この学校の親子面接には、はっきりとした特徴があります。志願者のみで始め、保護者が後から加わる形式です。さらに2026年度入試からは、考査中に保護者の作文も行われるようになりました。ここでは、どのようなテーマが問われる形なのかと、ご家庭でできる準備を整理します。
【大阪教育大学附属池田小学校】子どもだけで始まる面接の形式
面接は、まず志願者だけが入室して始まります。保護者はあとから加わる形です。親のいない場所で、初対面の大人と落ち着いて話せるかどうかが、最初に見られることになります。
この形式では、答えの中身よりも先に、声が出るか、目が合うか、聞かれたことに沿って話せるかという土台が見られます。付き添いの大人がいないぶん、ふだんの生活でどれだけ自分のことばを持っているかが、そのまま表に出ます。
なお、面接で実際に問われた内容が学校から公表されているわけではありません。ここでご紹介するのは、どの分野が問われる形なのかという「テーマ」と、答えの組み立て方です。伝え聞いた言い回しを覚えさせる準備は、この学校の形式とはかみ合いません。
【大阪教育大学附属池田小学校】志願者に問われるテーマと答えの組み立て方
お子さまに向けられるのは、まず身近な事実を確かめるテーマです。分野としては、次のようなところが中心になります。
- 自分の名前
- 通っている園の名前
- 担任の先生
- 仲のよいお友だち
- 好きな遊び
- 園での過ごし方
どれも、暗記して臨むような内容ではありません。答えの組み立て方としては、まず聞かれたことに一言で答え、そのあとに具体的な場面をひとつだけ足す、という形が扱いやすくなります。一言で止まってしまうと会話が続きませんし、逆に説明が長くなると要点が伝わりません。
お友だちや先生についてのテーマは、名前を言えたかどうかが問題なのではありません。その人とのやりとりを思い出しながら話せるかどうかが見られています。ふだんから、園であったことをひとつ聞く時間を持っておくと、こうしたテーマにも自然に応じられるようになります。
ことばではなく体で表す課題
ことばで説明するのではなく、思い浮かべたことを身振りだけで表す課題が出されることもあります。好きな遊びやふだんしていることを、口に出さずに動きで伝えるという形です。
正解のある問いではありません。恥ずかしがらずに体を動かせるか、思い浮かべたことを行動に移せるかという、積極性が見られています。
こうした課題では、上手にやろうとするほど手が止まります。ご家庭では、ごっこ遊びや身振りを使った遊びに親しんでおき、「間違ってもいい」という感覚を先に育てておくことが準備になります。
【大阪教育大学附属池田小学校】保護者が入室してからの場面
保護者が入室したあとは、お子さまがそれまで先生と話した内容を、保護者に向かって伝えるという場面が用意されることがあります。お子さまは自分が話した内容を思い出して説明し、保護者はそれを受け止めて応じることになります。親子のやりとりが、そのまま見られる場面です。
ここで保護者が先回りして答えてしまえば、お子さまの姿は見えなくなります。日ごろから、お子さまの話を最後まで聞く習慣があるかどうかが表れます。うまく話せていなくても、いったん受け止めてから言い添える形にしておきましょう。
保護者に向けられるテーマとしては、志望の理由、ご家庭の教育方針、お子さまの育ちの様子、学校行事や通学への協力といった分野が想定されます。お父様とお母様で答えがそろわず迷いが出やすいのは、教育方針と、しつけの線引きの二つです。事前にことばをそろえておきましょう。
【大阪教育大学附属池田小学校】保護者作文で問われるテーマと書き方
2026年度入試から、考査中に保護者作文が行われるようになりました。書く時間は短く、その場で考えて仕上げる形になります。
題材になるのは、子育ての中で実際に向き合ってきた経験に根ざしたテーマです。過去には、お友だちとの関わりの中で協調性をどう育てているかという分野や、お子さまが他者を傷つける言動をしたときに、見守る範囲と関わる範囲をどう分けているかという分野が扱われました。
いずれも、その場で言い回しを整えて書けるものではありません。書き方としては、まずご家庭が大切にしている考えを一文で示し、次に実際にあった場面をひとつだけ挙げ、最後にそこから今どうしているかを書く、という三段構成にすると、短い時間でも筋の通った文章になります。
きれいごとで終わらせないことも大切です。うまくいかなかった場面を書いたうえで、そこからどう関わり直したかまで書けると、ご家庭の姿が伝わります。夫婦のどちらが書くことになっても困らないよう、二人で内容を共有しておきましょう。
【大阪教育大学附属池田小学校】実際にどんなことが問われているか
テーマの地図を持ったうえで、もう少し具体的に見ておきましょう。過去の面接と作文では、次のような内容が問われています。年度によって形は変わりますので、言い回しをなぞるのではなく、何を確かめようとしている場面なのかを押さえてください。
お子さまだけの場面で問われている内容
- 自分の名前を答えるところから始まります
- 通っている園の名前を答えるよう求められます
- 担任の先生の名前を答えるよう求められます
- いちばん仲のよいお友だちの名前を挙げるよう求められます
- いちばん好きな遊びを、口に出さずに身振りだけで表してみせる課題が出されました
前半の四つは、答えの中身に難しさはありません。親の付き添いがない場所で、初対面の大人に向かって声が出るかどうかが見られています。最後の身振りの課題だけは性質が違い、思い浮かべたことをその場で行動に移せるかという積極性が観点です。上手に演じる必要はなく、動き出せるかどうかが分かれ目になります。
保護者が入室してからの場面
- お子さまが、それまで先生とどんな話をしたのかを、保護者に向かって伝えるよう促されます
