ママ
ママ
面接室のドアの前で、ノックは誰がするのか、荷物はどこに置くのかが分かりません。誰も教えてくれなくて不安です。
うみ塾長
うみ塾長
所作は、きれいに見せるためではなく、短い面接の時間をご家庭の話に使うためのものだと私は考えています。基本の型を体に入れておけば、当日は動きのことを考えずにすみます。

面接室のドアの前で、「ノックは誰がするの?」「荷物はどこに置くの?」と迷ったことはありませんか。質問の答えは準備していても、動き方は誰にも教わっていない。そういうご家庭は多いです。

この記事では、ノックから退室までの流れを順番にお話しし、そのうえで、学習院、雙葉、明徳、白百合の4園で動き方がどう違うかをお伝えします。

ここでお話しする流れは、これまでの受験例と、受験されたご家庭の記録をもとにした基本の型です。園によっては、先生から座る順や荷物の置き場を指示されることがあります。その場合は園の指示を優先してください。面接の形は年度で変わりますので、最新は各園の募集要項でご確認ください。

動画でも解説しています。


面接の準備に不安がある方へ

元幼稚園受験面接官のうみ塾長が、志望園に合わせた回答集づくりからオンライン面接レッスンまでサポートします。

▶ 面接レッスンの詳細を見る 公式LINEで相談する(無料)

ドアの前から着席まで

まず、ドアの前です。ノックは、お父様が2回から3回。すぐには開けず、中から「どうぞ」と声がかかってから開けます。入る順番は、お父様、お子様、お母様の順が基本です。最後に入ったお母様が、体を少し斜めにしてドアを閉めます。先生に背中を向けないためです。

ドアが閉まったら、椅子の横に並んで立ちます。お父様が「本日はよろしくお願いいたします」とごあいさつ。お母様とお子様は、それに合わせて頭を下げます。

ここが大事なところです。「どうぞおかけください」と言われてから座ります。ごあいさつのあと、そのまま座ってしまうご家庭が意外と多いのですが、ひと呼吸待ってください。

座り方は、背もたれに寄りかからず、こぶし一つ分あけて浅めに。お父様は軽く握った手を両ももの上に、お母様は指をそろえて両手を重ね、ひざの上に置きます。お子様は、足が床につかないことがほとんどです。足がゆれること自体は、気にしすぎなくてよいと私は思っています。手をひざの上に置く。これだけ、家で決めておいてください。

荷物・コート・お子様の椅子

次に、荷物です。お母様のバッグは、黒か濃紺の布製が目安です。サブバッグは、A4の書類が折らずに入る、自立するタイプが使いやすいです。床に置いても倒れません。置き場所は、椅子の脇の床、自分の足元の外側。そして、座る前に置きます。座ってから体をひねって置くと、動きが大きくなります。

コートは、控え室に入る前に脱いで、内側を外にしてたたみ、腕にかけておきます。傘は園の傘立てへ。

お子様の椅子は、園によって違います。親御様の間に小さな椅子がある園もあれば、雙葉のように、お子様が両親の間に立って質問を受ける園もあります。「座るもの」と決めてかからないでください。

座っているあいだ、視線とお子様の動き

面接が始まったら、話している先生の目を見ます。ここで多いのが、お父様が話しているあいだ、お母様がずっとお子様を見ている形です。お子様が気になる気持ちは分かります。ただ、見られているお子様のほうが落ち着かなくなることがあります。話している人のほうを見る。これを親御様の基本にしてください。

お子様が椅子から降りてしまったとき。腕をつかんで引き戻すのは避けたほうがよいと私は考えています。声を小さくして「座ろうね」と一言。戻らなくても面接は続きます。親御様が慌てて立ち上がるほうが、部屋の空気が動きます。

お子様が質問に答えられないときの親御様の動き方は、【幼稚園受験】面接で質問される内容をプロが解説とあわせて、別の記事でもお話ししています。

退室のあいさつから、靴を履き替えるまで

面接が終わり、先生から「以上で終わります」と声がかかったら、立ち上がって椅子の横に立ちます。荷物はこのときに持ちます。そして「ありがとうございました」と、そろって一礼。ドアの前で先生のほうに向き直り、もう一度軽く一礼して出ます。出る順番は、入るときと同じ、お父様、お子様、お母様。最後のお母様が、ドアを静かに閉めます。

ドアが閉まった瞬間に「よくできたね」と言いたくなりますが、廊下は面接室とつながっています。声は、園の門を出るまで小さく。

そして、靴の履き替えです。白百合を受験されたご家庭の記録には、退園するときに次の回の方々が来園し始めていたので速やかに退出するよう気をつけた、お子様も素早く靴を履き替えられるよう練習しておくとよい、とあります。所作は、玄関で靴を履き替えるところまで続いていると私は考えています。

園別の違い:学習院・雙葉・明徳・白百合

ここまでが基本の型です。ただ、園によって、そのまま当てはまらないところがあります。

学習院幼稚園は、公式に「保護者面接」と案内されていて、お子様は同席しません。入室はご両親だけです。これまでの受験例では、園長先生と先生の2名が同席し、お母様、お父様の順に並んで着席、と記録されています。座る位置を指示される例ですね。所要はおよそ5分で、着席を手早く済ませて、話に時間を使う園だと私は見ています。

