早稲田実業初等部の面接(二次試験)
早稲田実業学校初等部の入試は、一次(考査)と二次(親子面接)で構成されます。公式サイトの募集要項(2027年度入試・2026年8月24日閲覧)では、募集人員は第1学年108名、検定料は30,000円と示されています。
日程は、Web出願が2026年9月1日から9月25日まで、郵送は10月1日までの消印有効。一次試験は2026年11月1日から11月5日のうち指定された1日で、本人のみの考査です。一次合格発表は11月7日8時にWebで行われ、二次試験は11月8日から11月10日のうち指定された1日、本人と保護者が対象です。最終の合格発表は11月12日8時にWebで行われると案内されています。
つまり、一次を通過してから面接までは、わずか一日か二日しかありません。「一次が終わってから面接の準備を」と考えていると、まったく間に合わないということです。日程や金額は年度によって変わりますので、最新のものは必ず募集要項・公式サイトでご確認ください。
早稲田実業初等部の面接で見られていること
校長が明言しているのは、「子どもが自分の言葉で質問に答えられるか」という一点です。立派な内容を話す必要はありません。自分の頭で考えて、自分の言葉にできているかどうかが見られています。
親子の日常が表れる
そして、お子さまと保護者が日ごろどのようにやりとりしているかが、短い時間のなかにそのまま表れます。お子さまが困ったときに保護者がどう振る舞うか、答えを先取りしていないか、目線で合図を送っていないか。こうした場面は、飾ってもすぐに分かります。
家庭でできる準備
特別な受け答えの練習よりも、日ごろの親子の会話がそのまま生きます。お子さまが話し終わるまで待つ、答えに「どうしてそう思ったの」と一言足す。この2つを毎日の会話に入れておくだけで、当日の受け答えは驚くほど変わります。
服装と臨み方
服装は紺・濃紺を基調とした清潔感のある装いが基本です。お父さま・お母さまとも落ち着いた色でそろえ、お子さまも動きやすく品のある服装にしておくと安心です。前日までに一度着せて、動きにくいところがないか確かめておいてください。
早稲田実業初等部の面接は圧迫面接なのか
早稲田実業初等部の面接は圧迫だという噂を耳にされたことがあるかもしれません。実際には、圧迫というより「深掘り」と表現するほうが近い形です。
たとえばお子さまが夏の思い出について話したとき、そこで終わりにせず、「そのときどう思ったのか」「どうしてそう感じたのか」と、一つの話題を続けて掘り下げていきます。答えを一往復で終えるつもりでいると、二往復目で言葉が止まってしまいます。
こうした深掘りに答えるには、自分の言葉で話す力が欠かせません。出来事を覚えさせるのではなく、「そのときどう思った」を家庭で何度も尋ねてあげてください。答えの中身を用意するのではなく、掘り下げられることに慣れておく、という準備です。
保護者に対しても、答えに対してさらに一歩踏み込んだやりとりが続くことがあります。用意した文章を読み上げる形にしていると、そこで止まります。結論・理由・これから、の3点を手元に置き、その場で組み立て直せるようにしておきましょう。
なお、「圧迫」と受け取られやすいもう一つの理由が、待ち時間の長さです。指定された時間に会場へ入っても、順番によっては長く待つことがあります。待っている間にお子さまの気持ちが張りつめてしまうと、それだけで受け答えが硬くなります。静かに読める絵本を一冊持っていく、待ち時間に小さな声で言葉を交わす、といった工夫をしておくと、場の空気に飲まれずにすみます。
早稲田実業初等部の面接の日程と問われるテーマ
日程と順番
公式サイトによると、2027年度入試の二次試験(面接)は2026年11月8日から11月10日のうち、指定された1日に行われます。順番は例年、男子から始まり、月齢の順に進む形が知られています。ご自身の受験番号がどのあたりに位置するのかで、待ち時間の長さも変わります。
参考までに、公式サイトが公表している2026年度入試の結果では、出願者1,205名(男子662・女子543)、受験者1,017名(男子569・女子448)、一次合格者183名(男子120・女子63)、最終合格者123名(男子80・女子43)となっています。一次を通った方の多くが二次に進むわけですから、面接での差がそのまま結果に響きます。
お父さまに問われるテーマ
お父さまに向けては、これからの小学校生活に関わる分野が中心になります。
- お子さまと接するときに大切にしている信条
- 小学生になるお子さまに望むこと
- これから身につけてほしいと考えていること
- 学校に期待していること
いずれも「これから」を問うテーマです。過去の実績を語るよりも、入学後の六年間をどう歩みたいのかを、ご自身の言葉で語れるようにしておいてください。
お母さまに問われるテーマ
お母さまに向けては、これまでの子育てと日常の暮らしが中心になります。
- 子育てのなかで大変だった場面と、その乗りこえ方
- 休日の過ごし方
- お子さまの性格の見立て
- 園での様子と、先生から聞いている評価
「大変だった場面」は、苦労話で終わらせないことが大切です。何が起きて、どう向き合い、その結果お子さまがどう育ったか。この流れで話せると、ご家庭の姿がはっきり伝わります。
