小学校6年間をどの学校で過ごすかにより、お子さまの学力や価値観は大きく変容します。近年では受験ありきで志望校選びをする方が増えており、「どこの小学校に進学させるべきか」と頭を悩ませている方が多いようです。本記事では、志望校の選び方について解説します。
【小学校受験】卒業後の進路を踏まえた志望校選び
従来は、「この学校に行かせたい」という志望校ありきで受験する方が大多数でした。しかし、近年は卒園後の選択肢のひとつとして私立小学校を受験する方が増えています。その背景には、次のような理由があります。
共働きのご家族やパワーカップル
共働き・パワーカップルのご家庭が⼩学校受験に参戦し始めたのが理由のひとつです。インターナショナルスクールや海外留学、私⽴中学校受験と共に私⽴⼩学校受験も選択肢のひとつとされるようになりました。
中学受験の回避
中学受験が過熱化の一途を辿る中、「過酷な中学受験を回避させたい」という思いから小学校受験をする方が増えています。万が一小学校受験で志望校に合格できなくても、中学受験で再チャレンジできるというのもメリットです。
私立小学校の学校改革
私立小学校では、時代の変化に合わせて様々な教育改革に取り組んでいます。ICT教育、英語教育、芸術教育などの独自のカリキュラムは、公立学校では会得できない幅広く奥深い学びを提供してくれます。アフタースクールが併設されている学校も増えており、保護者のニーズに応えてくれる学校も多くなっています。
【小学校受験】卒業後の進路は?
私立小学校を卒業した後の進路には、大きく4つのパターンがあります。
大学附属校①
大学まで一貫した教育を受けることができる附属校です。学内考査・審査は必要であるものの、基本的には大学まで進学する児童が大多数です。青山学院初等部や慶應義塾幼稚舎などがこの学校群に当たります。
大学附属校②
大学の附属校ではありますが、大学のみ外部に出る率が高い学校です。学部選択の都合で受験が必要だったり、より高い偏差値の大学を目指して受験をしたりします。学習院初等科や成蹊小学校などがこの学校群に当たります。
小中高一貫校
小学校(幼稚園)から高等学校まで一貫した教育を受けられますが、大学を持たないため、卒業後は全員が大学受験に挑戦する学校です。暁星小学校や東京女学館小学校などがこの学校群に当たります。
中学受験校
在校生のほとんどが中学校受験に挑戦する学校です。附属中学があっても中学受験が当たり前であったり、附属中学が男子校 / 女子校であるため、性別により外部受験が必要であったりします。昭和女子大学附属昭和小学校や洗足学園小学校などがこの学校群に当たります。
【小学校受験】志望校の選び方
志望校を選ぶ際には、7つのステップを踏むことが大切です。ステップをきちんと踏むことで、ご家庭やお子さまに合った志望校選びができるようになります。
STEP1 ご家庭の教育方針を考える
まずは、ご家庭の教育方針を考えます。ご家庭の教育方針を考えることは、志望校選びだけでなく、願書作成や面接対策の土台になる重要な要素です。
教育方針とは「お子さまにどのように育ってほしいか。」という理想や希望を言語化したものです。漠然と「いい大学に入ってほしいな。」「中学校受験はさせたくないな。」「のびのびとした環境で育てたいな。」といったイメージではなく、「このような大人に成⻑することでこんな風に社会に貢献してほしい。そのためにこのような進路を選んでほしい。」というロジックで考えるようにしましょう。
STEP2 「卒業後の進路4パターン」から優先度が高い順に2つを選択する
上記でご紹介した「卒業後の進路」の4つパターンから最大で2つに絞ります。ご家庭の教育方針を定めることで、どの進路がお子さまやご家庭に適しているかを判断することができるはずです。
STEP3〜
STEP3以降は、「この1冊で運命の学校が見つかる 志望校の選び方マニュアル 卒業後の進路から選択編」にて詳しく解説しています。また、志望校選びにおけるNG例も解説していますので、このマニュアルをお読みいただければ、より納得して志望校選びができるはずです。
【この1冊で運命の学校が見つかる 志望校の選び方マニュアル 卒業後の進路から選択編】(サンプル)

【小学校受験】志望校の選び方|まとめ
