「回転点描写」とは、点つなぎ(点描写)の応用問題で、お手本の点図形を回転させた形を描写するタイプの問題です。点つなぎと回転図形が合わさった問題で、回転図形を苦手とするお子さまは苦戦を強いられます。ただ、回転点描写ができるようになると回転図形の問題の正答率も上がってきますので、繰り返し問題を解くなどしてしっかりと対策しておくことが大切です。
【小学校受験】回転点描写の出題意図は?
「回転点描写」は、点つなぎと回転図形で必要な力を総合的に評価する高度な問題です。
回転をイメージする力があるか
「回転点描写」では、頭の中で点図形を回転させてそれを再現する力が必要です。これは「メンタルローテーション」とも呼ばれる認知能力で、2〜3歳ごろから発達が始まり、平面図形のメンタルローテーションができるようになるのは5歳ごろと言われています。点図形の回転をイメージするのは難しいかもしれませんが、トレーニングにより鍛えることができる能力でもありますので、苦手なお子さまは十分な対策が必要になります。
論理的思考力があるか
「回転点描写」では、「矢印の向きに矢印が描かれている回数だけ回した時に・・・」「階段を転がり落ちた時に・・・」など、回りくどい言い方で回転の条件が示されている時があります。そのため、どのように回転したのかを理解するだけの論理的思考力が必要になります。また、「右回りに1回転したから点の位置が上に2つズレる」というように、論理的に考える力も必要です。
点の位置関係を把握できるか
正しく点つなぎをするためには、点の位置関係を把握することが大切です。「回転点描写」では、点の位置が動いてしまうため、点の位置関係を理解するのが難しくなっています。回転のイメージを持てるようにするとともに、点がどのように動いたのかを把握できるようにトレーニングするようにしましょう。
重ね図形を理解しているか
「回転点描写」の問題では、重ね図形のように点図形を重ねる問題が出題されることもあります。このような問題では、重ね図形について理解していることも大切です。
【小学校受験】回転点描写の出題方法は?
「回転点描写」は、主にペーパーテストで出題されます。
ペーパーテスト
ペーパーテストでは、回転する前の点図形が示されていて、回転した後の形を選んだり、回転した後の形を点つなぎしたりする問題が定番です。回転の条件については、ペーパー内にお手本が示されていてそれを読み取る場合や、先生が口頭で説明してくれる場合があります。
【小学校受験】回転点描写の出題内容は?
「回転点描写」の出題内容には、点図形の選択、点描写、重ね図形との複合問題があります。
点図形の選択
回転した時にどの点図形が正しいかを選ぶ問題で、「回転点描写」の基礎的な問題です。回転図形の中に反転図形が混じっていることが多いので、回転と反転の区別をきちんと付けられるようにしておきましょう。また、右回り・左回りを正しく理解していることも大切です。
点描写
お手本の点図形を回転させた形を点つなぎする問題で、「回転点描写」の中心的な問題です。斜めの線を引く時に間違えてしまうお子さまが多いので、回転のイメージをしっかりと持っていることが重要になります。
重ね図形との複合問題
重ね図形と複合した「回転点描写」の応用問題です。回転する重ね図形では、回転する方だけ見極めればよいため、基本的には「回転点描写」と同じように解くことができます。
【小学校受験】回転点描写の解き方は?
