「水に浮くもの沈むもの」とは、あるものを水に入れた時に浮くか沈むかを判断するタイプの問題です。「理科的常識」に分類される問題で、いろいろなものを水に入れてみる経験があるかないかで正答率が大きく変わってきます。ただ、水に入れた経験がないものが出題されることもありますので、解き方を知っていることも大切です。
【小学校受験】水に浮くもの沈むものの出題意図は?
「水に浮くもの沈むもの」を出題する意図としては、主に次の3つが考えられます。
生活経験の豊かさがあるか
お風呂の入浴剤、プールの浮き輪、水たまりの小石、池の落ち葉、コップに入った氷、料理中のなす、炊飯器に入れたお米など、日常生活の中でも水に何かが浮いていたり、沈んでいたりするのを目にすることがあります。これらの豊かな経験を知識として蓄え、それを活用できるようにしましょう。
科学的な好奇心・探究心があるか
自然現象に興味を持ち、「なぜそうなるのか」「他のものはどうなのか」を探求する心も大切です。理科的常識に関する問題は、身の回りの事象を扱った問題が多くなっています。そのため、日常の様子や出来事に気づき、興味を持ち、調べてみるという心が育つように、適切な声かけをしてあげてください。
論理的思考力があるか
例えば、「レタスを水に入れたとき、水に浮きますか。それとも沈みますか。」という問題が出されたとしましょう。もしレタスが水に浮くか沈むか分からないときでも、「キャベツは水に浮くから、レタスも水に浮くかもしれない。」と推理できるのが望ましいと言えます。経験のないことが出題された時でも、これまでの経験から推論できる論理的な思考力を持っていることが大切です。
【小学校受験】水に浮くもの沈むものの出題方法は?
「水に浮くもの沈むもの」の出題方法には、大きく2つの方法があります。
個別テスト・口頭試問
個別テスト・口頭試問による出題では、イラストや写真を見せて、「どの野菜が水に浮きますか。」と問われるのが定番です。また、一問一答形式ではなく、ひとつの問題に答えたら、その答えに対して追加質問が行われることが多いのも特徴です。
ペーパーテスト
ペーパーテストでは、いくつかの野菜や果物の絵が描かれていて、「水に入れた時に浮くものに丸をつけましょう。」と出題されるのが一般的です。浮くものを選ぶ問題もあれば、沈むものを選ぶ問題もありますので、先生の指示をよく聞いて答えるようにしましょう。
【小学校受験】水に浮くもの沈むものの出題内容は?
「水に浮くもの沈むもの」の出題内容は、水に入れるものの種類で分類することができます。
野菜
「水に浮くもの沈むもの」でよく出される問題のひとつが野菜です。野菜は、お料理をする時にボウルに水を張って野菜を洗ったり、水に浸してアク抜きをしたりすることがあるので、出題されやすくなっているようです。普段からお料理のお手伝いをしているお子さまなら、体験的に理解していることもあるでしょう。
果物
果物も、「水に浮くもの沈むもの」で出題されやすい問題のひとつです。野菜と同様に、料理で目にすることがあるというのが、よく出される理由になっているのだと思われます。ただ、果物を水に浮かべる経験をしたことのあるお子さまはほとんどいないのではないでしょうか。
野菜・果物以外のもの
野菜と果物以外に出題されるものとしては、「木・木製製品」「紙」「プラスチック」「ゴム」「陶器」「金属」「ガラス」「石」「その他」があります。「その他」としては、乾電池や卵などが挙げられます。
【小学校受験】水に浮くもの沈むものの解き方は?
