早稲田実業初等部の校是『去華就実』
早稲田実業学校が大切にしてきた校是が「去華就実(きょかしゅうじつ)」です。見た目の華やかさを去り、内面やより大切な「中身」を重視するという教え。第2代・第4代校長の天野為之による教えで、100年以上にわたり日々の教育に受け継がれています。
校訓『三敬主義』
校訓は「三敬主義」。「他を敬し、己を敬し、事物を敬す」——他者・自分・物事のすべてに敬いの気持ちを持って接する、という教えです。日常の言葉遣いや態度の指導にもつながっており、相手の目を見て挨拶する、人を傷つけない言葉を使うといった「ふわふわ言葉」の指導にも表れています。
一人ひとりの文武両道
早実は伝統的に文武両道の校風で知られます。特徴的なのは、できる子を進学コース、得意な子を運動部へと分ける「分業制」ではなく、一人の人間の中で勉強も勉強以外も頑張る「一人ひとりの文武両道」を目指している点。ここでの「武」はスポーツに限らず、音楽・美術などの芸術、ボランティアや習い事まで、勉強以外に打ち込めるものを大切にします。
「本物に触れる」体験教育
教室の中だけでなく、外のフィールドで五感を使って学ぶ「本物に触れる」体験教育を重視。5年生の稲作体験や、神宮球場での早慶戦応援(事前に6年生が5年生へ歴史をレクチャー)など、体験と学びを結びつける活動が豊富です。低学年の「自然発見」の授業では、自分で見つけたことを人前で発表する力も育てます。
英語より「中身」を大切にする学び
英語担当でもある菱山校長は「英語は中身を入れる“お椀”」と表現します。だからこそ国語・算数・社会・理科・音楽・美術といった「中身」を充実させる教育を重視。自国の歴史や文化をきちんと説明できることを大切にしています。
個性の尊重と早実生の使命
校舎へ続く「くねくね道」のタイルが、四角や三角などいろいろな形で美しい道を作っているように、多様な個性が一つにまとまることを大切にする校風です。校歌の2番には「世界を一つに結ぶ」早実生の使命が歌われ、100年以上前から受け継がれています。
家庭で校風を生かすには
早実の『去華就実』『三敬主義』『一人ひとりの文武両道』という校風は、家庭の関わり方とも深くつながります。中身を大切にする姿勢は、結果より過程をほめることで育ちます。敬う心は、家族やものを大切にする日常から。文武両道は、勉強以外に打ち込めるものを一つ持たせることから始まります。学校の価値観を家庭でも意識することが、面接でも自然な共感として表れます。
