「異数発見」とは、異なる数のものを見つけるタイプの問題で、数量分野における基礎的な問題のひとつです。数が多い・少ないというのは、感覚的に理解できることもありますが、しっかりと知識として定着させてあげることも大切です。「異数発見」は「同数発見」と同じ解き方で解ける問題ですので、「同数発見」と一緒に対策すると効率的です。
【小学校受験】異数発見の出題意図は?
「異数発見」の問題では、基礎的な数の概念を理解しているかが問われています。
数に関する経験があるか
「おかずの数」「折り紙の枚数」「節分の豆の数」など、ご家庭や保育園・幼稚園で生活していると、自然と「数を比べる」という経験をすることになります。数に関する経験に限らず、小学校受験の問題を解く上では生活経験が豊かであることが大切です。生活経験が豊かなご家庭は教育熱心であることが多く、小学校側もそのようなご家庭に入学してほしいと考えています。
数の概念が身についているか
数の概念を身につけるためには、「数唱(数を1,2,3,・・・と数えること)ができること」「数の一対一対応ができること」「数の大小関係がわかること」など、数の性質に関する基本的な理解が必要です。大人にとっては当たり前のことでも、幼児期のお子さまにとっては理解が難しいこともありますので、数を数える経験をしながら、丁寧に数の概念を教えてあげるようにしましょう。
正確に数を数えられるか
例えば、ブロック(積み木)の数を数えるような問題では、見えないブロック(積み木)を数える必要があり、数を数え間違ってしまうことがあります。見えているものを数えられるだけでなく、見えないものも正しく数えられる推理力も必要になります。
数量感覚があるか
数の問題に取り組む上では、数の大小、量の多少、数の増減などの感覚を身につけていることも大切です。「異数発見」の問題では、数の大小(特に異なる数)を正しく判断できるようにしましょう。数の大小を判断する時には、「1つ多い」「2つ少ない」など、差について理解していることも大切になります。
【小学校受験】異数発見の出題方法は?
「異数発見」の出題方法には、大きく2つの方法があります。
個別テスト・口頭試問
個別テスト・口頭試問による出題では、絵やカード、実物が示されて「りんごと違う数のものを教えてください」などと問われる問題が定番です。また、「この中で違う数のものはどれですか」のように、難易度を上げた問題が出されることもあります。いずれの問題でも、数を正しく数えられることが大切です。
ペーパーテスト
ペーパーテストでは、形や絵が示されていて、「お手本と違う数のものを選びましょう」や「ひとつだけ数が違うものに丸をつけましょう」などと問われるのが一般的です。個別テスト・口頭試問よりも複雑な絵が出されることが多いので、落ちや重なりなく数を数えることが大切になります。
【小学校受験】異数発見の出題内容は?
「異数発見」の出題内容は、大きく3つに分類することができます。
指定された数と違う数のものを見つける問題
例えば「3個ではない果物を見つけて丸で囲みましょう」のように、指定された数と違う数のものを見つける問題です。「異数発見」の中では初歩的な問題ですが、「3ではない」と言われた時に「2」の場合もあれば、「4」の場合もあり、混乱してしまうお子さまもいらっしゃいます。
お手本と違う数のものを見つける問題
お手本の数を数えて選択肢の中からお手本と違う数のものを見つける問題で、「異数発見」の基礎的な問題です、まずはお手本の数を数えるというステップを踏むため、指定された数と違う数のものを見つける問題より難しくなっています。ただ、数を正しく数えられれば正解できるため、確実に正解できるようにしましょう。
違う数のものを見つける問題
数が違うものを見つけて答える問題で、「異数発見」の中では比較的難しい問題になっています。「1つだけ違う数のものを見つけて丸で囲みましょう」と出題されることもありますし、「数が2つ違うものを見つけて丸で囲みましょう」と数の違いを指定されることもあります。
【小学校受験】異数発見の解き方は?
