「系列」とは、形や色などの並びから規則性を発見し、その規則性を適用しながら解くタイプの問題です。闇雲に問題を解いてしまうと並び方のきまりを見つけるのに時間がかかり、最後まで解答できなかったり、勘で答えてしまったりするため、きちんと解き方を身につけておきたい問題です。いくつかの解き方を知っているだけで規則性を見つけるのが格段に楽になるので、ぜひ丁寧に解き方を教えてあげてください。
【小学校受験】系列の出題意図は?
「系列」の問題が出る理由として、「規則性を見出す力」「論理的思考力」「柔軟な発想力」などが挙げられます。
規則性を見出す力があるか
「系列」の問題では、「あるきまりで色が並んでいます。」のように、何かしらの規則性があることが明示されることがほとんどです。そのため、感覚的に「赤!」と解答するのではなく、「青と赤が交互に並んでいるから赤!」のように、規則性を見出さなくてはいけません。常に規則性を見出そうとする態度があれば、経験からきまりを導きやすくなります。
論理的思考力があるか
規則性を見出す時には、論理的思考力が欠かせません。例えば、「3つの色が順番に並んでいる」「三角1つと丸2つがセットになっている」のように、見つけたきまりを言語化できるとよいです。特に個別テスト・口頭試問では、「どうして三角だと思うの?」と問われることがありますので、論理的に考えたことを自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
柔軟な発想力があるか
難易度の高い問題では、1つの考え方に固執していると答えがうまく導けないことがあります。特に、色、形、大きさ、向きなどが複合的に出される問題では、単純な解き方では太刀打ちできないかもしれません。そのため「色の並びはどうか」「形の並びはどうか」など、柔軟に並びの規則性を見出すことが必要になります。
批判的な思考ができるか
問題を解いた後に、「自分の答えが本当にあっているか」と見直すようにしましょう。答えを後から見直してみると、「あれ?」と間違いに気づくことがあります。特に、突発的に(感覚的に)問題を解くタイプのお子さまは、批判的な思考を身につけることで誤答に気づけるようにしましょう。
【小学校受験】系列の出題方法は?
「系列」の出題方法には、大きく2つの方法があります。
個別テスト・口頭試問
個別テスト・口頭試問による出題では、絵やカードが示されて、「ここに入る色は何ですか」と問われるのが一般的です。また、答えた後は「どうしてそう思ったの」など、答えの理由を聞かれることもあります。そのため、規則性をしっかりと見抜いて答えるようにしましょう。
ペーパーテスト
ペーパーテストでは、「あるきまりで形が並んでいます。四角のお部屋にはどの形が入るかを考えて、下の形に丸をつけましょう。」のような問題が出されます。選択問題になっていることもありますが、形を描いたり、色を塗ったりする問題が出されることもあります。
【小学校受験】系列の出題内容は?
「系列」の出題内容には、系列を完成させるパターンと、複合問題のパターンがあります。
系列完成
図形や色などの順番から規則性を見つけて系列を完成させるタイプの問題で、「系列」の中では基本の問題になります。先述の通り、選択問題の他にも、形を描いたり、色を塗ったりする問題が出されます。なお、小学校受験では、4つの並びの規則性が見いだせれば十分でしょう。4つまでの規則性が見出せるようになれば、5つ以上になっても対応できると思います。
複合問題
「系列」に、図形・常識・位置などの要素が追加された問題です。例えば、回転図形との複合問題では、回転図形について理解していることも必要です。また、花が並んでいる問題で「あるきまり=季節の並び」だった場合、花の季節を知っていないと問題を解くことができません。
【小学校受験】系列の解き方は?
