白百合学園小学校の過去問を手に入れたのですが、どこから手をつけたらよいのか分かりません。
年度によって出題は変わるのでしょうか。
白百合学園小学校の考査は、ペーパーテスト・個別テスト・行動観察の3本柱で構成されています。出題分野そのものは毎年大きく動きませんが、「実施の順番」「使う道具」「与えられる時間」は年度ごとに変わります。過去問は正解を覚えるために使うのではなく、変わらない部分と変わる部分を見分けるために使ってください。
大切なのは、以下の3点です。
・出題分野は記憶・数量・言語・図形・常識が軸で、ほぼ毎年固定されている
・年度で変わるのは考査の順番、行動観察で使う道具、そして解答時間の短さ
・個別テストと面接では、答えの正しさよりも「答えたあとの一言」が見られている
白百合学園小学校の個別相談、家庭学習サポート、願書作成、面接対策を行う筆者が詳しく解説していきます。
白百合学園小学校を受験される方は、ぜひ参考にしてくださいね!
【白百合学園小学校】過去問から見える出題の全体像
白百合学園小学校の入学試験は、事前に行われる親子面接と、11月に行われる考査の二段構えです。学校公式サイトの2027年度募集要項では、募集人数は第1学年 女児 約60名、面接は2026年10月15日(木)から17日(土)に保護者同伴で実施、試験は2026年11月1日(日)、合格発表は翌11月2日(月)13時とされています。日程は年度ごとに動きますので、必ず最新の募集要項でご確認ください。
考査日は1日で完結し、受験番号順に集合時間が細かく割り振られます。過去数年分を並べて見えてくるのは、次の3つです。
- ペーパーテスト・個別テスト・行動観察の3本立ては変わらない
- 3つの実施順は年度によって入れ替わる
- どの科目も「時間が短い」という声が毎年出てくる
大手塾の分析情報をもとにすると、ある年度は個別テストから始まり、翌年度はペーパーテストから始まる、といった入れ替えが実際に起きています。順番が読めない以上、「どの課題から始まっても同じ精度で入れる」練習が必要です。
試験全体の枠組みは試験内容の記事、当日の時間配分は考査時間と流れの記事もあわせてご覧ください。
【白百合学園小学校】ペーパーテストの出題分野と年度ごとの変化
ペーパーテストは教室で実施され、表紙を除いて14枚前後という枚数が近年続いています。用紙はB4サイズの白いコピー用紙を綴じた冊子形式。筆記用具はクーピーペンで色は青のみ、訂正はバツ印です。この形式は複数年にわたって共通しているので、家庭学習でも同じ道具でそろえておく価値があります。
出題分野は、大きく次の5つに整理できます。
- 記憶:お話の記憶と、映像・絵を見て覚える記憶
- 数量:数の違いを求める、同じ数になる組み合わせを選ぶなど
- 言語:音の組み合わせ、しりとり、同じ音で始まる・終わることばさがし
- 図形:位置の記憶、平面図形の回転
- 常識・推理:仲間はずれ、重さの比較、季節や生活のきまり
この5分野は、年度をまたいでもほとんど入れ替わりません。白百合学園小学校のペーパー対策は「山を張る」ものではなく、5分野を満遍なく仕上げるものだということです。
一方で、年度ごとの違いもあります。たとえばお話の記憶は、登場人物や数を問うだけでなく、色や季節、関係のあるもの同士を結ぶといった別分野との複合になる年度があります。図形も、位置を記憶させる年もあれば、回転を扱う年もあります。
もう一つ、毎年のように挙がるのが「解答時間が短い」という声です。指示は映像を使って行われ、合図で区切られます。めくるタイミングも指示されるため、自分のペースでは進められません。正確さと同じくらい、迷ったら次へ進む判断が求められます。
【白百合学園小学校】個別テスト・口頭試問で見られていること
白百合学園小学校の入試を特徴づけているのが、個別テストです。教室で2グループが背中合わせに実施される形が続いており、先生2名に対して子ども1名という近い距離で行われます。廊下で待機し、呼ばれて着席すると、机の上にはすでに教具が並べられています。
大手塾の分析情報をもとにすると、個別テストで扱われるのは、おおよそ次の領域です。
- 言語:しりとり、同じ音で始まることば・終わることば、真ん中の音
- 常識:季節や行事の順番、生活音の聞き分け、生き物の鳴き声
- 記憶:短い時間で見せられた絵を思い出す
- 巧緻性:ひもを結ぶ、箸で物を移す、道具を袋や箱にしまう
- お話づくり・状況判断:絵を見て「あなたならどうするか」を答える
注目していただきたいのは、後半2つです。巧緻性の課題は「できたかどうか」だけでなく、こぼしたときにどうしたか、使い終わった道具を元に戻したかまで見えてしまいます。年度によっては、道具箱に片づける課題そのものが出題されました。日常のかたづけがそのまま出るのです。
状況判断の課題も同じで、困っている場面を見せられて「あなただったらどうしますか」と問われたとき、正解の型はありません。見られているのは、自分の考えをことばにできるか、その答えが日々の生活と地続きかどうかです。なお個別テストについても「時間が短かった」という声が複数年で共通しています。
【白百合学園小学校】行動観察の課題と年度ごとの変化
行動観察は教室で立って行われ、5、6名程度のチームに分かれる形が中心です。先生は複数名が入り、指示は肉声で出されます。
