ここでは同志社国際学院初等部の過去問を分野別に掘り下げ、それぞれの出題意図と家庭でできる対策を具体的に解説します。試験全体の概要は試験内容・考査の傾向もあわせてご覧ください。
思考分野
影絵(シルエット合わせ)
影の輪郭だけを手がかりに元の物を選ぶ問題です。取っ手・脚・耳など「一部の形」で判断できると強くなります。身のまわりの物の影を壁に映して当てっこをする、絵本の絵を輪郭だけなぞって見せる、といった遊びが有効です。
迷路・魔法の箱
迷路は行き止まりを避けて一筆で通す運筆力と先を読む力を育てます。魔法の箱は「箱を通ると印が1つ増える」などの規則性を見つけて答える問題で、変化の前後を比べて「何が起きたか」を言葉にする練習が効果的です。
常識分野(生き物)
動物の顔・体・足・しっぽを正しく結ぶ、仲間に分けるといった出題です。図鑑や動物園での体験を通じて、姿・鳴き声・住む場所・食べ物といった特徴をセットで覚えておくと、初見の問題にも対応しやすくなります。
記憶分野(お話の記憶)
短いお話を聞いて、登場人物・順番・持ち物・気持ちなどを問われます。読み聞かせのあとに「だれが」「何を」「どうした」を順に確認し、少しずつ話を長くしていくと聞く集中力が伸びます。乗り物・職業・料理など、絵で答える語彙も日常会話で増やしましょう。
指示行動・英語を交えた活動
「青い丸を2つ描いてから赤い線を引く」のような複数指示を、最後まで聞いて順に実行する練習が有効です。国際校らしく英語の指示や歌・活動に触れる場面もあるため、英語の音に親しんでおくと本番で落ち着けます。
家庭学習の進め方
分野ごとに「できた・できない」を分けて記録し、苦手を短時間でも毎日触れるのがコツです。ご家庭だけで判断に迷うときは、プロによる個別相談を承っております。あわせて家庭学習サポートや教材まとめもご活用ください。
公式が示す選考の枠組みから、対策の範囲を決める
過去問に取りかかる前に、学校が公表している選考の形を確認しておきましょう。ここがずれていると、必要のない分野に時間を使ってしまいます。同志社国際学院初等部の2027年度新1年生入試の児童募集要項には、次の4つが示されています(2026年8月時点。最新は募集要項でご確認ください)。
- Interview(親子面接):2026年8月22日(土)〜8月28日(金)の間のいずれか1日
- Interview(志願者面接):2026年9月3日(木)
- 筆記:2026年9月4日(金)
- Group Activity:2026年9月4日(金)
「筆記」と「Group Activity」が同じ日にある
9月4日に筆記とGroup Activityが並んでいるという構成は、家庭の準備配分を考えるうえで重要です。机に向かう力だけでも、集団での立ち居ふるまいだけでも足りず、両方を同じ日に発揮する必要があります。長時間の集中が必要になりますので、直前期は学習量よりも生活リズムを整えるほうが効きます。
公式に書かれていないこと
筆記の問題数、出題分野の内訳、配点、所要時間、Group Activityの人数や課題の内容については、公式サイトに記載が見当たりませんでした。過去問題の公開や配布についての案内も、公式サイトでは確認できませんでした。当サイトでは、確認できない数値や、市販の教材に載っている具体的な課題文・出題例を書き写すことはしていません。ここから先は、分野の考え方と家庭での取り組み方に絞ってお伝えします。
過去問との向き合い方を、時期ごとに整理する
過去問は「解かせる」ものではなく、「今どこができていないかを知る」ための道具です。この前提が共有できていると、家庭の空気が荒れにくくなります。
年中の後半から年長の春まで
この時期に過去問を通しで解く必要はありません。分野ごとに、考え方の型を一つずつ体に入れていく時期です。図形なら実物を手で動かす、数量ならおはじきやブロックを使う、記憶なら読み聞かせのあとに一つだけ質問する。紙の上で正解を出す前に、頭の中でイメージが動くようにしておくと、あとの伸び方が変わります。
