【小学校受験】図形の置き換えの出題意図は?
「図形の置き換え」は、視覚的記憶力があるか、指示理解力があるか、論理的思考力があるかなどを評価される問題です。
視覚的記憶力があるか
「図形の置き換え」では、視覚的な情報処理や短期的な記憶ができるかも大切な要素です。これはワーキングメモリ(情報を一時的に保ちながら処理するための脳の働き)が適切に働いているかを見られていると言えます。例えば、1つずつ図形を見るよりも、複数の図形をまとめて記憶して置き換えた方が効率がよいですが、記憶を保持できる数には個人差があります。ただ、ワーキングメモリはある程度鍛えることができる能力ですので、継続的にトレーニングしてワーキングメモリを鍛えるようにしましょう。
指示理解力があるか
図形を置き換える条件や規則性を理解する力も大切です。例えば、「三角は丸に置き換えましょう」と言われたら、頭の中で「丸」の形をイメージするようにしましょう。「三角は丸に、丸は四角に、四角は三角に」のように指示が複雑になってくると、指示を理解しきれなかったり、覚えられなかったりすることがありますので、指示が難しい問題に慣れておくことも大切です。
論理的思考力があるか
「図形の置き換え」では、ペーパー上に置き換えの条件が示されていることもあります。この場合は、どのような条件で図形を置き換えればいいのかを考える力も必要になります。多くの場合、「△→◯」のように置き換えの条件がわかりやすく示されているので、そこまで難しくはないと思います。ただ、聞き取りによる出題よりも図形が複雑になっていることがあるので、注意して図形を置き換えるようにしましょう。
情報処理能力があるか
「図形の置き換え」の問題は、問題を解くルール自体は簡単ですが、作業スピードや正確性が問われる問題でもあります。情報処理能力が高いお子さまは、速く正確に問題を解くことができます。情報処理能力はワーキングメモリとも深く関連している能力ですので、やはりワーキングメモリを鍛えることが有効です。
巧緻性や運筆力があるか
「図形の置き換え」では、図形を描いたり色を塗ったりするため、巧緻性や運筆力も大切になります。巧緻性や運筆力がないと、イメージした通りの図形を描くことができません。巧緻性や運筆力は一朝一夕に鍛えることができませんので、長期的な視点に立って育成するようにしましょう。
【小学校受験】図形の置き換えの出題方法は?
「図形の置き換え」の問題は、ペーパーテストで出題されるのが一般的です。
ペーパーテスト(読み取り)
問題用紙の一部に置き換えの条件が示されていて、それを読み取って答えるタイプの問題です。図形を置き換える条件が複数示されていることが多く、作業スピードを上げるためには条件を記憶して問題を解くことが重要になります。口頭での出題に比べて、複雑な図形に置き換えることが多くなっています。
ペーパーテスト(口頭)
先生が置き換えの条件を読み上げて、その条件に従って置き換えるタイプの問題です。こちらの出題方法では、先生が言った条件を正しく記憶しなければいけないので、お話を集中してくことが大切です。筆記での出題に比べて、簡易な図形に置き換えることが多くなっています。
【小学校受験】図形の置き換えの出題内容は?
「図形の置き換え」には、条件通りに図形を置き換える問題と、条件を考えて図形を置き換える問題の2つの出題内容があります。
指示された図形に置き換える
口頭による出題では、「左のお部屋にある三角を丸に変えて、右のお部屋の同じ場所に描きましょう。」のように条件が伝えられます。読み取りによる出題では、ペーパー上に「△→◯」と描かれていて「四角の中に描かれた決まりに合うように、左のお部屋にある形を変えて、右のお部屋に描きましょう。」のように指示が出されます。いずれにしても、置き換える条件を理解することが大切です。
条件を考えて置き換える
置き換えの条件を考えて答えるタイプの問題です。例えば、「左のお部屋にある矢印を反対の向きにして右のお部屋に描きましょう。」のように、どのように置き換えるかを考える必要があります。単純に置き換えるよりも思考力が要求されるため、難易度の高い問題になっています。
【小学校受験】図形の置き換えの解き方は?
「図形の置き換え」では、お手本の形を置き換えるので、スムーズに眼球運動ができることが大切です。眼球運動が苦手なお子さまは、眼球運動を鍛えるトレーニングを取り入れてみるとよいでしょう。ただ、眼球運動が苦手なお子さまでも、左手(利き手と反対の手)をうまく使うことで、眼球運動をサポートすることができます。具体的には、置き換えている図形を左手で指し示すようにしてください。こうすることで、眼球運動のサポートをすることができます。「図形の置き換え」の問題では、方眼を使った問題がよく出題されるので、この方法で解くことにより空間認識が苦手だったり、眼球運動が苦手だったりするお子さまも、問題が解きやすくなります。
こちらの教材では、「指示された図形に置き換える問題」や「条件を考えて置き換える問題」を幅広い難易度で扱っています。この教材を解くことで「図形の置き換え」の全般的な練習ができるようになっています。
【図形】図形の置き換え(教材サンプル)
【図形】14 図形の置き換えサンプル
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【小学校受験】図形の置き換え|まとめ
「図形の置き換え」は、単純な置き換えもあれば、思考力が必要な置き換えもあるので、様々な種類の問題に慣れておくことが大切です。ぜひ本記事でご紹介した教材をご活用いただき、どのような問題にも対応できる力を養ってください。