小学校について、詳しく教えていただけますか?
入学考査の一環として、保護者作文や保護者アンケートを実施する小学校があります。「保護者アンケート」と聞くと選択式のアンケートを想像するかもしれませんが、実際は与えられたテーマについて文章で意見を記述する「保護者作文」というケースもあります。
保護者作文・保護者アンケートは、適切な対策をしていないと制限時間内に書き終えることすら困難です。そこで本記事では、「小学校受験 保護者作文教材 回答例、Q&A付き」から抜粋して、保護者作文・保護者アンケートについて解説します。
大切なのは、以下の3点です。
・保護者作文(保護者アンケート)の意味
・保護者作文で問われる内容
・実際にどんなテーマが出されているか
小学校の個別相談、家庭学習サポート、願書作成、面接対策を行う筆者が詳しく解説していきます。
小学校を受験される方は、ぜひ参考にしてくださいね!
【小学校受験】保護者作文(保護者アンケート)の意味
入学考査の一環として保護者作文(保護者アンケート)が行われる理由は大きく分けて4つあります。
ご家庭の志望度を測るため
質の良い保護者作文を書くには、願書・面接対策と同様に学校研究が必須です。学校の方針を深く理解していることが伝わるような内容が書ければ「このご家庭は本気でわが校を志望してくれているのだ。」と、学校側からプラスの評価を得ることができます。
学校の教育方針とご家庭の教育方針の一致を測るため
保護者作文のテーマでは、直接的または間接的に「ご家庭の教育方針」を問うようなテーマが設定されます。「家庭においての両親の役割は?」「保護者同士がSNSで交流することの是非」「お子様が学校に行きたくないといった時の対応」など、突然聞かれた場合、瞬発的に答えることが難しいような問いを投げかけられることも多いのが保護者作文です。保護者作文でこういった質問をする意図は、ご家庭の教育方針に対する本音をひきだし、学校方針との一致を測りたいからです。
学校への協力・貢献の姿勢を測るため
学校への協力・貢献の姿勢を測るテーマは、特に国立小学校に多い印象です。「仕事と役員活動が重なったときの優先の考え方」「在学中に引き受ける役員への参加」といったように、学校への協力や保護者の活動に対する考えをストレートに問われることも少なくありません。
親御様の常識力や教養、人間性を知るため
保護者作文では時に「どうしてこんなこと聞くのだろう?」と戸惑うような、明確な答えが存在しないテーマを聞かれることがあります。「少人数学級についての考え」「学ぶことの意味」「子ども同士のけんかで、わが子が被害を訴えているときの対応」など、書く人が100人いれば100通りの答えが生まれる小論文に近いようなテーマです。そして、こういった自由テーマを設定する学校は、国立・私立小学校を問わずに年々増加傾向にあります。その理由は、親御様の常識力や教養をはかり、その人間性を知りたいからです。
【小学校受験】保護者作文で問われる内容
保護者作文のテーマは学校によって様々です。ただ、大きく分類すれば3つのテーマに分けることができます。それぞれのテーマの本質を理解することで、何を書くべきかがわかるようになります。
志望動機や教育方針に関するもの
「本校の教育で期待すること」や「学校の教育方針をふまえた保護者の役割」といった志望動機や教育方針に関するテーマがこれに当たります。また「不確実性な将来において、お子さまをどのように育てたいか」というテーマも同様です。このようなテーマでは、願書と一貫性のある答えを書くことが需要です。
子どもやその家族に関するもの
「お子さんの長所と短所」「家庭における母親(父親)の役割について」などのテーマがこれに当たります。こちらのテーマも、問われているのは「家庭の教育方針」です。具体的なエピソードを交えて、家族としてどのように向き合いどのようなサポートしながら子どもの成長を促しているかまで書くことが重要です。
保護者の価値観に関するもの
「友だちとのけんかで登校を渋ったときの関わり方」「同じ学校の子どもが公共の場で騒いでいた場面での対応」といった、保護者の価値観に関するテーマも頻出です。このテーマでは「学校理解」や「学校への協力意向」を問われています。
