ママ
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家でモンテッソーリのお仕事をやってみたいのですが、1歳の弟と3歳の姉がいて、何を用意すればいいのかわかりません。
うみ塾長
うみ塾長
教具をそろえなくても大丈夫です。家での「お仕事」は、毎日の生活の動きそのものです。年齢ごとに、やってみたい動きは変わっていくので、その動きに合わせて場面を用意してあげましょう。

「家でできるモンテッソーリのお仕事」と検索すると、手作りの教具や100均グッズの紹介がたくさん出てきます。見ていると楽しい一方で、「こんなに用意できない」と感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、1歳・2歳・3歳それぞれに合う家でのお仕事を、生活の中の動きを中心にご紹介します。大人の関わり方と、安全のために気をつけたいことも合わせてお伝えします。年齢はあくまで目安です。お子さまの今の様子を見ながら選んでください。

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家での「お仕事」とは(教具ではなく生活の動き)

モンテッソーリの園では、子どもが自分で選んで取り組む活動を「お仕事」と呼ぶことがあります。家庭で取り入れるときに大切なのは、特別な道具よりも「本物の生活に参加する経験」です。

洗濯物をたたむ、食卓を整える、靴をそろえる。大人にとっては家事の一部でも、子どもにとっては手や体を思いどおりに動かす練習であり、家族の役に立てるうれしい時間です。この記事では、手作り教具の作り方は紹介しません。家にある物と生活の場面だけで考えていきます。

年齢別の一覧表

年齢の目安 よくやりたがる動き 家でのお仕事の例
1歳ごろ 押す・入れる・出す・開ける・閉める 大きめの箱にボールを入れる、引き出しを開け閉めする
2歳ごろ 運ぶ・移す・回す・着がえ タオルを運ぶ、ふたを回して開ける、靴下をはく
3歳ごろ 注ぐ・配ぜん・貼る・切る コップに少しの水を注ぐ、スプーンを並べる、シールやのりで貼る

表の年齢は目安です。2歳でも1歳の動きをくり返したがることはよくありますし、それで問題ありません。くり返すことは、子どもが満足するまで力をためている時間だと私は考えています。シールは大人が台紙からはがしてから渡してください。

1歳:箱に入れて出す、扉を開けて閉める

1歳ごろの子どもは、物を入れたり出したり、開けたり閉めたりする動きに夢中になります。ティッシュを全部出してしまうのも、この動きをやってみたい気持ちの表れであることが多いです。

家では、口に入らない大きさのボールや布を、ふたのない箱に入れたり出したりする遊びがおすすめです。子ども用の引き出しを1段決めて、「ここは開けていいよ」という場所をつくるのもよいでしょう。入れる物は、口に入らない大きさを選んでください。

2歳:お盆で運ぶ、ふたを回す、自分で着る

2歳ごろになると、物を運んだり、ある場所から別の場所へ移したりする動きが増えてきます。「自分で!」という気持ちも強くなる時期です。

洗濯物のタオルを1枚ずつかごに運ぶ、ペットボトルのふたを回して開け閉めする、靴下を自分ではいてみる。こうした動きを、毎日の生活の中で少しずつ任せてみましょう。着がえは、大人が全部やるか全部任せるかではなく、「最初と最後だけ手伝う」のがコツです。たとえば靴下なら、つま先を入れるところまで大人が手伝い、引き上げるところは子どもに任せます。

洗濯ばさみで厚紙の絵のふちをはさむ遊びも、この時期に楽しめます。指をはさまない軽い洗濯ばさみを使い、大人が見守ってください。

3歳:注ぐ・配ぜん・シールとのりで貼る・1回切り

3歳ごろには、注ぐ、並べる、貼るなど、より細かい手の動きに挑戦したくなります。小さなピッチャーからコップに少しの水を注ぐ、家族の人数分のスプーンを並べる、といったお手伝いが楽しくなる時期です。

シール貼りやのり貼りは、指先の力加減を使う活動です。大きめのシールから始め、丸の中に貼るなど目標があると、子どもも集中しやすくなります。はさみは、先の丸い幼児用のものを使い、まずは細長い紙を1回でちょきんと切るところから。はさみを使うのは、大人がそばにいるときだけにしましょう。年齢だけで始めるのではなく、手の力や約束を守れるかを見て判断してください。

