【小学校受験】小学校受験における面接の目的
小学校受験でほぼ必須の面接ですが、何のために面接を実施するのでしょうか。その目的が正しく理解できれば、面接対策にも生かすことができます。
親御様
「学校に入るのは子どもなのに、どうして保護者の面接も必要なの?」という疑問を持つ方は多いようです。しかし、「お子さまの成長にはご家庭との連携が大切」と考える小学校にとって、いわゆる「モンスターペアレント」はお断りしたいというのが本音です。特に、私立一貫校では最長で16年間のお付き合いがありますので、学校への理解を示してくれたり、学校の教育活動に協力的であることが重視されるのです。
そのため、親御様の面接では主に以下の内容について評価されています。
- 学校と家庭の教育方針が一致しているか
- お嬢様をどのように育ててきたのか
- 口だけでなく行動も伴う親か
- 学校や教員の指導に理解があるか
- 学校行事や保護者会にどのくらい協力できるか
- 今後長い期間、共に子どもを育てるのにふさわしい親か
お嬢様
お子さまの面接では、ペーパー試験や行動観察だけではわからない発話やコミュニケーション能力などについて評価されます。もちろん流暢に話せる必要はありませんが、「お返事がきちんとできるか」「目を見て会話ができるか」など、年齢相応の発達をしていることが必要です。どんなにペーパー試験が優秀でも、面接試験がうまくいかないと合格をいただくのは難しいでしょう。
お嬢様の面接では、主に以下の内容について評価されています。
- 基本的な礼儀や態度が備わっているか
- これから入学する小学校についてどの程度理解しているか
- 小学校生活に希望をもっているか
- 自発的に行動できるか
- 集団生活に問題のない対話力があるか
- 自立心は育っているのか
- 親子関係は良好か(面接中の態度で、親の目を気にしすぎることはないか)
【小学校受験】面接の適切な服装
小学校受験には、いわゆる「受験服」という服装があります。服装がカジュアルなのはNGですし、華美でも悪目立ちしてしまいます。お父様、お母様、お嬢様の服装は、次のようにコーディネートするのが基本です。
お父様の服装
- 濃紺スーツ
- 白シャツ
- 濃紺ネクタイ
- 革靴
- お受験用スリッパ
- フォーマルバッグ
お母様の服装
- 濃紺のスーツまたはアンサンブル
- 肌色ストッキング
- 黒のパンプス
- 受験用スリッパ
- フォーマルなカバン
- サブバッグ
お嬢様の服装
- ブラウス
- スカートまたはキュロットスカート
- 白ソックス
- 上履き
- フォーマルシューズ
服装の詳細や適切な髪型については、「小学校受験 面接の教科書 回答例付き 女の子編」で詳しく解説しています。
【小学校受験】面接マナー
小学校受験の面接のマナーについて、入室時・面接中・退室時の3つの段階に分けて解説します。マナーを守って面接をすることで、「礼儀正しく良識のある親子」という印象を残すことができますので、マナーをしっかりと身につけるようにしてください。
入室時
ドアを3回ノックして、先生から「どうぞ。」と言われたら、「失礼いたします。」とドアを開けてお辞儀します。
入室の順は、お父様→お嬢様→お母様(保護者面接ではお父様→お母様)がよいです。全員入室したら、お父様がお嬢様の名前、ご家族の名前を伝えてお辞儀します。お母様とお嬢様もそれに続き、「よろしくお願いいたします。」と言ってからお辞儀をしてください。こちらの内容は通われているお教室によって、「お嬢様が自己紹介をして、親御様がそれに続いてください。」と指導されることもあります。どちらも間違いではありませんので、お教室の教えにしたがっていただいて大丈夫です。
先生からお名前を呼ばれてから入室する場合は、お嬢様がお返事してください。面接前にスタッフである先生から説明がありますので、小学校によって臨機応変に対応しましょう。
入室したら、面接官に「どうぞ、お座りください。」など、着席を促されてから席に座ります。その際、必ず「失礼いたします。」と言ってから腰を下ろしてください。カバンは基本的に足元へ置きますが、置き場所を作ってくださる学校もありますので指示に従いましょう。
面接中
お父様は、手を軽く握って膝の上にのせます。お母様とお嬢様は、手を重ねて膝上におきましょう。また、お母様とお嬢様は必ず足を揃えます。面接中に段々と足が開かないように練習してください。