早稲田実業初等部の教育・校風に関するよくある質問
Q. 去華就実とはどういう意味ですか?
A. 見た目の華やかさより、内面や中身を大切にするという早実の校是です。
Q. 文武両道とは?
A. 勉強もそれ以外も一人の中で頑張る『一人ひとりの文武両道』を目指す校風です。
Q. 体験教育とは?
A. 稲作体験や早慶戦応援など、本物に触れて五感で学ぶ活動を重視しています。
Q. 英語より大切にしていることは?
A. 英語は『中身を入れる器』と考え、国語・算数などの土台となる学力を重視しています。
【早稲田実業初等部】校風の理解を願書と面接に活かす
「去華就実」は、どう理解すればよいですか
華やかさを去り、実を就(な)す。飾らず、中身のあることに取り組むという考え方です。受験の場面に置き換えれば、見栄えのする実績を並べることより、日々の生活の中で積み上げてきたものを示すほうが、この学校の考え方に沿っています。願書でも面接でも、この姿勢は伝わります。
「三敬主義」とは何でしょうか
敬という字を軸にした校訓です。人を敬い、事を敬い、自らを敬う。言葉として覚えるだけでは意味がありません。ご家庭の日常の中に、この考え方と重なる場面があるはずです。それを具体的に語れるかどうかが、理解の深さとして表れます。
校風への共感は、どう伝えればよいですか
抽象的な言葉を並べないことです。「教育方針に共感しました」だけでは、どの学校にも通用してしまいます。
- 説明会や見学会で、実際に見て感じたことを一つ挙げる
- それがご家庭の子育てのどこと重なるのかを述べる
- だから入学後にどう過ごしてほしいか、につなげる
この3段構えにすると、その学校でなければ書けない内容になります。
文武両道とは、習い事をたくさんさせることですか
違います。数の話ではありません。学ぶことにも、体を動かすことにも、本気で向き合うという姿勢のことです。習い事の数を増やして両方をこなしている状態と、どちらにも真剣に取り組んでいる状態は別のものです。面接でも、数を並べるより、一つのことに向き合った経験のほうが伝わります。
校風が子どもに合うかは、どう見極めますか
実際に足を運ぶしかありません。校舎の雰囲気、在校生の様子、先生方の言葉の選び方。パンフレットや口コミからは分からないものが、その場にはあります。お子さまと一緒に行ける機会があれば、ぜひ一緒に行ってください。お子さまの反応が、案外いちばん正直な判断材料になります。
説明会で聞いた話は、どう記録すればよいですか
その日のうちに書き出してください。時間が経つと、印象は残っても言葉が消えます。校長先生が使われた言い回し、繰り返し出てきた単語、心が動いた場面。これらは願書と面接でそのまま使える素材になります。
両親で考え方が違う場合はどうしますか
面接では、お父様とお母様の答えの一貫性が見られます。違いがあること自体は問題ではありませんが、まったく噛み合っていないと不安を与えます。出願の前に、お子さまをどう育てたいのかを、一度言葉にして揃えておいてください。この作業そのものが、面接の準備になります。
校風の理解を深めるのに、時間はどれくらい必要ですか
一度の説明会では足りません。複数回、できれば時期を変えて足を運ぶことをおすすめします。同じ学校でも、行事のときと通常授業のときでは見える顔が違います。時間をかけて理解したご家庭の言葉には、付け焼き刃では出ない厚みが出ます。
願書や面接での言語化にお困りのときは、願書作成サポートや面接対策もご活用ください。
【早稲田実業初等部】公式が掲げる5つの教育方針と時間の使い方
校是や校訓は学校の考え方を示す言葉ですが、それが日々の学校生活にどう表れているのかは、公式サイトの教育方針と時程を見るとつかみやすくなります。
早稲田実業学校初等部は、教育方針として次の5点を挙げています。男女共学による人間性豊かな児童の育成、一人ひとりの個性の芽を伸ばすこと、身体と心と学力の充実した人間の育成、「自ら学び、考え、創り出し、表現する力」の育成、そして国際社会に生きる基礎資質の形成です。「創り出し、表現する」という言葉が方針に入っている点は、この学校を理解するうえで大切なところだと思います。
学習面では、国語と算数を基礎学習として重く位置づけ、自分で考える力を養うことが強調されています。同時に、児童が自分で鉛筆を削るような手仕事や、詩作・作文・美術・音楽といった表現活動が積極的に取り入れられています。効率よく答えにたどりつくことよりも、手と頭を使って自分なりのかたちにする過程が大事にされている、と読み取れます。
時間の使い方にも特徴があります。公式サイトによれば、1・2校時、3・4校時、5・6校時はそれぞれ90分のまとまりになっており、「授業を2つ行うというだけでなく、さまざまな時間設定により効果的な授業を工夫していく」と説明されています。45分で区切らず、内容に応じて時間を伸縮させられる仕組みです。じっくり観察したり、作品を仕上げたりする学びとは相性のよい形といえます。
体験の場も豊富です。宿泊体験学習は3年生が高尾、4年生が秩父、5年生が志賀高原、6年生が滋賀・京都で行われます。5年生は6月に田植え、10月に稲刈りという稲作体験にも取り組みます。5・6年生では、中・高等部の教員が算数や社会などの授業を担当する初中連携の仕組みもあり、次の段階を見据えた学びにつながっています。
こうした内容は、願書や面接で「この学校のどこに共感したか」を語るときの手がかりになります。カリキュラムや行事は年度によって変わりますので、最新の内容は早稲田実業学校初等部の公式サイトでご確認ください。
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