国立音楽大学附属小学校の入学試験では、どんなことをするのでしょうか。音楽の学校なので、楽器や歌の準備がいるのかも気になっています。
国立音楽大学附属小学校の2027年の児童募集要項には、試験内容として「知能」と「行動観察」の2つが書かれています。音楽にかかわる項目は行動観察の「音楽に合わせて体を動かす」で、楽器の演奏や歌の項目はありません。保護者面接は、お子さまの試験のあいだに行われます。
大切なのは、以下の3点です。
・試験内容は、知能(ペーパー問題と口頭試問)と行動観察。要項の言葉で正しく知っておく
・保護者面接は試験の当日。父母同伴が原則なので、受ける回の予定を早めに空けておく
・特別な練習よりも、話を聞く、自分の言葉で答える、友だちと遊ぶ、という毎日の土台を育てる
国立音楽大学附属小学校の個別相談、家庭学習サポート、願書作成、面接対策を行う筆者が詳しく解説していきます。
国立音楽大学附属小学校を受験される方は、ぜひ参考にしてくださいね!
【国立音楽大学附属小学校】試験内容は「知能」と「行動観察」
国立音楽大学附属小学校の試験内容は、公式サイトにある「2027年 児童募集要項」(PDF)に書かれています。この記事は、2026年10月7日の時点で、この要項と公式サイトのQ&Aで確かめた内容をもとにしています。
要項にある試験内容を、表にまとめます。
| 区分 | 形 | 要項に書かれている内容 |
|---|---|---|
| 知能 | 一斉に行う全体でのペーパー問題 | 図形認識や数量感覚を問う問題/話を聞いたり、絵を見たりして、それに関する問いに答える問題 |
| 知能 | 一対一での口頭試問 | 年齢相応の語彙を問う問題/基本的な概念に当てはまる言葉を問う問題/日常生活の様々な問いに答える問題 |
| 行動観察 | ― | ルールを守ってみんなでなかよく遊ぶ/音楽に合わせて体を動かす |
| 保護者面接 | 試験日当日、志願者の試験中に実施 | 父母同伴を原則としている |
要項には、試験問題についての問い合わせには一切応じられない、という注意も書かれています。どんな問題が出たのかを、学校にたずねることはできません。
公式サイトに過去の問題や例題がのっているかどうかは、筆者が確かめた範囲では分かりませんでした。この記事でも、過去に出た問題や、面接で聞かれた質問は書いていません。要項に書かれた言葉から、どんな力を見る試験なのかを読みとり、ご家庭での準備につなげていきましょう。
【国立音楽大学附属小学校】知能の試験はペーパー問題と口頭試問
知能の試験は、2つの形で行われます。
1つめは、みんなでいっしょに受けるペーパー問題です。要項には、図形認識や数量感覚を問う問題と、話を聞いたり絵を見たりして問いに答える問題、と書かれています。形や数を見る問題と、聞く力・見る力を使う問題がある、と受けとめるとよいでしょう。
2つめは、先生と一対一で行う口頭試問です。要項には、次の3つが書かれています。
- 年齢相応の語彙を問う問題
- 基本的な概念に当てはまる言葉を問う問題
- 日常生活の様々な問いに答える問題
紙に書いて答えるだけでなく、自分の口で答える場面がある、という点がこの試験の形です。問題の数、かかる時間、ペーパーと口頭試問の順番は、筆者が確かめた範囲では分かりませんでした。
ここで気をつけたいのは、準備を紙の勉強だけにしないことです。口頭試問で問われるのは、年齢に合った言葉や、毎日の生活の中のことだと書かれています。机に向かう時間と同じくらい、ふだんの会話や生活の体験が大切になります。
【国立音楽大学附属小学校】行動観察と保護者面接
行動観察について、要項に書かれているのは次の2つです。
- ルールを守ってみんなでなかよく遊ぶ
- 音楽に合わせて体を動かす
「音楽に合わせて」という言葉を見て、音楽の習いごとが必要なのでは、と心配されるお母様もいらっしゃいます。要項に書かれている試験内容は、上の表の知能と行動観察で、楽器の演奏や歌の項目はありません。出願資格も生年月日の条件だけで、楽器を習っていることは求められていません。
