【小学校受験】塾(お教室)の重要性
小学校受験の相談を受けていると、「塾に入ったほうがいいですか」と聞かれることがあります。もちろん、お子さま学力や人間力が抜群に高く、親御様の指導力や情報収集力が優れていれば、塾に入らなくても合格できるかもしれません。しかし、コーチのいない体操選手がいないように、一流の指導を受けたければ塾に入るのは当然のことです。
学習指導
塾に通う目的のひとつは、お子さまが学習指導を受けることです。ペーパーテスト、行動観察、面接、体操など、受験に必要な能力を高めるためには、授業を受けるのが1番です。特に、行動観察や面接の対策を塾なしで行うのは非常に困難です。本番を想定した模試を受けられるのも大きなメリットです。
受験情報
最新の受験情報を手に入れられるのもメリットです。塾には、市販の過去問だけではわからない受験情報がたくさんあります。そのため、「どのような対策をしたらいい?」「服装は?」「願書の書き方は?」「面接の受け答えは?」など、親御様が知りたい情報を知ることができます。「小学校受験は親の受験」と言われますので、親御様が受験情報をしっかりとキャッチすることが非常に重要です。
【小学校受験】塾(お教室)の種類
小学校受験で合格を勝ち取るためには、塾に入るのが当たり前のことのようになっています。しかし、塾選びを間違えてしまうと、上記のようなメリットが十分得られません。
1 大手総合型お教室
大手総合型お教室とは、日本各地に教室を持ち、志望校別コースや季節講習、絵画コースや体操コースなど充実した講座が用意されている総合型受験塾です。また、外部生も受けられる模擬試験や学校別対策講座などを行っているのも特徴です。
大手総合型お教室の強みは、情報量の多さです。長年にわたる指導経験から、受験情報や学校情報、指導方法や私立学校とのコネクションなどを有しています。主要都市に教室を構えていることが多く、通いやすいのもメリットです。
2 中規模総合型お教室
中規模総合型お教室は、大手総合型お教室と同様に多彩なコースを開設していますが、教室数が限られている総合型受験塾です。元々は、地域特化型お教室や専門塾であった塾が、その指導力の高さと合格実績の高さから成長し総合型へ進化した背景があります。その結
果、生徒数に対して伝統校や難関校と言われる私立小学校への合格率が高く「あのお教室のレベルについていければどんな学校のテストも問題ない」と言われるほど高い指導力と教育強度を誇るお教室もあります。また、入塾に際し試験を行うことで、一定基準以上のレベルを持つお子様を選抜し迎え入れることで高いレベルを維持しているお教室もあります。
3 地域特化型お教室
特定の地域や特定の学校の受験を得意とする特化型のお教室です。「〇〇小学校を受けるならこのお教室」「〇〇線沿線の学校ならばこのお教室」と言われるほど、エリアにコミットしています。居住地やご家庭の方針から特定の学校やエリアに絞り込んで受験準備を進める際には最適の選択肢となります。一方で、得意とする地域以外の受験対策は力不足の印象です。
4 個人(志望校特化型)のお教室
個人や小規模の指導者で運営するお教室を「個人教室」と呼ぶことがあります。個人のお教室は、特定の学校に特化していることが多いです。また、入塾のための試験や親子面接が課されることも多々あります。入塾時の試験や面接では、お子様の能力だけではなく、親御様も含めたご家庭の総合力を測られます。「こういったご家庭でなければ、あの学校にはご縁をいただけない」という基準をお持ちで、入塾のタイミングでその可能性を判断しているようです。
5 専門塾
絵画工作教室や体操教室など、特定の分野の指導を行う塾です。一般的な習い事は異なり、小学校受験対策を主眼においたレッスンをしています。お子様の弱点を補強したり、得意を伸ばしたりするために、総合型のお教室と掛け持ちするご家庭も少なくありません。絵画工作や体操といった特定分野は、「やればやるほど伸び、早くから始めれば始めるほど得意となる」と言われていますので、早期教育を目的として専門塾を選ぶ方も多くいらっしゃいます。
6 家庭教師サービス
マンツーマンで受験指導を行う家庭教師サービスも増えています。個別指導となるので、お子様の性格や個性、受験対策における弱点を把握した上でオーダーメイドの指導ができることが最大の特徴です。また、直前期になれば願書や面接のサポートもしてくれるので、必要な対策を効率よく受けられます。特定の学校に特化した講師が多く、講師個人の人脈から、在校生や卒業生保護者でなければ知らないような学校情報を持っていることもあります。
【小学校受験】塾なしでは合格できない?
「塾に入らないと合格できないのか」という質問をいただくことがあります。
もちろんお子さまの能力や親御様のサポート力にもよりますので一概には言えませんが、少なくとも1つの塾には入っておく方がよいです 。なぜなら、家庭だけで受験に必要な対策を網羅するのは困難だからです。ただし、お子さまの性格や家庭の状況によっては、自宅学習中心でも成績が伸びるケースもあります。
つまり「塾なしで合格は可能」ではあるものの、塾をうまく活用することで効率よく対策できますし、保護者の負担を軽減することができる点が大きなメリットとなっています。
【小学校受験】塾選びのポイント
塾選びをする際には、いくつかの基準をもとに総合的に判断することが大切です。いくつかの判断基準がありますが、本記事では「志望校から選ぶ」という視点に絞って解説します。
志望校から選ぶ
すでに志望校が決まっているなら、志望校の対策に特化した塾を選ぶのがよいでしょう。例えば、大手総合型お教室の学校別対策コースを受講したり、特定の学校に強い地域密着型小規模のお教室や個人のお教室を選ぶのが適切です。
志望校の受験に関するノウハウが蓄積されているので、信頼感のある指導を受けることができます。また、その学校を志望するご家庭が集まりますので、うまく立ち回ることで有意義な情報交換ができるというメリットもあります。多くの場合は塾のお友達も複数名合格しますから、入学前から交友関係を築けるというのも嬉しいポイントです。
その他の塾選びのポイントについては、「お教室の選び方マニュアル 業界最大手から紹介型個人塾まで徹底攻略」にて解説しています。こちらのマニュアルには、小学校受験の合否を分ける塾選びついて網羅的に解説しています。
「どこの塾にすればいいの?」とお迷いの方も、「塾を変えた方がいいかも?」とお悩みの方も、ぜひこちらのマニュアルを参考に、お子さまにぴったりな塾を探していただけたらと思います。
【塾の選び方マニュアル】(サンプル)

【小学校受験】塾の選び方|まとめ
どの塾に入るかは、小学校受験の合否を左右するほど重要な要素です。ただ、冒頭でもお伝えした通り、都内では100校以上のお教室があるとも言われており、小学校受験塾選びも難しくなっています。本記事でご紹介したマニュアルをご活用いただき、小学校受験塾の現場や実態をご理解いただいた上で、慎重に塾選びをしていただけたらと思います。