私立小学校受験の相談を受ける中で、京都女子大学附属小学校の「編入」について質問されることは決して少なくありません。
落ち着いた校風や内部進学体制に魅力を感じるご家庭が多い一方で、編入制度については誤解されやすい点も多く、実情を正しく理解しておく必要があります。
本記事では、私立小学校の編入制度を踏まえつつ、京都女子大学附属小学校の編入制度・試験内容・注意点について詳しく解説します。
【京都女子大学附属小学校】編入試験はある?
京都女子大学附属小学校には、制度上「編入(転入)」を認める規定があります。
ただし、この制度は、一般的に想像されるような「毎年行われる別枠入試」とは性質が異なり、あくまで欠員が生じた場合のみ検討される例外的な制度です。
募集の有無は年度ごとに判断され、学校側から正式な告知が出た年だけ動きます。希望者が多いからといって枠が増えることはなく、安定した学校の教育環境を守るという考え方が、制度の前提にあります。
実際には、「編入制度がある=入れる可能性が高い」と受け取ってしまうと、期待と現実の差に戸惑うことが少なくありません。
随時募集ではなく告知型
京都女子大学附属小学校公式サイトの「転入・編入について」ページには、普段は「募集していません」と記載があります。そのため、常に募集が出るものとして情報を待ち続けるのは現実的ではありません。
編入特化の募集は別途案内が必要
帰国子女など特例扱いの編入希望は学校への直接問い合わせが推奨されています。
京都女子大学附属小学校への編入を検討されている場合、随時、公式ホームページのチェック、問い合わせが必須といえます。
【京都女子大学附属小学校】編入の試験内容(選考方法)
募集が行われる年は、まず学校公式サイトにて案内が出されます。そこからweb申し込みを行い、その後、必要書類を郵送で提出する形が取られています。
出願に際して求められる書類は、基本的にはシンプルです。写真票と志望理由に関する書類が中心となり、内容そのものは新入生入学試験の願書項目と大きく変わらない構成です。
気になる試験内容について詳しくみていきましょう。
筆記試験
・算数
・国語
京都女子大学附属小学校は、在校生全員が中学受験を前提にした高度な学習を進める学校ではなく、仏教精神を基盤とした教育のもと、基礎学力と生活力を丁寧に積み上げていく学校です。
授業進度は極端に早いわけではありませんが、日々の学習姿勢や理解の深さには一貫して厳しさがあります。
授業では「できる・できない」よりも、「どのように考え、どのように向き合っているか」が重視され、表面的な先取り学習よりも、基礎を確実に身につけることが求められます。
試験科目は主に国語と算数で構成され、英語が課されることもありません。ただしこれは難易度が低いという意味ではなく、現在の学年までの内容をどれだけ丁寧に理解しているかが問われます。
京都女子大学附属小学校の編入試験で重要になるのは、「中学受験を見据えた勉強をしているか」ではなく、京都女子大学附属小学校の授業と生活リズムに無理なく適応できる学力と姿勢が備わっているかという点です。
ただし、公立小学校の学習内容をただ予習・復習しているだけでは、文章理解の深さや思考の丁寧さという面で評価が伸びにくいケースも見られます。
塾に通いながら編入を目指す場合でも、難関中学受験向けの高度な演習を大量にこなす必要はありません。
実際に編入を目指すご家庭の中には、難関中学受験向けの対策に力を入れすぎてしまい、かえって学校の求める学び方とズレてしまうケースも見受けられます。
それよりも、国語であれば文章を正確に読み取る力、算数であれば途中式や考え方、を大切にする事が合格への大きな鍵となるでしょう。
面接
京都女子大学附属小学校の編入試験では、筆記試験と同日に面接が行われるのが一般的です。
出席者は児童本人と保護者で、家庭全体としての姿勢が確認されます。
面接で必ず問われるのは、「なぜ編入を希望したのか」「これまでの学校生活はどうだったのか」そして「京都女子大学附属小学校に何を求めているのか」という点です。新入生入学試験を受験しなかった場合には、その理由についても聞かれる可能性があります。
