東京学芸大学附属大泉小学校の行動観察は、どんなことをするのでしょうか。
ペーパーは家で進めていますが、集団の課題は何から準備すればよいのか見えてきません。
大泉の行動観察は、在校生の寸劇やクイズで始まり、曲に合わせて踊ったあと、チームに分かれた対戦型の遊びに進むという流れが、2022年度から2026年度まで変わっていません。
見られているのは運動の能力ではなく、ルールを聞いて守れるか、勝ち負けの場面や待つ場面でどう振る舞うかです。
大切なのは、以下の3点です。
・当日の流れを知って、初めての場で固まらないこと
・2人1組や4人前後のチームで運ぶ・積む・集める遊びに慣れておくこと
・負けたとき、待つときの姿をご家庭で整えておくこと
東京学芸大学附属大泉小学校の個別相談、家庭学習サポート、願書作成、面接対策を行う筆者が詳しく解説していきます。
東京学芸大学附属大泉小学校を受験される方は、ぜひ参考にしてくださいね!
【東京学芸大学附属大泉小学校】行動観察はいつ、どこで行われるか
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東京学芸大学附属大泉小学校の二次選考は2日間で、行動観察は1日目にペーパーのあとに行われます。2日目は個別の口頭試問ですので、集団のなかでの様子が見られるのはこの1日目だけです。1日の所要時間は全体で1時間前後と短く、ペーパーを終えた勢いのまま、同じ教室で行動観察へ移る形です。
教室は一人ずつの机が縦に並び、前方に黒板とモニター、先生が立つ位置があります。行動観察の最初の段階はこの机の配置のまま進み、お子さまは自分の机の横に立って参加します。そのあとチームに分かれる課題では、教室の空いたところや床を使います。2022年度と2023年度は、マスクやフェイスシールド、仕切りを使った感染症対策のもとで実施されました。
もうひとつの特徴は、在校生が関わることです。寸劇を演じたりクイズを出したりするのは大泉の児童で、受験するお子さまは先輩たちのやり取りを見ながら場に慣れていきます。知らない大人だけの部屋よりは緊張がほぐれやすい一方、楽しくなりすぎて席を離れたり声が大きくなったりしないかも、同時に見られています。
同じ東京学芸大学の附属でも、小金井には運動と巧緻性、世田谷には運動と保護者アンケート、竹早には保護者面接と親子活動があります。大泉は運動を独立した区分としては置いておらず、体を動かす場面はすべてこの行動観察のなかに含まれています。運動の技術で差がつく学校ではないと理解しておくと、準備の方向を誤りません。
【東京学芸大学附属大泉小学校】5年間変わらない三段階の流れ
2022年度から2026年度までの記録を並べると、行動観察は毎年、次の三段階でできています。
- 第一段階:在校生が演じる寸劇を見たり、クイズやゲームに答えたりして場をほぐす時間
- 第二段階:自分の机の横に立ち、流れる曲に合わせて先生や在校生のお手本を見ながら踊る時間
- 第三段階:2人1組やチームに分かれ、勝ち負けのある遊びをする時間
第一段階で見られるのは、見る・聞く姿勢です。寸劇に夢中になって前に出てしまう、クイズで正解を叫んでしまうといった行動は、この段階で目立ちます。ふだんから、劇や読み聞かせを最後まで座って見られるかを意識しておきたいところです。
第二段階の踊りは、上手に踊れるかではなく、恥ずかしがらずに体を動かせるか、お手本を見て同じ動きに合わせようとするかが見られます。曲はその年に子どもたちのあいだで親しまれているものが選ばれる傾向があり、事前に振り付けを覚えていく性質のものではありません。初めて聞く曲でも、見ながら合わせる練習をしておくと落ち着いて参加できます。
第三段階が年度ごとにいちばん変わる部分で、次の見出しで年度別に整理します。
