「方眼上の位置移動」とは、方眼(ます目)の上での動き(位置の変化)を把握して、最終的に移動した場所(位置)を答えるタイプの問題です。関数的(座標的)な見方ができる大人にとっては簡単な問題でも、上下左右を正しく判断しながら平面上の座標を移動するのは、慣れないお子さまにとっては難しいと感じることもあります。また、問題を聞いている間は「気をつけ」の姿勢で待たなければいけない学校もあるため、さらに難易度が上がります。
【小学校受験】方眼上の位置移動の出題意図は?
「方眼上の位置移動」では、集中して聞く力や上下左右の方向感覚があるかどうかが評価されています。
集中して聞く力があるか
方眼上の位置移動では、聞き取りによる出題があります。先生の話を正しく聞き取り、適切に情報を処理していかないと正答を導くことができません。集中して話を聞くことは、保育園・幼稚園生活や家庭生活で育つ力です。そのため、集中して聞けるようになるためには、日頃の生活を見直すことも大切です。
方向感覚があるか
上下左右の方向感覚が身についていないと問題を解くことができません。例えば、聞き取りによる問題であれば左右を迷っているうちに指示を聞き漏らしてしまいますし、条件を読み取りながら移動するタイプの問題では回答スピードが遅くなって制限時間内に解けないこともあります。左右の判断が苦手なお子さまは、左右を即座に判断できるようになっておくことが重要です。
【小学校受験】方眼上の位置移動の出題方法は?
「方眼上の位置移動」は、主にペーパーテストで出題されます。ペーパーテストによる出題には、聞き取りによる出題と条件を読み取る問題の2種類があります。
ペーパーテスト(口頭)
先生の指示を聞いて移動した位置を答えるタイプの問題です。先生が出した指示のスピードについていけるように、上下左右をすぐに判断することが要求されます。
ペーパーテスト(筆記)
ペーパー上に示された条件に従って位置を移動するタイプの問題です。毎回条件を確認するのでは時
【小学校受験】方眼上の位置移動の出題内容は?
「方眼上の位置移動」は、「聞き取り」と「条件移動」の2つの出題内容に大別できます。
聞き取り
聞き取りの問題では、「右に2ます」「上に3ます」などの指示がある場合と、「カスタネットを叩いた回数だけ右に、タンバリンを叩いた回数だけ上に進んでください」のような指示がある場合があります。いずれの場合も、先生の話をしっかり聞くことが重要です。
条件移動
「◯では右に1ます」のように記号で条件が示されている場合と、「りんごでは上に2ます」のように物で条件が示されている場合があります。指定された条件に従って、上下左右を正しく判断しながら方眼上を移動しましょう。
【小学校受験】方眼上の位置移動の解き方は?
「方眼上の位置移動」の問題が解けるようになるためには、上下左右を正しく判断できること、指示を正しく聞き取ることが大切です。左右の判断が即座にできないお子さまは、「右左」の問題集から解いてみるのがおすすめです。また、聞き取りが苦手なお子さまは、「聞き取り」の問題集を活用して、聞き取りトレーニングをしてみてください。
「方眼上の位置移動」が正しくできるようになるためには、関数的(座標的)な見方を身につけることも効果的です。関数的(座標的)な見方を身につけるためには、「記号模写」に取り組んでみるのがよいでしょう。「記号模写」の問題では、自然と座標の考え方を身につけていくことができます。また、いろいろなパターンの出題方法に慣れておくことも大切ですので、本教材を活用して「方眼上の位置移動」の解き方を身につけましょう。
【思考】方眼上の位置移動(教材サンプル)

【小学校受験】方眼上の位置移動|まとめ
「方眼上の位置移動」を解くためには、集中して聞く力や上下左右の方向感覚が身についていることが大切です。また、関数的(座標的)な見方ができるようになると、問題が解きやすくなります。ぜひ本記事でご紹介した教材をご活用いただき、効果的な対策をしていただけたらと思います。
「方眼上の位置移動」は、この順番で教えます
この分野は、聞く力と、向きの感覚と、数える力が同時に必要になります。三つを一度に求めると崩れますので、分けて積み上げてください。
ステップ1 床の上を、体で動く
