湘南白百合小学校の過去問を手に入れたいのですが、市販されているのでしょうか。
どんな問題が出るのか、どこから手をつければいいのか分からず不安です。
湘南白百合小学校は入試問題そのものを公表していません。世の中で「過去問」と呼ばれているものは、学校説明会や校長先生の講演会で示された出題例と、大手塾が受験されたご家庭から集めた再現情報を整理したものです。
ですから、過去問は丸暗記する対象ではなく、出題分野の地図として使うものだとお考えください。
大切なのは、以下の3点です。
・ペーパーは「話の記憶」と「図形」が軸。難問よりも、聞く力と作業の正確さが問われる
・指示行動と行動観察の比重が大きく、ペーパーだけでは合格に届かない
・面接が考査より約1か月前に行われるため、準備の順番が他校と大きく違う
湘南白百合小学校の個別相談、家庭学習サポート、願書作成、面接対策を行う筆者が詳しく解説していきます。
湘南白百合小学校を受験される方は、ぜひ参考にしてくださいね!
【湘南白百合小学校】過去問から見える出題の全体像
まず前提を整理します。湘南白百合小学校は、入試問題を冊子で配布したりホームページで公開したりはしていません。公式に示されているのは、募集要項に記載された日程や出願方法までです。
一方で学校は、説明会や校長先生の講演会という公の場で、入試で何を見ているのかを言葉で説明しています。2026年の校長先生の講演会では、判定の柱として「保護者の学校に対する理解度」と「お子さまの資質」の2つが挙げられ、そのうえで出題例が示されました。ここが、ご家庭が最も信頼して使える情報源です。
その内容と、大手塾の分析情報を重ね合わせると、考査の柱は次の3つに整理できます。
- ペーパーテスト
- 指示行動(模倣運動・縄跳び・ボールつきなどの運動的な課題を含む)
- 行動観察(個人での取り組みとグループでの取り組み)
さらに別日に親子面接があります。つまり「ペーパー」「動き」「集団での姿」「家庭の姿勢」の4方向から見られる構成です。
押さえておきたいのは、評価が一方向に偏っていないことです。ペーパーで満点を取れば通る入試でも、愛想の良さだけで通る入試でもありません。
過去問も、「何問正解できたか」ではなく「どの分野で手が止まるのか」を見る道具として使ってください。詳しい考査の枠組みは試験内容・考査の記事で整理しています。
【湘南白百合小学校】ペーパーテストの出題分野と傾向
校長先生の講演会で示された出題例と大手塾の分析情報から見えるペーパーの分野は、次の通りです。
- 話の記憶(1分半から2分程度のお話を聞いて質問に答える形式)
- 平面図形
- 立方体の展開図
- 指示理解(位置の理解)
- 積み木を上から見た図
- 異種探し(仲間はずれ探し)
- しりとりなどの言語
並べてみると傾向がはっきりします。図形・空間認識の比重が高いのです。平面図形、立方体の展開図、積み木を上から見た図は、いずれも「頭の中で形を動かして考える力」を問う問題群です。
もう一つの軸が、話の記憶に代表される「聞く力」です。1分半から2分は年長さんにとって決して短くなく、途中で気が逸れればその先の質問すべてに影響します。
受験情報サイトによれば、ペーパーの所要時間はおよそ20分です。分野の幅に対して時間は長くありません。難問を粘って解く入試ではなく、標準的な問題を正確にテンポよく処理していく入試だと理解してください。
対策は明快です。奇問・難問に時間を使うのではなく、頻出分野を確実に取り切ること。特に図形は、ペーパーだけで練習せず、実際の積み木や展開図の工作で「立体をさわった経験」を積んでおくことが効きます。上から見た図でつまずくお子さまの多くは、立体を上から眺めた経験が少ないだけ、というケースが目立ちます。
【湘南白百合小学校】指示行動・運動テストで見られていること
湘南白百合小学校の考査で特徴的なのが、指示行動の存在です。校長先生の講演会では、指示行動の中身として模倣運動(まねっこ運動)、縄跳び、ボールつき、そして指示に従って動く課題が挙げられました。
誤解しやすいのが「運動が得意な子が有利な試験だ」という受け止め方ですが、実際は違います。縄跳びやボールつきは幼児期に取り組む機会が多い標準的な運動で、回数を競わせる課題ではありません。
見られているのは、次のような点だと考えるのが自然です。
- 先生の話を最後まで聞いてから動き出せるか
- 示されたお手本を正確に写し取れるか
- うまくいかないときに投げ出さず、もう一度やってみようとするか
- 順番を待つ、道具を丁寧に扱うといった基本的な姿勢があるか
模倣運動が入っているのも示唆的です。模倣は、見る力・記憶する力・体を思い通りに動かす力が同時に必要になる課題で、ペーパーの「話の記憶」と本質的には同じ「受け取る力」を測っています。
受験情報サイトでは運動テストの時間はおよそ20分とされ、ペーパーとほぼ同等です。動きの課題が付け足しではないことがわかります。
ご家庭では、縄跳びとボールつきを「できるようにしておく」ことに加えて、指示を一度で聞いて動く練習を日常に混ぜてください。「タオルをたたんで、かごに入れて、戻ってきてね」といった三段階の指示を遊びの中で出すだけで、十分な訓練になります。
【湘南白百合小学校】行動観察と面接の傾向
