智辯学園和歌山小学校では、過去にどのような問題が出ましたか。
推理の出題例
関連動画:小学校受験の試験内容と家庭学習について。この学校の個別情報を説明したものではありません。
推理では、系列の問題が出されています。絵が一定の決まりに沿って横に並んでおり、その途中が空いています。並び方の決まりを自分で読み取って、空いた場所に入るものを選ぶ、という形の問題です。
並んだ絵の規則を見つけ出し、空いた場所に入るものを選ぶ問題です。規則そのものが問題ごとに変わりますので、覚えた解き方をあてはめるだけでは通用しません。
家庭で練習するときは、まず声に出して規則を説明させてみてください。説明できるということは、規則を見つけられているということです。
ペーパー全体の傾向
ペーパーテストは、お話の記憶、数量、図形、推理、言語などの幅広い分野から出題されています。図形と数量の分野では、さまざまな内容が年度ごとに入れ替わって出題されてきました。
一つの分野でも出題されるバリエーションが多いため、出題形式がどのようなものでも対応できるように、しっかりとした学習が必要になります。まず基礎基本を確実に身につけましょう。
お話の記憶は毎年出題されています。本の読み聞かせは、記憶力、想像力、思考力などを養うことができ、すべての学習の下地作りになります。
お話の記憶と言語の出題例
お話の記憶は、読み上げられた短いお話を聞いたあとで、出てきたものや、登場人物がしたこと、その順番などを答える形で出されています。手元の紙に書かれた文章を読むのではなく、耳から入った内容だけを頼りに答える点が、この分野の難しさです。
お話そのものは長くありませんが、途中で聞き逃すと後の設問がまとめて崩れます。読み聞かせのあとに、誰が出てきたか、どんな順番だったかを子どもの言葉で言わせる練習が、そのまま対策になります。
言語の分野では、個別テストのなかでしりとりのカードを使う課題が出されています。カードの絵が何であるかを正しく言葉にできて、そのうえで音のつながりをたどって次を選べるか、という二段構えの課題です。
ものの名前があいまいなままだと、音をつなげる段階に進めません。台所や散歩の途中で目に入ったものの名前を口に出す、といった日々のやりとりが土台になります。
図形と数量の出題例
図形は、重ね図形、合成、同図形探し、点図形模写などが中心に出題されています。透かして重ねたらどうなるか、いくつかの形を組み合わせると何になるかを問うものです。
同図形探しは、たくさん並んだ形のなかから見本と同じものを選ぶ問題です。点図形模写は、点が等間隔に並んだ枠のなかに、見本と同じ形になるよう線を引いていく問題になります。前者は目で細かく見比べる力、後者は見た形を手で再現する力を見るもので、求められる力が違います。
数量では、単に数を数える力だけではなく、まぎらわしい絵が混在している中から、1番多いものを多い分だけ答えるなど、観察力も求められる問題が出されています。
数える力と見比べる力は別のものです。急いで数えると見落としが出ますので、指で押さえながら確実に数える習慣をつけておきましょう。
個別テストと行動観察の出題例
個別テストは4人ずつで実施されます。過去には、折り紙、ハサミ、のりなどを使った工作や、立体と平面のパズルなどが出されました。
主に制作の課題ですが、パズルやしりとりカードを使っての課題も出題されます。指示された内容を理解し、根気強く丁寧に取り組めるようにしておきましょう。
行動観察では、歌、踊り、コップを工夫して高く積み上げるといった課題が出されました。感染症の状況が落ち着けば、集団行動に戻す予定であるとされています。
制作の課題では、指示を聞いてから作りはじめ、途中で手が止まらずに仕上げられるかどうかが見られます。仕上がりの美しさだけを競う場ではなく、道具を安全に使えるか、使い終えたものを元に戻せるかという生活の面も一緒に見られる形です。
パズルは、平面のものと立体のものの両方が出されています。同じパズルという言い方でも、平らに並べて形を作るものと、積み木のように組み上げるものでは頭の使い方が変わりますので、どちらも触れておきたいところです。
コップを高く積み上げる課題には、正解が一つに決まりません。どう積めば倒れないかを試しながら進める課題ですので、失敗したあとに立て直せるか、まわりの子と場所や道具を分け合えるかといったところに、その子の様子が表れます。
過去問との向き合い方
問題を解いたあと、なぜその答えになったのかを子どもの言葉で説明させてください。バリエーションの多い学校では、答えを覚える学習は役に立ちません。
折り紙、はさみ、のりは、日常的に触れておくことが何よりの準備です。道具を安全に扱い、片付けまでを自分で行う習慣をつけましょう。
