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光塩と晃華学園マリアの園はどちらもカトリックの共学園ですが、考査の形は違いますか?
うみ塾長
うみ塾長
違います。光塩は最初から最後まで親子3人で過ごす考査、マリアの園は5人ほどの小集団に入る考査です。表れやすい姿が違うので、準備の重点も分けて考えましょう。

光塩幼稚園と、晃華学園マリアの園幼稚園。どちらもカトリックの精神を土台にした共学の幼稚園で、系列に一貫校を持っています。なお、光塩幼稚園は以前の「光塩女子学院幼稚園」という名前でご存じの方も多いと思います。

似ているように見える2園ですが、考査で見られているものは同じではありません。光塩は、お子様が親御様から離れる場面がなく、親子で遊び、親子で面接を受けます。マリアの園は、5人ほどの小さな集団に入り、他のお子様と一緒に課題を受けます。この記事では、これまでの出題傾向と受験されたご家庭のお話をもとに、2園が求める家庭像の違いを整理します。考査の内容や時間は年度によって変わることがありますので、最新は募集要項でご確認ください。

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押さえておきたい3つの違い

1つ目は、園の規模と保育年数

光塩幼稚園は各学年2クラス、1クラスおよそ20名です。満3歳児保育、3年保育、2年保育、1年保育と、入園の入り口が複数あります。募集は3年保育がおよそ50名、2年保育がおよそ35名、1年保育が若干名で、あわせておよそ90名です。満3歳児保育はこれとは別枠で、およそ25名の募集です。

晃華学園マリアの園幼稚園は、2年保育と3年保育の2つです。募集は3年保育が男女計およそ50名、2年保育が男女計およそ10名です。園児数はおよそ140名で、男の子がおよそ40名台、女の子がおよそ90名台と、3分の2ほどが女の子という構成です。入園後の環境をイメージするうえで大事な情報です。

2つ目は、受験の機会と出願の形

光塩幼稚園には、受験の機会が2回あり、1次の後に2次があります。募集人員は要項に一括で示されています。出願は窓口での受付で、合格発表は考査日当日に、園の受付で書面が渡されます。

晃華学園マリアの園は、指定された1日で考査と面接が行われ、合格発表はその日の夕方から専用サイトで確認する形です。出願はWeb出願のうえ、面接資料を郵送で提出します。受験番号や月齢の扱いについては、公式に細かく示されているわけではありません。日程は毎年変わりますので、出願前に必ず公式の募集要項をご確認ください。

3つ目は、書いて出すもの

光塩幼稚園の提出書類は、入園願書1点です。出願理由と本人の性格を書きます。実際に受験されたお母様からは、「願書には出願理由と本人の性格を記入する欄がありました。罫線がないので何文字程度書けばよいか悩み、最終的に質問項目と同様のサイズの文字で読みやすい行数に収まるよう注意して記入しました」というお話を伺っています。罫線がなく、どこまで書くかをご家庭が決めることになります。

マリアの園は、選考票、入園志願票、そして面接資料です。この面接資料に、園とのかかわり、カトリック教会とのかかわりを書く欄があると伺っています。書く枠を自分で決める園と、決められた枠に収める園。準備の仕方が変わります。

項目 光塩幼稚園 晃華学園マリアの園幼稚園
保育年数 満3歳児・3年・2年・1年保育 3年保育(男女計およそ50名)・2年保育(男女計およそ10名)
出願 窓口での受付 Web出願、面接資料は郵送
考査の形 親子3人で遊びと面接(およそ20分) およそ5人の小集団、その後に親子面接
書類 入園願書1点(罫線なし) 選考票・入園志願票・面接資料
系列小学校 女子は光塩女子学院初等科へ 晃華学園小学校への内部推薦制度

