白百合学園小学校は、創立140年以上の長い歴史を誇り、カトリックの精神に根付いた都内有数の女子校です。
誠実で社会奉仕ができる女性を育てる学園であり、その素養のある親子が合格しています。
伝統校でありながら付属中高の偏差値は60を超え、毎年東大合格者を出す学習カリキュラムなど、進学面での面倒見の良さも人気の理由の1つです。
この記事では、都内でも有数のお嬢様校である、白百合学園小学校に合格する子への導き方を解説します。
- 【白百合学園小学校】 合格する子になるために、どんな力が必要?
- 【白百合学園小学校】 合格する子になるために、家庭でできること
白百合学園小学校を目指す保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
【白百合学園小学校】 合格する子になるために、どんな力が必要?
白百合学園小学校に合格する子・向いている子の特徴はこちらです。
- ペーパー問題を短時間で解ける力がある子
- 難しいことでも諦めずに集中してやり抜ける子
- 品のある所作や言葉遣いができる子
- 他者への思いやりがある子
白百合学園小学校の試験は、ペーパーテスト・個別テスト(先生と1対1)・行動観察・面接があります。
それぞれ学校が見ているポイントに沿って対策していきましょう。
合格のために必要な力①ペーパー問題への対応力
白百合学園小学校はペーパー難関校とも呼ばれており、ペーパーができることは合格の絶対条件です。
ペーパーテストは、お話の記憶・図形(重ね図形、回転図形、点図形など)・系列・推理・数・理科的常識・言語など出題範囲が広いため、さまざまな問題集を用いて演習を重ね、思考力を鍛えてください。
また、ペーパーは毎年10枚ほどで、制限時間が短くスピードが求められ、素早く思考する力も必要です。
合格に必要な力②お話を理解し説明する力
白百合学園小学校の合格には、お話をよく聞いて理解し、説明する力が必要です。
白百合学園小学校では、必ず「お話の記憶」問題が出題されます。
お話の記憶とは、絵本1冊ほどのお話を聞いたあとに、「女の子が公園に行く途中で3番目に出会ったのは誰ですか」といった設問に答える問題です。
かなり細かい設問となるため、よく聞いて記憶しなければいけません。
また、面接は一問一答で終わらず、質疑を展開させ理解力や説明する力・精神年齢をみています。
ペーパー試験の「お話の記憶」対策だけではなく、大人の指示や話をよく理解して受け答えができるように準備しなくてはいけません。
合格に必要な力③作業への集中力
個別テストでは、手先の器用さや集中力、作業中の所作が見られています。
たとえば、ビーズに紐を通す課題・数枚の紙に紐を通してちょうちょ結びをする課題・隣同士が同じ色にならないように、おはじきをマス目に置いていく課題などです。
付属の白百合学園幼稚園はモンテッソーリ教育をおこなっており、モンテッソーリでは細かな手作業を集中しておこなう時間があります。
その流れを汲んだ試験ともいえるでしょう。
難しい課題でも、没頭して挑戦しているか、その間も姿勢が崩れないか・所作が丁寧かがポイントです。
合格に必要な力④周囲を思いやり、落ち着いて行動する力
つい夢中になる場面でも、落ち着いて周囲を思いやる行動ができる子が合格します。
白百合の行動観察は、「試験の対策をした姿」を取り払い、素の状態の子どもを見ようとする考査です。
先生の姿を真似る模倣遊びや、簡単なゲーム、自由遊びなど、子どもが夢中になるような考査で、日頃の躾やその子の本来の姿を見たいと学校側は願っています。
また、上級生と待ち時間を過ごす・絵本を読んでもらうなど、お姉さまとの関わり方も考査の対象です。

【白百合学園小学校】 合格する子になるために、家庭でできる4つのこと
白百合学園小学校の考査のポイントを踏まえて、家庭でできる白百合学園小学校対策をまとめました。
- 実物を使って考える
- 絵本を読んで質問する
- 細かい作業を子どもと楽しむ
- 家事を一緒におこなう
それぞれ解説するので、参考にしてください。
実体験・実物を使って考える
白百合のペーパー問題は枚数が多く、制限時間も短いのが特徴ですが、基礎はしっかり時間をとって考えさせましょう。
ブロックでシーソーをつくって遊び、重さの関係を学ぶ・遊園地の観覧車を外から眺めたり実際に乗って回転図形を学ぶなど、実物や実体験を通して理解させます。
応用問題まで素早く解けるようになるためには、実物や実体験での理解が欠かせません。
絵本を読んで質問する
絵本を読み聞かせたあとに、答えのある質問と答えのない質問をしてみましょう。
たとえば「ももたろう」を読んだあとに、「2番目に出てきた動物さんはだあれ?」といったように、答えのある質問をしてみましょう。
お話を聞こうとする姿勢が身に付き、頭の中でお話が絵本のようにイメージできるようになります。
白百合のペーパー試験では、「お話の記憶」が半数を占めますが、長文をただ聞いているだけでは大人でも記憶できません。
お話を頭のなかでイメージ化できるように、絵本をつかって対策しましょう。
また、「おばあさんはどんな気持ちだったかな?」「なぜそう思ったの?」「自分だったらどうする?」など答えのない質問もしてみましょう。
個別テストでは、絵を見ながら「絵の中の子どもにどう声をかけるか」など、想像力も問われます。
答えのない質問は、想像力を鍛えるほか、白百合学園小学校の合格に欠かせない優しい気持ちや思いやりの気持ちを育てたり、自分の意見を発表する力がつくので、ぜひおこなってみてください。
細かい作業を子どもと楽しむ
個別テストでは、おはじき・ひもとおし・チェーンリングをつなぐといった細かな作業をおこなうため、日頃から手先を使う取り組みをおこないましょう。
ビーズでアクセサリーをつくる・毛糸用のとじ針とフェルトで裁縫をする・粘土で遊ぶなど、楽しみながら指先をたくさんつかってください。
また、作業中は「背中がまっすぐで姿勢がきれいだね」など褒めながら、姿勢やテーブルの上の整頓も教えましょう。
集中していれば時間制限なくおこない、没頭する経験を大事にしてください。
家事を一緒におこなう
「お手伝い」だけでなく、家事を最初から最後まで一緒におこなってみましょう。
ペーパー問題や個別考査では、お手伝いに関する内容がよく出題されます。
洗濯物をたたむなど家事の一部を手伝うのではなく、「洗濯物の仕分け」「洗剤の用意」「手洗い表示のものは手洗いして、しぼる」「ハンガーや洗濯ばさみをつかって干す」「洗濯ばさみから外す」など、1つの家事を最初から最後まで一緒におこなってください。
慣れてきたら、丁寧さも求めるようにしましょう。
より多くの身近な道具を覚え、手先も器用になります。
「次はどうすればいいか」など、物事を順序立てて考える訓練にもなるため、行動観察に必要な落ち着いて行動する力や問題解決力も身に付きます。
【白百合学園小学校】合格する子はどんな子?プロが解説まとめ
ここまで、白百合学園小学校に合格する子の特徴や、合格するためのポイントを解説しました。
白百合学園小学校の校訓は「従順」「勤勉」「愛徳」であり、良心に素直に従う心や、一生懸命に取り組む姿勢、お互いを思いやる気持ちや親切な行動を大切にしています。
ペーパー問題への対策のほか、細かな作業に没頭する経験をさせ、絵本を通してお話の記憶対策をしたり優しい気持ちを育てましょう。
また、一緒に家事をおこない、自立心を養うのも効果的です。
白百合学園小学校に合格するために、親子で楽しく対策しましょう!