聖ヨゼフ学園小学校は行動観察と個別課題が中心と聞きました。
うちの子は初めてのお友だちと関わるのが苦手で、行動観察をどう対策すればよいのか分かりません。
【聖ヨゼフ学園小学校】行動観察で見られていること
関連動画:神奈川県の小学校選びの参考に。この記事の学校を紹介しているとは限りません。
まず前提として、聖ヨゼフ学園小学校は2027年4月に「開智横浜国際小学校」へ校名変更します。この記事で紹介する出題の傾向は、聖ヨゼフ学園小学校として実施された2022〜2026年度の入試の実績(受験情報誌の調べ)にもとづくものです。最新の試験の形は、必ず校名変更と2027年度入試の変更点の記事と募集要項でご確認ください。
そのうえで、過去の行動観察でよく出ている場面は、次の3つです。
- グループでの楽器演奏(チームで相談して担当を決め、練習して発表する)
- 絵本の読み聞かせ(体操座りでお話を聞く)
- 自由遊び(ボールプール・大型積み木・ボウリング・砂場など)
どの場面にも共通しているのは、「結果の出来ばえ」ではなく「関わり方」が見られているということです。演奏が上手か、遊びが上手かではなく、相談に参加できたか、人の発表を聴けたか、お友だちと気持ちよく遊べたかが評価の中心と考えられます。
出題分野の全体像は過去問の傾向と対策の記事で、考査全体の流れは試験内容の記事で解説しています。この記事では「ではご家庭で何をすればよいのか」に絞ってお伝えします。
【聖ヨゼフ学園小学校】「相談して決める」力の育て方
楽器演奏の課題では、誰がどの楽器を担当するかをチームで相談して決める場面があります。ここで見られているのは、自分の希望を言えるか、お友だちの希望も聞けるか、決まったことに納得して取り組めるか、という折り合いの力です。
この力は、家庭の中で十分に育てられます。おすすめは「小さな家族会議」です。週末にどこへ行くか、夕食のメニューをどうするか。お子さまに意見を言わせ、お父様・お母様も意見を言い、話し合って決める。そして「自分の希望が通らない日」も経験させることが大切です。
希望が通らなかったときに気持ちを切り替える練習は、本番でいちばん効いてきます。「やりたい楽器になれなかったけれど、最後まで頑張れたね」という経験を、日常の中で積んでおきましょう。
園での生活も大切な練習の場です。当番活動やグループでの制作など、園で「みんなで決める」場面があった日は、帰り道にどう決めたのかを聞いてみてください。自分の行動を言葉にして振り返る習慣は、面接での受け答えにもつながります。
じゃんけんで決める、順番で交代する、譲ってくれたお友だちにありがとうを言う。こうした決め方のレパートリーを知っているだけでも、初めてのグループの中で落ち着いて行動できます。
【聖ヨゼフ学園小学校】「聴く態度」の育て方
この学校の行動観察で特徴的なのは、自分が発表するときだけでなく、他のチームの発表を聴く態度まで見られている点です。また、絵本の読み聞かせを体操座りで聞く場面もあり、「聴く」ことがひとつの評価軸になっていると考えられます。
家庭でできる練習は、毎日の読み聞かせです。最後まで座って聞く、途中で口を挟まない、聞き終わったら感想を言う。この流れを習慣にすると、聴く姿勢と話す力が同時に育ちます。
もうひとつは、家族の会話のルールです。人が話しているときは最後まで聞く、話し終わってから自分の話をする。お父様・お母様が、お子さまの話を最後まで聞く姿を見せることが、いちばんの手本になります。
遊び感覚でできる練習として、「いまのお話、なんて言ってた?」と聞き返すゲームもおすすめです。読み聞かせやテレビのあとに内容を言葉で再現させると、聴く集中力と話の記憶の対策を同時に進められます。
発表会や園の行事で、お友だちの出番に拍手を送る経験も生きてきます。「自分の番ではないときにどうしているか」は、ご家庭の日常が最も表れやすいところです。
【聖ヨゼフ学園小学校】自由遊びでの関わり方