光塩幼稚園の求める家庭像

1つ目は、受付から最後まで、気を抜かずにいられるご家庭

光塩の考査は、公式には「面接と遊びによる簡単な考査」とだけ示されています。これまでの受験例では、受付後に番号札をつけ、1組ずつ個別の課題と親子面接を受ける形と伺っています。母子分離の集団考査はなく、この「ずっと一緒」の時間が、そのまま考査の一部になっていると考えられます。

実際に受験されたお母様からは、こう伺っています。「考査当日は受付を済ませると控え室で遊びながら待つよう指示されました。その後は親子面接だったので、待機中が実質的な考査でした。受付から最後まで1家族に先生が1人つき添ってくださいました」。さらに、「待機中の親子遊びの最中も、つき添いの先生から話しかけられました。フリートークのような雰囲気ですが、気軽に受け答えせず、考査であることを忘れずに家庭の教育方針などを伝えたほうがよいと思いました」とも伺っています。

親子遊びでは、おままごと、パズル、絵本、積み木、ボール、トンネル、玉入れなどで自由に遊ぶ課題が出ています。マットの上におままごとセットやキッチン、果物のおもちゃ、卵のかごなどが置かれ、靴を脱いでマットに上がり、親子3人で遊ぶ形です。園が見ているのは遊びの上手さではなく、ご家庭がふだんどう関わっているかだと考えられます。

ご家庭でできることを一つ挙げるなら、お子様が何かを差し出してきたら、言葉にして受け取ることです。「はい、ありがとう。これは何かな」と返す。この一往復の積み重ねが、当日の姿につながっていきます。

2つ目は、身の回りのことをお子様ご自身にさせているご家庭

個別の課題では、これまでの考査でこうしたものが出ています。

  • 生活習慣:通園かばんを開閉する、裏返しのスモックを表に返してたたむ(低い台で作業し、先生が横で記録用紙に記入)
  • 巧緻性:指定された色のクレヨンでお手本と同じように山の絵を描く、ボタンで留められているフェルトの花の花びらを留めて完成させる
  • 指示行動:動物の絵とシールが用意され、「ウサギさんにブドウを2つあげてください」と言われ、ウサギにブドウのシールを2枚貼る

どれも、おうちで今日からできることばかりです。園が見ているのは、日々の生活でお子様が自分でやってきたかどうかだと考えられます。上着やスモックが裏返しで脱いであったら、そのまま渡して「自分で表にしてみようか」と声をかけてみてください。親御様が直す時間を、少しだけお子様に渡すことです。

3つ目は、気持ちを言葉にする会話をしているご家庭

この園で注目したいのが、面接中に行われる常識・言語の課題です。「クイズタイムです」と切り出されて、「イチゴは好きですか」「メロンは好きですか」「知っている野菜はありますか」などと聞かれます。ここからが特徴的で、動物が登場する絵本のページを示されて、「なぜウサギさんは泣いていると思いますか」「なぜライオンさんは怒っていると思いますか」「なぜネコさんたちはけんかをしていると思いますか」と質問されます。

好きか嫌いかではなく、なぜそう思うか。相手の気持ちを自分の言葉で推し量る課題です。光塩には「えほんのもり」という図書室があり、約2000冊の絵本や図鑑をそろえています。幼稚園には珍しく司書の先生がいて、読み聞かせやお話会も定期的に行われています。絵本を読むとき、1ページだけでいいので手を止めて「この子、どうして泣いているんだろうね」と聞いてみてください。答えが「わからない」でも大丈夫です。考える時間を持つ習慣のほうが大事です。

4つ目は、ご夫婦で同じ質問に答えられるご家庭

親子面接は考査当日に行われ、所要時間はおよそ15分と伺っています。受験されたお母様のお話です。「面接では父親も母親も同じ質問をされ、それぞれどのような内容をどの程度答えるべきか悩みました。同じ質問に対し2人で過不足なく答えられるよう、準備しておけばよかったです」。