面接中は猫背にならず、背を伸ばして顎を少しひきましょう。親御様は口角を上げて、常に微笑んでいるような明るい表情ですと好印象です。
毎年多くのご家庭から、「自分が話していない時、目線はどうしたらよいですか。」との質問があります。ご自身が話す時には、面接官のお顔を見て話しましょう。自分の番でない時には、話をしているパートナーやお嬢様に軽くお顔を向けて、微笑みながら聞いてください。私の経験上では、特にお母様がお父様やお嬢様の受け答えに不安があり、ついこわばった顔になりがちです。たとえ上手く受け答えできなくても、それを聞いている時には微笑みを絶やさず時折うなずき、見守る姿勢を貫いてください。
また、お話中に気持ちが高まりつい前のめりになったり、身振り手振りが大きくなったりする方もいらっしゃいます。小学校によっては、その熱意を温かく受け止めてくださいますが、そうでない所もあることを覚えておきましょう。志望校への熱意は、言葉と表情でしっかりと伝わります。
退室時
面接官から終了の合図があれば、椅子から立ち上がります。
退室も、入室と同じ順番で進みます。「ありがとうございました」と目を見てしっかりとお礼を伝え、丁寧にお辞儀をしてください。扉の前で一度立ち止まり、面接官の方を向いて並びます。お父様(あるいはお嬢様)が、「本日はありがとうございました。失礼いたします。」と伝え、頭を下げます。お母様、お嬢様もそれに続いて「ありがとうございました。」と一礼してください。
その後退室しますが、最後にお母様は、最後まで頭を下げながらドアを締めましょう。ドアの開閉は、廊下で待機している先生が代わりにしてくださることもあります。その場合は、必ず全員でお礼を伝えて頭を下げましょう。
以上が入室から退室までのマナーです。小学校受験の面接は、10分から15分程度です。親子面接の場合、お嬢様は親御様の応答中にどうしたらよいのかわからずそわそわしてしまうことがあります。そのため、待ち時間も含めて練習するようにしてください。
【小学校受験】面接の質問一覧
「小学校受験 面接の教科書 回答例付き 女の子編」では、面接で聞かれることを「質問一覧」としてまとめています。その中から、いくつかの質問をピックアップしてご紹介します。なお、「小学校受験 面接の教科書 回答例付き 女の子編」では、すべての質問に回答例や回答のポイントを掲載しています。また、志望校別の質問例や回答例も掲載していますので、ぜひそちらも参考にしてください。
お父様への質問
- お父様の自己紹介をお願いします
- お仕事についてお話ください
- 本校の志望理由を教えてください
- 本校の教育方針について、どの点に共感されましたか
- お嬢様の長所、短所をお話ください
- お嬢様には普段、どのように接していますか
- ご家庭の教育方針を教えてください
- 子育てをする上で一番大切にしていることは何ですか
お母様への質問
- お母様の趣味を教えてください
- (共働きの場合)働いていらっしゃいますが、送迎や緊急時はどうされますか
- 本校の教育方針と、ご家庭の教育方針の一致点をお聞かせください
- 本校の行事には参加されましたか
- お嬢様の良い所、直したいと思われる所をお話ください
- 子育てをする中で、特に大変だったことや困ったことを教えてください
- お嬢様の躾で気をつけていることはありますか
- お嬢様は普段、どのようなお手伝いをしますか
- 小学校受験をするために、どのような準備をしましたか
- PTAの経験はありますか
お嬢様への質問
- 小学生になったら何をしたいですか
- この学校に来たことはありますか
- 今日はどうやってここまで来ましたか
- 幼稚園、保育園で一番好きなことは何ですか
- 将来の夢を教えてください
- 得意なことや好きなことを教えてください
- 好きな本は何ですか
- 今、一番頑張っていることはなんですか
- お休みの日に、お父様とは何をして遊びますか
【小学校受験 面接の教科書 回答例付き 女の子編】(サンプル)
【小学校受験】女の子の面接|まとめ
小学校受験の面接で聞かれることは、ある程度内容が決まっています。そのため、しっかりと対策をすれば、その分だけ成果が出ると思います。特に引っ込み思案なお嬢様は、大人との会話に少しでも慣れるように練習をがんばってください。ぜひ「小学校受験 面接の教科書 回答例付き 女の子編」をご活用いただき、面接試験を成功させてください。