筑波大学附属小学校は「お話の記憶」がとても長いと聞きます。
うちの子は読み聞かせは好きなのですが、本番のような長いお話で質問に答えられるのか心配です。
【筑波大学附属小学校】お話の記憶はどんな形で出るのか
関連動画:筑波大学附属小学校について
筑波大学附属小学校のペーパーは、お話の記憶と図形の二本柱です。そのうちお話の記憶は、2019年度から2026年度まで毎年、三つのお話が続けて読まれる形で出ています。受験されたご家庭の話から、進み方を整理すると次のようになります。
- プリントを裏返した状態でお話を聞き、読み終わってから表に返して答える
- 一つのお話は読み上げに数分かかる長さで、登場するのは四人から六人ほど
- 一話が終わるごとに八問から十二問ほどの設問が続き、それが三話分
- 答える行は、行の頭についた果物・野菜・乗り物・動物などの小さな絵で指定される
- 筆記用具はクーピーペンで、色を使って答える設問がある
- 年度によっては一部が録音された音声で出題される
お話は一度しか読まれません。聞きながらメモを取ることもできませんので、頭のなかで場面を絵にしながら聞き、あとから絵を思い出して答える力が土台になります。
【筑波大学附属小学校】設問で問われている中身の型
お話の中身は毎年変わりますが、問われることの型はかなりはっきりしています。年度をまたいで繰り返し出ている型を挙げます。
- 天気:お話の日の天気、最初と最後で変わった天気、夢のなかの天気などを、天気の絵から選ぶ型
- 色:登場人物の服や帽子、持ち物、乗った車や電車の色を、同じ色のクーピーペンで塗って答える型
- 数:家族の人数、買ったものの数、鐘が鳴った回数、いくつ目のバス停で降りたかなどを、数だけ○を囲んで答える型
- 順番:最初に乗った乗り物、先頭を歩いた人、二番目に出した手など、出てきた順番を答える型
- 持ち物と行動:誰が何を持っていたか、誰が何を買ったか、忘れ物は何かを、絵から選ぶ型
- 人物:最初に会った友だち、答えを教えてくれた人、お話に出てこなかった動物などを選ぶ型
- 気持ち:泣いた場面、驚いた場面、嬉しかった場面の登場人物の顔を、表情の絵から選ぶ型
- 季節:お話と同じ季節の絵、あるいは違う季節のものすべてを選ぶ型
- 形や模様:買ったお菓子の形、チケットの形、財布やリュックの模様を選ぶ型
- 関係づけ:歌に関係のあるもの、ある行動の理由と関係のあるものを選ぶ、少し考える型
このうち、色・数・季節・気持ちの四つは、どの年度にもほぼ必ず含まれています。まずこの四つを聞き逃さない練習から始めると、得点の土台が早くできます。
【筑波大学附属小学校】答え方の形にも種類がある
筑波大学附属小学校のお話の記憶で見落とされやすいのが、答え方の指示です。覚えていても、印の付け方を間違えると点になりません。
- 絵に○をつける形
- 指定の色のクーピーペンで○の中を塗る形
- 数だけ○を囲む形
- 一つめの答えは赤、二つめは青と、色で塗り分ける形(きのうときょう、行きと帰り、一回目と二回目など)
- 一回目は○、二回目は△と、印の種類を変える形
- 登場人物と選んだものを線で結ぶ形(2024年度)
- 青のクーピーペンで親、赤で子どもといった具合に、対になるものを色で分ける形(2026年度)
2022年度ごろから、二つの答えを色や印で分ける形が目立つようになり、2025年度・2026年度もその流れが続いています。家庭の練習では、口で答えるだけで終わらせず、色鉛筆を二、三本用意して、指示どおりの色と印で答える練習を挟んでください。
【筑波大学附属小学校】お話の題材と、年度による変化
題材はおおまかに三つの系統に分かれます。家族での外出(デパートでの買い物、遊園地、本屋、海、森の図書館、公園)、動物の友だち同士の出来事(キャンプとカレー作り、プール、夏祭り、運動会、誕生日会、大掃除、お正月の凧揚げ)、そして少し空想の入ったお話(クレヨンが夜のうちに絵を描く、ピアノから妖精が出てくる、川底のカニの家族)です。
