面接で子育てのことを聞かれると、何を話せばよいのか分からなくなってしまいます。
どんな方向で考えをまとめておけばよいのでしょうか。
【小学校受験面接】子育てのテーマが問われる理由
小学校受験の面接では、ご家庭の子育てについてのテーマが、ほぼどの学校でも取り上げられます。学校側がこの分野を大切にしているのは、入学後の六年間を一緒に歩んでいけるご家庭かどうかを見きわめたいからです。
小学校は、お子さまだけが通う場所ではありません。家庭での過ごし方や声のかけ方が、そのまま学校生活のふるまいにあらわれます。だからこそ学校は、ご家庭がどんなことを大事にして日々を積み重ねているのかを知りたいと考えています。
もう一つの理由は、ご家庭の方針と学校の教育方針が重なるかどうかの確認です。自主性を大切にする学校、生活習慣の徹底を大切にする学校、宗教的な情操を土台にする学校と、育てたい子ども像は学校ごとに違います。ご家庭の考えがその学校の空気と自然に重なっていれば、入学後もお子さまは伸びやかに過ごせます。
つまりこのテーマは、正解を当てるものではなく、ご家庭らしさが学校と響き合うかを確かめる場だとお考えください。
【小学校受験面接】学校が見ている4つの視点
子育てに関するやりとりで、学校が実際に見ているのは次の4点です。
- ご家庭に一本筋の通った方針があるか
- その方針が日々の行動として実行されているか
- ご夫婦の考え方がそろっているか
- お子さまの姿を落ち着いて見つめられているか
一つめの「方針があるか」は、言葉の立派さではなく、迷ったときの判断基準を持っているかという意味です。二つめの「実行されているか」は、具体的な場面が出てくるかどうかで自然に伝わります。
三つめのご夫婦の一致は、思いのほか差が出るところです。それぞれが別のことを大切にしていても構いませんが、根っこの部分がずれていると、聞き手には不安が残ります。四つめは、お子さまのよいところも課題も、感情的にならずに語れているかという視点です。
【小学校受験面接】子育てのテーマは実際にこう問われています
テーマの名前が分かっていても、どこまで具体的に話すべきかは、問われ方によって変わります。実際の面接でどんな形で投げかけられているのかを、先に知っておきましょう。
数や条件を指定して答えさせる形
子育てで気をつけていることを、三つに区切って挙げるよう指定される形があります。大切にしていることを尋ねたうえで、抽象的な言葉で終わらせず具体的に述べるよう重ねて求められることもあります。思い通りにならなかったときにどうしてきたかという問いでは、具体的な場面を含めて話すという条件が添えられます。数や条件が付くぶん、その場で組み立てるのは難しく、ふだんから言葉にしておく必要がある形です。
二つのことを続けて答えさせる形
お子さんにどのような人に育ってほしいかを述べたうえで、そのためにご家庭ではどんな子育てをしてきたかまで、続けて尋ねられます。家庭での子育てはどうあるべきかという考えを話させたあと、その理想に近づくために保護者としてどう努力していきたいかを重ねる問い方もあります。志望理由を、これまでの子育てと関連づけて説明するよう求められる形もあり、この場合は学校研究と子育ての話が一本につながっている必要があります。
学校の側から材料を出して比べさせる形
学校が掲げている教育目標を面接官が先に示したうえで、ご家庭ではどのような子育てをしているかを尋ねる形があります。さらに踏み込んで、学校の教育と家庭の教育について、似ていると感じるところと違うと感じるところの両方を挙げさせる問い方も出ています。子は親の鏡ということわざを引いて、お子さんの鏡となれるよう気をつけていることを尋ねられることもあります。
役割や場面をしぼって尋ねられる形
父親に対しては、これまで子育てにどう関わってきたかと、心がけてきたことをあわせて尋ねられます。ご夫婦で子育ての意見が分かれた場合に、どんなことに気をつけて対応するのが望ましいと考えるかという問いも定番です。このほか、ふだんお子さんに言い聞かせていること、家庭教育でもっとも大切にしていること、子育てで配慮していることなど、切り口を変えた形で繰り返し扱われます。
どの形にも共通しているのは、ご家庭で実際にしてきたことを一つ思い出せれば答えられる、という点です。逆にいえば、思い出せる場面を持っていないと、どの形でも同じように苦しくなります。
【小学校受験面接】答えの組み立て方と避けたい話し方
答えは、次の三段構えで組み立てると短くまとまります。
- 結論:大切にしていることを一つだけ言い切る
- 場面:家庭での出来事を一つだけ添える
- 今後:これからどう続けていくかを一言で結ぶ
話す長さの目安は三十秒から四十秒ほどです。原稿にすると二百字前後で、思っているよりずっと短いと感じられるはずです。この長さに収めると、聞き手は情景を思い浮かべやすくなります。
避けたいのは、方針をいくつも並べてしまう話し方です。挨拶も、片づけも、読書も、思いやりも、と重ねるほど、いちばん伝えたいことがぼやけます。大切にしていることが複数あるご家庭でも、面接では一つに絞ってください。
暗記した文章をそのまま再現しようとするのも、もったいない話し方です。言葉に詰まった瞬間に立て直せなくなりますし、聞き手にも身構えている雰囲気が伝わります。柱になる言葉だけを覚え、あとはその場の言葉で話すほうが自然です。
