小学校について、詳しく教えていただけますか?
小学校受験を検討する中で、
・子どもの能力を数値で把握したい・IQが高ければ小学校受験に有利なのか
と疑問に感じる保護者は少なくありません。
幼児教室に通っていると、IQテストの受検を勧められることもあり、「受けたほうがいいのか」「結果が悪かったらどうしよう」と不安になる方も多いでしょう。
本記事では、IQとは何かという基本から、小学校受験におけるIQの位置づけ、IQを高めるために家庭で意識したいポイントまでを整理して解説します。
大切なのは、以下の3点です。
・IQとは何か
・IQの数値の目安と「ギフテッド」
・なぜ幼児教室はIQテストを勧めるのか
小学校の個別相談、家庭学習サポート、願書作成、面接対策を行う筆者が詳しく解説していきます。
小学校を受験される方は、ぜひ参考にしてくださいね!
IQとは何か
IQとは「Intelligence Quotient(知能指数)」の略で、
知能に関するさまざまな能力を数値化したものです。
一般的な算出方法は、
精神年齢 ÷ 生活年齢 × 100
とされています。
未就学児の場合、以下のような分野を総合的に測定します。
・記憶
・言葉
・数
・図形
年齢が低い場合は玩具や絵カードを使った検査、
鉛筆を持てる年齢になると筆記テストが用いられます。
知能検査には、
・ウェクスラー式知能検査
・田中ビネー知能検査
・肥田式知能検査
など複数の種類がありますが、
どの検査でも平均値を「100」としている点は共通しており、
検査方法によって極端に結果が変わることは多くありません。
なお、IQは学力の高さを測るものではありません。
思考力、記憶力、判断力などを総合的に数値化した指標です。
IQの数値の目安と「ギフテッド」
IQの一般的な目安は以下の通りです。
・IQ100:平均
・IQ110以上:高め
・IQ130以上:非常に高い
IQ130以上の子どもは、いわゆる「ギフテッド」と呼ばれ、
人口の約2.5%とされています。
なお、ギフテッドと発達障害を混同されることもありますが、
両者は本質的に異なるものです。
なぜ幼児教室はIQテストを勧めるのか
幼児教室でIQテストを実施・推奨する理由は、
小学校受験の出題分野とIQテストの内容が似ているためです。
小学校受験では、
・ペーパーテスト
・個別試験
・口頭試問
などを通じて、子どもの思考力や判断力を見ています。
ペーパーで出題される分野も、
・記憶
・言語
・数量
・図形
と、IQテストの内容と重なります。
そのため、IQテストで高い数値を出す子は、
ペーパーテストでも良い結果を出しやすい傾向があります。
IQが高いと小学校受験に有利なのか
結論から言えば、
IQが高いことはプラスに働く場合が多いが、それだけで合否は決まらない
というのが実情です。
小学校受験では、
・行動観察
・運動
・集団遊び
などを通じて、協調性や社会性、道徳心も重視されます。
一般的にIQが高い子は、
・常識的な判断が早い
・ルールを理解する力が高い
・年上の子とも円滑に関われる
といった特徴を持つことが多く、
集団生活への適応力が高い傾向があります。
一方で、IQはその時点の環境や体調、緊張状態に左右されやすい数値です。
・当日は緊張して何も話せなかった
・集中力が続かず本来の力を発揮できなかった
といったケースも珍しくありません。
そのため、
IQテストの結果が思わしくなくても、小学校受験を諦める必要はありません。
IQは後から伸ばすこともできる
IQは固定された能力ではなく、
生活環境や関わり方によって変化する可能性があります。
実際に、幼児教室での訓練や家庭での取り組みによって、
後から数値が伸びるケースも多く見られます。
IQが高い子の家庭に共通する取り組み
探究心を育てる関わり
IQが高い子の家庭で特に多いのが、
「なぜ?」「どうして?」を大切にする姿勢です。
・子どもの疑問を流さない
・一つの興味を深掘りする
・体験と観察の機会を与える
例えば、
・鳩に興味を持ったら公園で観察する
・図鑑で他の鳥と比べる
・動物園やバードウォッチングに行く
といったように、
小さな興味をきっかけに知的好奇心を広げていきます。
コミュニケーションの機会を増やす
IQは、人との関わりによっても育ちます。
・対面で会話する
・相手の表情を読む
・言葉のやり取りを重ねる
こうした経験は、語彙力や判断力を大きく伸ばします。
家庭では、
・食事中はテレビやタブレットを消す
・目を見て会話する時間を作る
ことを意識しましょう。
また、地域の交流会や児童館など、
家族以外の人と関わる機会を増やすことも効果的です。
遊びを通じて考える力を育てる
IQは遊びの中でも伸ばすことができます。
・ブロック
・図形パズル
・自然物を使った自由遊び
遊びの中で考え、試し、工夫する経験が、
思考力や創造力につながります。
タブレット学習も使い方次第では有効ですが、
遊びとのバランスを取ることが大切です。
IQテストはどこで受けられるのか
IQテストを受けたい場合、目的によって選択肢が異なります。
発達面の相談を兼ねたい場合
・病院
・発達障害支援センターなどの公的機関
無料、または低価格で受けられる場合もあります。
