奈良女子大学附属小学校の合格に向けて、家庭では何をすればよいですか?
まず選考のしくみを正しく知る
奈良女子大学附属小学校の募集人数は男女70名ですが、このうち約48名は内部進学者と公表されています。外部から出願する家庭にとっての枠は、20名あまりということになります。
加えて、出願者が適正実施可能人数の上限をこえた場合には抽選が行われます。抽選が行われる場合、その日程は募集要項で示されます。適性検査を受ける前に抽選がある可能性があるということです。
つまり、準備を尽くしても結果が伴わないことがあり得ます。この事実を早い段階で家族が共有しておくことが、結果が出たときに子どもを追い詰めないための、いちばん大切な備えになります。
学校が大切にしていることから考える
奈良女子大学附属小学校の教育目標は、開拓・創造の精神を育てること、真実追求の態度を強めること、友愛と協同の実践を進めることの三点です。自己を創造し、自己を確立し、実践していく子どもが目指されています。
この学校は大正期から100年以上にわたり、子ども主体のアクティブ・ラーニングである「奈良の学習法」を貫いてきました。答えを速く出すことよりも、納得のいくまでつきつめる態度が大切にされています。
したがって家庭の準備も、正答数を追う訓練より、「なぜだろう」と立ち止まる経験を重ねるほうが、この学校の学びに近づきます。子どもの問いを、大人が急いで解決しないことです。
聞く力と話す力を土台に据える
ペーパーも行動観察も面接も、いずれも「まず話を聞く」ところから始まります。指示を最後まで聞き取れるかどうかが、すべての場面の入口になっているということです。
家庭では、話しかけるときに一度手を止めて向き合う、最後まで聞いてから答えるといったやりとりを重ねてください。子どもは、聞いてもらった経験の分だけ、人の話を聞けるようになっていきます。
絵本を読んだあとに感想を尋ねる習慣も有効です。単語で答えるのではなく、短くても文の形で伝えられると、考えていることが相手に届きます。面接の場面にもそのままつながります。
生活のなかで育つ力を見落とさない
行動観察で見られるのは、順番を待つ、道具を譲る、使ったものを片づけるといったふるまいです。これらは直前に教え込めるものではなく、日々の生活のなかで自然に身についていくものです。
奈良女子大学附属小学校には「なかよし委員会」があり、自分たちの手で自分たちの共同生活を向上させることが目指されています。友だちと協同する力は、この学校の学びの中心にあります。
身支度を自分でやり切る、食器を運ぶ、脱いだ服をたたむ。こうした小さな仕事を最後まで任せることが、そのまま準備になります。手を出したくなる場面こそ、待つ価値があります。
結果に左右されない準備を
抽選が行われる可能性がある以上、力を出し切っても結果が伴わないことがあります。その可能性を家族が理解していれば、結果が出たときに子どもを責めることも、自分を責めることもなくなります。
準備の期間に育った聞く力や生活の習慣は、結果がどうであれ子どもの中に残ります。合格を目的にするのではなく、その過程で何が育ったかを見つめる姿勢が、結局はいちばん強い準備になります。
考査の内容や選考の方法、抽選の実施については、奈良女子大学附属小学校が公表する最新の募集要項で必ずご確認ください。ご家庭だけで判断に迷うときは、プロによる個別相談を承っております。あわせて個別家庭学習サポートもご活用ください。
【奈良女子大学附属小学校】公表されている選考の形から準備を組み立てる
対策は、学校が公表している事実の上に組み立てます。奈良女子大学附属小学校の令和9年度入学者募集要項では、選考は個人活動(筆記を含む)、集団活動、親子面接、書類審査によって総合的に評価すると示されています。
ここから読み取れることが三つあります。ひとつは、ペーパーだけの勝負ではないこと。ふたつめは、集団のなかでの姿が見られること。三つめは、親子面接と書類審査があるため、保護者の準備も選考の一部だということです。
日程は次のとおりです。出願は令和8年8月17日(月)から8月28日(金)まで(消印有効)の簡易書留による郵送。検査は令和8年10月3日(土)で、女子は受付8時30分・適性検査9時00分から、男子は受付12時30分・適性検査13時00分からです。合格発表は令和8年10月6日(火)9時00分から10時00分に専用ホームページで行われ、同じ日の11時00分から入学手続説明会が予定されています。
出願にあたっては、通学時間の検索結果をプリントして願書とともに提出することも公表されています。令和8年8月の検索結果とされていますので、書類の準備は夏に集中します。ここを甘く見ると、直前に慌てることになります。
【奈良女子大学附属小学校】学校が育てたい力を、家庭で先に育てておく
奈良女子大学附属小学校は、文部科学省の研究開発学校として令和4年度から令和7年度までの研究に取り組んでいます。自らの生活を語る「かがやく時間」を新設し、力強く自分の考えを伝えようとできる言語能力を育成する、という課題が公表されています。
「かがやく時間」の年間計画は全学年共通で、4月から7月が「私の伝えたいこと①」、9月から12月が「自由研究発表」、1月から3月が「私の伝えたいこと②」です。評価は「話すこと」「聞くこと」「話し合う(聞き合う)こと」「書くこと(資料作成)」の四つの領域で見取られます。令和6年度の報告書では、この学びを「教わってから考える学習」から「考えてから教わる学習」への転換として位置づけたと記されています。
つまりこの学校は、正解を早く答えられる子どもより、自分の中から出てきたことを人に伝えようとする子どもを育てようとしています。
家庭でできる準備はここから逆算できます。今日いちばん心が動いたことを一つ話してもらう、大人はさえぎらずに最後まで聞く、そして「それでどう思ったの」と一言返す。これを毎日続けるだけで、話す力と聞く力の土台は確実に育ちます。家庭学習サポートでも、この積み重ねを一緒に設計しています。
【奈良女子大学附属小学校】受験対策についてよくある質問
ペーパーの対策はどこまで必要ですか
募集要項に個人活動として「筆記を含む」と示されている以上、机に向かう時間は必要です。ただし出題内容は公表されていませんので、範囲を当てにいくより、指示を最後まで聞いて正しく取りかかる習慣を育てるほうが確実です。
集団活動の練習はどうすればよいですか
同年代の子どもと過ごす機会を、無理のない範囲で確保しておきましょう。勝ち負けではなく、相手の話を受け止めて自分の考えを言い直せるかどうかが、学校の育てたい力に重なります。
親子面接に向けて何を準備しますか
答えを丸暗記させる準備はおすすめできません。ご家庭で大切にしていることを、お父様・お母様が自分の言葉で語れるように整えておくことが先です。面接対策では、この整理からお手伝いしています。
準備はいつから始めればよいですか
出願が令和8年8月、検査が10月3日という日程です。書類の準備が夏に来ることを考えると、年長の春には学校研究と通学経路の確認を終えておくと落ち着いて進められます。
学校を直接見る機会はありますか
令和9年度は、令和8年7月2日(木)・7月4日(土)に説明会、7月8日(水)に「こども見学の日」が予定されていました。7月2日と4日はお子さまの同伴ができない点にご注意ください。
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