「季節」とは、行事・植物・食べ物など、四季に関わるタイプの問題で、多くの小学校で出題されます。生活経験の豊かさが重要な問題ですが、経験しただけでは知識としてなかなか定着しません。また、最近では見かけなくなったものやお子さまに馴染みのないものが出題されることもあるので、しっかり対策しておくことが重要です。ではどのように対策したらよいのでしょうか。ぜひ本記事を参考に、「季節」の問題の対策をしていただけたらと思います。
【小学校受験】季節の出題意図は?
「季節」の出題意図には、「自然や社会への興味・関心があるか」「ご家庭の教育力があるか」「生活力があるか」という要素が挙げられます。
自然や社会への興味・関心があるか
公園に咲いている花、季節ごとに見られる虫、スーパーに売られている旬の野菜や果物など、身の回りには四季を感じられるものがたくさんあります。身の回りの自然や社会に対して興味・関心が持てるような知的好奇心の高いお子さまは、学力も高い傾向にあります。
ご家庭の教育力があるか
「季節」の問題を通して、お正月、節分、節句、七夕などの年中行事を欠かさず丁寧に行っているご家庭かどうかが見られています。このような行事ごとをきちんとしている生活経験が豊かなご家庭は、家庭の教育力が高い傾向にあります。また、学校に協力的なことも多く、小学校の先生はそのようなご家庭に入学してほしいと考えています。
生活力があるか
ここで言う「生活力」とは、主体的に物事に関わって生活する力のことです。例えば、どんなにご家庭でひな祭り(桃の節句)をしていても、「ひな祭りの季節はいつですか?」という質問に答えられないお子さまもいます。そのようなお子さまのほとんどが、受け身で生活しているようです。カレンダーを見て「もうすぐひな祭りあるな。」ということが判断できたり、「ひな祭りがあるから雛霰を買わなくちゃ。」と準備をしたりするなど、主体的に生活する力があるかどうかが大切です。
【小学校受験】季節の出題方法は?
「季節」の出題方法には、大きく2つの方法があります。
個別テスト・口頭試問
個別テスト・口頭試問による出題では、季節カードを見せられて「チューリップが咲く季節はいつですか?」のように質問されます。一問一答式での出題のほかに、「何色のチューリップを見たことがありますか?」「おうちでも何か育てているものがありますか?」など、追加で質問されることが多くなっていますので、総合的な学力が求められます。
ペーパーテスト
ペーパーテストでは、「上の四角の中にあるお花と同じ季節のものに丸をつけましょう。」「上の四角の中にあるお花の次の季節のものに丸をつけましょう。」「上の四角の中にあるお花の前の季節のものに丸をつけましょう。」のような問題が定番です。当然ながら、春→夏→秋→冬という季節の順番を知らないと解くことができません。
【小学校受験】季節の出題内容は?
「季節」の問題では、自然に関するもの、行事に関するもの、食べ物・料理に関するもの、道具に関するものがよく出題されます。
自然に関するもの
自然に関するものとして、花木、生き物、野菜などが挙げられます。春なら「桜」「ツバメ」「キャベツ」などが自然に関するものに該当します。自然に関するものは季節の理解が難しく、混乱しやすいので注意しましょう。例えば、チョウは春から秋ごろまで見られますし、いちごは冬から春にかけて旬を迎えます。また、地域によっても季節感が異なります。
行事・遊びに関するもの
行事・遊びに関するものでは、年中行事や季節のイベントなどが出題されます。例えば、お正月、田植え、お月見、運動会などが挙げられます。行事は年に1回であることがほとんどですので、実際に経験して覚えさせようとしても受験の頃には忘れてしまうことがあります。
食べ物・料理に関するもの
料理に関するものとして、お節料理、かき氷、鍋、年越しそばなどが挙げられます。行事と結びついた食べ物・料理と、季節ごとの食べ物・料理があります。行事と結びついた食べ物・料理は、行事とセットで覚えるようにしましょう。
道具に関するもの
道具に関するものでは、うちわ、こたつ、マフラー、水着などが挙げられます。もしかしたら、うちわやこたつを知らないお子さまもいるのではないでしょうか。小学校受験の問題では、お子さまにとって身近ではない道具が出てくることがありますので、できるだけたくさんの知識を蓄えておくことが大切です。
【小学校受験】季節の解き方は?
