洗足学園小学校は、どんな教育方針の学校なのでしょうか。
わが家の考え方と合うのか、知りたいです。
洗足学園小学校は「社会におけるリーダーの礎を築く」をビジョンに掲げ、教育目標として「自立」「挑戦」「奉仕」の3つを示している学校です。リーダーという言葉を、地位や役職ではなく、自ら考えて行動し、周囲と協働できる人と定義している点に、この学校の考え方がよく表れています。
大切なのは、以下の3点です。
・教育目標は「自立」「挑戦」「奉仕」の3つで、それぞれ子どもの姿として説明されていること
・建学の精神「謙愛」に基づき、知識の量よりも人格の形成を重んじてきたこと
・リーダーに必要な「5つの資質」と「4つの力」を、6年間かけて育てる設計であること
洗足学園小学校の個別相談、家庭学習サポート、願書作成、面接対策を行う筆者が詳しく解説していきます。
洗足学園小学校を受験される方は、ぜひ参考にしてくださいね!
【洗足学園小学校】教育目標は「自立」「挑戦」「奉仕」
関連動画:洗足学園小学校について
洗足学園小学校(神奈川県川崎市高津区)の教育目標は、公式サイトの「教育目標」のページに、3つの言葉として掲げられています。
- 自立 なにごとも自分で考えて、行動のできる子
- 挑戦 大きな夢を持ち、粘り強くがんばる子
- 奉仕 人のためになることを、すすんでできる子
抽象的な理念で終わらせず、それぞれを「どんな子」という具体的な姿で言い換えているのが特徴です。願書や面接でご家庭の考えを述べるときにも、この3つの言葉は手がかりになります。
そのうえで、学校のビジョンとして「社会におけるリーダーの礎を築く」が掲げられています。ここでいうリーダーについて、公式サイトははっきりと説明を添えています。政治家や大企業の経営者を指しているのではなく、自ら考え行動し、周囲と協働しながら社会をよりよい方向へ導くことができる人を指す、という説明です。
この一文は、学校選びのときに読み落とさないでください。「リーダー教育」という言葉には、競争や序列を連想させるところがあります。しかし洗足学園小学校が言うリーダーは、周囲と協働できる人のことです。ここを取り違えると、学校の理解がずれてしまいます。
【洗足学園小学校】建学の精神「謙愛」と学校の歩み
洗足学園小学校の教育は、建学の精神「謙愛」に基づいていると公式サイトに明記されています。謙虚さと慈愛をもって社会に奉仕できる人物の育成を目指し、創立者は知識の量よりも人格の形成を重視したと説明されています。
学校概要のページには、「洗足」に込められた理念として、謙虚・奉仕・犠牲・愛という4つの言葉が挙げられています。慎み深い謙虚な気持ち、嫌なことを進んで行う奉仕の気持ち、自分を犠牲にする心、相手への尊敬と愛情という説明が添えられています。
学園の名は地名を冠したもののように思われがちですが、そうではないと公式サイトは説明しています。洗足学園はミッションスクールではないものの、創立者の前田若尾先生は敬虔なクリスチャンであり、校名にもその信仰が投影していると考えられる、と書かれています。
沿革も公開されています。創立者が自宅の一部を私塾として開放したのが1923年(大正12年)、翌1924年に自宅敷地内に校舎を建築し、1926年に洗足高等女学校が開校しました。1946年に川崎市久本へ移転し、洗足学園小学校が開校したのは1949年(昭和24年)です。1976年に洗足学園大学附属小学校と改称され、2002年に新校舎と新グラウンドの使用が始まるとともに、現在の洗足学園小学校という名称に戻っています。2004年には小学校オーケストラが発足しました。
実践標語として掲げられているのは『理想高遠 実行卑近』です。理想は高く掲げつつも、実行は身近なところから、という意味だと公式サイトが説明しています。この一文には、この学校の性格がよく表れています。
【洗足学園小学校】5つの資質と4つの力
洗足学園小学校の教育設計の中心にあるのが、「5つの資質」と「4つの力」です。
5つの資質として挙げられているのは、強い意志(信念をもってやり抜く力)、他者への思いやり(相手の立場で考える力)、健康や体力(挑戦を支える基盤)、正しい使命感(社会に貢献しようとする志)、高い知性(本質を見極め学び続ける力)です。これらは特別な才能ではなく、子どもが本来持つ力であり、学校はそれを引き出し、社会で活かせる形に育てていくと説明されています。
4つの力は、思考力、チームワーク力、コミュニケーション力、創造力です。公式サイトは、現代がVUCAやBANIに示されるような不確実で複雑な社会であることに触れたうえで、知識だけでなく、それを活かして主体的に行動できることが求められると述べています。
よくあるご質問には、5つの資質は「もともと持っている力を伸ばす」もの、4つの力は「学びを通して身につけるスキル」であり、小学校の6年間を通してその解像度を高めながら身につけていくという整理も示されています。
つまり、生まれ持ったものを否定せず伸ばす部分と、6年間で新しく獲得していく部分とを、学校が分けて考えているということです。この設計を知っておくと、説明会での話も理解しやすくなります。
【洗足学園小学校】学びのかたち
