筑波大学附属小学校と東京学芸大学附属小金井小学校は、どちらも国立なので、同じように準備すればよいと思っていました。
2校にはどんな違いがあって、わが家にはどちらが合うのかを知りたいです。
2校とも国立の小学校で抽選がありますが、抽選の回数とタイミング、調査の考え方、通学の条件がちがいます。どちらが上ということではなく、ご家庭の考え方や暮らし方に合うかどうかで見ていくことが大切です。
大切なのは、以下の3点です。
・抽選と検査・調査の流れを、公式の案内で正しく知ること
・それぞれの学校が大切にしている教育を理解すること
・通学や入学後の生活まで、ご家族で具体的に考えること
筑波大学附属小学校・東京学芸大学附属小金井小学校の個別相談、家庭学習サポート、願書作成、面接対策を行う筆者が詳しく解説していきます。
筑波大学附属小学校・東京学芸大学附属小金井小学校を受験される方は、ぜひ参考にしてくださいね!
【筑波大附属小と学芸大小金井小】まず知っておきたい2校の違い
筑波大学附属小学校(東京都文京区)と東京学芸大学附属小金井小学校(東京都小金井市)は、どちらも大学の附属小学校で、国立の小学校です。学校の教育そのものを理解して選ぶことが大切な点は、2校に共通しています。
いちばん大きな違いは、抽選の回数とタイミングです。公式の募集案内をもとに、主な違いを表にまとめます。
| 項目 | 筑波大学附属小学校 | 東京学芸大学附属小金井小学校 |
|---|---|---|
| 募集人員 | 男女合わせて約128名(男女ほぼ同数) | 105名(35名×3学級)。応募者数の多い方を53名、もう一方を52名 |
| 抽選 | 検査の前(第一次選考)と、検査のあと(第三次選考)の2回 | 入学調査のあと、合格候補者の中で行う |
| 通学区域 | 東京都23区、西東京市、埼玉県和光市 | 学校が指定する市・区・町(町名ごとの指定もある) |
| 学校が示している方針 | 初等教育の実験・実証的な研究を使命とし、中学校受験のための特別な準備はしない | 文章を読む・文字を書く・数字を使って計算するなどの調査はしない |
同じ国立でも、入試の流れと入学後の暮らし方は大きくちがいます。ここから、それぞれの学校に合う家庭像を、公式の情報をもとに筆者の考えとして整理していきます。学校が公表している合格の条件ではない点にご注意ください。
【筑波大附属小と学芸大小金井小】入試のしくみ(2027年度入学)
筑波大学附属小学校
- 出願資格:2020年4月2日〜2021年4月1日生まれ。東京都23区、西東京市、埼玉県和光市のいずれかに保護者と同居し、入学後もこの地域内で家族と生活できること
- 募集要項の販売:2026年10月5日〜16日(2,000円)
- Web出願:2026年10月13日〜16日
- 第一次選考(抽選):2026年11月7日
- 第二次選考(検査):2026年12月13日〜15日
- 第三次選考(抽選):2026年12月17日
東京学芸大学附属小金井小学校
- 出願資格:2020年4月2日〜2021年4月1日生まれ。出願時に、指定の通学区域内に保護者とともに住んでいること
- 出願:2026年9月14日〜25日
- 入学調査:2026年11月25日・26日
- 合格候補者の発表:2026年11月27日
- 抽選会・保護者会:2026年11月28日
日程や条件は年度によって変わります。最新は募集要項でご確認ください。
【筑波大附属小と学芸大小金井小】筑波大学附属小学校が求める家庭像
筑波大学附属小学校の教育目標は、「人間としての自覚を深めていく子ども」「文化を継承し創造し開発する子ども」「国民としての自覚をもつ子ども」「健康で活動力のある子ども」の4つです。
1. 研究校としての役割を理解している
募集案内には、初等教育に関する実験・実証的な研究を使命とする小学校であること、中学校受験のための特別な準備をする学校ではないことが書かれています。
学校の名前だけで選ぶのではなく、どんな授業を行い、どんな力を育てようとしているのかを見てほしいと思います。家庭でも、お子さまが何かできたときに「正解だったね」で終わらせず、「どうやって考えたの?」と聞いてみてください。考えた道すじに目を向ける関わりは、この学校の学び方にもつながります。
2. 2回の抽選を家族で受け止められる
筑波は、最初の抽選を通らなければ検査に進めません。そして、検査のあとにも抽選があります。準備したことを出す機会がないまま終わることも、検査のあとの抽選で入学に届かないこともあります。
これは、お子さまの努力だけでは決まらない部分です。だからこそ「くじの結果と、あなたががんばったことは別だよ」と、前もって伝えておきましょう。結果に気持ちが沈むのは当然です。そのうえで「前より落ち着いて話を聞けるようになったね」と、身についた力を具体的に伝えてあげてください。
3. 中学校への進学のしくみを知って選んでいる
学校紹介のページには、附属中学校への進学は、附属中学校の行う入学試験を受け、合格した人に限られると書かれています。小学校に入れば全員がそのまま中学校に進める、というしくみではありません。
