森村学園初等部の考査では、実際にどんな問題が出るのでしょうか。
ペーパーや行動観察の中身と、家庭でできる対策を知りたいです。
【森村学園初等部】考査の全体像
関連動画:森村学園初等部について
森村学園初等部の入学試験は、ペーパーテスト・絵画制作・体操(運動)・行動観察を組み合わせた総合評価型です。考査時間は2時間から2時間半ほどで、年長のお子さまにとってはかなりの長丁場になります。
過去5年間の入試問題を見ると、出題の傾向が大きく変わっていないことが分かります。だからこそ、傾向を押さえた準備がそのまま得点につながる学校だといえます。
一方で、ペーパーの配点だけで合否が決まる学校ではありません。約50分にわたる行動観察のなかで、集団活動・自由遊び・個別制作を通して、社会性や巧緻性が総合的に評価されます。ペーパーが得意でも、お友達と関われないお子さまは評価が伸びにくい入試です。
募集人員や出願期間、考査日といった入試の全体像は、【森村学園初等部】入試ガイド・試験内容・日程・募集要項を徹底解説にまとめています。日程は年度によって変わりますので、最新は募集要項でご確認ください。
【森村学園初等部】ペーパーテストの傾向と対策
ペーパーテストは、1問1問は基本的な問題が中心です。ただし、説明や練習問題がほとんどないため、一度で指示を理解できるように過去問で練習しておく必要があります。
筆記用具はクーピー(黒)で、訂正は横2本線です。「話の記憶」は録音による音声で出題されます。
分量は、約25分間で2分冊にまとめられた計10枚程度のプリントを処理する形です。この分量を25分で解き切るには、知識を覚えるだけでは足りず、迷いなく解答欄に印をつけていく集中力と運筆力が欠かせません。
過去の出題範囲は、次のように多岐にわたります。
- 記憶(長文の聞き取りによる「話の記憶」)
- 数量(加減算、計数、操作、数の変化の法則、求補、求差)
- 推理・思考(空間知覚、観覧車・円卓、シーソーによる重さの比較、ジャンケンのルール)
- 図形(折り紙の展開図、線対称図形、重ね図形、図形の分割)
- 点図形
- 言語(しりとり)
- 常識(身体の部位、果物の断面図など)
- 水かさ・濃度、マジックボックス
出題の中身をもう少し具体的に見ておきます。話の記憶は、長めのお話を聞いたあとに、出てきた人や動物を順番に答えたり、だれが何を持っていたかを答えたりする形です。数量は、絵の数をかぞえて多い少ないを答えたり、あといくつで同じ数になるかを答えたりする形。推理・思考は、観覧車が回ったあとの位置を答える問題や、シーソーの傾きから重い順を答える問題が代表的です。点図形は、手本と同じ位置に点をつないで形を写し取る問題です。
このうち、記憶(話)・数量・推理・思考は5年連続で出題されています。点図形も過去5年のうち4年で出題されており、この4分野は高頻出です。過去問でくり返し練習しておきましょう。
家庭での対策は、市販の単元別プリントを使うときに必ずタイマーを活用し、制限時間を短めに設定して解く訓練をくり返してください。スピードに慣れておくことが、当日の落ち着きにつながります。
また、「重ね図形」や「果物の断面図」といった問題は、机の上の学習だけで終わらせるのは危険です。実際に折り紙を折ってはさみで切ってみる、本物の果物を切って断面を観察してみるなど、具体物を使った実体験を通して理解を深めることがいちばん効果的です。
【森村学園初等部】絵画・制作で見られること
絵画・制作では、指示制作と条件画・自由画が出題されています。台紙、画用紙、クレヨン、液体のり、はさみが用意され、何を作るのかが具体的に指示されます。その後、作ったものに自由に描き足して楽しい絵にしましょう、という課題が出た年もありました。
注目していただきたいのは、制作のあとに一人ひとりへの質疑応答が行われることです。ここで問われるのは、次のようなテーマです。
- 作品の説明(何を作ったのかを言葉にする)
- 工夫したところと、その色や形を選んだ理由
- 身近な出来事や、ふだん好んでいる遊び
何を作ったのかを答える問いのほか、最近うれしかった出来事を答える問いや、ふだんどんな遊びが好きかを答える問いが、お友達の前で一人ずつ投げかけられます。
いずれも正解のあるやりとりではありません。お友達が見ている前で、自分の作ったものを自分の言葉で説明できるかどうかを見るための時間です。作品の出来ばえそのものよりも、説明の筋道と話すときの態度のほうが重く見られると考えてください。
答え方は、①何を作ったのかを一言で言い切る ②工夫した点を1つだけ挙げる ③そう考えた理由を添える、という三段構えが基本の型です。理由まで言えるようになると、短い受け答えでも中身が立体的になります。
ご家庭では、お子さまが絵を描いたり作品を作ったりしたあとに、作品の名前と、その色や形を選んだわけを尋ねる習慣をつけてみてください。理由を自分の言葉で説明した経験の積み重ねが、行動観察や口頭試問を突破するいちばんの鍵になります。「切る・貼る・塗る・描く」という巧緻性の基本作業を、毎日の遊びのなかに取り入れておくことも有効です。
【森村学園初等部】行動観察・体操で見られること
森村学園初等部では、独立した運動テストが実施されない年もあり、約50分間の行動観察のなかで集団活動・自由遊び・個別制作をまとめて評価する形が取られています。