「回転点描写」では、回転のイメージができるようにトレーニングすることが重要です。闇雲にトレーニングしては効率が悪いので、正しいステップを踏むようにしましょう。
前提として、図形問題を解くためには、図形や空間の認識力を高めることが大切です。そのため、図形問題全般の対策として、タイグラムやジグソーパズル、ペントミノなどの遊びを通して図形の認識力を養いましょう。
その上で、まずは実際に点図形を回転させる経験をたくさんさせてあげてください。点図形を回転させる作業を繰り返し行うことで、点図形を回転させるイメージを養うことができます。
次に、回転のイメージが付いてきたら、具体的にどの点がどこに回転するのかを把握できるようにしてください。4個の点から始めて、9個、16個と点を増やしていきましょう。点の移動に法則性を見出すことができれば、点図形を把握しやすくなります。
点の回転について把握できるようになったら、問題演習をしていきましょう。問題を解く際には、点図形の選択から始めるのがおすすめです。感覚的に答えを選ぶお子さまが多いので、「なぜこれが答えだと思ったの?」と問いかけながら、論理的に答えを導く力を養ってあげてください。
こちらの教材では、各問題の具体的な解き方を解説していますので、「回転点描写」が苦手なお子さまでも基礎から確実にステップアップしていけます。また、各問題を通して回転のイメージ力がアップできるように印刷して使える図形も収録されていますので、「回転点描写」の対策にぴったりです。
【図形】回転点描写(教材サンプル)

【小学校受験】回転点描写|まとめ
「回転点描写」は、点つなぎと回転図形が合わさった問題で、比較的難易度が高い問題です。点つなぎができるお子さまでも、「回転点描写」になると途端にできなくなってしまうことがあります。特に、回転図形が苦手なお子さまは、本記事でご紹介した教材をご活用いただき、万全な対策をしてください。
「回転点描写」は、この順番で教えます
回転点描写は、点をたどる力と、形を回す力の二つが同時に必要になります。どちらかが弱いままだと、必ずどこかで崩れますので、分けて育ててから合わせます。
ステップ1 点をたどる作業だけをする
まず、回転は考えません。方眼の点が並んだ紙を用意し、お手本と同じ位置の点を指でさしてから、線を引かせます。「左から三つ目、上から二つ目」と、位置を声に出して確かめる習慣をつけます。ここが不安定なうちに回転を加えると、必ず行き詰まります。
ステップ2 紙ごと回して描く
次に、お手本の紙を実際に回してから、見えたとおりに写させます。頭で回す作業をいったん省いて、写す作業に集中させるためです。
ステップ3 回さずに描く
最後に、紙を回さずに描かせます。このとき、まず四すみのうち一か所を決めて、そこが回ったあとどこに来るかだけを先に決めさせてください。基準の一点が決まれば、あとの線はそこからつなげていけます。
つまずきやすいところと、その原因
形は合っているのに、位置が一つずれる
数え始める点が決まっていないことが原因です。毎回、左上の点から数える、と決めてしまってください。指で押さえながら数える癖をつけると、ずれはほとんどなくなります。
回すと、線の向きが分からなくなる
斜めの線でよく起こります。斜めの線は、回すと向きが大きく変わって見えるためです。まっすぐな線だけの形で確実に描けるようになってから、斜めを加えてください。回転図形で回す感覚を先に作っておくと楽になります。
線がふるえて、点からはずれる
これは描く力の問題ですので、図形模写の練習に戻ります。点と点を結ぶ短い線を、毎日少しずつ引かせてください。
家庭でできる練習と、年中・年長の目安
家にあるもので、すぐできる練習
方眼のノートに、鉛筆で四つ角と中の点を打つだけで練習用の紙が作れます。市販のものを探さなくても大丈夫です。お母様が簡単な形を一つ描き、お子さまはノートごと回して写します。慣れたら、ノートを回さずに描きます。役を交代して、お子さまが問題を作る日をつくると、点の位置をよく見るようになります。
年中と年長で、どこまで求めるか
年中では、回転を入れずに、点と点を正しく結べれば十分です。年長になったら、一回まわした形を、紙を動かさずに描けることを目指します。二回まわす問題や、重ね図形と組み合わさった問題は、年長の後半で構いません。図形問題の教え方もあわせてご覧ください。
「回転点描写」についてよくある質問
定規を使わせてもよいですか
使いません。手で引いた線でまっすぐ引けることが求められます。うまく引けないうちは、線を短くして、点の間隔がせまい紙から始めてください。
時間内に終わりません
急がせる前に、数え直しの回数を見てください。何度も数え直しているなら、位置の数え方が定まっていないだけです。数え方が決まれば、速さは自然についてきます。
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※記事内でご紹介している分野別の問題集は、教材リニューアルのため販売を終了しました(2026年8月)。現在、新しい教材を制作中です。完成しだい、あらためてご案内します。
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