【東京学芸大学附属大泉小学校】年度別のチーム課題(2022〜2026年度)
2026年度:替え歌ゲーム、体ジャンケン、風船運び
2026年度は課題の数が多い年でした。よく知られた歌を買い物の歌詞に替えて歌い、先生が言った野菜の名前の音の数だけお友だちと手をつないで座るゲーム、体全体でジャンケンの手を表す遊び、そしてチームに分かれた風船運びです。風船運びは2人1組になり、新聞紙を丸めた2本の棒で風船をはさんで落とさないように運び、コーンを回って戻ってくるリレー形式でした。すべてが終わったあと、使った風船と棒で自由に遊ぶ時間も設けられています。
替え歌ゲームは、歌を歌いながら先生の言葉を聞き取り、音の数を数えて人数をそろえるという、いくつもの動きを同時に求める課題です。数え間違えたときに周りとどうやり直すか、余ってしまったお友だちをどう迎えるかが見られます。
2025年度:風船運びリレー2種
2025年度は赤と青のチームに分かれ、風船を運ぶリレーが2種類行われました。ひとつは2人1組でコピー用紙を持ち、その上に風船をのせて運び、かごに入れたら紙を机に置いて、いま運んだ風船を持ってスタートに戻る形。もうひとつは2人でうちわを使って風船をはさんで運び、コーンを回って戻る形です。この年は在校生の寸劇を見る時間と踊る時間のあと、この2つに時間の多くが使われました。
風船は軽く、思った方向に進まない道具です。落としたときに責め合わずに拾い直せるか、相手の歩く速さに合わせられるかが、そのまま協調性として表れます。
2024年度:魚釣りゲームと紙コップ積み
2024年度は4人のチームで、制作の要素をふくむ課題でした。魚釣りゲームでは、海の生き物が描かれた紙がたくさん用意され、そこから好きな1枚を選んでクーピーで色を塗り、決められたルールを守って釣り上げ、チームのかごに入れます。紙コップ積みでは、一人1個の紙コップにクーピーで好きな絵を描き、チームの紙コップを台紙の上にできるだけ高く積み上げます。
塗る・描くという個人の作業と、積むというチームの作業がひと続きになっている点が、この年度の特徴です。自分の作業が終わったあと、まだ塗っているお友だちを待てるか、積む順番をどう決めるかが見られていたと考えられます。
2023年度:ジャンケンゲーム、ピンポン玉投げ、買い物ごっこ
2023年度は4チームに分かれ、列の先頭同士でジャンケンをして、勝ったら中央の箱からピンポン玉を1個取って自分のチームのかごへ入れるゲーム、一人2個のピンポン玉を弾ませて箱に入れる2チーム対戦、お客とお店に分かれて絵カードを買い、絵と同じお店のかごに入れる買い物ごっこが行われました。
ジャンケンゲームは順番を守って列に戻ることが必要で、買い物ごっこは役割を交代しながら進めます。勝ち負けの結果が数で見えるゲームが多く、負けたチームの態度がいちばん問われた年度といえます。
2022年度:紙皿ひっくり返しゲームとお面の制作
2022年度は2チームに分かれ、床に置かれた紙皿を裏返して自分のチームの色にしていくゲームが中心でした。相手チームが裏返した皿をまた戻すことができるため、勝敗が最後まで動きます。この年度は制作も1日目にあり、紙皿に黒いペンで好きな絵を描いてお面を作り、描き終わったら先生のところへ行って、そのお面の表情をまねたり質問に答えたりしました。
【東京学芸大学附属大泉小学校】行動観察で見られている力
5年分の課題を並べると、道具や遊びの形は変わっても、見られている力はほぼ同じです。
- 指示を一度で聞き取り、すぐ行動に移す力(音の数だけ手をつなぐ、コーンを回って戻る、といった複数の条件を含む指示)
- 2人で息を合わせる力(風船を落とさない速さで歩く、相手が遅れたら待つ)
- 勝ち負けを受け止める態度(負けても次の遊びに切り替えられる、勝っても相手をからかわない)