お父様には教育観や集団生活について、お母様には子育てで気をつけていることが聞かれています。志望理由と「お子様にどう育ってほしいか」は、お二人とも聞かれています。「お子様にどう育ってほしいか」「子育てで大事にしていること」の2つについて、ご夫婦それぞれが1分で話し、お互いの答えを聞き合ってみてください。同じ言葉にそろえる必要はなく、向いている方向がそろっているかを確かめておくことが大切です。

なお光塩の要項には、面接はご両親お揃いでなくても構わないと書かれています。マリアの園は、可能な限りご両親同伴と示されています。光塩の面接や願書は、こちらの記事でも解説しています。【光塩幼稚園】面接で質問される内容をプロが解説!/【光塩幼稚園】合格する願書の書き方をプロが解説

晃華学園マリアの園幼稚園の求める家庭像

1つ目は、親子で体を寄せて遊べるご家庭

考査は名札を胸につけ、およそ5人単位の集団テストから始まると伺っています。小集団ですが、最初は親子で行う課題です。これまでの考査では、こうした課題が出ています。

  • ご両親の間にお子様が入り、「くっついた」の歌に合わせて、くっついたり離れたりする
  • 親子でお散歩ごっこをし、手をつないで歩き、途中でウサギ、ゾウ、コアラなど指示された動物のまねをする
  • 自由遊びで、おままごと、お絵描き、スポンジブロック、パズル、絵本、電車、折り紙などで遊ぶ

園が見ているのは、親子が体を寄せることに慣れているかどうかだと考えられます。恥ずかしがってしまうご家庭は実際にいらっしゃいます。「くっついた」「グーチョキパーでなにつくろう」「ひげじいさん」などの手遊びや歌は、家で歌って手を動かしておきましょう。

2つ目は、読み聞かせの場に一緒にいられるご家庭

この園の考査で特徴的なのが読み聞かせです。これまでの考査では、先生が絵本の『だるまさんが』を読み聞かせ、親御様は先生の後ろのいすに座って見守る形だと伺っています。完全に離れるわけではないけれど、そばにもいない。そういう場面です。

この園は絵本による情操教育を30年前から続けていて、図書室には1万冊以上の本があると公式に紹介されています。こうした形から、お子様がお話に入り込めるかどうかと、親御様がどこまで手を出さずにいられるかの両方が表れやすいと考えられます。お子様が何かに集中しているとき、声をかけたくなる場面がきっと来ます。そこで10秒だけ待ってみてください。見守ることには、実は親御様の練習が要ります。

3つ目は、お手伝いや買い物の経験があるご家庭

この園の指示行動は、生活の場面がそのまま課題になっています。お買い物ごっこで、先生に示されたものと同じ模擬の野菜や果物をカゴから取り、レジで買うまねをして、別の先生のところにあるお鍋に入れる課題。模擬の野菜や果物を見せられて、「同じ色の折り紙を持ってきてください」と指示される課題。考査の途中で「朝ごはんは何を食べましたか」「好きな食べ物は何ですか」「普段はどのような遊びをしていますか」と質問されることもあります。運動では、一本線の上を歩き、フープの中でウサギのようにジャンプする課題が出ています。

「取る」「買う」「お鍋に入れる」と、3つの動作が続いています。最後まで話を聞いて順番どおりに動けるかが表れやすい課題です。「冷蔵庫からニンジンを出して、ここに置いて、扉を閉めてね」のように、指示を3つつなげて出してみてください。スーパーで一つ選ばせてカゴに入れさせる経験も生きてきます。

4つ目は、園とのかかわりを積み重ねているご家庭

面接資料には、志望理由、園とのかかわり、カトリック教会とのかかわりを書く欄があると伺っています。ほかにも、健康、主にお子様の世話をしている方、園歴・保育歴、預かり保育の利用予定、通園時間と通園方法といった項目があります。