【小学校受験】実際にどんなテーマが出されているか
これまでに出された設問を並べてみると、大きく三つの方向に分かれます。
学校理解と教育方針を確かめるもの
- 本校の教育に期待することを書かせる設問が出ています。教育方針を理解したうえで保護者はどのような役割を担うのか、というところまで踏み込まれることもあります
- 先の見通しが立ちにくい社会の中で、お子さまをどう育てていきたいかを書かせる設問も見られます
家庭のしつけとお子さまの姿を確かめるもの
- お子さまの長所と短所を書かせる設問は定番です
- ご家庭における父親・母親それぞれの役割を書かせる設問も出ています。いずれも具体的な出来事を添えて、どう関わってきたかまで書くことが求められます
学校への協力と保護者の価値観を確かめるもの
- お仕事と役員の活動が重なったときにどちらを優先するか、在学中の一定期間は役員をお願いしているが引き受けられるか、といった協力の姿勢を正面からたずねる設問が出ています。国立小学校で多く見られる形です
- お子さまが友だちとけんかをして学校へ行きたくないと言い出したらどうするか、同じ学校の子が公共の場で騒いでいるのを見かけたらどうするか、という場面を示して対応を書かせる設問も出ています
- 少人数の学級をどう思うか、学ぶとはどういうことかというように、正解のないテーマを書かせる設問も、国立・私立を問わず増えています
正解のないテーマほど、書かれた結論そのものより、そこへ至る考えの筋道が読まれます。ご家庭の立場を一つ決め、実際にあった出来事を一つ添えて書き切ることを目安にしてください。
【小学校受験】保護者作文を書く前にやるべきこと
本番一発勝負で保護者作文を書くのは無謀です。保護者作文があるとわかっているのであれば、「学校研究」「過去テーマの研究と書く練習」「オリジナル定型文の作成」「持ち物の準備」があります。
「学校研究」は、学校のホームページ、パンフレット、説明会、見学会、個別相談会など、あらゆる機会を利用して行いましょう。在校生やその保護者と接点を持つのもよいですね。学校研究を進めることで、保護者作文のねらいや、学校の先生が求めている回答を理解することができるようになります。
「過去テーマの研究と書く練習」「オリジナル定型文の作成」「持ち物の準備」の3つについては、「小学校受験 保護者作文教材 回答例、Q&A付き」にて詳しく解説していますので、そちらを参考にしてください。特に、オリジナル定型文を作成しておくことで、保護者作文を効率よく書けるようになりますので、正しい書き方を理解した上で定型文を作成しておくことをおすすめします。
【小学校受験】保護者作文でよくあるテーマと回答例
保護者作文では、よく出されるテーマがあります。よく出されるテーマで作文練習をすることで、本番への対応力や作文力を鍛えることができます。ここでは、よくあるテーマの一部をご紹介します。ここでは紹介しきれないテーマ例や回答例については、「小学校受験 保護者作文教材 回答例、Q&A付き」に掲載しています。
志望理由・教育方針にかかわるテーマ
学校に期待する教育、学校と家庭それぞれの役割、これからの時代にどう育てたいか、といった方向のテーマです。願書に書いた内容と食い違わないことが第一で、そのうえで学校の言葉をなぞるのではなく、ご家庭の出来事から書き起こすと文章が立ちます。
- 学校に期待する教育
- 学校と家庭それぞれの役割
- これからの社会を見据えた子育ての考え
ご家庭のしつけ・価値観にかかわるテーマ
父親と母親の役割、ご自身が受けたしつけの中で子どもに受け継ぎたいこと、家庭で大切にしている習慣などが問われます。抽象的な理想ではなく、実際にあった場面を一つ据えて書くと、ご家庭の姿がそのまま伝わります。
- 家庭における父親・母親の役割
- 自分が受けたしつけの中で子どもに伝えたいこと
- 家庭で大切にしている習慣
学校への理解・協力姿勢をみるテーマ