過去に出題された内容には、次のようなものがあります。
- 集団活動(男女共通):6名前後のグループで「未来のもの」や「夢の動物」を大きな画用紙に共同で描き、代表者がすごいところを発表する
- 集団ゲーム(劇あそび):6〜7人のグループに分かれて演目や配役を話し合って決め、劇を行い、その後で一人ずつどんな場面のどの役をやったのかを発表する
ゲームが始まる前には「人に触ってはいけない」などの約束事が発表されます。お約束や指示を守れるかどうかは、必ず見られていると考えてください。
体操では、模倣体操が行われた年があります。その場で行進、駆け足、遅く歩く、静かに歩く、高くジャンプ、手を上げてジャンプなど、先生と同じように動くよう指示されます。運動能力の高さを競うものではありません。
初めて会うお友達と楽しく遊べること、最後まで一生懸命に取り組めること。つまり社会性や協調性のあるお子さまが、森村学園初等部から求められています。
【森村学園初等部】面接で問われること
面接は保護者(可能な限り両親)のみを対象とし、お子さまの考査とは別の日程で行われます。実施の概要は次のとおりです。
- 所要時間:約8分間
- 面接官:2名体制(5教室程度に分かれて実施)
- 質問のベース:事前に提出した「保護者面談資料(願書)」
問われるテーマは、大きく次の3つの方向に分かれます。
- ご家族のこと(家庭の雰囲気と、ふだんの関わり方)
- 休日の過ごし方(親子で何を大切にしているか)
- 学校理解(建学の精神や教育理念のどこに共感したか)
ご家族については、家族のどんなところが好きかを挙げて説明する形、休日については、親子でふだんどのように過ごしているかを具体的に語る形で聞かれます。学校理解では、教育理念のどの部分に共感したのかを一つに絞って答えることが求められます。
いずれも、事前に提出した保護者面談資料の記載を出発点にして掘り下げられる形が中心です。書いた内容と話す内容がずれないことが、何より大切になります。
答えの組み立て方は、結論を先に一言で述べ、次に具体的なエピソードを1つだけ添え、最後に入学後どうつなげたいかで締める、という順番が扱いやすい形です。学校理解のテーマでは、パンフレットの言葉をなぞるのではなく、説明会や公開行事で実際に見た場面と結びつけて話すと、志望度の高さが自然に伝わります。
わずか8分という短い時間で、面接官はご家庭の温かさと、学校への本気度を見ています。この短時間で説明が長くなってしまうと、伝える力が弱いと受け取られてしまうことがあります。回答の内容だけでなく、ご夫婦の間で意見が食い違っていないか、話を聞くときの相づちや表情まで見られていると考えておきましょう。
対策としては、願書に書いたエピソードについて、ご夫婦で必ず認識をそろえておくことが欠かせません。どちらが尋ねられても一貫した答えになるよう、教育方針についての想定問答を用意してください。練習では、1つの回答を40秒から1分程度で簡潔にまとめる訓練を行い、スマートフォンで録画して客観的に振り返ると、伝わりやすい話し方が身につきます。
面接で問われるテーマや準備のコツは、【森村学園初等部】面接は親だけ?形式とよく聞かれる質問・準備のコツでさらに詳しく解説しています。
【森村学園初等部】試験内容から考える対策の進め方
森村学園初等部の考査は、傾向が安定しています。だからこそ、年中の後半から年長にかけて、次の順番で積み上げていくのがおすすめです。
まずは高頻出の4分野(記憶・数量・推理思考・点図形)を、正確に解けるところまで固めます。次に、タイマーを使って25分間で10枚を処理するスピードに慣れていきます。ここまでできたら、折り紙や果物など具体物を使った体験学習で、図形や常識の理解を深めていきましょう。
行動観察と絵画制作は、直前に詰め込める分野ではありません。初めて会うお友達と遊ぶ機会をつくる、作ったものについて理由を話す習慣をつけるなど、日々の暮らしのなかで少しずつ積み上げるのが近道です。
面接は、願書を書き上げた時点から準備が始まります。願書の内容とご夫婦の話がそろっていることが大前提ですので、願書作成サポートや面接対策レッスンもあわせてご検討ください。ご家庭だけで判断に迷うときは、オンライン個別相談や家庭学習サポートもご利用いただけます。
【森村学園初等部】試験内容についてよくある質問
考査はどのくらいの時間がかかりますか
2時間から2時間半ほどです。行動観察だけで約50分をかける年もあり、集中力が続くかどうかも見られています。
ペーパーで特に対策が必要な分野はどこですか
記憶(話)・数量・推理思考・点図形の4分野が高頻出です。まずはこの4つを優先し、そのうえで図形や常識に広げていくと効率的です。
運動が苦手でも大丈夫でしょうか
体操は模倣体操が中心で、運動能力の高さを競うものではありません。先生の動きをよく見て、指示どおりに最後まで取り組めるかが見られます。
面接に子どもは同席しますか
面接は保護者のみを対象に、お子さまの考査とは別日程で行われます。可能な限り両親での参加が望ましいとされています。
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