男の子は落ち着きがなく、面接で座っていられるか心配です。
どんな準備をしておけば、当日その子らしさが伝わるでしょうか。
【小学校受験】面接で学校が確かめていること
面接は、書類に書ききれないご家庭の実像を確かめるために設けられています。学校が見たいのは、六年間をともに歩めるご家庭かどうか、そしてお子さまが集団の中で伸びていけそうかどうかです。
保護者については、ご家庭の考えに一本の筋が通っているか、その学校の教育をどこまで理解しているか、入学後に学校と歩調を合わせられるかが確かめられます。言葉の立派さより、日常の場面が浮かぶかどうかが決め手になります。
お子さまについては、正解を言えるかどうかではなく、人の話を最後まで聞けるか、自分の考えを短くでも言葉にできるかが見られています。緊張して声が小さくなっても構いません。相手のほうを向いて答えようとする姿勢が伝われば十分です。
男の子の場合、体が動いてしまうことを気にされるご家庭が多いのですが、多少そわそわしても大きな問題にはなりません。それよりも、話しかけられたときに動きを止めて相手を見られるかどうかが大切です。この切り替えは、家庭での声かけで確実に育ちます。
なお、面接の時間は学校によって幅がありますが、多くは十分から十五分ほどです。限られた時間ですので、一つの話題を長く語るより、短く答えて次のやりとりにつなげる姿勢のほうが好まれます。
面接は評価される場である一方、ご家庭にとっては学校の空気を確かめる場でもあります。緊張しすぎず、家族らしい表情で臨むほうが、結果としてよく伝わります。
【小学校受験】面接にふさわしい服装
服装の基本は、清潔で落ち着いていること、そして本人が動きやすいことです。新品を当日おろすより、一度着て慣らしておくほうが安心です。
お父様の服装
濃紺かダークグレーの無地のスーツに、白いワイシャツ、地味な色のネクタイが基本です。靴は黒の革靴を前日までに磨いておきます。かばんや小物も落ち着いた色でそろえ、全体として印象に残りすぎない装いを心がけてください。
お母様の服装
紺や濃いグレーのスーツ、あるいはワンピースにジャケットを合わせる形が一般的です。丈は座って膝が隠れる長さにし、装飾品は控えめにします。髪はすっきりとまとめ、化粧も薄めに整えると、全体に清潔感が出ます。
お子さまの服装
男の子は、白いシャツかポロシャツに紺の半ズボン、紺のベストやジャケットという形が定番です。靴下は白か紺の無地、靴は歩き慣れたものを選びます。シャツの裾はきちんと入れ、髪は目や耳にかからない長さに整えておきましょう。
持ち物は前日の夜にすべてそろえ、玄関にまとめて置いておきましょう。替えの靴下やハンカチ、上履きを入れる袋まで用意しておくと、当日の朝に慌てずにすみます。
半ズボンは、座ったときに窮屈でないかを確かめてください。動きにくい服は、そのまま姿勢の崩れにつながります。装いの考え方は面接の服装の記事でもくわしく解説しています。
【小学校受験】面接のマナーと立ち居ふるまい
入室のとき
ノックをして返事を待ち、扉を静かに開けます。中に入ったら扉を丁寧に閉め、いすの横で一礼してから、すすめられて座ります。お子さまには「先生を見て、こんにちはと言おうね」という一言だけを伝えておけば十分です。
面接中
背中を伸ばし、足の裏を床につけて座ります。手は膝の上です。話す人のほうを向いて聞く姿勢が、そのままご家庭の日常として伝わります。お子さまが答えている間、保護者は口を挟まず、うなずいて見守ってください。
退室のとき
立ち上がっていすの横に立ち、感謝の言葉を伝えて一礼します。扉の前で振り返り、もう一度会釈してから静かに閉めます。校門を出るまでが面接だと考えて、最後まで穏やかに過ごしましょう。所作の細かい点は入退室のマナーの記事をご覧ください。
【小学校受験】面接で扱われるテーマ
学校によって進め方は違いますが、扱われる分野はおおむね共通しています。テーマごとに材料を用意しておけば、当日その場で組み立てられます。
お父様に問われやすいテーマ
- 志望のきっかけと学校理解
- ご家庭の教育方針
- 仕事への向き合い方と家庭との両立
- 休日に親子で過ごす時間
- お子さまに育ってほしい姿
お父様には、まず簡単な自己紹介と、どのようなお仕事をされているかを話す場面が用意されます。志望理由は、学校の教育方針のどこに共感したのかまで踏み込んで尋ねられます。ご家庭の教育方針や、子育てで一番大切にしていることを一つ挙げて説明する形も定番です。お子さまについては、長所と短所の両方を挙げる形で問われ、ふだんどのように接しているか、休日に親子で何をして過ごしているかまで続けて聞かれます。
仕事の話は、業務内容の説明よりも、そこで大事にしている姿勢を家庭の方針と重ねて語るほうが伝わります。長く話しすぎないことも意識してください。
お母様に問われやすいテーマ
- お子さまの性格と日々の成長
- 園での様子や友だちとの関わり