「水に浮くもの沈むもの」の問題が解けるようになるためには、水にものを浮かべる経験をさせてあげることが大切です。水にものを浮かべる経験をさせてあげることで、感覚的に水に浮くかどうかを判断できるようになっていきます。
その上で、解き方を身につけるためには、「水に浮く(沈む)ものの共通点を考えること」が重要になります。共通点を知っておくことで、水に浮かべた経験がないものでも、論理的に答えを導くことができるようになります。
まず、水に浮く野菜の共通点は、「土の上で育つ」ということです。例えば、きゅうり、とうもろこし、白菜などは、水に浮く野菜です。一方で、じゃがいも、れんこん、大根などの「土の中で育つ」野菜は、水に沈む野菜です。
大雨が降って畑が水浸しになってしまった時のことを考えてみましょう。土の上で育っている野菜がどんどん雨水の中に沈んでいってしまったら、野菜は生きていくことができません。また、土の中の野菜が雨水の影響を受けてどんどん地表に出てきてしまったら、やはりそれ以上育つことはないでしょう。このように考えると、「土の上で育つ=水に浮く」「土の中で育つ=水に沈む」というのがイメージしやすいのではないでしょうか。ただし、例外の野菜があることに注意が必要です。
こちらの教材では、「果物」や「野菜・果物以外のもの」が水に浮くかどうかの共通点(覚え方)について詳しく解説しています。また、「水に浮くもの沈むもの」に関する追加質問も掲載しているので、個別テスト・口頭試問対策としても効果的です。
【知識】水に浮くもの沈むもの(教材サンプル)

【小学校受験】水に浮くもの沈むもの|まとめ
「水に浮くもの沈むもの」の問題が解けるようになるためには、水に浮かべる経験をすることと、共通点を覚えることが大切です。すべてのものを水に浮かべる経験をすることはできませんから、本記事でご紹介した教材をご活用いただき、解き方(覚え方)を身につけていただけたらと思います。
「水に浮くもの沈むもの」は、この順番で教えます
この分野は、覚える知識ではなく、確かめた経験です。図鑑や表で覚えさせても、少し違うものが出たとたんに答えられなくなります。
ステップ1 まず、やってみる
大きめのボウルか、洗面器に水をはります。台所にあるものを、順に入れてみてください。この段階では予想させません。入れて、見て、浮いた沈んだを言葉にする。それだけで十分です。台所は、この分野のいちばんの教室です。
ステップ2 予想してから、確かめる
次に、入れる前に「浮くと思う、沈むと思う」と聞きます。予想を言わせてから入れて、当たったか外れたかを確かめます。外れたときこそ大事な場面です。「どうしてだと思う」と一緒に考えてください。予想して確かめるという進め方は、推理の教え方とも共通します。
ステップ3 仲間に分けて、紙に残す
最後に、試したものを浮いたものと沈んだものに分けて、紙に描くか、写真をはるかして残します。ためた記録を見返すと、同じ仲間でも違う結果になるものがあることに気づきます。その気づきが、紙の上の問題を解く力になります。
つまずきやすいところと、その原因
大きいものは沈む、と思い込んでいる
いちばん多い思い込みです。原因は、大きさと重さを同じものとして見ていることにあります。大きくて軽いものと、小さくて重いものを並べて持たせ、そのあと水に入れて確かめさせてください。重さの比べ方そのものは数量の教え方でも扱っています。
同じ仲間なら同じ結果だと思う
野菜だから沈む、果物だから浮く、といったまとめ方をしてしまう誤りです。同じ仲間でも結果が分かれるものがあります。表で覚えさせず、一つずつ確かめさせてください。
切ったり、中身を出したりすると変わることを知らない
まるごとのときと、切ったときで結果が変わるものがあります。実際に切って試してみせると、その場で驚きます。この経験があるかどうかで、応用のきき方が変わります。
水の様子まで見ていない
浮いたか沈んだかだけを見て、どのくらい水に出ているかを見ていない場合です。半分だけ出て浮くものもあります。よく見る目を育てるために、水面の位置まで言葉にさせてください。
家庭でできる練習と、年中・年長の目安
台所とお風呂が、そのまま教室になります
用意するのは、透明なボウルか洗面器、それだけです。透明だと、沈んでいく様子まで見えます。野菜を切る前に一度水に入れてみる、といった形なら、料理の途中でもできます。お風呂の時間なら、おもちゃ、洗面器、ペットボトルのふた、スポンジなど、いろいろなものを試せます。試したものは紙に描いて、浮いたもののなかまと沈んだもののなかまに分けてはっておくと、そのまま記録になります。
年中と年長で、どこまで求めるか
年中では、実際に水に入れて、浮いた沈んだを言葉にできれば十分です。予想までは求めません。年長では、初めて見るものについても予想が言えること、なぜそう思ったかを説明できること、そして同じ仲間でも結果が違うものがあると知っていることを目指します。水の中の様子を考える力は濃度にもつながります。
「水に浮くもの沈むもの」についてよくある質問
一覧表で覚えさせてもよいですか
おすすめしません。覚えた表にないものが出たとたんに、答えられなくなります。それよりも、自分で試した経験を増やしてください。試した数が多いお子さまほど、初めて見るものにも予想が立てられます。
いくつくらい試せばよいですか
数を決める必要はありません。料理のたびに一つ、お風呂のたびに一つ。それを続けるほうが、一日にまとめて十個試すより身につきます。
理由まで説明できたほうがよいですか
難しい言葉での説明は要りません。「軽いから」「中に空気が入っているから」といった言い方で十分です。理由を言おうとすること自体が、考える力を育てます。
予想が外れると、いやがります
外れることは失敗ではない、と伝えてください。「外れたから、新しいことが分かったね」と声をかけると、次も予想するようになります。当てることを目的にしないことが大切です。季節や生活の常識とあわせた進め方は常識・季節の教え方をご覧ください。
📚 あわせて読みたい
※記事内でご紹介している分野別の問題集は、教材リニューアルのため販売を終了しました(2026年8月)。現在、新しい教材を制作中です。完成しだい、あらためてご案内します。
ニュースを見逃さないように登録する
Google ニュースでフォローする1.jpg)
