担任の考えとご家庭の方針が食い違ったときにどう向き合うか、仕事と学校行事や保護者活動が重なったときにどうするか、といった場面を想定したテーマです。求められているのは「必ず学校に従います」でも「家庭を優先します」でもなく、まず学校に相談し、事実を確かめてから動くという手順を持っているかどうかです。
- 担任の考えと家庭の方針が異なったときの向き合い方
- 仕事と学校行事・保護者活動が重なったときの調整
- 入学後に学校へ協力できること
自由テーマ(小論文に近いもの)
「勉強」「自由」「学び」といった一語だけが示され、そこから考えを述べる形です。正解はありません。言葉の意味を辞書のように説明するのではなく、ご自身の経験を一つ挙げ、そこから導いた考えを書くと、読み手に人物が伝わります。
- 「勉強する」ということの意味
- 「自由」についての考え
- 「学ぶ」ということの受けとめ
【小学校受験 保護者作文教材 回答例、Q&A付き】(サンプル)

【小学校受験】その場で書く保護者作文を、時間内に書き切る手順
保護者作文には、事前に提出する形式と、考査の日に控室で書く形式があります。後者はやり直しがきかず、時間も限られますので、手順を決めておくかどうかで仕上がりが変わります。おすすめは、次の配分です。
- 最初の5分:テーマから思いつくことを、余白に単語で書き出す
- 次の3分:使うものを二つか三つに絞り、書く順番を決める
- 残りの時間:一気に書き、最後の3分は読み返しにあてる
骨組みは、結論、具体例、学校とのつながりの三段で固定してください。最初の一文でご家庭の考えを言い切り、次に実際にあった出来事を一つ、最後にその考えが学校生活でどう生きるかを書いて締めます。この型を体で覚えていれば、どんなテーマが出ても組み立てられます。
やってはいけないのは、いきなり清書を始めることです。書きながら考えると、途中で話が変わり、最後に字数が足りなくなります。単語の書き出しだけは必ず先に行ってください。
字を消す時間も見込んでおきましょう。書き直しが多くなりそうなときは、消しゴムで直すより、その一文を活かして次の文でつなぐほうが早く、読み手にも自然に伝わります。書き終えたら、主語と述語が合っているか、同じ言葉を繰り返していないかの二点だけを確かめてください。
【小学校受験】保護者作文についてよくある質問
字がきれいでないと不利になりますか
うまい字である必要はありません。丁寧に書かれているかどうかです。急いで崩れた字より、少し大きめでまっすぐ書かれた字のほうが、はるかに読みやすく好印象です。日ごろから、鉛筆やペンで書く練習を少しだけしておきましょう。
父と母のどちらが書くべきでしょうか
指定がなければどちらでも構いません。大切なのは、書いた内容を二人が知っていることです。作文で書いたことと面接での答えが食い違うと、その場で困ります。書いたあとは必ず読み合わせをしてください。
どんなテーマが出るのか調べられますか
学校説明会での話や、その学校が掲げている教育の言葉から予想できます。学校が繰り返し使っている言葉は、そのままテーマになりやすいものです。志望校のページを読み、心に残った言葉を三つ書き出しておくと、当日の助けになります。
時間が余ったら何をすればよいですか
書き足さないでください。余った時間は読み返しに使います。読みにくい字を書き直す、抜けている助詞を補う。これだけで十分です。内容を付け足すと、まとまっていた文章が散らかります。作文と願書の両方を整えたいときは、願書作成サポートやオンライン個別相談もご利用いただけます。
【小学校受験】保護者作文・保護者アンケート|まとめ
保護者作文・保護者アンケートは、小学校受験の合否に関わる重要な試験です。また、願書・面接以外で「学校側に家庭の価値観や考え方・学校教育への理解」を伝えることのできる数少ない貴重なチャンスでもあります。本記事と「小学校受験 保護者作文教材 回答例、Q&A付き」をご活用いただき、万全な対策をしていただけたらと思います。
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