理念がどう授業の形になっているかも、公式サイトから読み取れます。
まず、体験を出発点にしていることです。校内には水田があり、田植えや収穫を体験すると紹介されています。社会科見学だけでなく理科見学も行い、「実験理科」の授業では実際に観察や実験をしながら理解を深めるとされています。体験は理解を深めるためだけのものではなく、「なぜだろう」という問いを生み出す出発点だという考え方です。
その問いを受け止める場が「Base_C」です。図書、デジタル機器、STEAM教材などが融合した学びの基地とされ、子どもたちが調べ、考え、試し、発信する探究的な学びが展開されると説明されています。3・4年生には週に1度の探究の授業があり、1・2年生には「なぜさがし」という取り組みがあると紹介されています。
ICTについては、iPadを1人1台活用し、Apple Distinguished Schoolに認定されていると記載されています。機器の活用自体を目的とせず、思考力・表現力・協働力を高めるための手段として位置付けるという方針も明記されています。デジタル・シティズンシップ教育として、使い方を自分で考え、振り返りながら責任ある選択ができる力を育てるとも書かれています。
教員の体制も特徴的です。低学年では国語と算数を担任が担当し、それ以外の教科は専科の教員が指導します。国語や算数についても専科教員による授業を取り入れており、中学年以上になるとすべての教科を専門の教員が担当すると説明されています。ある学年の3年生の場合、授業で13名から14名の教員と関わるという具体例まで公開されています。
たてわり活動も年間を通して行われます。1年生から6年生までが同じ班で活動し、遠足や宿泊行事、さまざまなイベントを通して交流すると紹介されています。教室は一般的な教室の1.5倍の広さがあり、プロジェクターが3台常設されているという記述もあります。
【洗足学園小学校】音楽環境と、中学受験への考え方
洗足学園小学校を語るうえで欠かせないのが、音楽大学が併設されている環境です。
課外活動として本格的なオーケストラ活動があり、希望者は誰でも参加できると公式サイトに書かれています。専門の講師の指導のもとで練習を重ね、年2回のコンサートや入学式・卒業式での演奏に加え、3年に一度は外部のコンサートホールでの演奏も経験するとされています。全学年を対象とした音楽鑑賞会もあり、バグパイプ、フラメンコ、スティルパンなど、普段なかなか触れることのない音楽に出会う機会があると紹介されています。
一つの音を創り上げるための協調性や粘り強さが育まれる、という説明が添えられています。音楽が情操教育として位置づけられているということです。
進路については、公式のよくあるご質問に「本校では、中学受験に挑戦することを基本としています」と明記されています。そのうえで、6年間の学びの中で自らの意思で進路を考え、その結果として受験をしない選択をする児童もいると説明されています。
中学受験の捉え方についても、結果を競うものではなく、自ら問いを持ち、目標を設定し、努力し、振り返るという学びのプロセスの一つと位置づけると書かれています。受験対策だけを目的とした教育は行っていないという説明もあります。
このあたりは、ご家庭の考え方との相性が出るところです。洗足学園小学校の進学先や洗足学園小学校の内部進学の記事もあわせてお読みください。
【洗足学園小学校】教育方針についてよくある疑問
キリスト教の学校なのですか
公式サイトには、洗足学園はミッションスクールではないと明記されています。ただし創立者が敬虔なクリスチャンであり、校名や建学の理念にその信仰が影響していると説明されています。
どんな子に向いていますか
公式のよくあるご質問には、自分で考え、挑戦することを楽しめるお子さま、体験や探究を通して五感で成長したいお子さまに最適な環境だと記載されています。とくに「なぜだろう」という問いを持ち、自分の興味を深めようとする姿勢を持つお子さまが輝くとされています。
学習は厳しいのでしょうか
公式サイトには、一人ひとりが自ら考えながら取り組む学習が多く、受け身の学習に比べて考える場面は多くなるため、子どもたちにとって知的な手応えのある学びになるという説明があります。詳しくは洗足学園小学校の偏差値・難易度の記事もご覧ください。
英語教育はどうなっていますか
英語を教科としての言語学習にとどめず、「自分の世界を広げるためのツール」として捉えると記載されています。オンラインで海外の小学生と交流したり、世界の文化を探究したりする活動があると紹介されています。
教育方針をどう確かめればよいのでしょうか
学校説明会と入試説明会はオンライン配信で行われ、公開授業や運動会など来校できる行事も用意されています。日程は洗足学園小学校の説明会・公開行事の記事にまとめていますので、実際にご自身の目で確かめてください。
教育方針への理解が深まったら、内部進学・入試・学費・学校生活を一通り整理した洗足学園小学校の受験ガイドと、洗足学園小学校の試験内容で受験準備の全体像を確認しておきましょう。
あわせて読みたい
ニュースを見逃さないように登録する
Google ニュースでフォローする1.jpg)

























