「合成図形」とは、複数の図形を組み合わせて指定された形を作ったり、指定された形を作るときに余るブロックを選んだりするタイプの問題です。また、「同図形発見」と似たような問題もあります。「合成図形」と似た問題に「分割図形」があり、これらは同じ解き方で解くことができるので、「合成図形」と「分割図形」は一緒に対策しておくのがおすすめです。
【小学校受験】合成図形の出題意図は?
「合成図形」の問題は、「分割図形」と同様に、図形のイメージ力、構成力・分析力、論理的思考力などがあるかを見ています。
図形のイメージ力があるか
「合成図形」の問題を解くためには、与えられた形を頭の中で組み合わせて、全体をイメージする力が必要です。頭の中で形を回転させたり、裏返したりしてできる形を考えるためには、高い思考力が要求されます。
構成力・分析力があるか
「合成図形」では、与えられた形を正しく認識して、どの部分とどの部分がぴったり合うのかを考えなければいけません。そのためには、形の要素に着目してパーツを組み立てたり、もとの形からどのようなパーツに分かれるのかを分析したりする力が必要です。特に、「同図形発見」のような問題では、一つひとつの図形の構成要素に着目することが大切です。
論理的思考力があるか
「合成図形」では、「この形は絶対に当てはまらない」「この形を使うとこの形は使えない」などと消去法で問題を解くことがあります。消去法で解く際にも、順に形を当てはめながら考える際にも、「どの形から考えるべきか」という戦略を立てる論理的な思考をすることで、効率よく問題を解くことができます。
忍耐力があるか
「合成図形」では、試行錯誤が必要な場面が多々あります。特に、形を回転したり、裏返したりする問題だと、形の組み合わせのパターンがたくさんできてしまい、何度も試行錯誤しなければいけないこともしばしばです。なかなか答えを見つけられない時でも、忍耐強く問題を解く姿勢が大切です。
【小学校受験】合成図形の出題方法は?
「合成図形」の出題方法には、個別テストとペーパーテストの2つの方法があります。
個別テスト
個別テストによる出題では、実際にパズルやブロック、カードなどを操作して図形を合成させる問題が出されることがあります。また、ごく稀にですが、積み木などを使って立体的な形を組み立てる課題が出されることもあるようです。
ペーパーテスト
ペーパーテストでは、お手本の形が描かれていて、どのブロックを組み合わせたらお手本の形ができるかを選んだり、お手本の形を作る時に使わない形を選んだりする問題がよく出されます。ブロックを回転して使ったり、裏返して使ったりする問題が出されることもあります。
【小学校受験】合成図形の出題内容は?
「合成図形」の出題内容には、大きく3つのパターンがあります。
同図形発見
複数の図形が重なり合っていて、どの図形があるか、またはないかを答える問題です。基本的には、同図形発見のように図形を見つけていけば解ける問題です。ただ、図形が重なっている分、見落としや見間違いが起こるので注意してください。また、一部が影で隠れているなど、思考力を試す問題も出されます。一方で、同図形発見よりも形はシンプルなことが多いのがメリットです。
ブロックの合成
複数のブロックを組み合わせて、指定された形を作る問題です。どのブロックを使うか問われる場合と、使わないブロックを答える場合があります。いわゆる「テトリス」のように、正方形を複数組み合わせたブロックを使うことが多くなっています。ブロックやパズルでよく遊んでいるお子さまは、このタイプの問題が得意なことが多いです。
組み合わせ図形
「タングラム」や「シルエットパズル」のように、図形を組み合わせて指定された形を作る問題です。図形の構成要素に着目して、どの形とどの形を組み合わせるのかを適切に判断することが求められます。
【小学校受験】合成図形の解き方は?
