京都女子大学附属小学校の入試は2024年度から刷新された
まず押さえておきたいのが、京都女子大学附属小学校の入試が2024年度から大きく見直された点です。これまで行われていた個人別の「面接テスト」が廃止され、全体の試験時間とボリュームが抑えられました。日程も全受験生一律に固定化され、現在は「1日目:ペーパー・運動・行動観察」「2日目:親子面接」という2日間のスケジュールが基本になっています。古い年度の過去問だけで対策を組むと方向がずれるため、最新の形式を前提に準備するのが大切です。最新の実施要項は必ず公式でご確認ください。
ペーパーテストは「話の記憶」が最重要(消しゴムは使えない)
ペーパーは音声指示で進み、消しゴムは使用できません。一度書いた解答を消して直せないため、「よく聞いてから書く」習慣が点差に直結します。出題の中心は次の3本柱です。
一つ目は最重要とされる「話の記憶」。読み上げられた音声情報を、正確に最後まで聞き取って答える力が問われます。二つ目は論理・思考。プログラミング的思考(順序立てて考える力)や、条件にもとづく等価交換(〇個と△個が同じ価値、といった置き換え)など、手順を追って考える問題です。三つ目は生活経験の反映で、オセロやトランプといった昔ながらの遊びを題材に、数の概念や言葉の感覚を見ます。日常の遊びや会話がそのまま土台になる出題といえます。
家庭での対策としては、読み聞かせのあとに「だれが・どこで・なにを」を口頭で確認する、トランプやオセロを一緒に楽しみながら数を数える、といった取り組みが効果的です。消しゴムが使えない前提で、ゆっくり聞いてから書く練習もしておきましょう。
運動・行動観察は「しつけと自立」が見られる
運動・行動観察では、派手な運動能力より、生活技能と協調性が重視されます。実際に出ているのは、「なべなべ底抜け」のようにお友だちと息を合わせる協調的な活動、そして自立に直結する生活技能です。具体的には、スモックの着脱と正しい畳み方、箸を使った豆つかみ、紐結び(縄跳びの紐を結ぶ)などが課題になります。いずれも私立小学校の毎日の生活に直結する所作で、ご家庭でどれだけ自分のことを自分でできるように育ててきたかが表れます。
対策は特別な訓練より日常です。スモックや上着を自分で畳む、食事でお箸を正しく使う、靴ひもや紐を結ぶ。こうした生活の自立を、入試のためでなく毎日の習慣として積み重ねることが、そのまま得点につながります。
親子面接は「言葉づかい」と「家庭と学校の一致」が鍵
2日目の親子面接は、面接官2名に対して保護者1名・志願者1名の計2名で行われます。評価の主眼は、家庭の教育方針が学校の特色と合っているか、保護者がお子さんの自立を温かく見守れているか、という点です。とりわけ重視されるのが言葉づかいで、丁寧な言葉と、主語・述語を明確にした対話が見られます。京都女子大学附属小学校は「国語力の3乗は人間力」(2024年に従来の「国語力は人間力」から進化)を掲げ、敬語や丁寧語による人間形成を大切にしています。面接でも、家庭でのふだんの言葉づかいがそのまま表れると考えてよいでしょう。
「諦めない姿勢」とスモックの着脱が合否を分ける
学校説明では、運動・行動観察で「取り組みの姿勢」、とくに できなくても最後まで諦めずに頑張る姿勢を見ている、と明言されています。完璧にできることより、投げ出さずにやり切る心が評価されます。なかでもスモックの着脱と畳み方は重要です。京都女子大学附属小学校の学校生活は着替えが多く、休憩の5分でスモックを着替えて次の授業へ移動し、準備までする必要があります。在校生でもできない子がいるほどで、ここができないと入学後に苦労する、と学校側もはっきり伝えています。入試対策というより、入学後の生活力そのものを見ているわけです。
挨拶とお手伝い—日常の積み重ねが評価される
挨拶は、まず言葉が先、そして目をしっかり見て頭を下げる、という所作が大切にされています。京都女子大学附属小学校では毎朝、校門で立ち止まって挨拶をするのが習慣です。初めはできなくても、続けるうちにできるようになります。また親子面接では、お手伝いについての話がよく聞かれます。日頃からお手伝いをしている子は、学校でも自然に「手伝おうか」と声をかけられる傾向があり、ふだんの生活がそのまま表れます。スモックや服の着脱の練習とあわせて、家庭でのお手伝いを習慣にしておきましょう。
月齢は考慮されない/A日程・B日程の二度の機会
京都女子大学附属小学校の入試では、月齢の考慮はありません。この時期は成長の差が大きいことを学校も理解したうえで、同じ基準で見るという方針です。一方で、A日程が残念だった場合にB日程も受けられる枠があり、早生まれのお子さんなど、二度の機会を生かせる場合があります。半年の成長差は大きく、入試でもその伸びが見られることがあります。日程の詳細は年度で変わるため、公式の最新要項でご確認ください。
学校が求める親子像
入試全体から見えてくるのは、次のような親子像です。建学の精神を深く理解し教育方針に共鳴できる家庭、子どもと歩調を合わせて自立を温かく促す保護者、そして正しい言葉づかいと身の回りを自分で完結できる生活力を備えた子ども。テクニックの暗記より、日々の暮らしの質を整えることが、この学校の合格にもっとも近い道です。
詳しい面接の質問例は面接の記事、受かる子の人物像は受かる子の特徴もあわせてご覧ください。
1.jpg)

