年長の夏まで
分野を横断して、時間を区切って取り組む練習を始めます。ここで大切なのは、正答率よりも「最後まで手を止めなかったか」です。分からない問題で固まってしまう癖は、本番でいちばん失点につながります。分からなければ飛ばして次に進む、という動き方を先に教えておきましょう。
直前の2週間
新しい教材に手を出さないことが鉄則です。2027年度の日程でいえば、親子面接の週が終わってから筆記まではおよそ2週間でした。この期間は、これまで間違えた問題を種類ごとに分けて、同じ型の間違いを1回ずつ確認するだけで十分です。子どもが自信を持って本番の朝を迎えられる状態が、いちばんの仕上がりです。
やってはいけない使い方
1つ目は、答えを覚えさせてしまうことです。同じ問題が出るわけではありませんので、覚えた分だけ考える力が育ちません。2つ目は、時間を計って点数を記録し、前回と比べて叱ることです。数字は大人の安心のためのもので、子どもの力とは別物です。3つ目は、親が解き方を先に見せてしまうことです。5秒待てば自分で気づけたはずの場面を、大人が奪ってしまうことは少なくありません。
ペーパー以外にも同じ考え方が使える
Group Activityや志願者面接についても、想定される場面を暗記させる対策は逆効果になりやすいものです。公式サイトの探究の単元には、子どもが自分で問いを立て、自分に合った形で表現するという考え方が示されています。日ごろから「どうしてそう思ったの」と聞き返し、答えを言葉にする経験を積むほうが、その場で考える力になります。園でのお友だちとの関わり、家庭でのお手伝い、初めての場所への外出。そうした日常が、そのまま準備になります。
年度を通して見える出題の安定傾向
DIAESの過去問を複数年度で見比べると、思考(影絵・迷路・魔法の箱)、常識(生き物)、記憶(お話の記憶)という柱は毎年安定して出題されています。奇をてらった難問よりも、就学前に育てたい基礎力をいろいろな角度から確認する構成です。だからこそ、直前の詰め込みより日々の積み重ねが結果に直結します。
影絵・迷路・魔法の箱の対策手順
影絵はまず「輪郭をなぞる」遊びから始めます。迷路は指でたどる→鉛筆で書くの順で、行き止まりを予測する声かけを添えます。魔法の箱は「入る前」と「出た後」を並べて、増えた・減った・向きが変わった、と変化を言葉にする練習が効果的です。
生き物・お話の記憶の対策手順
生き物は図鑑・動物園・絵本で「姿と暮らし」をセットで覚えます。お話の記憶は、短い自作のお話で「登場人物→したこと→順番」を毎日1問。慣れたら質問数を増やしていきます。
過去問を使うときの注意
過去問はいきなり解かせず、基礎学習のあとに「傾向を知る」目的で使うのがコツです。できた・できないを分野別に記録し、苦手を短時間で毎日触れましょう。ご家庭だけで判断に迷うときは、プロによる個別相談を承っております。あわせて家庭学習サポートや教材まとめもご活用ください。
分野別・年齢別の取り組み時期
年中のうちは「聞く・見る・数える・手先を使う」といった土台づくりを遊びの中で行います。年長になったら影絵・生き物・お話の記憶・迷路・魔法の箱を1日1分野ずつ短時間で。秋の直前期に時間を計って本番形式に慣れます。焦って先取りするより、正確さと「わかった!」の実感を積み重ねることが本番の粘りにつながります。
つまずきやすいポイント
お話の記憶は「最後まで聞かずに答える」、影絵は「全体だけ見て細部を見落とす」、魔法の箱は「変化の規則に気づけない」でつまずきがちです。いずれも答え合わせのときに「どこで分かった?」と一緒に振り返ると、考え方が定着します。ご家庭だけで判断に迷うときは、プロによる個別相談を承っております。あわせて家庭学習サポートや教材まとめもご活用ください。
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