「季節」の問題を解く上で大切なのは、正しい知識が身についていることです。しかしながら、季節問題で覚えなければならない知識は大変多く、すべてを網羅して覚えるのは困難です。また、最近では見かけない道具やお子さまにとって馴染みのない植物が出てくることもあり、お子さまにとって覚えるハードルが高くなっています。さらに、スーパーに行けばトマトでも大根でも年中売られていて、季節感が薄れているのも季節を理解する上での障壁となっています。
では、どのようにして「季節」の知識を増やしたらよいのでしょうか。様々な方法がありますが、例えば「季節カード」や「季節ポスター」を活用する方法があります。
「季節カード」は、フラッシュカードとして活用したり、カルタのような使い方をしたりしてゲーム感覚で学習できるのがメリットです。カードは持ち運びも便利ですので、スキマ時間を活用しやすいというメリットもあります。
「季節ポスター」は、お風呂やトイレに貼っておくことで自然と目につき、季節が覚えやすくなります。ただし、ただ貼っていても風景の一部になってしまい、効果的に活用できないことがあります。そのため、お風呂に一緒に入った時に「七夕の季節はいつでしょう?」などと問題を出してあげるのがよいでしょう。
「季節」の問題は、知識と経験があれば、ほとんどの問題を解くことができます。ただし、お子さまが知らないものが出題されることもあるので、そのような時にどう解いたらよいかを教えておくことも大切です。この場合は、消去法を活用することが効果的です。確実にわかるものから考えていくことで、正答率を上げることができます。
【知識】季節(教材サンプル)

【小学校受験】季節でつまずくところと、ご家庭での練習
季節は「覚えるだけ」の分野に見えますが、実際に指導していると、つまずき方はかなりはっきり分かれます。
- 名前は知っているのに、季節と結びついていない
- お店にいつでも並んでいるので、食べ物の旬が分からない
- 行事そのものを経験していないので、絵を見てもぴんとこない
- 覚えた数は多いのに、問われるとすぐに出てこない
一つ目と二つ目は、暗記の量ではなく覚え方の問題です。ばらばらに覚えたものは思い出せません。「春に咲く花」「夏の虫」というように、必ず季節ごとの束にして覚えさせてください。おすすめは、画用紙を四枚用意して春夏秋冬の紙を作り、覚えたものをその紙に描き足していく方法です。紙が埋まっていくのが目に見えるので、お子さまが自分から続けたがります。
三つ目は、ご家庭で埋められるところです。すべての行事を大がかりに行う必要はありません。七草を一度お粥に入れてみる、豆まきの豆を数えてみる、七夕の紙を切って願いを書く。十分もあればできることで構いませんので、実際に手を動かした記憶を作ってください。手を動かした行事は忘れません。
四つ目は、思い出す練習が足りていないだけです。覚える時間と、思い出す時間を分けてください。夕食のときに「今日のお味噌汁に入っているのは、どの季節の野菜かな」と一問だけ出す。散歩のときに咲いている花の名前を言う。この一日一問の積み重ねが、試験でぱっと出てくる力になります。理科常識や覚える系の問題とあわせて進めると効率が上がります。
【小学校受験】季節のよくある質問
どこまで覚えればよいのでしょうか
きりがないように見えますが、優先順位はあります。まず年中行事、次に花や植物、そのあとに食べ物、最後に生き物という順で広げてください。行事は日付がはっきりしていて手がかりが多く、いちばん定着しやすいからです。反対に、生き物や草花から始めると数が多すぎて、お子さまが嫌になってしまいます。
行事の季節の分け方が本によって違うようです
季節のまたぎ目にあるものは、扱いが分かれることがあります。ですから、迷いやすいものだけを一覧にして、ご家庭の中で言い方を統一しておいてください。お母様は「春」、お父様は「夏」と教えてしまうと、お子さまが混乱します。判断に迷うものは、志望校の出題傾向を見ながら決めるのが確実です。
いつから始めればよいですか
生活の中で触れるのは年中からで十分です。年中のうちは行事を一緒に楽しみ、名前を言葉にしておく。ペーパーとしてまとめて練習するのは年長になってからで構いません。常識・季節分野の教え方もあわせてご覧ください。
お住まいの地域と季節感がずれています
雪の量や桜の時期は地域によって違います。ずれがある場合は、「うちのあたりでは◯月だけれど、絵に出てくるのはこの季節」と、はっきり二つに分けて教えてください。ごまかさずに違いを伝えたほうが、お子さまはすっきり覚えます。ご家庭での進め方に迷われたら、家庭学習サポートもご利用いただけます。
【小学校受験】季節|まとめ
「季節」の問題は、日常生活に馴染みのある問題からお子さまに馴染みのないものまで、幅広く出題されることがあります。ただ、生活に馴染みのある問題の方が頻出ですので、ご家庭での教育力を発揮して、季節の対策をしましょう。また、知識を覚える上では、インプットだけではなくアウトプットも大切です。ぜひ本記事でご紹介した教材をご活用いただき、しっかりと季節に関する知識を定着していただけたらと思います。
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※記事内でご紹介している分野別の問題集は、教材リニューアルのため販売を終了しました(2026年8月)。現在、新しい教材を制作中です。完成しだい、あらためてご案内します。
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