公式サイトのQ&Aには、この学校は音楽の専門家を養成する目的の学校ではなく、すべての教科等を学ぶ総合的な小学校である、という説明があります。
保護者面接は、試験の当日、お子さまが試験を受けているあいだに行われます。父母同伴が原則です。お父様もお母様も、受ける回の日は予定を空けておきましょう。面接の時間の長さや、面接をする先生の人数、聞かれる内容は、要項には書かれていません。
ここからは一般的な助言です。きれいな文を覚えるのではなく、お子さまの毎日の姿を、ご家庭の言葉で話せるようにしておくことが準備になります。話す内容のまとめ方に迷うときは、面接対策もご利用いただけます。
【国立音楽大学附属小学校】試験日と受付の時刻・持ち物・服装
2027年の入試は4回あります。要項にある試験日と受付の時刻は、次のとおりです。
| 回 | 試験日 | 受付 | 終わる予定 |
|---|---|---|---|
| 第1回(午前の部) | 2026年11月1日(日) | 7:50〜8:20 | 11:30には終了予定 |
| 第1回(午後の部) | 2026年11月1日(日) | 12:30〜13:00 | 16:00には終了予定 |
| 第2回 | 2026年11月6日(金) | 7:50〜8:20 | 11:30には終了予定 |
| 第3回 | 2026年12月20日(日) | 7:50〜8:20 | 11:30には終了予定 |
| 第4回 | 2027年1月22日(金) | 13:30〜13:50 | 15:50には終了予定 |
第1回は、午前の部と午後の部に分かれます。どちらになるかは、出願のしめ切りのあとにメールで知らされます。第4回は午後の試験で、受付の時間は20分と、ほかの回より短くなっています。
持ち物として要項に書かれているのは、志願票、受験票、上履き、下足袋、合否通知用封筒(レターパックプラス)です。服装は、運動しやすい服装で来ること、着たりぬいだりしやすいカーディガンやセーターなどをすすめること、タイツ類は着用しないことが書かれています。行動観察で体を動かすことを考えた案内だと読みとれます。服装と持ち物のくわしい説明は、国立音楽大学附属小学校の制服・入学準備の記事にまとめています。
合格発表や入学手続の期日は倍率・募集人数の記事に、出願の期間は受験情報まとめにのせています。日程は年度によって変わりますので、最新は募集要項でご確認ください。
【国立音楽大学附属小学校】試験の形に合わせた家庭での準備
ここからは、公式の情報ではなく、要項に書かれた試験の形に合わせた、筆者からの一般的な助言です。
話を最後まで聞く
全体で行うペーパー問題では、先生の話を聞いて答える場面があります。絵本を読み聞かせたあとに、「だれが出てきたかな」「さいごはどうなったかな」とたずねてみましょう。お手伝いをたのむときに、「くつ下をたたんで、引き出しに入れてね」と、2つのことを一度に伝えるのもよい練習になります。
自分の言葉で答える
口頭試問は、先生と一対一です。はじめて会う大人の前で話すのは、お子さまにとって大きなことです。お店で自分で注文する、近所の方にあいさつをする、祖父母に電話でその日のできごとを話す。そんな小さな経験を重ねておくと、当日の落ち着きにつながります。
言葉と生活の体験をふやす
年齢に合った言葉は、毎日の生活の中で身につきます。台所の道具、季節の野菜や花、乗り物、身のまわりの物の名前を、会話の中で使いましょう。「これは何のなかまかな」と、なかま分けをして遊ぶのもおすすめです。
ルールのある遊びを楽しむ
行動観察では、ルールを守ってなかよく遊ぶことが書かれています。順番を待つ、負けても気持ちを切りかえる、友だちにゆずる。公園や家族でのゲームの中で、少しずつ育てていきましょう。
音楽に合わせて体を動かす
要項の試験内容に、楽器の演奏の項目はありません。好きな曲に合わせて歩く、止まる、手をたたく。親子でいっしょに楽しむことが、いちばんの準備です。
身のまわりのことを自分でする
当日は、くつをはきかえ、上着をぬいだり着たりします。上履きを自分ではく、ぬいだくつを袋に入れる、カーディガンのボタンをとめる。試験の服で、家で一度ためしておくと安心です。
