男子校ならではの環境の中で、個性を尊重しながら一人ひとりの可能性を伸ばすことに定評のある立教小学校は、都内の私立小学校の中でも大変人気な伝統校のひとつです。
男の子をお持ちのご家庭であれば、一度は受験を検討されたことがあるのではないでしょうか。そんな人気実力ともハイレベルの立教小学校ですが、受験において早生まれのお子様は不利であるという噂があります。
また、立教小学校受験時における月齢考慮の実態についても意見が分かれています。
本記事では立教小学校の受験で早生まれは不利なのか?月齢考慮の実態についてプロが徹底解説します。
【立教小学校】早生まれの月齢考慮はどの程度あるの?
立教小学校には早生まれの月齢考慮はどの程度あるのでしょうか。
結論から言うと、立教小学校には明確な月齢考慮はありません。
けれど、試験のルールや試験内容によって、ある程度の考慮がなされていることが推察できます。ポイントとなる内容を詳しく見ていきましょう。
立教小学校の考査は生まれ月順に試験を実施される
立教小学校では、生まれ月順に試験を実施しています。
これは諸説ありますが、主にお子様の月齢差が適切に考慮されるための処遇と予想されています。
早生まれのお子様は、遅生まれのお子様と比べて発達段階に差が出やすいため、同じ基準で評価するのは公平性に欠ける可能性が出てしまいます。
そのため、諸説ありますが、立教小学校は、月齢ごとに試験を実施することで、各受験者の発達状況をより正確に把握できる仕組みを採用していると言われています。
この配慮により、早生まれのお子様も遅生まれのお子様と同等の条件で試験に臨むことができ、月齢差が合否に不公平に影響することを防ぐことに一役買っています。
この取り組みは、一人ひとりの成長や特性を大切にする立教小学校の教育理念に基づいています。
立教小学校の個別テストでは、お子様によって質問をかえている
立教小学校の入学試験では、個別テストにおいてお子様ごとに異なる質問がされているという調査結果があります。
その結果、各受験者の発達状況にある程度応じた形で質問が組み立てられているのではないかと推察されます。
この様な処置を取ることで、月齢による発達差を考慮しながら、一人ひとりの能力や特性を公平に評価することが可能となるからです。
例えば、早生まれのお子様には発達段階に合ったやや易しい言い回しで質問をし、遅生まれのお子様にはさらに深い思考を促す質問をすることで、月齢の違いに起因する能力差が評価に不利に働かないよう配慮されているのではないかと考えられています。
この柔軟な評価方法は、個別テストを採用しているからこそできる取り組みとも言えるでしょう。
個別テストは、一般的なペーパーテストより時間も手間もかかります。
立教小学校のように多くの受験者が試験を受ける場合非効率ともいえます。
しかし、それでも個別テストを実施するのは、お子様の潜在的な力や学びの姿勢を正確に見極めるための工夫と立教小学校独自のこだわりとも言えます。
こうした取り組みは、単純な知識や技能だけでなく、個々の成長過程を大切にする立教小学校ならではの特色です。
立教小学校の集団テストでは、生まれ月順にグループ分けが行われる
立教小学校では、集団テストにおいて生まれ月順にグループ分けを行うことで、月齢差が影響しない公平な試験環境を提供しています。
早生まれと遅生まれのお子様を同じグループにすると、発達の段階が異なるために公平な評価が難しくなる場合があります。
そこで、月齢の近いお子様同士でグループを作り、同じ基準で評価することで、正確に個々の能力や社会性、協調性を観察できるように工夫されています。
この方法により、月齢の違いに左右されることなく、各受験者が自然体で試験に臨むことができるのです。
これもまた、月齢差に配慮しながら、一人ひとりの個性を丁寧に評価する立教小学校の教育方針を反映した試験制度といえます。
【立教小学校】早生まれの対策
このように立教小学校では、ある程度月齢配慮が行われていると推察することができます。
けれど、一定の月齢考慮は存在するとはいえ、小学校受験全体を通して考えればどうしても不利になりやすいのが早生まれのお子様です。
立教小学校に合格するために、早生まれのお子様はどのような受験対策をする必要があるのでしょうか。プロが詳しく説明します。
「早生まれだから…」を言い訳にしない
早生まれのお子様は、同学年の遅生まれのお子様に比べて発達段階に差が出やすい傾向があります。