お子さまに問われるテーマ
お子さまに向けては、生活の中から答えられる分野が中心です。早稲田実業初等部の場合、通学に関わる話題が扱われやすいことも押さえておきましょう。
- 自分の名前や誕生日
- 通学の見通しと、電車での過ごし方
- 習いごとと、その好きなところ
- 好きな遊びと、一緒に遊ぶ相手
- 好きな生きものや、そのどこが好きか
- 将来やってみたいことと、その理由
- 食べもののこと、苦手なものとの向き合い方
どのテーマも、一問一答では終わりません。一つの話題がどんどん発展していきますので、「そのときどう思ったの」を家庭の会話に組みこんでおくことが、いちばんの準備になります。
早稲田実業初等部の面接で実際に問われている中身
テーマの名前だけでは、どこまで具体的に語ればよいのかが見えにくいと思います。ここでは、これまでの二次の親子面接でどのような中身が問われてきたのかを、もう少し細かく整理します。
ご両親に問われてきたことの中身
- お子さまに接するときに何を信条にしているかを尋ねられます
- 小学生になるお子さまに望むことと、これから身につけてほしいことをそれぞれ尋ねられます
- 学校に対しての希望があるかどうかを尋ねられます
- これまでの子育てで大変だった場面を挙げて説明することを求められます
- 休日をどのように過ごしているかを尋ねられます
- これからの六年間、家庭ではどのような教育をしていくつもりかという問いが出ています
- お子さまをどのように育てたいと考えているかを尋ねられます
- 叱るとき、ほめるときに気をつけていることを尋ねられます
- しつけで何を大切にしているかを尋ねられます
お父さまには入学後の六年間に向けた問いが、お母さまにはこれまでの子育てと日々の暮らしについての問いが向けられやすい形です。どちらも、ご家庭の方針を一度言葉にしてそろえておかないと、ご夫婦で答えの向きがずれてしまいます。
お子さまに問われてきたことの中身
- お名前と誕生日を答える場面から始まります
- 一人で電車に乗って学校まで通えるかどうか、自分の気持ちを尋ねられます
- 家から学校までどのくらい時間がかかるかを尋ねられます
- 電車の中で気をつけるべきことは何かという問いが出ています
- 今日ご両親と電車の中でどんな話をしてきたかを尋ねられます
- 習いごとは何をしていて、そのどこが好きかを重ねて尋ねられます
- 好きな遊びと、いつ誰と一緒にしているかを尋ねられます
- 好きな生きものと、そのどこが好きなのかを尋ねられます
- 将来やってみたい仕事と、そう思う理由を尋ねられます
- 苦手な食べものを挙げたうえで、給食に出たらどうするかという問いが出ています
通学に関する問いが多いことが、早稲田実業初等部の特徴です。電車で通うことになるご家庭がほとんどですので、一人で通えるかという見通しと、公共の場でのふるまいが繰り返し確かめられます。試験当日の朝の会話まで尋ねられますので、駅までの道のりも一つの練習の場だとお考えください。
【2021〜2024年度】近年の面接で問われた話題
上の整理に加えて、受験されたご家庭の話から、近年の二次面接で実際に出た話題も分かっています。一次の合格者を2つの会場に分けて行う形は変わっておらず、保護者への問いは少なめで、お子さまへの問いが大半を占めます。席はお子さまがご両親より少し前に置かれるため、面接のあいだ、ご両親からお子さまの表情は見えません。隣で助ける前提ではなく、ひとりで答え切る練習が必要です。
お子さまに向けられたのは、2024年度は名前と受験番号のあと、お友達とどんなことでけんかになるか、好きな遊び、好きな生きものとその理由、好きな食べものと苦手な食べものとその理由、ご両親にほめられるときとしかられるとき、お手伝い、小学校に入ったらしたいこと、お父さま・お母さまはどんな人かという話題でした。2023年度は、通っている園とクラスの名前、仲よしのお友達3人の名前、ご両親の好きなところやすごいところ、お手伝いをするときのコツ、という切り口が加わっています。2021年度は、はじめにマスクを外して顔を見せる場面があり、大きくなったらやってみたいこと、お友達との遊びがうまくいかないときにどうするか、ほかの生きものになるとしたら何になりたいかといった話題が出ました。
お父さまには、2024年度は学校と家庭の教育方針で一致しているところ、教育における父親と母親の役割、社会人になるまでに身につけさせたいこと、子育てで譲れないこと、しかるのはどんなとき、苦手な食べものを食べないときの対応、お子さまから勉強する理由を問われたらどう答えるか、が問われました。2023年度は志望理由に加えて、本校の校是や校訓についての考え、日ごろの声掛けとそれによる成長、小学校でどう成長してほしいかが出ています。2021年度は、お子さまの長所、心がほっこりしたエピソード、これだけは身につけてほしいことを一つ挙げる、学校教育と家庭教育の違い、学校に期待すること、という顔ぶれでした。