「異数発見」の問題では、数を数えて解く方法と、数を数えないで解く方法があります。
数を数える方法は、お手本や選択肢のものの数を数えて、違う数を見つけるという方法です。数を数える時には、1つずつ斜線で消しながら数えるようにすると、数え間違いを減らすことができます。また、5個程度までなら、即座に数を判断して違う数を見つけられるようにしておくのが望ましいです。
数を数えない方法は、数を対応させていく方法です。数を対応させる方法を使うと、「2つ違う数」などと指定された時も、視覚的に数の違いを判断しやすくなります。数の関係を理解する上では、数を対応させて考えられるようにすることが大切です。数の対応を理解できるようになると、「同数発見」「和差」「数の分割」など、他の問題も解きやすくなります。数を対応させる方法についてはこちらの教材で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
【数量】異数発見(教材サンプル)

【小学校受験】異数発見|まとめ
「異数発見」は、数の違いを判断するため、「同数発見」よりもやや難しい内容になっています。しかし、小学校受験の中では比較的易しい問題ですので、必ず正解できるようにしっかりと対策をしておきましょう。ぜひ本記事でご紹介した教材をご活用いただき、「異数発見」の解き方を身につけていただけたらと思います。
「異数発見」は、この順番で教えます
違う数のものを見つける問題は、すべてを数え終えてから比べる問題です。途中でやめると答えが出ませんので、最後まで進める粘りも一緒に育てます。
ステップ1 仲間はずれを見つける遊びから
数から入りません。まず、色や形の仲間はずれを見つける遊びをします。赤いおはじきの中に青が一つ、丸の中に三角が一つ。一つだけ違うものを探す、という構えを先に作ります。
ステップ2 二つずつ比べる
次におはじきで、二つのグループを向かい合わせに並べて、余りが出るかどうかを見ます。三つ以上のグループがあるときは、一つ目と二つ目、二つ目と三つ目、と順に比べていきます。全部をいっぺんに見ようとしないことを、はじめに教えてください。
ステップ3 全部数えて、書き出す
ペーパーでは、すべてのまとまりを数えて、その数を絵の下に小さく書かせます。書き出した数を見比べれば、違うものは目で分かります。数を書かずに頭の中で比べようとすると、最後のまとまりを数えている間に、最初の数を忘れてしまいます。
つまずきやすいところと、その原因
途中で見つけた気になって、残りを数えない
いちばん多い誤りです。二つ目までを比べて違いを見つけると、そこで手を止めてしまいます。ところが本当に違うのは四つ目だった、ということが起こります。最後まで数えてから答える、と約束を決めてください。
数え落としで、違いを作ってしまう
本当は同じ数なのに、数え落としのせいで違って見える場合です。数える順番が決まっていないことが原因ですので、左上から右へ、次の段へ、という順番を守らせます。印をつけながら数えれば、ほとんど防げます。
大きさや広がりにひかれる
ゆったり並んでいるほうが多く見える、大きいものが多く見える、という誤りです。数を見るときは、大きさも並び方も見ない、と言葉で区切ってあげてください。基礎は同数発見と共通ですので、あやしければそちらに戻ります。
数は合っているのに、選ぶところで間違える
書いた数を見比べる作業でつまずく場合です。「いちばん多いのはどれ」「一つだけ違うのはどれ」と、問われていることを声に出させてから選ばせてください。
家庭でできる練習と、年中・年長の目安
家にあるもので、すぐできる練習
紙皿を四枚並べ、おはじきを同じ数ずつ入れます。そのうち一枚だけ、こっそり一つ増やすか減らすかしておきます。お子さまに、違うのはどれかを当ててもらいます。当てたあと、なぜそう思ったかを言わせてください。数えて分かったのか、見た感じで分かったのかで、次に何をすればよいかが決まります。おかしを配るとき、家族の分を同じ数ずつ分けてもらい、一人分だけ数が違わないかを確かめてもらうのも、そのまま練習になります。
年中と年長で、どこまで求めるか
年中では、十までのまとまりを二つか三つ比べて、違うものを見つけられれば十分です。おはじきを並べて確かめる方法で構いません。年長では、四つ以上のまとまりを、数えて書き出してから比べられること、そして最後まで数え切る粘りを持てることを目指します。並んだ数の規則を読む数量の系列や、数を分ける数の分割には、そのあとで進んでください。分野全体の進め方は数量の教え方にまとめています。
「異数発見」についてよくある質問
数を紙に書かせてもよいのですか
書かせてかまいません。数字が書けなければ、その数だけ点を打たせても構いません。頭の中で覚えておこうとするほうが、間違いのもとになります。
数え終わるまでに時間がかかります
はじめは、それで構いません。正しく数え切ることが先です。順番を決めて印をつける方法が身につくと、速さは自然に上がります。手順が定まらないうちに急がせると、数え落としが増えて、かえって遅くなります。
集中が続きません
まとまりの数を減らしてください。四つで続かないなら二つに戻します。数える対象の絵が小さすぎて見づらいことも、集中が切れる原因になります。大きめの絵から始めてください。
間違えたとき、どう声をかければよいですか
どこで違いが出たかを、一緒に数え直して確かめてください。全部やり直させるより、ずれた一か所を見つけるほうが、次につながります。
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※記事内でご紹介している分野別の問題集は、教材リニューアルのため販売を終了しました(2026年8月)。現在、新しい教材を制作中です。完成しだい、あらためてご案内します。
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