相模女子大学小学部の教育の特色を知りたいです。
少人数と聞きましたが、実際どんな学校なのでしょうか。
スクールコンセプトは「毎日会いたい友だちがいる、毎日学ぶよろこびがある」。そして1クラス20人台の少人数学級編成です。
毎日20分の「ベルトタイム」で漢字を積み上げ、学年末には全員で漢字検定に挑戦。合格率は97%を超え、10年以上にわたって優秀団体賞を受けています。
大切なのは、以下の3点です。
・1クラス20人台の少人数学級編成
・3つの学びの柱=主体的に学ぶ/体験から学ぶ/出会いから学ぶ
・ベルトタイムと漢検、1年かけて取り組む探究の時間
相模女子大学小学部の個別相談、家庭学習サポート、願書作成、面接対策を行う筆者が詳しく解説していきます。
相模女子大学小学部を受験される方は、ぜひ参考にしてくださいね!
【相模女子大学小学部】スクールコンセプトと教育目標
関連動画:神奈川県の小学校選びの参考に。この記事の学校を紹介しているとは限りません。
「毎日会いたい友だちがいる、毎日学ぶよろこびがある」
学校が掲げるスクールコンセプトです。この短い言葉に、学校の考え方が凝縮されています。
前半の「毎日会いたい友だちがいる」は、学校が安心して自分を表現できる場所であるべきだという考えから来ています。友だちのよさを認め合うあたたかい雰囲気をつくることを、学校側が明確に仕事として引き受けています。
後半の「毎日学ぶよろこびがある」については、学校はプロセスを大切にすると説明しています。「できること」「わかること」は大事だけれど、それだけでは不十分だという言い方です。試行錯誤や意見交換を通じて、よろこびと感動を感じられる学びをめざしています。
4つの教育目標
| 素直で賢い子 |
| 思いやりのある優しい子 |
| ねばりのある強い子 |
| 明るくのびのび元気な子 |
そして教員が最も大切にしているのが「その子らしさ」を見逃さないということです。まだ自覚できていない未成熟な個性を、日々の発言や行動から見つけて見守る。この姿勢が、少人数学級という体制と結びついています。
【相模女子大学小学部】学びの柱①主体的に学ぶ
1クラス20人台という数字
相模女子大学小学部は、きめ細やかな指導を実現するために1クラスを20人台で編成しています。1学年60名ですので、2クラスから3クラスの構成になります。
30人を超える学級と20人台の学級では、教員が一人の子にかけられる時間がまったく違います。「その子らしさを見逃さない」という教育目標は、この体制があって初めて実現できるものです。
朝の活動と「ベルトタイム」
・朝の活動…読書タイム、English Time
・午後…20分間の「ベルトタイム」で漢字の習得
ベルトタイムでは、漢字の成り立ちや筆順、熟語、短文作りまで学び、学年末には全員で日本漢字能力検定に挑戦します。合格率は97%を超え、10年以上にわたり優秀団体賞を受賞しています。
毎日20分を6年間続けるという設計です。特別なことをしているのではなく、当たり前のことを続けきる。これがこの学校の強さです。
専科教員による指導
担任が受け持つ国語・算数に加えて、社会、英語、理科、音楽、図画工作、家庭科、体育、プログラミング、探究の時間を専科教員が担当します。複数の目で一人の子を見ることで、子どものよさを見つけやすくなるという考え方です。
1年をかけて取り組む「探究の時間」
一人ひとりが自分でテーマを決め、12に分類されたゼミ形式で1年間かけて学びを深めます。「野菜を食べずに生きていくことは無理なのか」といった、子ども自身の切実な問いがテーマになります。
【相模女子大学小学部】学びの柱②体験から学ぶ/③出会いから学ぶ
体験から学ぶ
4年生から始まる宿泊体験学校のほか、運動会、相生祭、造形展など、全学年で取り組む行事が多くあります。みんなで力を合わせる楽しさと、困難を乗り越えたよろこびを共有する場と位置づけられています。行事の詳細は年間行事の記事をご覧ください。
出会いから学ぶ
学年を越えたつながりを重視しており、縦割り班での掃除や行事が日常に組み込まれています。また、生き方を学ぶ「つなぐ手」という授業があります。他者を尊重する心や柔軟な心は、教わって身につくものではなく、関わりの中で育つという考え方です。
