小学校について、詳しく教えていただけますか?
かつて小学校受験は、富裕層や旧家の家庭が行うものというイメージが強くありました。しかし近年では、家柄に関係なく「我が子の個性や将来を考えた選択肢の一つ」として、小学校受験を検討するご家庭が増えています。
その中で特に多いご相談が、
・私立小学校と公立小学校、どちらが合っているのかわからない・私立に向いている子、公立に向いている子の違いはあるのか
といったものです。
本記事では、私立小学校と公立小学校のメリット・デメリットを整理した上で、お子様の性格別にどちらが向いているかを解説します。
大切なのは、以下の3点です。
・公立小学校のメリット
・公立小学校のデメリット
・私立小学校のメリット
小学校の個別相談、家庭学習サポート、願書作成、面接対策を行う筆者が詳しく解説していきます。
小学校を受験される方は、ぜひ参考にしてくださいね!
公立小学校のメリット
通学距離が短く、身体的な負担が少ない
公立小学校は基本的に徒歩圏内にあり、通学距離が短い点が大きなメリットです。
通学時間が短いことで、
・習い事の時間を確保しやすい
・友達と遊ぶ時間が増える
・家庭学習の時間を取りやすい
といった利点があります。
実際に、私立小学校受験で第一志望にご縁がなかったものの、
通学距離の短さを優先して公立小学校を選択し、
中学受験で第一志望校に合格されたご家庭も少なくありません。
地域に友人が多く、安心感がある
公立小学校は、同じ地域に住む子どもたちが集まるため、
・放課後に遊びやすい
・緊急時に助け合いやすい
・地域行事で自然に交流が生まれる
といった安心感があります。
災害時の集団下校や、体調不良時のサポートなども含め、
低学年のうちは特に心強い環境と言えるでしょう。
教育費の負担が少ない
公立小学校は授業料・教科書が無償です。
必要な費用は給食費や行事費などが中心で、
年間の教育費は私立小学校の4分の1〜5分の1程度に抑えられます。
・中学受験の塾費用に充てる
・習い事を充実させる
・将来のために貯蓄する
など、教育費の使い方に幅が持てる点も大きなメリットです。
公立小学校のデメリット
地域や年度によって学級環境が左右される
公立小学校は生徒を選べないため、
地域性や年度によってクラスの雰囲気が大きく変わることがあります。
・学級崩壊が起こる
・授業が落ち着かない
・人間関係のトラブルが多い
といったケースも、残念ながら存在します。
教育方針が一定でない
公立小学校にも学校全体の方針はありますが、
私立ほど明確な教育理念を持っていない場合が多いです。
・校長先生の交代で方針が変わる
・教員ごとに指導の考え方が異なる
といった点に、戸惑いを感じるご家庭もあります。
教員による指導の差が大きい
同じ学校・同じ学年でも、
・宿題の量
・学習指導の丁寧さ
・生活指導の厳しさ
がクラスによって異なることがあります。
この点は、公立小学校では避けにくい課題と言えるでしょう。
私立小学校のメリット
設備や教育環境が整っている
私立小学校は学費や寄付金を教育環境に還元している学校が多く、
・広く安全な校庭
・体験型学習施設
・ICT教育の充実
など、恵まれた環境で学ぶことができます。
教育方針が一貫している
私立小学校は建学の精神や教育理念が明確で、
・どのような人間を育てたいのか
・どの力を伸ばしたいのか
がはっきりしています。
そのため、教員間の指導方針のブレが少なく、
長期的に一貫した教育を受けられる点が特徴です。
教育観の近い家庭が集まる
入試を通じて選抜されるため、
・学校の教育方針に賛同している
・家庭教育への意識が高い
といったご家庭が自然と集まります。
行事やPTA活動なども協力的に進みやすく、
子ども同士も価値観の近い友人と出会いやすい環境です。
私立小学校のデメリット
教育費が高額
私立小学校は6年間で1000万円以上かかるケースが一般的です。
寄付金が必要な学校も多く、
長期的な資金計画が欠かせません。
外部受験がしづらい場合がある
一貫校では、
・内部進学が前提
・外部受験に消極的な雰囲気
がある学校も存在します。
中学受験を視野に入れている場合は、
事前の学校研究が非常に重要です。
通学距離が負担になることがある
私立小学校は、
・電車やバス通学
・親の送迎が必要
となる場合も多く、
通学時間が1時間以上かかるケースもあります。
公立小学校に向いている子の特徴
・地域コミュニティとの関係が良好
・どんな環境でも自分を出せる
・周囲に流されず勉強できる
また、
・地域の治安が安定している