ここで注意したいのは、前籍校への否定的な発言です。仮に学校生活で困難があったとしても、他校や担任を否定する形の説明は、京都女子大学附属小学校では強い違和感を持たれます。
同校が大切にしているのは、環境のせいにする姿勢ではなく、家庭としてどう受け止め、どう前を向いているかです。
そのため、受け答えが立派でも、家庭の受け止め方に違和感があると評価が伸びにくい印象があります。
特に編入の場合、学校側は「途中から入っても本当に続けられるか」を慎重に見ています。
これまでの事からも分かる通り、京都女子大学附属小学校は、派手さや競争よりも、落ち着き、丁寧さ、日々の積み重ねを何より大切にします。授業中の姿勢、言葉遣い、周囲との関わり方、そうした生活面が学力と同じくらい重要視されます。
編入面接は、新入生入試よりもシビアだと感じる家庭が多いのも事実ですから、回答に迷いがある場合は、事前に整理しておくことが不可欠でしょう。
【京都女子大学附属小学校】編入試験の倍率
京都女子大学附属小学校では、編入試験の倍率は公表されていません。 募集人数自体が極めて少ないため、志願者が多く集まる年もあれば、そうでない年もあります。
ただし、募集人数を下回る志願者数であっても、全員が合格するわけではありません。
京都女子大学附属小学校での授業や生活に無理があると判断された場合、人数が少ないからこそ、「今回は縁がなかった」と割り切られる選考が行われる点は、事前に覚悟しておく必要があります。
途中で適応できず、再び転校する事態を、学校側は最も避けたいと考えているからです。
【京都女子大学附属小学校】2025年度に行われた編入(転入)の実例
2025年度4月入学の新2年生 に対して、 転入学試験(編入相当) が実施されました。 これは 年度途中ではなく、翌年度の4月入学枠を対象とした募集 です。
実際のスケジュールは以下の通りでした
・対象学年:2025年度 新2年生
・出願期間:2025年1月27日(月)10:00 ~ 2月2日(日)23:59
・試験日:2025年2月15日(土)
・合格発表:2025年2月17日(月)
・試験内容:詳細告知は後日発表予定(例年は国語・算数・面接など)
募集人数は公式には明示されていませんが、「若干名」=1〜数名規模であったと見られます。 新3年生以上の学年については、この年度は募集がありませんでした。
この募集が行われたことからも分かるように、編入は年度途中ではなく「次年度4月入学枠」で検討されるケースが中心です。
【京都女子大学附属小学校】編入は「狭き門」と理解した上で臨むべき制度
京都女子大学附属小学校の編入は、制度として存在はしているものの、誰にでも開かれた道ではありません。
募集は不定期で、人数はごくわずか。2025年度のように実際に募集が行われた年があったとしても、それはあくまで例外的なケースであり、毎年期待できるものではないのが現実です。
また、先ほども申し上げた通り、学力さえ高ければよいという選考ではありません。仏教精神に基づいた校風、落ち着いた学校生活、丁寧な学びの積み重ね、その中に無理なく溶け込み、長く在籍できるかどうかが、厳しく見られます。
途中から入るからこそ、子ども本人だけでなく、家庭全体の姿勢や学校理解がより重視される傾向があります。
まとめ【京都女子大学附属小学校】編入を考える前に
京都女子大学附属小学校の編入は、「今の学校が合わないから」という理由だけで成立する制度ではありません。
むしろ、学校の教育方針を理解した上で、それでもなお必要性がある家庭に限られる選択肢だと言えるでしょう。
可能であれば、新入生入学試験での受験を第一に考える方が、制度的にも精神的にも安定します。
すでに小学校に在籍している場合は、筆記試験対策だけでなく、家庭としての面接準備にしっかり時間をかけることが重要です。
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