「系列」の問題を解くための前提として、お子さまが「規則性」について理解していることが必要です。発達段階には個人差がありますが、規則性の理解は4歳ごろにできるようになってきます。年少さんや年中さんの時には、トランプやじゃんけんなどの遊びを通して、「規則性」について体験的に理解できるようにしてあげましょう。
「系列」の解き方には、5つの方法があります。1つの解き方だけではうまく解けないことがあるので、それぞれの解き方を使い分けられるのが理想的です。
1つ目の解き方は、「声に出す」という方法です。「丸、三角、四角、丸、三角、・・・」と声に出すことで、感覚的に規則性を見出すことができます。基本的な問題ならこの方法が速くて簡単です。試験では、声に出すことができませんので、頭の中で声に出す練習をしましょう。
2つ目の解き方は、「指送り」という方法です。これは、右手と左手の指をそれぞれ同じマークに置いて、順に指を進めていく方法です。指を進めていくだけで答えが見つかるので、「規則性」を考えるのが苦手なお子さまに適しています。
この2つの方法は、基本的な解き方ですので、難易度の高い問題ではうまく対応できないことがあります。この他の3つの解き方についてはこちらの教材で解説しています。5つの解き方を使い分けられるようになれば、どのような「系列」の問題にも対応できます。ただ、複合問題では、他の問題の知識が必要になるため、図形・常識・言語などの能力を総合的に高ていくことが求められます。
【思考】系列(教材サンプル)

【小学校受験】系列でつまずくところと、ご家庭での練習
お子さまがどこで止まっているのかを見分ける
系列は、解き方を知っているかどうかで差がつきやすい分野です。ただし、解き方を教える前に、お子さまがどこで止まっているのかを見てください。同じ「できない」でも、必要な手当てはまったく違います。
- 並びを見ても何も気づかない……規則性そのものにまだ気づけていません。遊びの中での経験が先です
- 規則には気づくが、途中で見失う……くり返しの区切りを目で追えていません
- 指送りをすると解けるが、少し形が変わると解けない……一つの解き方しか持っていません
- 解けるけれど時間がかかる……解き方を選ぶ判断に迷っています
三つ目と四つ目は、年長さんの秋によく見られます。ここまで来ていれば、あとは解き方を使い分ける練習だけです。反対に、一つ目に当てはまるお子さまに解き方を教え込むと、意味が分からないまま手順だけをなぞることになり、応用がきかなくなります。
ご家庭でできる、系列の練習
規則性は、机の上より生活の中のほうが見つけやすいものです。次のような遊びを短くくり返してみてください。
- おはじきやビーズで、お母様が途中まで並べ、続きをお子さまに並べてもらう
- お子さまが規則を決めて並べ、お母様が続きを当てる。当てられたら理由を説明してもらう
- 手をたたく、ひざをたたくをくり返し、リズムで規則を作って続けてもらう
- 階段を「赤、青、赤、青」と声に出しながら上る。歩きながら規則を体で覚える
二つ目のように、お子さまが出題する側に回る遊びはとくに効果的です。規則を作れるお子さまは、他人が作った規則も見抜けるようになります。
年中と年長では、進め方を変える
年中さんのうちは、二つのものがくり返す並びだけで十分です。「赤、青、赤、青」のように、声に出しながら並べる遊びをくり返してください。この時期に紙の上で解けなくても、まったく心配はいりません。
年長さんになったら、三つ以上のくり返しや、間が空いている並びに進みます。春から夏にかけて解き方を身につけ、秋には時間を計って解く練習に移るのが目安です。難しい問題に早く進むより、基本の並びを速く正確に解けるようにするほうが、結果につながります。
本番でのケアレスミスを減らす習慣
系列は、規則を見つけた時点で気がゆるみ、答える場所をまちがえるお子さまがとても多い分野です。次の三つを習慣にしてください。
- 問題を解く前に、答えを書く場所を指でさして確認する
- 規則が見つかったら、もう一組分だけ声に出さずに確かめてから答える
- 指送りをするときは、両手の指を同じ形のところに置いてから動かす
ご家庭で丸つけをするときは、まちがえた問題について「どの解き方でやったの」と聞いてみてください。いつも同じ解き方に頼っているお子さまは、その解き方が通じない問題で必ず止まります。
【小学校受験】系列のよくある質問
Q. 指送りは試験でも使っていいのですか?
手を使うこと自体を禁じている学校ばかりではありませんが、指示があればそれに従います。大切なのは、指送りしか使えない状態にしないことです。声に出さずに頭の中で並びを唱える方法も、あわせて練習しておくと安心です。
Q. 規則が三つ以上になると解けません
くり返しの区切りが見えていないことが多いです。並びの上に、区切りの線を薄く引いてから考える練習をしてみてください。区切りが見えるようになると、三つでも四つでも同じように解けます。
Q. 系列はいつから始めればいいですか?
遊びの形なら年少さんの後半からでも取り組めます。ペーパーで本格的に扱うのは年長さんからで十分です。小学校受験の準備をいつから始めるかも参考にしてください。
Q. 数量の系列とは別の対策が必要ですか?
考え方の土台は同じですが、数が並ぶ場合は数える力も必要になります。数量の系列もあわせて練習しておくと、どちらの出題にも対応できます。推理・思考の分野全体の進め方はペーパー推理の教え方で、お子さまに合わせた計画は家庭学習サポートでご相談いただけます。
【小学校受験】系列|まとめ
「系列」の問題は、規則性を見出すのが難しい問題ですが、5つの解き方を身につけることでどのような問題も解けるようになります。特に規則性を見つけるのが苦手なお子さまには、丁寧に解き方を教えてあげることで見違えるように問題が解けるようになりますので、ぜひ本記事でご紹介した教材に基づいて、丁寧に解き方を教えてあげてほしいと思います。
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※記事内でご紹介している分野別の問題集は、教材リニューアルのため販売を終了しました(2026年8月)。現在、新しい教材を制作中です。完成しだい、あらためてご案内します。
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