雙葉小学校附属幼稚園は、面接が2回あります。第一面接室では、お子様が同じ部屋の後方で個別テストを受け、そのあいだご両親が先生2名と面接。個別テストが終わると、お子様は両親の間に立って質問を受けます。続いて第二面接室へ移動し、こちらでもお子様は両親の間に立ちます。それぞれ約5分。入室と退室を2回する園です。控え室では、貴重品以外の荷物は荷物置き場に置く、という記録もあります。

明徳幼稚園は、保護者おひとりとお子様で臨む園です。受験されたご家庭の記録では、お子様は同席したものの質問はなく、こう続きます。

入退室時にあいさつができるか、大人が話している間座っていられるかなどのチェックはされていたようでした。

質問がない代わりに、入退室と座っている姿そのものが面接になっている、と私は見ています。

白百合学園幼稚園は、面接は約10分で、向かい側に園長先生と先生、左手にもう一人の先生と考査用の机があります。面接の途中で、お子様はその机に呼ばれます。親御様が話している横で、お子様がひとりで立ち上がって歩いていく。ここも、家で一度やっておきたい動きです。

園 入室するのは お子様の位置 特徴
学習院 ご両親のみ(保護者面接) 同席なし 母・父の順に着席の記録、約5分
雙葉 ご両親とお子様 両親の間に立つ 第一・第二の面接室で入退室2回、各約5分
明徳 保護者おひとりとお子様 同席、質問なしの報告 入退室のあいさつ・座っていられるかの記述
白百合 ご両親とお子様 途中で左手の机へ移動 面接の最中にお子様だけ席を立つ、約10分

各園の面接は、【学習院幼稚園】面接で質問される内容をプロが解説!、【雙葉小学校附属幼稚園】面接で質問される内容をプロが解説!、【白百合学園幼稚園】面接で質問される内容をプロが解説!でも紹介しています。

ご家庭でできること

一つ目。家のドアで、通し練習をしてください。ノック、「どうぞ」、入室、ごあいさつ、「おかけください」、着席、退室。親御様のどちらかが先生役になって声をかけます。週1回、3分で十分です。

二つ目。椅子の高さです。大人用の椅子に座らせて、手をひざに置いて1分待つ。足が床につかない状態に慣れておくためです。

三つ目。「立ったまま答える」と「途中で席を立つ」の練習。雙葉のように立って答える園、白百合のように途中で移動する園があります。座る形だけで練習しないでください。

四つ目。靴の脱ぎ履きとコートの着脱を、受験用の靴と服で。お子様がひとりでできるかを玄関で見てください。

型を使うときの考え方

ここまでの型は、すべて「基本」です。ノックの回数も、入る順番も、バッグの色や素材も、園からの指定ではなく、一般的な型としてお伝えしています。園の先生から「こちらにお座りください」と座る位置を示されたら、その指示に従ってください。型どおりに動くことより、先生の言葉を聞いて動くことのほうが大切です。

面接の形も、園によって所要時間が違います。学習院は約5分、雙葉は第一・第二の面接室で各約5分、明徳と白百合は約10分と記録されています。短い面接ほど、入室から着席までの数十秒がご家庭の印象に占める割合は大きくなります。反対に、型が体に入っていれば、短い時間でもあわてずに話に入れます。

通し練習は、一度に完璧にする必要はありません。最初の週はノックから着席まで、次の週は退室まで、その次は靴の履き替えまで、というように、少しずつつなげていってください。お子様には、「先生にごあいさつして、座ってね」と、動きを短い言葉に置き換えて伝えると、混乱しにくくなります。お子様が楽しめるように、ごっこ遊びの形で行うのもよい方法です。

お子様に伝えるときの言葉

動きを練習するときは、お子様に長い説明をしないことをおすすめします。「ドアをノックして」「どうぞと言われたら入る」「先生にこんにちは」「おかけくださいと言われたら座る」。このように、動きを一つずつ短い言葉に置き換えて、遊びの中で繰り返します。お子様が一つ覚えたら、次の動きを足していくくらいのペースで十分です。

うまくできなかった日は、できたところを一つだけ伝えて終わりにしてください。「ごあいさつが上手だったね」と言われた日のほうが、次の練習を楽しみにしてくれます。

まとめ

面接の所作は、ノックから玄関の靴の履き替えまでが一続きで、園によって動きが違う。私はそう考えています。

基本の型は、ノックはお父様、「おかけください」と言われてから座る、荷物は座る前に足元の外側へ、退室はドアの前でもう一度一礼。園別では、学習院はご両親だけで入室、雙葉は面接が2回でお子様は両親の間に立つ、明徳は入退室と座っている姿の記述があり、白百合はお子様が面接の途中で席を立ちます。型を体に入れておくと、当日は動きのことを考えずにすみます。その分を、ご家庭の話に使ってください。

「わが家に合った準備の進め方を知りたい」という方は、うみ塾長の個別相談や、家庭対策サポートをご活用ください。