小学校受験対策として受けたい場合
・幼児教室
全国展開している幼児教室では、
入室後に必ずIQテストを実施するケースもあります。
費用は、
・数千円
・高い場合は2万円前後
と幅がありますので、事前に確認しましょう。
検査の結果を、どう受け止めればよいか
数値が出ると、どうしてもその数字だけを見てしまいます。しかし大切なのは、結果をご家庭の中でどう扱うかです。次の5つを決めておいてください。
- 数値は「その日のその子」の記録として受け取る……検査は、体調や、その場に慣れているかどうかにも左右されます。初めての場所で、初めて会う大人と向き合った日の記録である、という前提を忘れないでください
- 数値より、結果の中の「ばらつき」を見る……ご家庭にとって役に立つのは、全体の数字よりも、どの領域が得意で、どこに時間がかかるかという情報のほうです。どこに時間がかかるかが分かれば、明日からの関わり方を変えられます
- お子さまの前で、結果の話をしない……幼いお子さまでも、自分のことを話されているのは分かります。数値を耳にした経験は、長く残ります
- きょうだいや、ほかのご家庭と比べない……比べた瞬間に、その数字は励ますものではなくなります
- 教室や学校に提出する必要はありません……結果は、ご家庭が関わり方を考えるための材料です
発達の道すじには、大きな個人差があります。今できないことが、半年後にはあっさりできるようになる。幼児期には、よく起こることです。数値が思ったとおりでなかったとしても、それはお子さまの将来を決めるものではありません。
結果を、明日からの関わり方に変える
検査を受けたかどうかにかかわらず、ご家庭でできることは変わりません。お子さまの様子を見ながら置き換えてみてください。
話を聞いて動くのに時間がかかる様子があるとき
指示を短く、1つずつにします。「靴をはいて、かばんを持って、玄関で待っていて」ではなく、「靴をはこう」だけ。できたら次を伝えます。ご家庭で1つずつに慣れておくと、考査の場でも指示を取りこぼしにくくなります。
手先の作業に時間がかかる様子があるとき
ペーパーを増やす前に、手を使う遊びの時間を増やしてください。ひもとおし、洗濯ばさみ、折り紙、粘土。手が思うように動くようになると、同じ問題でも解ける量が変わります。
言葉での説明が得意な様子があるとき
その強みを、そのまま使ってください。問題を解いたあとに「どうしてそう思ったの」と聞き、言葉にさせます。説明することで、頭の中が整理されます。口頭試問のある学校では、大きな強みになります。
集中が続かない様子があるとき
時間を短く区切ります。15分を1回より、7分を2回のほうが、身につく量は多くなります。途中で立ち歩いても叱らず、区切りをつくるほうを工夫してください。続く時間は年齢とともに伸びますので、いまの姿だけで判断しないことです。
なお、日常生活の中で気になることがある場合は、かかりつけの小児科や、お住まいの自治体の発達相談など、専門の窓口にご相談ください。受験の準備と、お子さまの育ちの相談は、分けて考えていただくほうが安心です。
IQと小学校受験についてよくある質問
Q 小学校受験のために、検査は受けたほうがよいのでしょうか
受けなければならないものではありません。受けていないご家庭のほうが多く、不利になることもありません。受けるかどうかは、結果を知って関わり方を変えたいかどうかで決めてください。数値を知って安心したいだけであれば、あまりおすすめしません。
Q 結果が思っていたものと違いました
まず、その日1日の記録だと考えてください。そのうえで、ご家庭でできることは何も変わりません。生活の習慣を整える、話を最後まで聞く、自分で決める機会をつくる。この3つは、結果にかかわらず効きます。
Q 結果は良かったのに、教室や模試でうまくいきません
考査で見られているのは、知っていることの量だけではありません。初めての場所で力を出せるか、指示を聞いて動けるか、ほかのお子さまと一緒に取り組めるか。こうした力は、日常の経験でしか育ちません。公園や集まりなど、指示されずに過ごす時間を増やしてみてください。
Q 結果をきょうだいで比べてしまいます
比べたくなるのは自然ですが、口に出さないでください。お子さまは、大人が思うより早く気づきます。比べる相手をつくるとしたら、半年前のご本人にしてください。「去年はできなかったね」と言える材料は、どのお子さまにも必ずあります。迷いが続くときはオンライン個別相談もご利用いただけます。
まとめ|IQは「結果」ではなく「過程の指標」
小学校受験において、
IQが高い子が有利に見える場面は確かにあります。
しかし、
・IQの数値だけで合否が決まることはない
・一度の結果に一喜一憂する必要はない
という点を、ぜひ知っておいてください。
大切なのは、
・子どもの興味を大切にする
・対話と体験を積み重ねる
・日常の関わりを丁寧に行う
その結果として、IQという数値がついてくる、
その程度の認識で十分です。
お子様の個性と成長を第一に考えながら、
小学校受験と向き合っていきましょう。
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