どの系統でも、季節の行事や季節の食べもの、季節の花が場面に織り込まれていて、「同じ季節の絵を選ぶ」設問につながります。クリスマス会、お正月、夏祭り、運動会、プール、凧揚げ、ヒマワリ畑、イチョウの黄葉といった要素は、お話を聞く前から季節と結びついていないと、その場で迷います。お話の記憶の対策は、季節の常識の対策とひと続きだと考えてください。
年度による変化も見ておきます。2019年度・2020年度は、色・数・天気・季節・持ち物・気持ちという基本の型がほぼそのまま並ぶ形でした。2021年度は、お話に出てこなかった動物を選ぶ設問のように、出てきたものではなく出てこなかったものを問う形が見られます。2022年度からは一回目と二回目を○と△で分ける形や、赤と青で塗り分ける形が加わり、2024年度には人物と選んだものを線で結ぶ形が出ました。2025年度・2026年度は、乗った順番に色を塗る、行きと帰りの乗り物を色で分ける、お話と違う季節のものをすべて選ぶといった、二段階の判断が要る設問が増えています。単純に覚えているかどうかから、覚えたことを整理して答えられるかへ、少しずつ求められる段階が上がっていると見てよいでしょう。
【筑波大学附属小学校】家庭での練習の進め方
長いお話に一気に取り組ませると、苦手意識だけが残ります。次のような段階で進めるのがおすすめです。
- 第一段階:読み聞かせのあとに、誰が出てきたか、何を持っていたか、何をした順番かを口で答えてもらう。答えられたら、その日の天気と季節も聞く
- 第二段階:答えを口ではなく印で書く。色鉛筆を用意し、同じ色で塗る、数だけ○を囲む、赤と青で分ける、といった指示で答える
- 第三段階:行の頭に果物や乗り物のシールを貼った自作のプリントを使い、指定された行に答える練習をする。行を探す速さがここで育つ
- 第四段階:短いお話を二話、三話と続けて読み、それぞれの設問に答える。三話目で集中が落ちないかを見る
- 第五段階:お父様やお母様の声を録音して聞かせる。目の前で読まれるのと、音声だけで聞くのとでは集中の仕方が違う
お話の題材は、家族での買い物や外出、季節の行事など、実際に出ている系統に合わせると効果が上がります。何より、お子さまが実際に経験した場面が多いほど、聞いたお話を頭のなかで絵にしやすくなりますので、日々の出来事を家庭で言葉にして振り返る時間そのものが、いちばんの土台になります。進め方に迷うときは、家庭学習サポートでお子さまの聞き方の癖を一緒に見ながら、段階を組み直すこともできます。
【筑波大学附属小学校】お話の記憶についてよくある質問
Q. お話はどのくらいの長さですか?
一話あたり、読み上げに数分かかる長さです。登場するのは四人から六人ほどで、色や数、順番が細かく織り込まれています。それが三話続きますので、全体では十数分にわたって聞き続けることになります。
Q. お話は繰り返して読んでもらえますか?
一度だけです。聞きながらメモを取ることもできませんので、頭のなかで場面を絵にして覚える練習が中心になります。
Q. 途中で分からなくなったらどうすればよいですか?
一つの設問で止まると、次の設問の読み上げを聞き逃してしまいます。分からない設問は飛ばして次に進む、という切り替えを家庭の練習から徹底しておいてください。行の頭の絵を見て、今どの行に答えるのかをすぐ探せるようにしておくことも、立て直しの助けになります。
Q. 図形との時間配分はどう考えればよいですか?
お話の記憶も図形も、一問あたりに使える時間は短いです。お話の記憶は聞いている間の集中がすべてで、図形は同じ約束を手を止めずに繰り返す速さがすべてです。どちらも、難しい一問を解き切る練習より、易しい問題を速く正確に続ける練習が得点につながります。
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