自由遊びでは、ボールプールや大型積み木、ボウリング、砂場などが用意され、初めて会うお友だちと遊ぶ様子が観察されます。
ここで大切なのは、遊びに入るときの一言と、遊びの中での振る舞いです。「入れて」「いいよ」「貸して」「ありがとう」「ごめんね」。この短い言葉が自然に出るかどうかで、集団の中での安心感がまったく違って見えます。
公園や児童館で、初めてのお友だちと遊ぶ機会を意識的につくってください。うまく関われなかった日があっても構いません。帰り道に「どう声をかけたら一緒に遊べたかな」と親子で振り返ることが、そのまま対策になります。
また、遊びには終わりがあります。時間になったら気持ちを切り替えて片付ける、使ったものを元に戻す。ご家庭でも「遊びの終わりの合図」を決めて、切り替えの練習をしておきましょう。
なお、きょうだいや仲良しのお友だちとの遊びだけでは、「初めての相手と関わる」練習にはなりにくいものです。少し年上・年下のお子さまと関わる機会や、初対面の集団に入る機会を、月に数回でも意識してつくってあげてください。
人見知りのお子さまの場合、無理に社交的にさせる必要はありません。輪の中で静かにでも楽しそうに遊べていれば大丈夫です。焦って直そうとするより、成功体験を少しずつ増やすことが近道です。
【聖ヨゼフ学園小学校】個別課題は「親子の対話」で伸ばす
行動観察とならぶもうひとつの柱が、先生と1対1でやりとりする個別課題です。数量やしりとり、パターンブロックの構成などを、道具を使いながら口頭で答える形式が続いてきました。
この形式に強くなる最大の方法は、親子の対話の質を上げることです。「今日は楽しかった?」で終わらせず、「何がいちばん楽しかった?」「どうしてそう思ったの?」と一歩掘り下げて聞く。お子さまが言葉に詰まっても先回りして答えず、待つ。この積み重ねが、初めての大人と落ち着いてやりとりする力になります。
答えるときは、単語ではなく文で答える習慣も意識してください。「りんご」ではなく「りんごだと思います。どうしてかというと…」まで言えると、考えの過程が先生に伝わります。正解かどうかより、考えたことを自分の言葉で説明できるかが見られていると考えられるからです。
あわせて、「聞いてから動く」練習もしておきましょう。「お皿を運んでから、タオルをたたんでね」のように2つの指示をまとめて伝え、最後まで聞いてから行動する習慣をつけると、課題の説明を聞き取る力が育ちます。
頻出分野ごとの具体的な取り組み方は、過去問の傾向と対策の記事にまとめています。
【聖ヨゼフ学園小学校】本番までの準備の進め方
行動観察は、ご家庭の練習だけでは「初めての集団」の経験が積みにくいのも事実です。幼児教室の行動観察講座や模擬考査などで、知らないお友だちとのグループ活動を数回は経験させておくと、本番の緊張がぐっと減ります。
ここでひとつ、よくある誤解にお答えしておきます。「行動観察はリーダーシップを取れる子が受かる」と思われがちですが、そうとは限りません。仕切ることよりも、相談に加わり、決まったことに気持ちよく取り組み、お友だちを思いやれることのほうが大切です。お子さまの持ち味のままで評価される入試ですから、性格を作り変える必要はありません。
直前期に気をつけたいのは、お父様・お母様の声かけです。「ちゃんとしなさい」「失敗しないでね」という言葉は、お子さまを萎縮させてしまいます。「いつも通りに遊んでおいで」と送り出せるように、それまでの期間に日常の積み重ねを作っておくことが、遠回りに見えて最短の対策です。
なお、事前の親子面接では、ご家庭の教育方針やお子さまとの関わりについてのお考えも問われる傾向があります。行動観察の準備と面接の準備は地続きですので、面接・願書の記事もあわせてご覧ください。
お子さまの性格に合わせた行動観察対策や家庭学習の計画は、家庭学習サポートと個別相談でお手伝いしています。お気軽にご相談くださいね。
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