんな教育を行うかは、どんな子どもを迎えるかという入り口の設計にも表れます。2027年度入試について公表されている情報では、考査はペーパー、口頭試問、行動観察、運動という区分で行われ、これに面接が加わるとされています。面接は親子で臨むもの、志願者に対するもの、保護者に対するものが示されています。
机に向かう力だけでなく、言葉にする力、集団のなかでの姿、体の使い方まで見る。徳育・体育・知育のバランスを掲げる学校らしい構成だと言えます。教育の中身と入試のあり方が地続きになっているわけです。
なお、月齢への考慮はないとされています。生まれ月にかかわらず同じ条件で見られるということですので、早生まれのお子さまのご家庭は、その分だけ準備の時間を早めに確保しておくと安心です。
また、土曜日の授業については資料によって記載が異なります。2027年度入試の案内によると、土曜授業は実施されていないとされており、この記事の前半でご紹介した内容とは一致しません。週の過ごし方は通学の計画にも関わる部分ですので、最新は学校の募集要項でご確認ください。
教育内容についてよくある質問
学校の規模はどのくらいですか
児童数はおよそ360名、1クラスは30名ほど、教員は30名とされています。1学年にある程度の人数がそろっている環境です。
入学までに英語を学ばせておくべきですか
入学前に英語ができることが求められているという案内は確認できていません。それより、日本語で自分の考えを言葉にする力を育てておくほうが、その後の伸びにつながります。
KONANチャレンジには全員が参加するのですか
参加の形や対象の学年については、公表されている情報が限られています。学校説明会で直接おたずねになるのが確実です。
教育の中身を確かめたいときは
2027年度入試に向けては、学校説明会が2026年2月28日、5月30日、7月4日に予定と案内されています。学校選びに迷うときは、個別相談もご利用ください。
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