そのため、知力・運動能力・巧緻性・生活力その他全ての項目において基礎力をしっかりと養うことが重要です。
特に、言語能力や手先の器用さ、集中力を育むための運動能力向上には早い段階から対策を始めることが効果的です。
例えば、言葉遊びや絵本の読み聞かせ、簡単な工作やパズルを通じて楽しく学ぶ時間を作りましょう。
また、日々の生活習慣を整え、メリハリのある生活リズムを身につけることも大切です。
昔から言われている手法ではありますが、よく食べよく眠ることはこの年代のお子様にとって1番の成長増進剤です。
規則正しい生活を習慣化させることで心身の成長を促し、月齢差によるハンデを少しずつ克服し、入試当日までに必要な基礎能力を伸ばすことが期待できます。
言葉でコミュニケーションを取れるよう訓練を行う
早生まれのお子様は、遅生まれのお子様たちに比べて言語化能力やコミュニケーション能力の発達が遅れることがあります。
これを補うためには、他のお子様たちと触れ合う機会を意識的に増やすことが重要です。
具体的には、3歳以下でも入園できるプレ幼稚園や習い事に積極的に参加させることで、集団の中でのルールや協調性を学ばせましょう。
また、家庭内でも親子間の対話を大切にし、お子様が自分の考えを言葉で表現できるよう促すことが効果的です。
この際に、お子様をせかすのではなく、言葉が出てくるまで時間をかけて待ってあげることも大切です。
受験に限らず日々忙しい親御様にとっては難儀なことかもしれませんが、じっくり向き合う様子を見せることで、お子様は「頑張ってお話してみよう」と前向きになれるのです。
さらに、絵本やお話を通じて、他者の気持ちを理解する力を養うことも役立ちます。
これらの取り組みが、入試における面接やグループ活動でのアピールポイントとなります。
月齢に影響されづらい「基礎体力」と「運動能力」の向上に努める
早生まれのお子様は体格や運動能力の面で同学年の遅生まれのお子様に劣る場合がありますが、体を動かす遊びや運動を積極的に取り入れることで克服が可能です。
特に、バランス感覚や手足の器用さを伸ばす運動は、私立小学校の試験で行われる運動テストや行動観察での評価に直結します。
例えば、縄跳びやボール遊び、リズム体操などを日常生活に取り入れることで、運動能力を高めることができます。
こういった能力は、ペーパー学習と異なり、早く始めれば始めるだけ身に付きやすく、スタートダッシュ作戦が有効となる分野です。
ぜひ積極的に取り組みましょう。また、十分な睡眠と栄養を意識し、体力をしっかりとつけることで、受験準備のスケジュールに耐えられる体づくりを目指しましょう。
立教小学校に特化した対策を繰り返す
早生まれのお子様が私立小学校の受験に挑む際には、個別の対策を行い、立教小学校の試験内容に沿った学習を徹底することが重要です。
立教小学校が受験者・受験者家族に問う内容は普遍的なテーマが中心であり、出題傾向も例年大きな変動はありません。
つまり、早期から学校研究やそれを基にした試験対策を重ねることで、早生まれのお子様であっても十分対応できるようになります。
また、早生まれの特性に配慮した指導を行う幼児教室や家庭教師を活用することも有効な戦法です。
私は、家庭学習サポートも行っておりますので、早生まれのお子様の対策にお悩みの際はぜひ一度ご相談いただければと思います。
その他、立教小学校の過去問や模擬試験を通じて、具体的な試験形式や内容に慣れることもポイントです。
幼いお子様にとっては、”慣れる”ことは何より重要です。
立教小学校の出題形式や本番さながらの流れを繰り返し身に付けることで、月齢差を感じさせないお子様の成長を伝えることが可能です。
これにより、学校側に好印象を与え、合格への可能性を高めることができます。
立教小学校で早生まれは不利?月齢考慮の実態を徹底解説まとめ
本記事では、立教小学校の受験で早生まれは不利なのか?月齢考慮の実態についてプロが徹底的に解説いたしました。
立教小学校には実質的な月齢考慮はあるものの、私立小学校受験全般に言えることですが、試験というものは早生まれのお子様はどうしても不利になりがちです。
しかし、ポイントをおさえた対策を早期から行うことで十分に対応可能です。
むしろ、早生まれだからこそ、遅生まれのお子様と同等の力が発揮できたときに、その素質を何倍にも評価してもらえるチャンスを持っているのです。
早生まれだからと諦めることなく、ぜひ全力でチャレンジしてくださいね。



