「地図上の移動」とは、示された地図をもとに、移動した経路や到着地点を答えるタイプの問題です。日頃から地図を見慣れているお子さまは少ない上に、進行方向によって左右が変わるため、高い思考力が求められます。繰り返し問題を解いて、しっかりと解き方を身につけておくことが大切です。
【小学校受験】地図上の移動の出題意図は?
「地図上の移動」の問題では、空間認識力、方向感覚、記憶力など、様々な能力が身についているかどうかが問われています。
空間認識力があるか
地図上を進むところをイメージする時には、前後や左右などの空間を認識できることが大切です。「方眼上の位置移動」と異なり、郵便局や公園などの目印を頼りに地図上を進むため、より高い空間認識力が必要になります。
方向感覚があるか
空間認識力と同じように、「地図上の移動」の問題では方向感覚も大切になります。地図上の移動では、地図上を進む人を基準として前後左右を判断することになるため、方向の判断で混乱してしまうことがあります。
記憶力があるか
「地図上の移動」では、移動した経路を覚えなければいけない問題もあります。立ち寄ったお店や曲がり角などを順に記憶しないといけないため、高い記憶力が求められます。
【小学校受験】地図上の移動の出題方法は?
「地図上の移動」は、基本的にペーパーテストで出題されます。
ペーパーテスト
ペーパーテストでは、先生が移動した経路をお話しして、たどり着いた場所や移動した経路を答えるのが一般的です。学校によって、地図を見ながら問題を聞く場合もありますし、地図を見ずに問題を聞く場合もあります。地図を見ながら問題を解く場合には、問題を聞きながら鉛筆を動かしたり、指差しで経路をたどったりできることもありますし、手を膝の上に置いて問題を聞くこともあります。地図を見ずに問題を聞く場合は、「お話の記憶」のように場面を想像しながら経路を記憶する必要があります。
【小学校受験】地図上の移動の出題内容は?
「地図上の移動」の出題内容には、到着地点を答える問題と、経路を答える問題の2通りがあります。
到着地点を答える問題
スタート地点が示されていて、ゴール地点を答えるタイプの問題です。曲がり角や立ち寄ったお店、公園などを目印に進んだ経路を確認していきましょう。また、「赤い旗のある交差点では右に曲がって、青い側のある交差点では左に曲がる」など、条件に従って地図上を移動するパターンの問題もあります。
移動した経路を答える問題
スタート地点からゴール地点まで、移動した経路を答えるタイプの問題です。前後左右を正しく判断しながら経路を全て記憶する必要があるため、高い思考力と記憶力が必要になります。
【小学校受験】地図上の移動の解き方は?
「地図上の移動」は、前後左右を正しく判断できることが大切です。左右を正しく判断するためには、「進行方向に対してどちらが右でどちらが左か」を考えるのがポイントになります。地図上でどのように移動したかを理解するのが難しい場合は、問題用紙を回転させて右左を確認する方法もあります。しかし、この方法だけに頼っていては、「地図上の移動」の問題がスラスラ解けるようにはなりません。こちらの教材では、「地図上の移動」の様々な出題パターンを用意していますし、解き方も基本から解説していますので、「地図上の移動」を得意にしたい方は、ぜひご購入ください。
【思考】地図上の移動(教材サンプル)

【小学校受験】地図上の移動|まとめ
「地図上の移動」は、空間認識力や方向感覚の他にも、高い思考力や記憶力が求められる問題です。「地図上の移動」の問題を解くことで、思考力を育成していくことができます。ぜひ本記事でご紹介した教材をご活用いただき、「地図上の移動」の効果的な対策をしていただけたらと思います。
「地図上の移動」は、この順番で教えます
地図の問題は、道をたどる作業と、向きを切りかえる作業が重なります。二つを同時に求めると、必ずどこかで止まりますので、順に積み上げてください。
ステップ1 実際の道を歩いて、思い出す
まず、家から公園までなど、いつも歩く道を一緒に歩きます。歩きながら「次の角を右」と声に出し、帰ってきてから、通った道を紙に描いてもらいます。地図というものが、実際の道を上から見たものだと分かることが、最初の一歩です。
ステップ2 絵地図の上を、指でたどる
次に、簡単な絵地図を用意して、指でたどらせます。まだ鉛筆は持たせません。指なら戻れますし、迷ってもやり直せます。曲がるところで必ず止まり、今どちらを向いているかを言わせてください。