- 生活習慣とお手伝い
- 健康面で配慮していること
- 通学の見通しと入学後の支え方
お母様には、ご自身の趣味など人柄が見える話題から入る年があります。学校の教育方針とご家庭の方針が重なる点を挙げて説明する形や、学校行事や説明会に足を運んだかどうかを確かめる形で問われます。お子さまについては、よいところと直したいところを両方挙げる形、しつけで気をつけていること、ふだんどんなお手伝いをしているかを尋ねられます。子育てで大変だった場面や、受験に向けてご家庭でどんな準備をしてきたかを聞かれることもあります。共働きのご家庭には、送り迎えや急な呼び出しにどう対応するかという、入学後の見通しを確かめる問いが向けられます。
性格については、よい面と課題の両方に触れる形が定番です。課題は、家庭でどう働きかけているかを添えると、前向きな話として受けとめられます。
お子さまに問われやすいテーマ
- 名前と年齢、家族のこと
- 園で好きな遊びや活動
- お友だちとの関わり
- 家でのお手伝い
- 好きな食べ物や乗り物
- 小学校で楽しみにしていること
お子さまには、名前と年齢を答えるところから始まり、その日はどうやって学校まで来たか、この学校に来たことがあるかといった、当日のことや学校との接点を確かめる問いが出ています。園については、園で一番好きなことや、お友だちと何をして遊んでいるかを尋ねられます。おうちのことでは、どんなお手伝いをしているかが定番です。ほかにも、いま一番頑張っていること、得意なことや好きなこと、好きな本、休みの日にお父様と何をして遊ぶか、小学生になったらしたいこと、将来の夢が問われています。
どれも身近な分野ですから、知識を覚える必要はありません。ふだんの会話で、一つの話題を三往復ほど続ける経験を積んでおくと、当日も言葉が出てきます。
親子で一緒に答える形をとる学校もあります。その場合、保護者が先に話しすぎると、お子さまの出番がなくなってしまいます。お子さまの言葉を受けとめ、家庭の様子を一言添えるくらいの配分を目安にしてください。
【小学校受験】家庭での練習とつまずきやすい点
練習は、答えを覚えさせる方向に進めないでください。台本が完成するほど、少し形を変えられただけで止まってしまいます。夕食の時間に、今日いちばん面白かったことを一つ話してもらうところから始めるのが、いちばん確実です。
男の子の場合、話が動作や擬音に寄ることがあります。そのときは「それは、どんなところが面白かったのかな」と一言だけ返してください。理由を言葉にする経験が積み重なると、当日の受け答えが落ち着きます。
保護者の練習は、声に出して三十秒でまとめる訓練が中心です。志望動機や子育てで大切にしていること、叱るときとほめるときは扱われやすい分野ですので、先に整理しておくと当日が楽になります。
つまずきやすいのは、次の三つです。
- 用意した文章の棒読みになる
- 父と母で方針が食い違う
- できていないことを隠して話が大きくなる
一つめと二つめは、文章ではなく「大切にしている考え」を一つ決めて共有しておけば防げます。三つめは、後の質問で辻褄が合わなくなりやすいので、取り組んでいる途中のことは、そのまま素直に話すほうが安全です。
女の子の面接については女の子の面接の記事で解説しています。きょうだいで受験されるご家庭は、あわせてご覧ください。
【小学校受験 面接の教科書 回答例付き 男の子編】(サンプル)

よくあるご質問
じっと座っていられるか不安です
長時間の練習で慣れさせるより、短い時間の切り替えを繰り返すほうが効果的です。食事の間は立たない、絵本を一冊読み終えるまで座るなど、生活の中で区切りをつくってみてください。
声が大きすぎる場合はどうすればよいでしょうか
叱って抑えるより、家庭で話す声の大きさを一緒に決めておくほうが伝わります。外と家の中では声を変えるという感覚が身につくと、当日も自然に落ち着きます。
スポーツや習い事の話はしてもよいですか
差し支えありません。ただし成績や実績を並べるのではなく、続けている中でどんな姿勢が育ったかを中心にお話しになると、家庭の様子まで伝わります。
面接の練習はいつから始めればよいでしょうか
保護者の準備は半年ほど前から少しずつ、お子さまの受け答えは直前に詰め込まないことが基本です。日々の会話を通じて育てるものと考え、当日の一週間前に短い確認をする程度で十分です。
当日、けがや擦り傷がある場合は不利になりますか
元気に遊んでいる証拠として受けとめられることがほとんどです。清潔に手当てをして、隠さずに向かえば問題ありません。
父親が出席できない場合はどうすればよいでしょうか
学校ごとに考え方が違いますので、まずは募集要項をご確認ください。参加者の扱いは学校が案内していますので、判断に迷う場合は早めに学校へお問い合わせいただくのが確実です。
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