- 順番を待つ姿勢(列に戻る、自分の作業が終わっても座って待つ)
- 道具を丁寧に扱い、片づける習慣(紙皿・風船・紙コップ・クーピー)
- 作ったものについて話す力(お面の表情をまねる、塗った絵を説明する)
とくに大泉らしいのは、最後の項目です。2022年度のお面、2024年度の色塗り、2日目の個別で行われる塗り絵の説明(2025・2026年度)と、作業のあとに自分の作ったものを言葉で語る場面が繰り返し置かれています。集団のなかで動けるだけでなく、そのあと先生の前で落ち着いて話せるかまでが、ひと続きで見られています。
【東京学芸大学附属大泉小学校】家庭でできる準備
特別な教材はいりません。ご家庭で次のような遊びを、勝ち負けつきで繰り返しておくのがいちばんの準備です。
- 風船運び:うちわ2枚、下敷き、丸めた新聞紙など、道具を替えて2人で風船を運ぶ。落としたら拾って続けるという約束をあらかじめ決めておく
- 紙皿の色替え:表と裏で色の違う紙皿を床に並べ、時間内に自分の色を増やす。終わったら一緒に片づけるところまでを遊びに含める
- 音の数で集まる遊び:お父様やお母様が野菜や果物の名前を言い、その音の数だけ手をたたく、または人数をそろえる。歌いながら行うと当日の形に近づく
- 紙コップ積み:家族の人数分の紙コップに絵を描いてから、順番を相談して積む。倒れたときの声のかけ方を大人が先に見せる
- お手本を見て踊る:初めて聞く曲の動画を一緒に見ながら、見たまま真似をする。上手さではなく、止まらずに続けることをほめる
もうひとつ大切なのが、負けたときの言葉をあらかじめ持たせておくことです。勝負のある遊びは、負けた瞬間に表情や声に出ます。負けたら「次はがんばろう」と言って次に移る、勝ったら相手に「楽しかったね」と言う、という短い型を家庭の遊びのなかで繰り返しておくと、当日、気持ちが崩れたときにも言葉が出てきます。
そして、遊びの終わりには必ず、何をどう工夫したかを聞いてあげてください。大泉では作ったものや塗ったものを説明する場面が繰り返し出てきます。遊びのあとに一言で振り返る習慣が、2日目の個別にもつながります。行動観察の準備をどこから始めるか迷われる場合は、家庭学習サポートでご家庭の様子に合わせた進め方をご提案しています。
【東京学芸大学附属大泉小学校】行動観察についてよくある質問
運動が苦手だと不利になるのか
2022〜2026年度の記録では、走る速さや跳ぶ力そのものを測る課題はありません。風船運びやピンポン玉投げは、速さより丁寧さと協力が結果に結びつく遊びです。運動が苦手なお子さまでも、ルールを守って落ち着いて参加できれば十分に力を示せます。
踊りの曲は事前に練習できるのか
曲は年度ごとに変わり、事前に知ることはできません。振り付けを覚えるより、初めての曲でもお手本を見ながら体を動かし続ける経験を積んでおくほうが役に立ちます。
人見知りで初めての集団が苦手な場合はどうするか
大泉の行動観察は、在校生の寸劇を見る時間から始まります。いきなり課題に入るわけではないので、最初の数分で場に慣れる余地があります。ご家庭では、初めて会うお友だちとの公園遊びや、地域の集まりに参加する機会を少しずつ増やしておくと、当日の入り方が楽になります。
2日目の個別と行動観察はどちらが重いのか
どちらか一方で決まる形ではなく、1日目のペーパーと行動観察、2日目の個別をあわせて見られます。行動観察で見られる待つ姿勢や作ったものを話す力は、そのまま2日目の口頭試問にもつながっていますので、切り離さずに準備するのが近道です。全体像は東京学芸大学附属大泉小学校の受験情報まとめをご覧ください。
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