親子面接は考査日の前に実施されます。出題内容は年度によって変わりますので、最新の情報は公式の募集要項でご確認ください。ご家庭だけで判断に迷うときは、プロによる個別相談を承っております。あわせて個別家庭学習サポートもご活用ください。
公表されている志願者数から見える入試の規模
出題の傾向を追う前に、入試そのものの規模を知っておきましょう。智辯学園和歌山小学校の志願者数は、5年分が男女別に公表されています。
2026年度入試は男子27名・女子23名の合計50名、2025年度は男子27名・女子31名の合計58名、2024年度は男子37名・女子26名の合計63名でした。2023年度は男子40名・女子36名の合計76名、2022年度は男子46名・女子35名の合計81名です。5年で見ると、志願者数はゆるやかに減っています。
ただし、この数字がA日程・B日程・C日程を合わせたものなのか、いずれか一つの日程の数字なのかは、資料からは読み取れません。ここを断定すると見方を誤りますので、あくまで公表されている数字として受け止めてください。
また、合格者数は公表されていません。そのため、何人に一人が合格したのかという実質倍率を算出することはできません。数字を追いかけるより、考査で示されている区分に沿って準備を進めるほうが確実です。ここに挙げたのは2026年度までの数字で、最新の状況は学校の募集要項でご確認ください。
学校が育てようとしている力を知る
過去問に取り組むときは、その問いがどんな力を見ようとしているのかを考えると、対策の方向が定まります。
智辯学園和歌山小学校は、「能力の最大伸長」と「人間性の陶冶」を教育理念に掲げています。学力を伸ばすことと、人としての土台を育てることを、どちらも柱として据えているということです。仏教の教えに基づいた宗教的情操による情感をはぐくむ教育を実践し、感謝の心を持った人間を育てることを目指しているとされています。
授業のしくみにも特徴があります。教科・学年の状況に応じて教科担任制を実施し、低学年からはティームティーチングを導入しています。さらに、学級担任を固定せず、2クラスを複数の教員が担当するチーム担任制がとられています。教科担任制が授業の専門性に重きを置くのに対して、チーム担任制は学習面と生活面を多角的に支えることに重点を置く形です。
5・6年生では、2学年合同のゼミで専属の教員と探求活動を行う、探求クロスカリキュラムが導入されています。
過去問と対策についてよくある質問
過去問題集は学校から出ていますか
学校から過去の問題そのものが公表されているわけではありません。公表されているのは考査の区分で、ペーパー、個別テスト(制作、図形)、集団行動、行動観察、そして親子面接が示されています。この枠組みに沿って準備を組み立てていくことになります。
志願者数が減っているなら対策は軽くてよいですか
志願者数は2022年度の81名から2026年度の50名へと減っています。ただ、合格者数が公表されていないため、競争の中身までは分かりません。数字の増減で準備の量を決めるのではなく、考査の区分をひととおり経験しておくことのほうが大切です。
面接の日程は考査と同じ日ですか
親子面接は考査日の前に実施されると示されています。準備の順番を組み立てるときは、この点を踏まえておきましょう。
いつから準備を始めればよいですか
考査には制作や集団行動が含まれており、短い期間で仕上がるものではありません。とくに集団の中でのふるまいは、日々の生活の積み重ねがそのまま出ます。年長になってから慌てるより、早い時期から少しずつ経験を重ねていく形が向いています。
学校を直接見る機会も対策の一部です
問題集に向かう時間と同じくらい、学校そのものを見ておく時間にも意味があります。2027年度に向けては、親子学校体験会が2026年5月16日、入試説明会が2026年6月20日、オープンスクールが2026年12月5日、学校説明会が2027年3月6日に予定されています。
親子で参加できる体験の機会が早い時期に用意されているのは、この学校の入試を考えるうえでありがたい点です。実際に校舎に入り、先生方の話し方や子どもたちの様子を見ておくと、家庭での準備の方向が具体的になります。
情報教育にも力が入れられており、児童1人に1台の端末が用意され、全授業で活用されていると公表されています。初歩的な使い方から、情報を集めて伝える手段としての利用、映像制作やプログラミングまで幅広く扱い、生成AIの利活用も学習の一部に取り入れられています。便利さと不便さ、取り扱いのモラルを体験しながら学ぶという考え方です。
日程は変更されることがありますので、参加を考える場合は学校の案内で最新の情報をお確かめください。
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