ただ、小さいうちから不安をあおる必要はありません。毎日の授業に取り組むこと、わからないときに質問すること。自分で学ぶ習慣を少しずつ育てながら、この小学校の6年間に魅力を感じるかを考えていただきたいです。
4. 住まいと通学の約束を守れる
募集案内には「受験のための一時的な住所の変更(寄留)は一切認めません」とはっきり書かれています。区域内でも、朝の電車の混み方や乗り換え、駅から歩く道はご家庭ごとにちがいます。実際に通う時間帯に、お子さまと一緒に道をたどってみてください。
【筑波大附属小と学芸大小金井小】東京学芸大学附属小金井小学校が求める家庭像
小金井小学校の教育目標は、「明るく思いやりのある子」「強くたくましい子」「深く考える子」の3つです。
1. 「読み書き計算は調査しない」を正しく受け止める
募集の案内には、文章を読む、文字を書く、数字を使って計算をするなどの調査はしないと書かれています。
ただし、考える力の準備がいらないという意味ではありません。おすすめしたいのは、生活の中で「聞く・考える・伝える」経験を増やすことです。遊びのルールを聞いて一緒にやってみる、うまくいかなければやり方を考える、絵本を読んで感じたことを話す。お子さまが文字に興味をもったら、その気持ちは大切にしてかまいません。外遊びやお友だちとの関わりも含めて、時間の使い方を見直してみてください。
2. 宿泊生活につながる自立を育てている
入学案内によると、3年生以上は山や海での宿泊生活に参加し、卒業までに6回、延べ22泊に及びます。宿舎は千葉県勝浦市の至楽荘と、長野県茅野市の一宇荘です。
家庭では、着替えを自分で出す、使ったものを片付ける、出かける前に持ち物を確かめる、といったことから始められます。何でも一人でできるようにするのではなく、困ったときに先生や周りの人に助けを求めることも大切な力です。泊まりが苦手だから向いていない、と今から決めつける必要はありません。
3. 通学の付き添いを具体的に考えられる
入学案内には、入学後しばらくの間は、保護者またはそれに代わる方に、お子さまの送り迎えをしながら、通学の安全やマナーの訓練をしてもらうと書かれています。
朝の送りはだれが担当するのか、帰りはどうするのか。お仕事や、きょうだいの予定も含めて話し合っておきましょう。また、通学区域は「東京都内の通学時間が40分以内の地域を一部含む町全体」を指定する考え方です。「自宅から40分で着くから大丈夫」と自分で判断せず、必ず学校が示す区域の一覧で確認してください。
4. 調査のあとの抽選まで見すえている
小金井は、入学調査のあとに合格候補者を決め、その中で抽選を行います。本学附属幼稚園を卒園する見込みの合格候補者は、抽選を行わずに合格者とすると定められています。
調査を通っても、そこで入学が決まるわけではありません。地域の公立小学校や、必要に応じて私立小学校も含めて、進学先を考えておくと安心です。
【筑波大附属小と学芸大小金井小】どちらが向いているか、ご家庭での考え方
2校の違いを、ご家庭で考えるときの目安として整理します。
- 筑波大学附属小学校が合いやすいご家庭:研究校としての授業に魅力を感じ、中学校への進学のしくみも理解したうえで、23区などの区域内で6年間暮らすことを考えている
- 東京学芸大学附属小金井小学校が合いやすいご家庭:外遊びや人との関わり、宿泊生活での自立を大切にしたいと考え、入学後しばらくの送り迎えにも対応できる
どちらの学校にも、最後に抽選があるという点は共通しています。国立だけを目標にせず、どの学校に進んでもお子さまが前向きに新しい生活を始められるよう、ご家族で準備しておきましょう。
【筑波大附属小と学芸大小金井小】よくある疑問
2校を両方受けることはできますか?
2校は日程が別なので、それぞれの出願資格を満たしていれば、両方に出願を考えることはできます。ただし、住んでいる地域が両方の通学区域に入っているかを、必ず各校の募集要項で確認してください。
小金井は本当に読み書きの準備をしなくてよいのですか?
学校は、読む・書く・計算するなどの調査はしないと公表しています。受験のために書く練習ばかりを増やす必要はありませんが、話を聞いて考え、伝える力は日々の生活の中で育てておきたいところです。
筑波から附属中学校へは全員進めますか?
学校紹介のページでは、附属中学校の入学試験を受けて合格した人に限られると説明されています。
志願者数や倍率は公表されていますか?
今回確認した公式の募集案内には、志願者数や倍率は書かれていませんでした。数字だけで判断せず、学校の教育とご家庭の暮らしが合うかを大切にしてください。
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※本記事は、筑波大学附属小学校の公式サイト(令和9年度入学児童募集の案内・学校紹介・教育目標)と東京学芸大学附属小金井小学校の公式サイト(令和9年度新1年生の募集について・入学案内)の2026年10月時点の情報をもとに作成しています。最新の情報は、必ず学校の公式サイトと募集要項でご確認ください。
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