英語教育
「英語で自分を表現できる子ども」を目標に、ネイティブ専科教員を含めた複数指導を行っています。朝のEnglish Timeに加え、イベントも実施されます。
施設・設備
小学部特別教室棟「さくら館」があり、理科室、音楽室、英語、家庭科、図工室、電気窯を備えた陶芸室などが並びます。さらに舞台・放送・照明装置を完備した視聴覚ホール、トレーニングルームを備えた体育館、プール、多目的教室、そして一人1台のiPadとLEGOキットが使えるプログラミング学習室があります。
小学校でここまでの専科施設をそろえている学校は多くありません。総合学園の中にあることの利点が、そのまま設備に表れています。
【相模女子大学小学部】建学の精神と歴史
学校の教育を理解するには、成り立ちを知っておく必要があります。願書や面接でも、ここを踏まえた言葉かどうかで印象が変わります。
1900年、西澤之助が私財を投じて設立
創立者の西澤之助は、明治維新後の日本が欧米社会に伍する国家を築くには、国民の半分を占める女性が最高の高等教育を受けるべきだと考えました。そして自立した女性を育成するために、1900(明治33)年に日本女学校を設立します。
西は「固き心を以て、やさしき行いをせよ」と説きました。強さとやさしさを両立させるという考え方は、現在の教育目標「ねばりのある強い子」「思いやりのある優しい子」にそのまま受け継がれています。
1909(明治42)年には全国で4番目の女子の専門学校となる帝国女子専門学校を設立。これが相模女子大学の前身です。
小学部の開校は1951年
小学部は1951(昭和26)年の開校です。「目標を高く、何事にも挑戦する意欲をもち、他者の気持ちを大切にする児童の育成」から始まり、時代に合わせて言葉を置き換えながら、現在のスクールコンセプトと教育目標に至っています。
学校の沿革や校風についてはどんな学校かを解説した記事もあわせてご覧ください。
【相模女子大学小学部】どんな家庭に向いているか
向いているご家庭
・点数や順位より、学ぶプロセスを大切にしたい
・少人数で一人ひとりを見てもらいたい
・体験や行事を通じて育つことに価値を感じる
・きょうだいで同じ学園に通わせたい
慎重に考えたほうがよいご家庭
・中学受験で難関校を第一目標にしている
・毎日の宿題量や進度の速さを最重視している
この学校は、詰め込みで進度を上げるタイプではありません。ベルトタイムや漢検のように、毎日コツコツ積み上げる方式です。着実ではありますが、先取り学習を求めるご家庭には物足りなく映ることがあります。
受験準備につなげるなら
学校が求める子ども像は、教育目標の4つの言葉に集約されています。素直さ、思いやり、ねばり、明るさ。考査の「対話活動・集団行動」で見られているのも、まさにこの4点です。
ペーパーの点数を上げることより、日々の生活のなかでこの4つが育っているかを見直してください。そのうえで願書や面接の言葉を組み立てると、学校の方針と自然に重なります。具体的な進め方は個別相談でもご案内しています。
説明会で確認しておきたいこと
公式サイトで分かるのはここまでです。実際に足を運ばないと分からないことが、いくつもあります。
・1学年の学級数が2クラスか3クラスか、年度によって変わるのか
・専科の授業が週に何時間あるのか
・探究の12のゼミにはどんなテーマがあるのか
・宿題の量と、家庭学習にかける時間の目安
・ICT端末の持ち帰りルール
こうした具体的な質問を用意して説明会に臨むと、学校側にも「よく調べていらっしゃる」と伝わります。説明会の回り方は説明会の記事で解説しています。
教育方針を志望理由につなげるとき
「少人数だから」「設備が充実しているから」という理由は、多くのご家庭が書きます。差がつくのは、その先です。
たとえば「毎日20分のベルトタイムを6年間続けるという設計に、目に見える成果より習慣を重んじる姿勢を感じました」といった書き方であれば、学校の資料をきちんと読んだことが伝わります。願書作成サポートでは、こうした学校ごとの言葉づくりをお手伝いしています。
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