学校の校章には、その学校が最も大切にしている価値観と「どんな子どもを育てたいか」が凝縮されています。
トキワ松学園小学校の校章は、円の中に「人」の文字を配したシンプルなデザインですが、そこには「円満な人格を育てる」という学園全体の教育理念が込められています。
この記事では、校章のデザインの意味、校名「常磐松(トキワ松)」の由来、建学の精神「鋼鉄に一輪のすみれの花を添えて」との関係、そして受験の面接で校章への理解がどう活きるかまで、詳しくお伝えします。
【トキワ松学園小学校】校章はどんなデザイン?
トキワ松学園小学校の校章は、「円」の中に「人」の文字を配したデザインです。
学校公式サイトの沿革ページでは、「円に『人』の文字が入る校章が『円満な人格』を意味する」と明記されています。
つまり校章そのものが、学校の教育目標を視覚的に表現したシンボルなのです。
「円」は欠けのない完全な形であり、偏りのないバランスの象徴。
「人」は子どもたち一人ひとりの存在と個性を意味しています。
この2つが重なった校章には、「どの力も欠けることなく、まるい人間として育ってほしい」という学校の願いが込められているわけです。
校名に使われている「常磐松(トキワ松)」の由来も、校章の精神と深くつながっています。
「常磐(ときわ)」とは「常に変わらない岩のように堅固で永続する」という意味を持つ古語。
そして「松」は日本を代表する常緑樹として、四季を問わず青々とした生命力を象徴する木です。
この2つが組み合わさった「常磐松」は、変わらぬ生命力・意志の強さ・品格の永続を表しています。
学園の始まりは1916年(大正5年)。
創立者の三角錫子(みすみすずこ)が、渋谷の常磐松御料地に隣接する場所に「常磐松女学校」を設立しました。
三角錫子は唱歌「真白き富士の根」の作詞者としても知られ、女性教育の先覚者として49歳で亡くなるまで教育に生涯を捧げた人物です。
その後、初代小学校校長の丸山丈作によって校名の表記が「トキワ松学園」に改められ、1951年(昭和26年)にトキワ松学園小学校が開校。
2026年には学園創立110周年を迎えます。
110年の歴史の中で校名も校舎も変わりましたが、「常磐松」の精神は校章とともに脈々と受け継がれてきました。
校章は制服のバッジや各種公式文書に使用され、在校生が毎日身につけるシンボル。
卒業後も母校の誇りとして記憶に残るものであり、同窓会「さつき会」(会員数2,500名以上)のつながりを示す目印にもなっています。
【トキワ松学園小学校】校章の意味|「円満な人格」を育てる
校章が象徴する「円満な人格」とは、具体的にどのような人間像を指すのでしょうか。
学校は、以下の3つの要素がバランスよく育まれた状態を「円満な人格」と定義しています。
- 健康な体:すべての学びの土台。体育の授業に加え、遠足(1・2年次)、海の教室(3年次)、山の教室(4・5年次)、スキー教室(3〜5年次)、自然体験教室(6年次)など、学年ごとの宿泊行事で基礎体力と生命力を育む。アスレチック完備の土の校庭で休み時間に思いきり体を動かせる環境も、健康な体を育てる基盤になっている
- 賢明な知性:15分を1単位とする「モジュール制」の時間割を採用し、教科や学年に応じて授業時間を柔軟に設計。1年生からiPadを1人1台貸与し、ICTも学習用具として日常的に活用している。高学年では専科制の授業に切り替わり、月1回の業者テスト(月齢テスト)で学力の定着度を確認。中高の田村校長による「算数教室」(高学年希望者対象)など、中学受験を視野に入れた学習支援も用意されている
- 豊かな感性:系列に横浜美術大学を持つ学園らしく、芸術・自然体験・異学年交流を通じて感性を磨く。蔵書11,000冊の図書室を活用した読書教育や、各学年の「必読図書」10冊制度、中高の部活動を体験できる「部活体験」(5・6年女子対象)なども、感性の幅を広げる取り組み
教育目標「健康・感謝・親切・努力」は、この3本柱を日常の行動指針に落とし込んだもの。
丸山丈作初代校長が定めた「生徒心得」──〈モロモロノ恵ミヲワスレズ ツネニ善イコトヲスル。体ヲ強クスル。カシコクナル。ヨク働ク。ムダヲシナイ。〉──が原型となっています。