道具より大切な、大人の関わり方

家でのお仕事がうまくいくかどうかは、道具よりも大人の関わり方で決まると私は考えています。意識したいのは次の4つです。

  • 見る:今、子どもがどんな動きをくり返しているかを観察する
  • ゆっくり見せる:言葉で説明するより、大人がゆっくり動いて見せる
  • 待つ:途中で手や口を出さず、子どもが試している時間を待つ
  • 片づけまで見せる:使った物を元の場所に戻すところまでを1つの流れにする

特に「待つ」は、忙しい毎日の中ではいちばん難しいことかもしれません。毎回でなくてもかまいません。時間に余裕のある休日だけでも、待つ時間をつくってみてください。

お手伝いカードで「選ぶ」をつくる

子どもが自分で選ぶ経験をつくるために、お手伝いカードを使う方法があります。配ぜん、ふく、たたむ、分けるなどのお手伝いをカードにして、その日にやるものを子どもに選んでもらいます。

熱い物、刃物、割れ物を扱うお手伝いはカードに入れないでください。水を使うお手伝いは少量にして、こぼしてもすぐふける場所で行いましょう。

100均で選ぶときの安全チェック

100円ショップには、トレーや小さなかご、ピッチャーなど、家でのお仕事に使えそうな物がたくさんあります。ただし、品ぞろえは変わりますし、子ども向けに作られていない物も多いので、この記事では商品名を挙げません。選ぶときは次の点を確かめてください。

  • 口に入る小さな部品がない、取れやすい部品がない(3歳児の口の大きさは直径約4cmと言われています)
  • 磁石やボタン電池が入っていない
  • 割れにくい素材で、角やふちがとがっていない
  • ひもがついている物は、ひもが長すぎない
  • 子どもが持てる重さで、水を入れても重くなりすぎない

豆やビーズ、小さなボタンを使う遊びは、0〜3歳では使わないのが基本です。どんな物を使う場合も、大人が近くで見守ってください。

受験準備とのつながり

元面接官として感じるのは、家でのお仕事は、考査で見られやすい場面と自然につながるということです。シールやのりを使う制作、指示を聞いて物を運ぶ行動観察、使った物を片づける場面などです。

ただし、受験のために家のお仕事を「練習」にしてしまうと、子どもは楽しさを失いがちです。まずは生活の中で楽しむこと。そのうえで、考査の形式に少しふれておきたいときは、2〜3歳の考査対策 おうち練習ワークも参考にしてください。2歳からの準備の全体像は、幼稚園受験は2歳から何をする?でまとめています。

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元面接官のうみ塾長が、首都圏の幼稚園20園以上の過去の入園考査の内容を見直し、実際によく出てくる場面をもとにまとめたチェックリスト(PDF)です。「生活習慣」「手先の遊び」「ことば・お返事」「指示行動・親子遊び」「体を動かす」「親の準備」の6つのテーマ・60項目に、「練習中」「できた」で印をつけながら、今どこにいるかを確かめられます。

※特定の園の考査内容を示すものではありません。

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まとめ

家でできるモンテッソーリのお仕事は、特別な教具ではなく、毎日の生活の動きの中にあります。1歳は入れる・出す、2歳は運ぶ・回す、3歳は注ぐ・貼るといった、その時期にやりたがる動きに合わせて場面を用意しましょう。大人は、見る・ゆっくり見せる・待つ・片づけまで見せるの4つを意識し、安全には十分気をつけてください。

「家での取り組みを、受験の準備にどうつなげたらいいのか」と迷うこともあると思います。そんなときは、うみ塾長の個別相談や、家庭対策サポートをご活用ください。家庭対策サポートの合格率95%(2024年度)という結果も、ご家庭が毎日の生活の中で積み重ねてきたことがあってこそだと私は考えています。わが家らしい準備の進め方を、一緒に考えていきましょう。

※この記事は、モンテッソーリの考え方を取り入れた家庭での関わり方を紹介する一般的な情報です。子どもの発達には個人差があります。道具を使う活動は大人がそばで見守ってください。発達について心配なことがあるときは、お住まいの自治体の相談窓口や医療機関にご相談ください。園の情報は2026年10月時点のものです。最新の情報は各園の公式サイトと募集要項でご確認ください。