「合成図形」の問題が解けるようになるためには、頭の中で図形を回転させたり、反転させたり、移動させたりする思考力を鍛えることが重要です。これらの能力は、タングラムやジグソーパズル、テトロミノやペントミノパズルなどの遊びを通して楽しく鍛えることができます。また、問題を解く時も、手元に問題の形を用意して、実際にパズルやブロックを操作しながら問題を解くのがおすすめです。実際に操作することで、より理解を深めることができます。
「合成図形」を解く時に大切なポイントは3つあります。1つ目は、大きい形から考えることです。小さい形から考えると当てはまるパターンが多くなって、試行錯誤の回数が増えてしまいます。大きい形から順に考えた方が、効率よく問題を解くことができます。
その他のポイントについては、こちらの教材で解説しています。また、こちらの教材では実際に操作しながら問題を解けるように印刷用のブロックを用意しているので、ぜひ活用ください。さらに、各問題の解き方を具体的に解説していますので、図形問題が苦手なお子さまでも段階的に理解できるようになっています。
【図形】合成図形(教材サンプル)

【小学校受験】合成図形|まとめ
「合成図形」は、図形をイメージしたり、図形の構成要素に着目したり、論理的に考えたりすることが大切な問題です。これらの力は一朝一夕に鍛えられるものではないので、パズルやブロックなどの遊びを通して、楽しく力を伸ばしていきましょう。また、問題を解く時には本記事でご紹介した教材をご活用いただき、実際に図形を操作しながら丁寧に学びを深めていただけたらと思います。
「合成図形」は、この順番で教えます
ステップ1 分けるところから始める
合成図形というと組み立てる練習を思い浮かべますが、先に取り組ませたいのは、分ける作業です。折り紙で作った大きな三角を、はさみで二つの三角に切る。それを元どおりに合わせる。この行き来を何度もさせると、形は小さな形の集まりでできている、という見方が育ちます。
ステップ2 実物を動かして作る
次に、同じ大きさの三角を四枚から六枚用意し、お手本の形を作らせます。頭で考える前に、手で動かして試す時間をたっぷり取ってください。うまくいかないときに向きを変えてみる、という試し方そのものが、この分野の力になります。
ステップ3 置かずに考える
最後に、実物を置かずに答えさせます。このとき、いちばん大きな形、いちばん特徴のある角から決めるように教えます。小さな形から埋めようとすると、最後に必ず合わなくなります。
つまずきやすいところと、その原因
向きを変えれば入るのに、入らないと思ってしまう
いちばん多いつまずきです。形を回すという発想がまだないことが原因ですので、手で回す経験に戻ります。実物を持たせ、「くるっと回してごらん」と声をかけて、入る瞬間を体験させてください。
裏返した形を使ってよいか分からない
問題によって条件が異なりますが、まずは裏返さずに考える、と決めておくと迷いが減ります。表と裏で色の違う折り紙を使うと、裏返したかどうかが目で分かります。
すきまや重なりに気づかない
できあがった形を、お手本と見比べていないために起こります。作り終えたら必ずお手本の上に重ねて確かめる、という手順にしてください。見比べる目は図形模写や欠所補完でも育ちます。
家庭でできる練習と、年中・年長の目安
家にあるもので、すぐできる練習
折り紙を正方形のまま二枚、対角線で切って三角を四枚作ります。これだけで練習道具になります。お母様が四枚で形を作って紙になぞって写し、その線の中にお子さまが同じ形を作る、という遊び方です。慣れたら枚数を六枚、八枚と増やします。牛乳パックを切って作った四角や三角は、丈夫で扱いやすくおすすめです。
年中と年長で、どこまで求めるか
年中では、二枚から三枚の形を実際に動かして、お手本と同じ形が作れれば十分です。年長では、四枚以上を使うこと、そして実物を使わずに紙の上で線を引いて分けられることを目指します。重ねる作業が入る問題は重ね図形、全体の進め方は図形問題の教え方をご覧ください。
「合成図形」についてよくある質問
市販の道具をそろえたほうがよいですか
必要ありません。折り紙と牛乳パックで十分です。むしろ、自分で切って作った形のほうが、大きさの関係が体で分かります。
できないと、すぐにあきらめます
枚数を減らしてください。二枚でできる形に戻し、できた、という感覚を取り戻してから増やします。あきらめが早いのは、難しすぎる課題を出している合図です。
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※記事内でご紹介している分野別の問題集は、教材リニューアルのため販売を終了しました(2026年8月)。現在、新しい教材を制作中です。完成しだい、あらためてご案内します。
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