図形問題の種類を知る
小学校受験の図形には、回転図形・図形の構成・重ね図形・線対称・展開図など複数の種類があります。それぞれ問われる力が違うため、「図形が苦手」とひとくくりにせず、どの種類でつまずいているかを見極めることが第一歩です。
回転図形の教え方
回転図形は「実際に回して見せる」のが基本です。透明なシートや具体物に印をつけ、90度ずつ回しながら「どう変わるか」を目で確認させます。頭の中だけで処理させる前に、手で動かす経験を十分に積むと、イメージする力が育ちます。
図形の構成・重ね図形の教え方
図形の構成は、三角や四角のピースを実際に組み合わせて形を作る遊びが効果的です。重ね図形は、透けるシートを重ねて「どう見えるか」を体験させます。いずれも具体物→絵→ペーパーの順で進めると、無理なく定着します。
つまずいたときの関わり方
図形でつまずくと、つい答えを教えたくなりますが、「どうなると思う?」と予想させてから確かめると力がつきます。お子さんによって理解の道筋は異なるので、合うやり方を見つけることが大切です。一人ひとりに合った教え方は、家庭学習サポートでも伴走しています。
まとめ
図形は種類ごとにコツがあり、「実際に動かす・組み合わせる」体験が土台です。具体物から始め、予想させてから確かめる関わりで、頭の中で図形を動かす力を育てましょう。
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Q. 図形が苦手な子はどう教えればいいですか?
A. まず種類(回転・構成・重ねなど)のどこでつまずくかを見極め、具体物で「実際に動かす」体験から始めましょう。
Q. ペーパーばかりやらせていいですか?
A. いきなりペーパーより、具体物→絵→ペーパーの順が定着します。手で動かす経験が頭の中のイメージ力を育てます。
図形は、この順番で進めます
図形が苦手なお子さまの多くは、頭が悪いのではなく、順番を飛ばしています。次の三段階を、どの分野でも共通の土台にしてください。
ステップ1 実物を手で動かす
積み木、折り紙、パズルなど、手で持てるものを動かす時期です。回す、重ねる、折る、切る、といった動きを、お子さま自身の手でさせます。この時期に大切なのは、正解を出すことではありません。動かしてみたら形が変わった、という驚きを何度も味わうことです。
ステップ2 予想してから、確かめる
同じ道具を使いますが、動かす前に「どうなると思う」と必ず聞きます。予想を口に出させてから動かす。この一手間が、頭の中で形を動かす力を育てます。当たり外れは問いません。予想する習慣そのものが目的です。
ステップ3 紙の上で考える
ここでようやくペーパーに入ります。それでも、迷ったら実物に戻ってかまいません。実物に戻ることは後退ではなく、確かめる作業です。「分からないときは戻ればいい」と伝えてあるお子さまは、途中で投げ出しません。
分野ごとの教え方の勘どころ
別の方向から見る問題
自分以外の場所から見た形を答える問題は、席を交代して実際にすわり直す経験がすべてです。向かい側にすわると右と左が入れかわる、という体験を積ませてください。くわしくは四方図で扱っています。
鏡や水面に映る問題
割れない手鏡を一つ用意してください。紙のはしに鏡を立てて映すだけで、練習道具になります。鏡は左右が、水面は上下が入れかわる、という違いを分けて教えます。鏡図形発見もあわせてご覧ください。
折って切る問題
折り紙とはさみで、一日一枚、折って切って開く。この繰り返しが、そのまま力になります。開く前に予想させることを忘れないでください。折り紙展開で手順をくわしく説明しています。
写す問題、点をつなぐ問題
見る力と描く力は別ものです。線がふるえる、はみ出すという場合は、形の理解ではなく鉛筆の使い方の問題です。まっすぐ引く練習を別に取ってください。図形模写で扱っています。
条件から考える問題
まわるものの問題などは、合うものを探すより、合わないものを外していくほうが、幼児には取り組みやすい方法です。推理〜図形〜をご覧ください。
家庭でそろえたい道具と、年中・年長の目安
これだけあれば足ります
そろえるのは、折り紙、はさみ、のり、方眼のノート、割れない手鏡、積み木かブロックを十個ほど、そしておはじきです。高価な教具は要りません。牛乳パックを切って作った三角や四角は丈夫で、形を組み合わせる練習にそのまま使えます。厚紙と割りピンがあれば、まわる道具も作れます。
年中のうちに身につけたいこと
年中では、道具を手で動かして、形の変化を言葉にできれば十分です。正解の数を気にする必要はありません。この時期に量を求めると、考えずに選ぶ癖がついてしまいます。むしろ、遊びの中でどれだけ形に触れたかを大切にしてください。
年長で求められること
年長になったら、実物を使わずに頭の中で動かせること、そして選んだ理由を言葉で説明できることを目指します。二つの動きが組み合わさった問題は、年長の後半の課題です。一度に一つの動きだけを考える、という手順が守れているかを見てあげてください。
図形の学習でよくある質問
一日に何枚くらい取り組めばよいですか
枚数よりも、一問ごとに理由を言わせることを優先してください。理由を言わせながらなら、一日二枚から三枚でも十分に力がつきます。無言で十枚こなすより、確実です。
時間を計ったほうがよいですか
考え方が身についていない段階では計りません。理由を説明できるようになってから、少しずつ意識させてください。早い時期に急がせると、考えずに見た目で選ぶ癖がつきます。
間違えたとき、どう声をかければよいですか
正解を先に言わないでください。「一緒に確かめてみようか」と言って、実物で確かめさせます。自分の目で気づいたことは残りますが、教えられた答えは残りません。
実物に戻るのは、いつまで続けてよいですか
予想が続けて当たるようになるまでです。予想して、確かめて、合っていた。これが何度も続いたときが、道具を外す時期です。日にちで区切る必要はありません。
やりたがらないときは、どうすればよいですか
難しすぎる課題を出している合図だと考えてください。使う積み木を減らす、折る回数を一回にする、といったように、条件をはっきり下げます。できた、という感覚が戻れば、たいていは自分から手を出すようになります。がんばらせる前に、課題の高さを見直してください。
ペーパーばかりでは、いけないのですか
ペーパーは、身についたかどうかを確かめる場です。理解を作る場ではありません。ペーパーだけを重ねているのに伸びないときは、実物を動かす時間が足りていないことがほとんどです。一週間のうち何日かは、紙を使わない日を作ってください。
先の学年の問題に進めてもよいですか
同じ分野の中で、条件を一つだけ増やす形で進めてください。積み木を一つ増やす、折る回数を一回増やす、といった進め方です。まったく別の難しい問題に飛ぶと、それまで積み上げた手順が使えず、自信を失わせてしまいます。
下のお子さまがいて、時間が取れません
図形は、まとまった時間より、短くて毎日のほうが効きます。折って切って開くだけなら三分で終わります。台所で待っている間、お風呂に入る前など、決まった場面に結びつけておくと続きます。
どの分野から始めればよいですか
手で動かして結果が目に見える分野からです。折って切る問題や、重ねる問題は、開いた瞬間、重ねた瞬間に答えが目の前に現れます。納得しやすい分野で自信をつけてから、頭の中だけで考える分野に進んでください。
図形の中でも間違えやすい単元は、やり方を決めて練習すると伸びやすくなります。『回転図形』の教え方と対策と『折り重ね図形問題』の対策と教え方で、家庭での具体的な進め方を解説しています。
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