実際に受験されたお母様のお話です。「面接資料の志望理由欄が小さく、伝えたいことをすべて記入するにはどうしたらよいか苦心し、資料作成に時間がかかってしまいました。入園への思いを簡潔にまとめる工夫が必要だと思いました」。欄が小さいところが、光塩との違いです。さらに、「わが家は説明会や園庭開放に参加したほか、個別で見学もさせていただきました。考査当日子どもはぐずってしまったのですが、見学時に普段通りの姿を見ていただいていたのでよかったと思いました」というお話も伺っています。

この園は年間を通じて園庭開放の日を設けていて、園見学も問い合わせのうえ受け入れています。未就園児の親子教室もあります。園とのかかわりを書く欄がある以上、足を運んだ回数とそこで感じたことが書く材料になると考えられます。ただし、見学の回数から合否への有利・不利を決めつけることはできません。公開行事に参加したらその日のうちに、お子様が何に興味を示したか、先生のどの言葉が心に残ったかをメモしておきましょう。マリアの園の面接や願書は、こちらの記事も参考になります。【晃華学園マリアの園幼稚園】面接で質問される内容をプロが解説!/【晃華学園マリアの園幼稚園】合格する願書の書き方をプロが解説

考査内容の大きな違い

光塩は、所要時間およそ20分と伺っています。最初から最後まで親子3人で、集団テストや運動テストという区分も、これまでの受験例では伺っていません。他のお子様と並ぶ場面が少ない形で、その分、ご家庭で過ごす時間そのものが考査の一部になっていると考えられます。

マリアの園は、およそ5人単位の集団テストに入り、その後に親子面接です。全体で30分から1時間と伺っています。親子で行う課題もありますが、指示行動や運動はお子様がご自身で動きます。そこには他の4人ほどのお子様がいて、順番を待つ、人のあとに続く、人と同じものを取りに行くといった場面が生まれます。

面接は、どちらの園も所要時間およそ15分で、先生2名が机の向こうに並び、手前にお母様、お子様、お父様の順で座ります。お子様が真ん中です。質問も、志望理由、お仕事、休日の過ごし方、成長を感じるとき、行事への参加と、重なる部分が多くあります。マリアの園では、お父様に「父親の役割をどのようにお考えですか」、お母様に「お子さんは集中して物事に取り組めますか」といった質問も出ています。

どちらに向いているか、そして進学

お子様がまだ親御様から離れることに不安がある場合は、母子分離のない光塩のほうが受けやすい形です。考査もおよそ20分と短く、お子様の負担は小さくなります。その代わり、控え室での待機も含めてご家庭が見られます。同じ質問にご夫婦2人で答えられるかは、事前にすり合わせておいてください。マリアの園は小集団に入ります。お友達と一緒の場面でも自分から動けるお子様には、力を出しやすい形です。園庭開放や未就園児クラスはどちらの園にもあります。

進学の面では、光塩は女子の場合、系列の光塩女子学院初等科へ進む道があり、第一志望とする場合は一般入試より先に行われる内部入学試験を受けられます。これまでの受験例では、半数前後が内部進学と伺っています。初等科は女子校なので、男子の小学校は別に考えることになります。男子は、国立や私立のさまざまな小学校への進学例があります。

マリアの園には、男女共学の晃華学園小学校への内部推薦制度があります。公式には無試験での進学と案内されていますが、園長との面接で推薦を決め、その後に小学校側の面接もあります。また、園で2年以上保育を受けることが条件です。「系列校がある」という一言でまとめず、試験や推薦の条件まで確認して選びましょう。

まとめ

光塩幼稚園は、親子3人で過ごす20分ほどの中で、ご家庭の空気と、お子様が自分の言葉で気持ちを話せるかが見られる園です。晃華学園マリアの園幼稚園は、小さな集団でお子様がどう動くかと、そのそばで親御様がどこまで見守れるかが見られる園です。

どちらもカトリックの精神を土台にした共学園ですが、光塩は「親子でいるときの姿」、マリアの園は「集団に入ったときの姿」が、より強く表れる考査だと考えます。考査の受けやすさだけで決めず、毎日の保育とご家庭の考えが合うかを大切にしてください。

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