行動観察は、個人での取り組みとグループでの取り組みの両方が行われるとされています。受験情報サイトでは自由遊びの形式でおよそ20分と紹介されています。
自由遊びという形式は、指示が少ない分だけ、その子の素の姿が出ます。初めて会うお友達の輪にどう入るか、使いたい道具が重なったときにどうするか、片づけの声がかかったときにすぐ切り替えられるか。こうした場面が、そのまま評価の材料になります。
思い出していただきたいのが、学校の教育の方向性です。同校ではプロジェクト・アドベンチャーという体験学習が全学年で毎学期行われ、「自分の考えを言う」「相手の話を聞く」「グループで合意形成する」という約束のもとで進みます。6年間かけて育てたい力と、行動観察で見ようとしている力が重なっているわけです。
面接については、募集要項に明記された事実が重要です。2027年度のA日程・B日程は、面接日が2026年9月12日(土)、考査日が10月20日(火)・21日(水)。面接は考査の1か月以上前に、お子さまと保護者で受ける形式です。
これは対策の順番を変える事実です。多くの学校では考査と面接が同日か考査後ですが、湘南白百合小学校では出願が終わるとすぐ面接本番が来ます。夏の段階で願書と面接の準備を仕上げておかないと間に合いません。質問の傾向は面接質問の記事、書類の作り方は願書の書き方の記事もあわせてご覧ください。
なお面接時間は、出願時に受験番号で確認する形式です。大手塾の情報では出願のタイミングで案内される時間帯が変わる傾向もあるとされますが、学校の公表情報ではありませんので参考程度にとどめてください。
【湘南白百合小学校】年度ごとの変化と2027年度入試の注意点
過去問や過去の受験情報を使ううえで、必ず最新の募集要項と突き合わせていただきたい点があります。日程の枠組みが変わっているためです。
公式の2027年度募集要項では、次のようになっています。
- 募集人員は第1学年108名(1学級36名、併設幼稚園からの進学者を含む)。内訳はA日程約60名、B日程約10名、C日程若干名
- 試験日はA日程が2026年10月20日(火)、B日程が10月21日(水)、C日程が12月19日(土)
- 面接日はA・B日程が2026年9月12日(土)、C日程は12月19日(土)
- 出願期間はA・B日程が2026年8月24日(月)9時から9月7日(月)17時まで、インターネット出願
- 入学試験調査票を簡易書留で郵送し、2026年9月9日(水)必着
- 検定料は25,000円
- 合格発表は試験日当日20時からホームページで確認
- A日程とB日程の両方には出願できない
特に注意したいのがC日程です。受験情報サイトの過去の情報では年明け1月実施とされていたことがありますが、2027年度は12月19日(土)に前倒しされ、出願期間も2026年11月18日から12月11日までと早まりました。古い情報のままでは出願に間に合いません。
またA日程とB日程の併願ができない点も、戦略上とても大きなポイントです。募集人員はA日程が約60名と大半を占めますので、どちらを選ぶかは早い段階でご家庭の方針を固めておく必要があります。倍率の考え方は倍率・難易度の記事、日程全体の流れは入試日程の記事で詳しく扱っています。
なお、ここに挙げた数字は2027年度の募集要項に基づくものです。日程や金額は年度によって変わりますので、最新の情報は必ず学校公式の募集要項でご確認ください。
【湘南白百合小学校】過去問を使った家庭学習の進め方
ここまでの内容を、ご家庭の学習計画に落とし込みます。
春から初夏は、頻出分野の土台づくり
図形と話の記憶を柱に据えてください。図形は積み木や展開図の工作など、手を動かす教材を必ず併用します。話の記憶は、お父様お母様が絵本を読み聞かせて「今、だれが出てきた?」「次にどこへ行った?」と短く問い返す方法が効果的です。1分半から2分の長さに耐えられるまで、少しずつ話を長くしていきます。
夏は、願書と面接に全力を注ぐ
面接は9月中旬です。夏休みをペーパーだけに費やすと9月に慌てます。8月下旬の出願と9月上旬の調査票郵送から逆算し、7月中に志望理由の骨格を固めておくのが安全です。学校理解が判定の柱である以上、説明会や公開行事への参加記録は、そのまま面接の材料になります。
秋は、通し練習と生活面の仕上げ
面接が終わったら考査まで約1か月です。新しい問題集に手を広げず、間違えた分野の総点検に絞ります。あわせて指示行動と行動観察の練習を増やし、同年代のお子さまと遊ぶ機会をつくって、順番を待つ・譲る・片づけるという場面を実地で経験させてください。
振り返りでは、点数を伝えるより「どこで手が止まったか」を一緒に確認してあげてください。学校が家庭に求めているのは、毎日の課題を親が見て同じ方向を向いていることだと校長先生が語っています。入学後の姿勢を受験期から先取りする、ということです。
なお市販の問題集だけで仕上げようとすると、どうしてもペーパーに時間が偏ります。週の予定を組む段階で「体を動かす練習」「お友達と過ごす時間」を先に確保してしまうことをおすすめします。
どんなお子さまが評価されやすいのかは受かる子の特徴の記事、学校全体の姿は受験情報まとめ、教育内容は教育・カリキュラムの記事にまとめています。
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