紙の上より先に、体で動かします。床にビニールテープでますを九つ作り、お子さまに立ってもらいます。「右に一つ」「上に二つ」と声をかけて、実際に歩いて動いてもらいます。体で動いた経験があると、紙の上のますも同じものだと分かります。テープが使えなければ、床のタイルやマットの目を使っても構いません。
ステップ2 こまを動かす
次に、方眼の紙とおはじきを一つ用意します。声に出した指示のとおりに、おはじきを動かしてもらいます。動かすたびに、今どこにいるかを指でおさえさせてください。動かしながら指示を聞くと、必ず途中で分からなくなります。一つ動かすごとに止まる、と決めておきます。
ステップ3 鉛筆で印をつけて動かす
最後に、紙の上で鉛筆を使います。動いた先のますに、小さな印をつけながら進ませます。頭の中で覚えておこうとしないことが大切です。最後にたどりついたますに丸をつけて答えます。
つまずきやすいところと、その原因
途中までは合っているのに、最後で外れる
指示が長くなると、前半を覚えていられなくなることが原因です。記憶の問題であって、向きの問題ではありません。一つ動かすごとに印をつける手順にすれば、ほとんど解決します。
上と下を取り違える
紙の上での上下と、床の上での前後がつながっていないために起こります。床のますで練習するときに、前に進むことを紙の上では上に動くと言う、と結びつけてあげてください。
右左があいまいで進めない
そもそも自分の右左が定まっていない場合です。ここは方眼の練習では直りません。右左に戻ってください。遠回りに見えて、いちばん確実です。
ますを数え間違える
一つ動くことを、線一本分と数えるのか、ます一つ分と数えるのかがあいまいなことが原因です。動く先のますに指を置いて、声に出して数えさせてください。
家庭でできる練習と、年中・年長の目安
家にあるもので、すぐできる練習
用意するのは、方眼のノートかます目を書いた紙、おはじきを一つ、それに鉛筆です。お母様が指示を出し、お子さまがおはじきを動かす。慣れたら役を交代して、お子さまに指示を出してもらいます。出す側に回ると、自分の言い方が伝わるかどうかを考えるようになり、聞く力も一緒に育ちます。すごろくや、ます目を使ったボード遊びも、そのまま練習になります。床にテープでますを作っておけば、体を動かしたい日の練習にも使えます。
年中と年長で、どこまで求めるか
年中では、床のますやおはじきを使って、二つ分くらいまでの指示どおりに動ければ十分です。紙の上だけで動かすことは求めません。年長では、四つから五つ続く指示を、印をつけながら最後まで動かせること、そして途中で止まらずに聞き取れることを目指します。地図をたどる形の出題は地図上の移動、点や方眼の上で形を描く出題は回転点描写で扱っています。
「方眼上の位置移動」についてよくある質問
指示は何回まで言ってあげてよいですか
練習の間は、二回まで言ってかまいません。ただし、二回目はゆっくり同じ言い方で言ってください。言い方を変えると、聞き取る練習になりません。慣れてきたら一回に戻します。
印をつけながら解くのは、癖になりませんか
なりません。印をつける方法は、大人でも使う確実なやり方です。むしろ、何も書かずに頭の中で覚えようとするほうが、後々つらくなります。
指示を聞くとき、どこを見ていればよいですか
紙を見ながら聞かせてください。指示を聞き終えてから紙に向かうと、覚え直す手間が増えます。聞きながら指を動かす、という形にしておくと、長い指示にも対応できます。
時間内に終わりません
急がせる前に、一つ動くごとに止まっているかを見てください。止まらずに進めようとして、途中で分からなくなり、はじめからやり直している場合がほとんどです。手順を守るほうが、結果として速く終わります。
間違えたとき、どう声をかければよいですか
どこまで合っていたかを、一緒にたどってください。三つ目までは合っていた、と分かれば、次に気をつける場所がはっきりします。全部やり直させると、自信だけが減ります。考え方の道すじは推理の教え方もあわせてご覧ください。
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※記事内でご紹介している分野別の問題集は、教材リニューアルのため販売を終了しました(2026年8月)。現在、新しい教材を制作中です。完成しだい、あらためてご案内します。
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