京都府木津川市にある同志社国際学院初等部(DIAES)は、授業の約半分を英語で行う日英バイリンガル校であり、国際バカロレア(IB)PYPの認定校でもあります。国際色が強い学校ですが、初等部入試の考査そのものは、関西の私立小学校でよく見られるペーパー・指示行動・行動観察を軸に構成されています。ここでは購入した過去問から読み取れる具体的な出題を分野別に整理します。
考査の全体像
考査はペーパーテスト、指示を聞いて動く「指示行動・聞き取り」、集団での行動観察などで構成されます。国際校らしく、指示や活動の一部に英語が交じる場面も想定されますが、ペーパーで問われる力は「話をよく聞く力」「観察して考える力」「身近なものへの常識」といった、就学前に育てておきたい基礎力そのものです。
ペーパーの主な出題分野(過去問より)
思考(影絵・迷路・魔法の箱)
特徴的なのが影絵(シルエット合わせ)です。黒く塗られた影の形を見て、同じ形の絵を選ぶ問題で、輪郭を正確にとらえる観察力が問われます。ほかに迷路(スタートからゴールまで線を引く運筆・思考)、魔法の箱(箱を通ると印が増える・変化するといった規則性を推理する問題)も出題されています。
常識(生き物)
生き物に関する出題では、動物の顔・体・足やしっぽを線で結ぶ、仲間に分けるといった問題が見られます。身近な動物の姿や特徴を、絵本や図鑑・実物を通じて知っているかがポイントです。
記憶(お話の記憶)
お話の記憶は、読み上げられた短いお話を聞いて、後の質問に答える定番分野です。過去問では道具・職業の人・乗り物・顔の表情・料理などの絵を選ばせる形式が見られ、聞き取る力と語彙の広さが試されます。
指示行動・聞き取りと行動観察
指示を聞いて正しく動く「指示行動」では、複数の指示を最後まで聞いて順番に行動できるかが見られます。集団での行動観察では、初めて会うお友だちと協力できるか、譲り合えるかといった社会性が評価されます。英語を交えた活動に物おじせず取り組める素直さも、この学校らしい観点です。
対策の方向性
影絵や生き物のように「よく見て考える」問題は、日頃から実物や絵本で観察する習慣が力になります。お話の記憶は、読み聞かせのあとに「どんな順番だった?」と問いかける家庭学習が効果的です。ご家庭だけで判断に迷うときは、プロによる個別相談を承っております。あわせて家庭学習サポートや教材まとめもご活用ください。
公式サイトで確認できる考査の区分
同志社国際学院初等部の考査は、日程が2つに分かれています。公式サイトの児童募集要項に示されている2027年度(2026年実施)の内容は次のとおりです。年度ごとに変わりますので、最新は必ず募集要項でご確認ください。
- Interview(親子面接):2026年8月22日(土)〜8月28日(金)の間のいずれか1日
- Academic Exam 1日目:2026年9月3日(木)Interview(志願者面接)
- Academic Exam 2日目:2026年9月4日(金)筆記とGroup Activity
- 考査料:20,000円
- 合格発表:2026年9月11日(金)のWEB合否発表
4つの場面で見られている
親子面接、志願者本人の面接、筆記、Group Activity。この4つが選考の柱です。親子で臨む場面と、子どもが一人で臨む場面が両方あるという構成は、家庭の考えと子ども自身の姿の両方を見ようとしている、と読めます。どれか一つに偏った準備ではなく、4つそれぞれに向き合う時間を確保しましょう。
親子面接が先にある意味
親子面接が8月下旬、子どもの考査が9月上旬という順番です。家庭の方針や学校理解については、8月の段階でひととおり伝える機会があるということになります。願書の内容と面接で話すことがちぐはぐにならないよう、出願の時点で家庭の言葉をそろえておくことが大切です。
考査について、公式に書かれていることと書かれていないこと
考査の情報は伝聞が混じりやすい分野です。何が学校の公表内容で、何がそうでないかを分けておきましょう。
公式サイトに記載が見当たらなかったこと