理想だけを語り、できていることばかりを並べるのも避けましょう。ご家庭の悩みや試行錯誤は、隠すべき弱みではなく、お子さまを見ている証拠として受け取られます。
■ オーダーメイド面接回答集+オンライン面接レッスン
志望校ごとの頻出質問への回答を、ご家庭の良さと合格者の傾向をもとに一緒に作成します。 ▶ 面接レッスンの詳細はこちら
■ 個別受験相談
面接の準備やご不安を個別にご相談いただけます。 ▶ 個別相談はこちら
【小学校受験面接】テーマ別に整理しておきたい考え方
子育ての分野は広いので、あらかじめ引き出しを分けて整理しておくと安心です。面接で扱われやすいのは、次のようなテーマです。
- 生活習慣とお手伝い
- あいさつと言葉づかい
- お友だちとの関わり
- 遊びと外での体験
- 読書や学びへの向かい方
- お子さまの健康と食事
- ご夫婦の役割分担
生活習慣は、身につけさせたい理由まで話せると深みが出ます。早寝早起きや持ち物の準備は、自分のことを自分でできるようにするための土台であり、その先に自立があるという流れで語ると筋が通ります。
あいさつや言葉づかいは、多くのご家庭が挙げるテーマです。だからこそ、ご家庭ならではの場面を一つ添えてください。ご近所の方との朝のやりとりでも、家族の中での「ありがとう」でも構いません。
お友だちとの関わりでは、うまくいった話よりも、ぶつかったときにどう声をかけたかのほうが伝わります。仲直りを急がせず、お子さまの気持ちを聞いてから一緒に考えた、という道筋が語れると理想的です。
遊びと体験については、休日の過ごし方と結びつけて整理しておきましょう。特別な旅行でなくても、公園や自然の中で過ごした時間は十分な材料になります。
読書や学びへの向かい方は、机に向かう時間の長さではなく、興味の広げ方として語るのが自然です。図鑑を開いた流れで公園に出かけた、絵本の続きを親子で考えてみたというように、生活と地続きの話にすると、詰め込みの印象になりません。
健康や食事については、早寝早起きと食卓の様子が中心になります。好き嫌いをなくすことよりも、家族で食卓を囲む時間を守っている、体を動かす機会を確保しているといった、続けられている習慣を挙げてください。
ご夫婦の役割分担は、どちらがどれだけ関わっているかを競う話ではありません。平日と休日で受け持ちを変えている、送り迎えと寝かしつけを分けているなど、ご家庭なりの形が説明できれば十分です。
📚 あわせて読みたい
【小学校受験面接】ご家庭での準備の進め方
準備の第一歩は、ご夫婦で話す時間を三十分だけ取ることです。この六年間で我が子に何が育ってほしいかを、それぞれが三つ書き出し、共通して出てきた言葉を家庭の方針として残します。
次に、その方針が表れている場面を、直近の三か月から拾い集めます。日付と、お子さまの様子と、かけた言葉を一行ずつ書きとめておくと、面接の直前に読み返すだけで落ち着いて話せます。
志望動機や学校に期待することと、この方針がつながっているかも確認しておきましょう。子育ての軸と志望理由が同じ方向を向いていると、面接全体に一貫性が生まれます。
叱るときとほめるときの話題は、子育ての方針とひと続きで扱われることが多い分野です。あわせて整理しておくと、答えの重複を避けられます。
当日の身だしなみやふるまいが気になる方は、面接の服装と入退室のマナーもあわせてご確認ください。中身の準備が整っていても、当日の落ち着きが崩れると力を出しきれません。
最後に、声に出して話す練習を二回か三回だけ行ってください。回数を重ねるほど言い回しが固まってしまうので、多くても五回までにとどめます。時間を計り、三十秒を大きく超えていないかだけ確認できれば十分です。
お子さまの前で練習内容を細かく共有する必要はありません。ご家庭の方針が日々の声かけににじんでいれば、お子さまの受け答えも自然とそこに寄っていきます。
ご家庭で面接練習ができる教材があります
質問316問と男女別回答例632例を収録。ご家庭でそのまま面接練習ができます。
よくあるご質問
方針は立派な言葉にしたほうがよいのでしょうか
飾った言葉にする必要はありません。ご家庭で普段使っている言い方のほうが、場面の説明とつながって自然に響きます。
父と母で答えが違ってしまってもよいのでしょうか
言い回しが違うのは問題ありません。ただし、大切にしていることの根っこが食い違うと、聞き手には迷いとして伝わります。事前のすり合わせをおすすめします。
共働きで一緒に過ごす時間が短いことは不利になりますか
時間の長さそのものが評価されるわけではありません。限られた時間をどう使っているか、ご家族でどのように分担しているかを具体的に話せれば十分です。
下のお子さまがいる場合はどう話せばよいですか
きょうだいがいるご家庭は、上のお子さまの育ちを語る材料が増えます。お世話をする姿や譲る場面など、家庭ならではのやりとりを一つ用意しておきましょう。
準備はいつから始めればよいですか
考査の直前ではなく、半年ほど前から少しずつ書きためておくのが理想です。日々の記録が増えるほど、当日に選べる場面が多くなります。
あわせて読みたい
ニュースを見逃さないように登録する
Google ニュースでフォローする1.jpg)


