・学校が落ち着いている
といった条件が揃っていれば、公立小学校でも十分に成長できるでしょう。
私立小学校が向いている子の特徴
・興味や好きなことがはっきりしている
・家庭に明確な教育方針がある
・周囲に流されやすい
・体験学習や行事が好き
特に、
・好きな分野に没頭できる子
・学習習慣の管理が必要な子
は、私立小学校の手厚い環境が合うことが多いです。
どちらが合うかを、ご家庭で確かめる方法
性格だけで決めない。五つの視点で見る
お子さまの性格は、判断の材料のひとつにすぎません。実際にご相談を受けていると、性格よりもご家庭の生活の形で決まることのほうが多いと感じます。次の五つを、紙に書き出して確かめてみてください。
- 通学……毎日の往復にどれだけの時間と体力を使うか
- 放課後……習い事や友だちとの時間を、どこで過ごすことになるか
- 費用……入学後の六年間、無理なく続けられるか
- 保護者の関わり……学校行事や係の活動に、どれだけ足を運べるか
- 中学以降……どのような進路を思い描いているか
この五つのうち、ご家庭にとってゆずれないものを二つだけ選んでください。すべてを満たす学校はありません。優先順位が決まると、迷いは驚くほど減ります。
通学の負担は、実際に歩いて見積もる
学校のウェブサイトに書かれた所要時間は、大人が最短で移動した場合の目安です。お子さまの足では、これより長くかかります。志望校を検討する段階で、次のことを試してみてください。
- 実際に登校する時間帯に、お子さまと一緒に通学経路を通ってみる
- 電車の混み具合、乗り換えの階段の数、駅から学校までの歩道の様子を見る
- 雨の日にもう一度通ってみる
- 帰宅時刻を計算し、夕食と就寝の時間が確保できるかを確かめる
六年間、毎日くり返すことです。入学してから「思ったより遠かった」となるのが、いちばん避けたい失敗です。
保護者の関わりを、平日と休日に分けて書き出す
私立小学校では、保護者が学校に足を運ぶ機会が公立より多くなることがあります。回数や内容は学校によって大きく異なりますので、志望校の説明会や個別相談で必ず確認してください。
確認するときは、次のように具体的に聞くのがおすすめです。
- 年間で、保護者が学校に行く行事はどのくらいあるか
- 平日の日中に行くものが、そのうちどのくらいあるか
- 係や当番の仕組みがあるか
- 下校時刻や、体調不良のときのお迎えについてどう決まっているか
共働きのご家庭では、四つ目がとくに大切です。ここを確かめずに決めてしまうと、入学後にご家族の負担が一気に増えることがあります。
公立か私立かで迷っているご家庭からのよくある質問
Q. 私立に入ってから合わなかった場合、公立に移れますか?
住んでいる地域の公立小学校に転校することは可能です。ただし、お子さまにとっては環境が大きく変わりますので、そうならないよう、入学前に学校をよく見ておくことが何より大切です。
Q. きょうだいで別の進路を選んでもよいのでしょうか?
問題ありません。上のお子さまと下のお子さまで、向いている環境が違うのは自然なことです。ただし、送迎や行事の日程が重なることがありますので、生活が回るかどうかは事前に確かめておいてください。
Q. 共働きでも私立小学校に通わせられますか?
通われているご家庭はたくさんあります。放課後の預かりの仕組みや、送り迎えが必要になる場面は学校ごとに違いますので、志望校ごとに確かめてください。
Q. 年長になって性格が変わることはありますか?
よくあります。この一年で、人前で話せるようになるお子さまも、集団に慣れるお子さまもいます。いまの姿だけで決めつけず、伸びていく前提で環境を選んでください。
Q. 学校選びの段階から相談できますか?
はい。ご家庭の通学事情、お子さまの様子、ご両親のお仕事の状況を伺いながら、候補を整理するところからお手伝いしています。オンライン個別相談をご利用ください。学校を直接確かめる場としては個別相談会の記事も参考になります。
まとめ|大切なのは「子どもに合う環境」
私立小学校・公立小学校、どちらにも明確なメリット・デメリットがあります。
大切なのは、
・お子様の性格
・ご家庭の教育観
・生活環境や経済状況
を総合的に考え、
お子様が6年間を安心して過ごし、成長できる環境を選ぶことです。
小学校受験をするか迷っている方も、
まずはご家族でじっくり話し合い、
後悔のない選択をされることを願っています。
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