【小学校受験】図形模写の出題意図は?
「図形模写」は、観察力、空間認識力、巧緻性などの力があるかどうかが評価されています。
観察力があるか
「図形模写」では、図形を正しく観察することが大切になります。丸や三角などの単純な図形ならまだしも、複雑な形になると描き漏らしや描き間違いが起こることがあります。全体の形を捉えることと、細部の形を捉えることの両面から観察するようにしましょう。
空間認識力があるか
単純な図形を描き写す問題でも、空間認識力が弱いと大きさや位置がズレてしまうことがあります。また、方眼上の図形模写では、間違ったますに図形を描いてしまうこともあります。「どの辺りに描けばいいのか」「上から何ます目で左から何ます目の位置に模写するのか」を捉えられることが大切です。
巧緻性や運筆力があるか
図形を模写するためには、巧緻性や運筆力も大切になります。巧緻性や運筆力がないと、イメージした通りの図形を描くことができません。巧緻性や運筆力は一朝一夕に鍛えることができませんので、長期的な視点に立って育成するようにしましょう。
作業スピードが適切か
作業スピードを上げるためには、見た情報を保持する記憶力や集中力が必要です。特に、1つずつ見て写すのでは作業スピードを上げることができませんので、複数の図形をまとめて記憶してお手本通りに再現することが求められます。
【小学校受験】図形模写の出題方法は?
「図形模写」は、基本的にペーパーテストの中で出題されます。
ペーパーテスト
お手本の形が解答欄の上や左に示されていて、それを解答欄に描き写すという出題方法が定番です。「図形模写」の問題では、制限時間が短いことも多く、正確性と作業スピードの速さが求められます。
また、「絵の記憶」のように、記憶した図形を模写する課題もあります。記憶模写の場合は記憶力も大切になりますので、記憶法についても学習しておくとよいでしょう。記憶法については『小学校受験問題集 絵の記憶』という教材で解説しておりますので、こちらも参考にしてみてください。
【小学校受験】図形模写の出題内容は?
「図形模写」の出題内容は、お手本を見ながら描き写すものと、お手本を記憶して描き写すものがあります。
点つなぎ模写
お手本を見ながら点つなぎをする問題です。いわゆる「点つなぎ」の課題と同じ内容になっています。点つなぎは、点がガイドラインになっているので、比較的難易度の低い問題になっています。
図形模写
円や三角形などの基本的な図形の他にも、図形を組み合わせたもの、直線や曲線を組み合わせたものなど、複雑な図形を模写する課題もあります。点つなぎと異なり、ガイドラインとなるものがないので、どの位置から描き始めるのかを考えて、全体のバランスをとって描くことが重要です。
方眼上の模写
方眼上に描かれた図形を模写する問題です。どのますに何の図形を描くのかを即座に判断できるように、座標的な見方ができるとよいです。また、方眼上の模写では、いくつも図形を模写することになるため、いくつかの記号をまとめて覚えて、まとめて模写できるようになると作業スピードがアップします。
【小学校受験】図形模写の解き方は?
「図形模写」では、正確に図形を模写することが大切です。正確に図形を模写するために大切なポイントは、図形の認識力の向上、運筆力の向上、模写の技能の向上です。
図形の認識力を向上させるためには、まず図形の「形」「大きさ」「バランス」「位置」などの外形を捉えることが重要です。外枠の大きな形を先に描き、その後に細部を描くことで、形やバランスが整いやすくなります。また、曲線よりも直線から描き始めた方が描きやすいことが多いので、外形の中で中心となる直線を見つけるようにするとよいです。図形の認識力を向上させるためには、パズル・積み木・間違い探し・タングラムなどの遊びを取り入れるのも効果的です。
その他の能力や技能の向上の仕方については、こちらの教材で解説しています。また、簡単な図形模写から複雑な図形模写まで扱っているので、図形模写の能力を向上させるためにはおすすめの教材となっています。
【図形】図形模写(教材サンプル)
【図形】1 図形模写サンプル
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【小学校受験】図形模写|まとめ
「図形模写」は、出題内容や出題方法自体は理解しやすいですが、正確性や作業スピードが求められる問題です。図形の認識力や巧緻性を向上させるためには地道な努力が必要ですので、本記事でご紹介した教材をご活用いただき、「図形模写」の対策をしていただけたらと思います。