ステップ3 鉛筆で、通った道に線を引く
最後に、鉛筆で道をなぞらせます。曲がり角ごとに、小さな点を打たせるとよいです。どこまで進んだかが目で分かり、聞き落としても途中から立て直せます。到着した場所には丸をつけて答えます。
つまずきやすいところと、その原因
曲がったあとの右左が分からなくなる
いちばん多いつまずきです。原因は、進む向きが変わると右左も変わる、ということが体で分かっていないことにあります。紙を回して、進む向きを常に上にそろえて考える方法を教えてください。慣れるまでは、紙を回して構いません。
自分の右左があいまい
そもそもの土台が不足している場合です。地図の練習を続けても直りませんので、右左に戻ってください。
目印の絵を見落とす
道は合っているのに、途中の目印を通っていない場合です。地図の中の目印を、先に指でさして確かめる時間を取ってください。何がどこにあるかを頭に入れてから動くほうが、結果として速く正確になります。
指示を最後まで聞かずに動き出す
聞く力の問題です。指示を復唱させてから動かす、という手順にしてください。方眼の上を動く練習と同じ考え方ですので、方眼上の位置移動もあわせて進めるとよいです。
家庭でできる練習と、年中・年長の目安
家にあるもので、すぐできる練習
まずは、家の中の地図を一緒に描いてみてください。玄関、台所、お風呂を四角で描いて線でつなぐだけで十分です。描けたら、「玄関を出て右に進んで、二つ目の部屋」といった問題を出します。実際に歩いて確かめられることが、この練習のよいところです。慣れてきたら、近所の道を描いた紙を用意し、公園までの道に線を引かせます。散歩のときに、曲がるたびに向きを言わせるのも、そのまま練習になります。上から見た形を考える力は四方図ともつながります。
年中と年長で、どこまで求めるか
年中では、絵地図の上を指でたどって、二回くらい曲がる道を進めれば十分です。紙を回して考えても構いません。年長では、紙を回さずに、三回から四回曲がる道をたどれること、通った目印を答えられること、そして指示を一度で聞き取れることを目指します。あとから道すじを答える問題は、年長の後半の課題です。
「地図上の移動」についてよくある質問
紙を回して解くのは、やめさせるべきですか
はじめのうちは、回して構いません。回すことで正しく解ける経験を積んだお子さまのほうが、あとで回さずに考えられるようになります。ただ、年長の後半には少しずつ回さない練習に移してください。
地図の見方が、そもそも分かっていないようです
家の中の地図から始めてください。知っている場所を上から見た形にする経験がないと、地図は記号の集まりにしか見えません。実際に歩ける場所を題材にすることが大切です。
指示が長いと、途中で止まってしまいます
曲がり角ごとに点を打つ手順にしてください。止まっても、点のところから再開できます。指示を短く区切って出す日と、通しで出す日を分けるのもよい方法です。
どのくらいの頻度で取り組めばよいですか
紙の上の練習は、一日一枚で十分です。そのかわり、散歩や買い物のときに向きを言葉にする機会を、毎日作ってください。実際に歩いた経験の量が、そのまま地図を読む力になります。
間違えたとき、どう声をかければよいですか
どこまで合っていたかを、一緒にたどってください。二回目の角までは合っていた、と分かれば、次に気をつける場所がはっきりします。考え方の道すじは推理の教え方もあわせてご覧ください。
方角の言葉は、教えたほうがよいですか
小学校受験で問われるのは、右左と前後の言葉です。東西南北は必要ありません。むしろ、方角の言葉を先に入れると、右左があいまいなお子さまは混乱します。まずは右左を確実にしてください。
地図に書いてある絵の名前が分かりません
郵便局、病院、駅など、地図によく出てくる場所は、実際に前を通ったときに名前を教えてあげてください。知らない場所は、絵を見ても頭に入りません。散歩の途中で名前を言い合う遊びにすると、無理なく覚えられます。
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※記事内でご紹介している分野別の問題集は、教材リニューアルのため販売を終了しました(2026年8月)。現在、新しい教材を制作中です。完成しだい、あらためてご案内します。
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