筆記の所要時間、問題数、出題分野の内訳、配点、Group Activityの人数や課題の内容、当日の持ち物、服装の指定、親子面接の所要時間と参加者の範囲。これらはいずれも公式サイトでは確認できませんでした(2026年8月時点)。当サイトでは推測で数字や条件を書くことはしませんので、これらは募集要項でご確認いただくか、事務室にお問い合わせください。公式サイトには電話番号とメールアドレスが掲載されています。
英語ができないと不利なのか
よく聞かれる点ですが、公式サイトのよくあるご質問には、英語の素地がないお子さんも入学しており、1〜2ヶ月程度で英語のある環境に慣れてくると記載されています。1年生と2年生を対象とした英語言語サポートの制度があることも示されています。入学の条件として英語力を求める記載は見当たりませんでした。考査に向けて英語の詰め込みをするより、日本語で考えを言葉にする力を育てるほうが、学校の教育の方向と合っています。
学校が大切にしていることから逆算する
公式サイトは教育の柱として「キリスト教教育」「探究の単元」「バイリンガル教育」を挙げ、探究の単元では子どもが自分で問いを立て、自分に合った形で表現することを重視すると説明しています。人の話を最後まで聞ける、自分の考えを自分の言葉で言える、初めての場でも周りの様子を見ながら動ける。この3つは、どの場面にも共通して効いてきます。特別な訓練ではなく、園生活と家庭の毎日で育つものです。
当日までの体調とリズム
考査は9月の第1週で、夏休み明けの時期にあたります。公式に示されている学校の一日は7時45分の開門、8時20分から読書の時間という早い立ち上がりですので、8月の後半には朝型の生活に戻しておきたいところです。前日に詰め込むより、いつもどおりに眠り、いつもどおりに朝ごはんを食べて出かけられることのほうが、結果に効きます。
実際の応募状況もあわせて見ておくと、同志社国際学院初等部の位置づけがつかみやすくなります。倍率・募集人数・入試日程をプロが徹底解説をご覧ください。
分野別に見る出題の具体例
影絵(シルエット)で問われる観察力
影絵は、コップ・傘・はさみ・野菜などの黒い輪郭を見て同じ形の絵を選ぶ問題です。取っ手の向き、へたの有無、刃の形といった「一部の特徴」で見分ける力が試されます。似た形の選択肢が並ぶため、全体の輪郭とディテールの両方を素早く比べる練習が有効です。
生き物の仲間分け・体のつくり
常識分野では、馬・犬・さる・にわとりなどの顔と体・足・しっぽを正しく線で結ぶ、あるいは「空を飛ぶ仲間」「水の中の仲間」に分ける問題が見られます。図鑑や実物の観察を通じて、動物の姿・住む場所・鳴き声をセットで知っておくと強くなります。
お話の記憶で問われる聞く力
お話の記憶では、短いお話のあとに『だれが』『何を』『どんな順番で』を問われ、道具・職業・乗り物・料理・表情などの絵で答えます。読み聞かせの後に内容を質問し、少しずつ話を長くしていくと、集中して聞く力が伸びます。
国際校ならではの観点
DIAESは日英バイリンガル・IB(PYP)校のため、活動の一部に英語が交じることがあります。英語ができる必要はありませんが、英語の指示や歌に物おじせず取り組める素直さ、初めてのことを楽しむ姿勢が見られます。考査全体を通して、知識よりも「聞く・見る・考える・関わる」という土台の力が重視されます。ご家庭だけで判断に迷うときは、プロによる個別相談を承っております。あわせて家庭学習サポートや教材まとめもご活用ください。
考査当日の流れと親子の心構え
考査当日は受付のあと子どもと保護者が分かれ、子どもはグループで教室へ移動してペーパー・指示行動・行動観察に取り組みます。慣れない環境でも力を出すには、「困ったら先生の話をよく聞く」「お友だちと仲よくする」という当たり前を家庭で繰り返し確認しておくことが大切です。トイレや持ち物の自己管理も、当日の安心につながります。
よくある質問
Q. 英語ができないと不利ですか? いいえ。考査で英語力そのものを測るわけではなく、英語の活動に前向きに取り組めるかが見られます。Q. ペーパーは難しいですか? 難問というより、聞く・見る・考える基礎力を幅広く確認する構成です。日々の遊びと読み聞かせが最良の対策になります。ご家庭だけで判断に迷うときは、プロによる個別相談を承っております。あわせて家庭学習サポートや教材まとめもご活用ください。
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