お母さまには、2024年度は公共交通機関のマナーをどう伝えているか、教育における学校と家庭の役割、子育てで工夫していること、ほめ方としかり方、親同士のSNSでのトラブルについての考えが問われました。2023年度は子育てで困ったことや苦労、通学マナーへの考え、お子さまの優れている点と直してほしい点、しかるのはどんなとき、お子さまが悲しい顔をして学校から帰ってきたらどうするか、という話題です。2021年度は、身につけてほしいことを一つ挙げることに加えて、感染症対策の自粛期間中に気をつけていたことと、その期間で一番印象に残っていることが問われました。
年度を並べると、お子さまには園の生活・お友達・お手伝い・好きなものと理由、お父さまには学校と家庭の教育の線引きとご自身の役割、お母さまには通学マナーと日々のしつけの工夫、という柱がはっきり見えます。通学マナーと交通機関の話題は2015年度から2024年度まで途切れずに出ており、電車で通うご家庭が多い学校ならではの確認事項になっています。
2015年度の面接で加わっていた話題
近年の話題と見比べる材料として、さらにさかのぼった2015年度の二次面接の話題も紹介します。
お子さまには、園までどうやって通っているか、園で楽しかったことやうれしかったことは何か、電車に乗るときに定期券をなくしたらどうするか、最近ひとりでできるようになったことは何か、お母さまの料理で好きなものは何か、小学校に入ったらいちばん何をしたいか、いま一番欲しいものは何かといった話題が向けられました。お手伝いの答えに対しては、大変だったことはあるかとさらに重ねる形です。
お父さまには、学校見学会に参加したときの印象、本校に期待すること、最近お子さまの成長を感じたことや頑張っていると思ったことが問われました。お母さまには、小学校から高校までの12年間でどのような教育を望むか、しつけで何か言葉掛けをしているか、交通マナーをどう教えているか、まだ甘えたい盛りだと思うがそろそろ卒業してほしいと思うことは何か、という切り口が加わっています。
この年と翌2016年度は、考査日当日にアンケートを提出する形も取られました。約60校の学校名が並んだ一覧から併願している学校の番号に印をつけるもので、合否には関係しないと用紙に明記されています。正直に記入して問題ない性質のものですので、併願の有無を隠すために悩む必要はありません。
一つの話題が広がっていく形
問いの数が多いだけでなく、一つの答えからさらに枝が伸びていくことも押さえておきたい点です。たとえば夏休みの出来事を尋ねられ、電車で祖父母の家に行ったとお子さまが答えたとします。すると、そこで祖父母と何をして過ごしたのか、会ってどんな気持ちになったのか、と続けて問われていきます。用意した答えを一つ言って終わり、という形では二歩目で止まってしまいます。
覚えた文章を増やすのではなく、その日の出来事について、どう思ったのかをご家庭でくり返し尋ねてあげてください。気持ちを言葉にすることに慣れているお子さまは、枝が伸びても落ち着いて答えられます。
早稲田実業初等部の面接で失敗しないための対策
お子さまの自立心を育てる
自立心とは、自分で考えて自分の言葉で話す力のことです。そのためにご両親ができるのは、先回りをやめることに尽きます。持ちものの支度、着るものの選択、休日の予定。小さなことでよいので、お子さまが決める場面を毎日ひとつ用意してください。
決めた結果がうまくいかなかったときこそ、力になります。「どうすればよかったと思う」と一緒に振り返る時間が、面接での深掘りに耐える言葉を育てます。
ご両親も準備を怠らない
お子さまが自立心を持って頑張っても、お父さま・お母さまがご自身の言葉で語れなければ、ちぐはぐな印象になります。教育方針、志望のきっかけ、六年後の見通し。この3つは、ご夫婦で言葉をそろえておいてください。
まったく同じ言い方をする必要はありません。ただ、向いている方向がずれていると、短い面接のなかでもはっきり伝わります。どちらが何を担当して話すかまで決めておくと、当日に慌てずにすみます。
早稲田実業初等部の二次面接に関するよくある質問
Q. 面接は誰が中心ですか?
A. お子さまが主役です。問いかけの多くはお子さまに向けられ、自分の言葉で答えられるかが見られます。
Q. 親は何を見られますか?
A. 日ごろの親子のコミュニケーションの様子が、短い時間のなかで見られます。
Q. 服装はどうすれば?
A. 紺・濃紺を基調とした清潔感のある装いが基本です。お子さまも動きやすく品のある服装が安心です。
Q. 準備のコツは?
A. 日ごろの親子の会話を大切にし、親が先回りして答えないことです。
Q. 面接の所要時間は?
A. 年により異なりますが、近年は面接時間を少し延ばし、親子の対話を丁寧に見ています。正確な所要時間は公表されていませんので、募集要項でご確認ください。
Q. 親はどう答えるべき?
A. 飾らず、ご家庭の教育方針をご自身の言葉で誠実に伝えることが大切です。
Q. 一次を通ってから面接まで、どれくらい時間がありますか?
A. 2027年度入試では、一次合格発表が2026年11月7日、二次試験が11月8日から11月10日のうち指定された1日と案内されています。準備は一次の前から進めておくものとお考えください。
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