家庭での学習の進め方に迷うときは、家庭学習サポートでご一緒に計画を立てることもできます。
【国立音楽大学附属小学校】よくある疑問
Q. ペーパーの問題は、どのくらい出るのですか?
問題の数や、かかる時間は、筆者が確かめた範囲では分かりませんでした。要項で分かるのは、図形や数量の問題と、話や絵について答える問題がある、ということです。
Q. 子どもの面接はありますか?
要項に書かれているのは、保護者面接と、知能の試験の中の一対一での口頭試問です。お子さまが先生と一対一で話す場面は、この口頭試問にあたります。
Q. 保護者面接は、父と母のどちらかだけでもよいですか?
要項には、父母同伴を原則としている、と書かれています。ご事情がある場合は、早めに学校へご相談ください。
Q. 第1回の午前と午後は、えらべますか?
午前か午後かは、出願のしめ切りのあとにメールで知らされます。ご家庭でえらべるかどうかは、筆者が確かめた範囲では分かりませんでした。第1回を受ける日は、1日空けておくと安心です。
Q. 過去の問題は手に入りますか?
公式サイトで過去の問題が公開されているかどうかは、確認できませんでした。試験問題についての問い合わせには応じられない、と要項に書かれています。
試験の内容や日程は、年度によって変わることがあります。最新は公式サイトと募集要項でご確認ください。
【国立音楽大学附属小学校】家庭でできる確認(筆者の教材より)
国立音楽大学附属小学校の試験は、知能(ペーパー問題と一対一の口頭試問)、行動観察、そして保護者面接です。そこで、筆者の教材『受験対策チェックリスト』の6分野から、ペーパー・面接・行動観察・生活の4分野を選びました。口頭試問は先生と一対一で話す場面ですので、面接の分野の項目がそのまま役立ちます。できていない項目があるから受験をあきらめる、というためのものではありません。今どの力がついていて、これから何を身につけるかを見るための確認です。
ペーパー
- 問題のルールや、何を聞かれているかを理解してから取り組める
- 数の多い・少ない、合わせていくつかが分かる
- お話を聞いて、内容や登場人物を覚えていられる
- 30秒ほど絵や写真を見て、何があったかを覚えていられる
面接
- 年齢に合った言葉で、身のまわりの物やできごとを話せる
- 「です」「ます」をつけて、自分の言葉で答えられる
- 相手の目を見て、はきはきと話せる
行動観察
- 順番を守り、静かに待てる
- 指示どおりに行動できる
- まわりのお子さまに配慮しながら、友だちと仲良く遊べる
生活
- 早寝早起きなど、生活のリズムがととのっている
- 上着のぬぎ着など、服を自分で着替えて身なりをととのえられる
- ぬいだ靴をそろえられる
- 電車やお店での公共のマナーを知っている
進め方は、できている項目に印をつけて、お子さまといっしょに確かめるところからです。まだの項目は、食事や着替え、親子の会話など、毎日の生活の中で身につけていきます。机に向かう時間と同じくらい、生活の中で育てる時間を大切にしてください。
ご家庭に合わせた進め方を一緒に組み立てたい方は、家庭学習サポートをご利用ください。
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