この一場面だけで、親子の関係がかなり見えてしまいます。お子さまは思い出しながら言葉を探し、保護者はそれを受け止めて応じることになるからです。話が途切れても先回りして代わりに説明せず、いったん受け止めてから言い添える形にしておきましょう。
保護者作文で問われている内容
- 協調性を育てるために、家庭でどのように関わっているのかを書く課題が出されました
- お子さまがお友だちを傷つける言動をしたとき、どこまで見守り、どこから関わるのかという線引きを書く課題も出ています
記入時間は五分と案内されており、事前の説明会では、学校のアドミッションポリシーを熟読しておくようにと伝えられています。五分という短さは、その場で考えを組み立てる余裕がないという意味です。どちらの課題も、実際に子育てのなかで向き合ってきた経験がなければ書き切れません。ご夫婦のどちらが書くことになっても困らないよう、家庭の考えをあらかじめそろえておいてください。
面接と作文について2026年度の資料で確認できること
準備を始める前に、公表されている事実を整理しておきましょう。2026年度の学校資料に示されている考査の区分は、ペーパー、口頭試問、行動観察、制作、運動、面接(親子・志願者)、そして保護者作文です。
面接が「親子」と「志願者」の両方で挙げられている点は、押さえておきたいところです。お子さまだけで答える場面と、保護者を交えて話す場面の両方が想定されているということになります。
保護者作文は、2026年度入試から新たに実施されるようになったものです。新しく加わった区分ですので、過去の情報だけに頼って準備を組み立てると、抜けが出ることがあります。
学校が何を大切にしているのかを知っておくことが、準備の近道になります。大阪教育大学附属池田小学校は、主体性、たがいを認め合う寛容さ、安全という三つを柱に教育目標を掲げています。具体的には、自ら進んで学び生活を切り開く意欲と能力の育成、好ましい人間関係を育てることによる集団的な資質と社会性の育成、自分と他者の命を尊重し社会の平和と発展を願う心情の育成、健康の増進と明るくたくましい心身の育成、そして安全な社会づくりに主体的に参画する人間の育成です。
あわせて、学校の任務として、大阪教育大学との共同研究や、学部生・教職大学院生の教育実習の場であること、公立学校との実践研究の交流、そして安全教育の実践と発信が挙げられています。
この学校は、毎月8日を「安全の日」として避難訓練や下校指導、施設の安全点検を続けており、Safety Promotion Schoolの認証を2015年、2018年、2021年に、Advanced Safety Promotion Schoolの認証を2024年に受けています。学校が積み重ねてきた取り組みを知ったうえで、ご家庭が何に共感したのかを自分のことばで話せるようにしておきましょう。
学校生活の姿を知っておく
学校生活について尋ねられたとき、具体的な場面が思い浮かぶかどうかで答えの手ざわりは変わります。
公表されている年間行事を見ると、4月に入学式と1年生歓迎会、春の遠足、5月に6年生の富士体験キャンプ、6月に祈りと誓いの集い、7月に5年生の臨海学舎、10月に運動会と秋の遠足、3年生の林間学舎、11月に開学記念日、12月に附小文化発表会、1月に4年生の冬季林間学舎、2月にわくわくお別れ会、3月に6年生送別会と卒業式が並びます。
学年ごとに宿泊をともなう行事が用意され、体を使う機会が多いことが分かります。児童数は604名、1クラスはおよそ35名です。
こうした学校生活の輪郭をつかんでおくと、「お子さまにどう育ってほしいか」というテーマに答えるときも、この学校の6年間と重ねて話せるようになります。2026年度の資料に基づく内容ですので、最新の内容は学校の案内でご確認ください。
ご家庭で進める準備の順番
学校が公表しているアドミッションポリシーを読み込み、ご家庭の考えと照らし合わせておく作業が欠かせません。そのうえで、お子さまには暗記をさせず、園での出来事を自分のことばで話す練習を重ねます。親のいない場所で自分のことばを話せることが、この形式で問われている中心だからです。
問われるテーマは年度によって変わります。ここに挙げたのは過去の傾向ですので、最新の内容は公式の情報でご確認ください。ご家庭だけで判断に迷うときは、プロによる個別相談を承っております。あわせて個別家庭学習サポートもご活用ください。
面接と作文についてよくある質問
面接はいつ行われますか
2026年度入試の選考は、女子が2026年1月19日と24日、男子が2026年1月20日と24日に行われました。考査が二日にわたって組まれていますので、当日の予定は両方の日で確保しておく必要があります。日程は年度によって変わりますので、最新の内容は学校の募集要項でご確認ください。
保護者作文はどう準備すればよいですか
学校から課題の内容が公表されているわけではありませんので、書く題材をあらかじめ当てることはできません。できるのは、学校が掲げている教育目標や取り組みを読み込み、ご家庭の考えを普段からことばにしておくことです。夫婦で話し合った内容がそろっていれば、どのような題材が出ても書く軸はぶれません。
受験番号の順に面接が進みますか
受験番号はランダムに決められると案内されています。願書を早く出せば若い番号になるという仕組みではありません。当日の順番を気にするより、待ち時間を落ち着いて過ごせるようにしておくほうが大切です。
学校を見てから面接に臨めますか
2027年度に向けては、志願者保護者を対象とした公開授業が2026年5月22日、入学選考説明会が2026年12月4日に予定されています。実際に見た印象は、面接で話すことばの説得力につながります。
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