ここがいちばん年度差の大きい部分です。大手塾の分析情報をもとにすると、ある年度は布状の道具を使った体操やチーム対抗の課題、別の年度は紙コップを使った積み上げと自由制作というように、使う道具そのものが入れ替わっています。近年はダンスが課されない年が続く一方、課題数が増えて時間が長くなった年もありました。
道具が変わっても、共通しているのは次の点です。
- チームで相談して決める場面が必ず入る
- 指示を最後まで聞いてから動くことが求められる
- 作ったものを発表する、役割を決めるなど、言葉のやりとりが含まれる
つまり白百合学園小学校の行動観察対策は、「この道具の使い方を練習する」ものではありません。初めて見る材料を渡されたときに、まわりの子と言葉を交わしながら形にできるかが問われています。教室で似た課題を経験することは有効ですが、それは道具に慣れるためではなく、相談の入り方に慣れるためだと考えてください。
自由遊びの場面では、遊びを広げられるチームと、道具をつないだだけで終わるチームに分かれます。「次はこうしてみない?」の一言が出せるかは、日ごろの遊びの積み重ね次第です。
【白百合学園小学校】事前の親子面接に表れる傾向
白百合学園小学校の面接は、考査より2週間ほど早い10月中旬に、親子同席の対面方式で行われます。学校からの案内では、両親そろって出席できない場合も事前連絡は不要とされています。面接日時は受験番号順に決まり、変更はできません。
面接時間は10分から15分程度で、面接官は3名程度。ご家庭が提出した願書を見ながら、記録を取りつつ進められます。控え室には机がないため、待ち時間は絵本やあやとりなど、机を必要としない過ごし方が向いています。
質問の流れには型があります。まず子どもへの質問から始まり、続いて父親・母親へ移り、内容によっては再び子どもへ戻ります。子どもへの質問は、名前、園での遊び、家でのお手伝い、家族のこと、行きたい小学校、将来なりたいものなど、一見すると平易なものばかりです。
ただし毎年指摘されるのが「派生質問の多さ」です。ひとつ答えると、そこから「どうして」「ほかには」と掘り下げが続きます。テンポも速いという声が複数年で共通しており、丸暗記した回答は二手目・三手目で必ず行き詰まります。
保護者への質問は、志望理由を直接聞かれるとは限らず、公開行事に参加した際の印象、他校との違い、家庭のルール、緊急時のお迎え体制といった角度から入る年度もあります。
質問の具体例は面接質問の記事、面接そのものの進み方は面接の記事にまとめています。願書は面接の資料として実際に見られますので、願書の書き方の記事もあわせてご確認ください。
【白百合学園小学校】過去問を使った家庭学習の進め方とよくある疑問
ここまでの傾向を踏まえると、白百合学園小学校の過去問は次のように使うのが効果的です。
1つめは、分野の抜けを見つけるために使うことです。5分野を軸に複数年度を横に並べ、「毎年出ている分野」と「年度によって出る分野」を仕分けます。毎年出る分野は基礎の底上げ、たまに出る分野は形式に驚かない程度の経験値、と役割を分けると迷いません。
2つめは、時間感覚を作るために使うことです。ご家庭で解かせるときは、はじめから制限時間を設けてください。合図で始めて合図で止める、途中でめくらない、訂正はバツ、といった当日と同じ約束ごとを入れておくと、本番で戸惑いません。
3つめは、答えを言葉にする練習に使うことです。丸つけのあとに「どうしてそう思ったの」と一つ聞くだけで、口頭試問の練習になります。家庭学習サポートでは、この声かけの型からお伝えしています。
4つめは、生活の中で仕上げることです。ひもを結ぶ、箸を使う、道具を元の場所に戻す。個別テストで問われる巧緻性や整理整頓は、机の上の練習より生活のなかで身につきます。学校公式サイトのよくある質問でも、入学試験に向けて特別な準備は必要なく、基本的な生活習慣や物事への取り組みが年齢にふさわしいかを見る、という趣旨が示されています。
学習量と併願の組み立てに迷ったら、個別相談や難易度の記事もご活用ください。
過去問に関するよくある疑問
Q. 過去問は何年分さかのぼればよいですか。
分野の傾向をつかむだけなら3年分で十分です。古い年度は考査の順番も道具も現在と異なりますので、答え合わせではなく「この分野は毎年出ているのか」を確かめる目的で使ってください。
Q. 早生まれは不利になりますか。
学校公式サイトのよくある質問では、試験は一緒だが判定に際して考慮する、という趣旨が示されています。焦って先取りするより、毎年出る分野を確実にすることを優先してください。
Q. 姉妹や卒業生がいると有利ですか。
学校公式サイトのよくある質問では、姉妹校を含め卒業生・在校生に特別な配慮はせず、公平に対応するとされています。面接で在校生や卒業生に関する話題が出ることはありますが、それは学校をどう見てきたかを聞かれているとお考えください。宗教についても、家族を含め入学に影響はないと明記されています。
Q. 併願校と同じ日に受けても大丈夫ですか。
実際に同日で移動されるご家庭はあります。組む場合は、当日と同じ曜日・時間帯で移動時間を実際に測っておくと安心です。
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