小学校受験は、お子さまの人生の通過点です。そのため、志望校選びでは、卒業後の進路を踏まえて選択することが大切です。安易に志望校を選んでしまうと、入学後に後悔してしまうことになりかねません。お子さまと親御様が納得して入学できるように、「志望校の選び方マニュアル」をご活用いただき、じっくりと志望校選びをしていただけたらと思います。
学校見学・説明会で見るところと、記録のしかた
パンフレットやホームページで分かることは、どの学校もよく似ています。実際に足を運んだときにしか分からないところを、あらかじめ決めて見に行くと迷いが減ります。
行く前に決めておくこと
- 行く時間帯……可能であれば、平日の登校時間に一度、通学経路をたどってください。休日の昼に行った印象と、朝の混雑の中を歩く印象はまったく違います。
- だれが行くか……お父様とお母様が別々の回に行き、あとで印象を突きあわせる方法もおすすめです。同じ場所を見ても、気になる点は驚くほど違います。
- 聞くことを3つに絞る……その場で思いつくままに質問すると、聞きたかったことを聞き逃します。前もって3つに絞って紙に書いていってください。
当日に見るところ
- 在校生の様子……あいさつの有無より、廊下ですれちがったときの表情を見てください。6年後のお子さまの姿として想像できるかどうかが判断の材料になります。
- 先生と子どもの距離……声のかけ方、しゃがんで話すかどうかなど、ふるまいのほうが方針を表します。
- 校舎の使われ方……掲示物が最近のものか、作品がどう飾られているか。日常が見える場所です。
- 1日の流れ……登校時刻、下校時刻、放課後の過ごし方。ご家庭の生活と合うかを具体的に想像してください。
記録は「学校ごとに1枚」で残す
見学が3校をこえると、記憶はまざります。学校ごとに1枚の紙を作り、日付・だれが行ったか・よかった点・気になった点・その日に感じた順位を書いてください。あとで願書や面接の準備をするとき、この紙がそのまま材料になります。書き方はエピソードの見つけ方の考え方が役に立ちます。行った学校にお礼を伝える場合は、お礼状の書き方もあわせてご覧ください。
迷って決めきれないときの考え方
順位をつける前に、条件を3つに分ける
学校選びの条件は、次の3つに分けると整理できます。
- ゆずれない条件……通学時間、宗教教育の有無、共学か別学か、など。ここが合わない学校は、どれだけ評判がよくても外します。
- あると助かる条件……預かりの仕組み、給食、行事への保護者の関わり方、など。ご家庭の生活に直接ひびく部分です。
- あこがれの条件……知名度、制服、大学までの道すじ。大切ではありますが、いちばん最後に置いてください。
この3つを、お父様とお母様がそれぞれ別の紙に書いてから見せあうと、意見の食いちがいがどこにあるかがはっきりします。ちがいが出たときは、どちらが正しいかではなく「どちらがお子さまに合うか」で決めてください。
時期ごとの決め方
- 年中……できるだけ多くの学校を見る時期です。この段階で1校にしぼる必要はありません。
- 年長の春……ゆずれない条件で候補をしぼります。この時期に通学時間を実際に測っておくと、後で悩みません。
- 年長の夏……第一志望を決め、そこに向けた準備を固めます。ここから先は、迷い続けるほうが失点につながります。
- 直前期……志望順位を変えない時期です。気持ちが揺れたときは、見学のときに書いた紙を読み返してください。
やりがちな失敗と、その理由
- まわりの評判で順位を入れかえる……評判は、ご家庭の条件を反映していません。合う・合わないは、それぞれのご家庭で違います。
- むずかしさだけで並べる……小学校受験では順位の数字がそのまま結果につながりません。考え方は偏差値とは何かをご覧ください。
- 通学時間を甘く見る……6年間、毎朝続く負担です。片道の時間だけでなく、乗りかえの回数と混雑の度合いまで確かめてください。
- 教育方針をあとまわしにする……宗教教育のある学校は、家庭の関わり方も変わります。カトリック小学校の受験もあわせてお読みください。
- お子さまに一度も学校を見せない……通うのはお子さまです。行事や公開日に一度連れて行くだけでも、本人の気持ちが変わります。
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