そしてこの理念を一言で凝縮したのが、建学の精神「鋼鉄(はがね)に一輪のすみれの花を添えて」です。
創立者の三角錫子は常磐松女学校の設立時にこう語っています。
「今のように、女学校の卒業証書が嫁入り道具のタンスならば、ここ(常磐松)のは小さな風呂敷くらいのものであろう。なにとぞ小さくともその中にしっかりした鋼鉄に一輪のすみれの花を添えて包んでいってほしい」。
「鋼鉄」は折れない芯の強さ・実行力を、「すみれの花」は他者への思いやり・繊細な感性を象徴しています。
校章の「円満な人格」はまさにこの2つの調和を表したもの。
強さだけでも、優しさだけでもない──両方をバランスよく備えた人間を育てるという理念が、校章と建学の精神で一つに結ばれているのです。
全校児童約287名、1クラス23名の少人数だからこそ、一人ひとりの健康・知性・感性に先生の目が行き届き、この「円満な人格」の育成が実現できる環境が整っています。
【トキワ松学園小学校】受験家庭が知っておきたい“校章と校風”のつながり
校章の意味を理解しておくことは、受験対策としても大きな武器になります。
なぜなら、学校は入試を通じて「校章が象徴する理念に共感できる家庭」を選んでいるからです。
保護者面接では「なぜトキワ松学園小学校を選んだのか」が必ず聞かれますが、校章や建学の精神に触れながら自分の言葉で語れると、志望度の深さが格段に伝わります。
たとえば、こんな回答が効果的です。
「子どもに強さとやさしさの両方を持ってほしいという私たちの思いが、御校の建学の精神『鋼鉄に一輪のすみれの花を添えて』と重なりました」
「健康な体・賢明な知性・豊かな感性をバランスよく育てる環境を探していたところ、御校の教育方針にまさにそれを感じました」
実際の学校生活を見ると、校章の精神は随所に反映されています。
1クラス23名の少人数環境で理科の実験は2〜3人で実施し、「見ているだけの子」を作らない授業設計は、一人ひとりが主体的に考え行動する「鋼鉄」の力を育む仕組みです。
一方で、男女が幼なじみのように仲良く過ごし、上級生が下級生の面倒を見る異学年交流は、「すみれ」の優しさを日常で実践する場。
こうした具体的な教育の姿を、説明会やバザーなど公開行事で実際に目にしたうえで面接に臨めると、回答に厚みが出ます。
校章への理解は単なる面接テクニックではなく、「この学校が自分の家庭に本当に合っているか」を判断する材料にもなります。
説明会で校章や教育方針の説明を聞いたとき、心から共感できるなら、それは最も説得力のある志望理由の土台。
逆に、校章が象徴する価値観と家庭の教育方針にズレを感じるなら、別の学校を検討する冷静な判断材料にもなりえます。
三角錫子が110年前に込めた「皆が自由に楽しく学べばよい。子どもたちがめいめい持って生まれた天分を伸ばしてあげればよいのだ」という言葉は、今も校章とともに生き続けています。
受験を検討されているご家族は、この精神とご家庭の教育方針が重なるポイントをぜひ探してみてください。
まとめ|トキワ松学園小学校の校章は「学校が育てたい子」の合言葉
トキワ松学園小学校の校章は、「円」の中に「人」を配したデザインで、「円満な人格を育てる」という教育理念を象徴しています。
校名「常磐松」は変わらぬ生命力と品格を意味し、建学の精神「鋼鉄に一輪のすみれの花を添えて」は強さと繊細さの調和を目指す学校の本質を一言で表す言葉です。
「健康な体・賢明な知性・豊かな感性」の3本柱をバランスよく育てる教育が、1クラス23名の少人数環境で110年にわたり実践され続けています。
校章への理解は、面接での志望理由に深みと説得力を加えるだけでなく、ご家庭と学校の相性を見極める確かな基準にもなります。
トキワ松学園小学校の校章は、まさに「学校が育てたい子ども像」の合言葉です。
トキワ松学園小学校の合格には、ご家庭の状況に合わせた緻密な戦略が不可欠です。
当方ではプロの知見に基づく願書添削や面接特訓、個別サポートをご用意しております。確実なご縁を目指す方はぜひお気軽にご相談ください。
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