福井県のかつやま子どもの村小学校が気になっています。
寮がある自由な学校だと聞きましたが、入学の方法や費用はどうなっていますか?
かつやま子どもの村小学校は、学校法人きのくに子どもの村学園が福井県勝山市で運営する、正規の私立小学校です。入学の選考はペーパーテストではなく、親子での見学と、お子さまの2泊3日の体験入学、保護者の面談をもとに決まります。
大切なのは、以下の3点です。
・「自己決定」「個性化」「体験学習」という学校の考え方に、ご家庭が心から共感できるか確かめること
・まず親子で見学し、体験入学の予約と願書の提出を早めに進めること
・通学か寮か、寮なら週末帰宅か長期滞在かを、費用もふくめて家族で話し合っておくこと
かつやま子どもの村小学校の個別相談、家庭学習サポート、願書作成、面接対策を行う筆者が詳しく解説していきます。
かつやま子どもの村小学校を受験される方は、ぜひ参考にしてくださいね!
【かつやま子どもの村小学校】どんな学校?基本情報
かつやま子どもの村小学校は、福井県勝山市北谷町河合5-3にある私立小学校です。設置者は、和歌山県のきのくに子どもの村小学校などを運営する学校法人きのくに子どもの村学園で、学校の公式サイトでは「かつやま子どもの村小・中学校」として小学校と中学校をあわせて紹介しています。中学校は1998年に開校しました。
公式のQ&Aでは、国の制度にもとづく正規の私立小・中学校であることがはっきり書かれています。宿題やテストがなく、大人を「先生」と呼ばないなど、一般的な学校とはずいぶん様子がちがいますが、卒業すれば通常の小学校と同じ扱いになります。
かつやまの特徴の一つが、学校の小ささです。公式サイトでは、定員を1学年10人としています。小学1年生から中学3年生までがおたがいをよく知っている、家族のような雰囲気の学校だと紹介されています。また学園の紹介では、学園の子どもたちの多くが寮で生活しながら学んでいるとされています。
学校からは、資料を希望する方に、学校の資料や学園のカラーパンフレット、学園の通信を送っています。問い合わせは電話(0779-83-1550)かメールで受け付けています。まずは資料を取り寄せて、学校の考え方をじっくり読むところから始めるとよいでしょう。
【かつやま子どもの村小学校】教育の特色と学校生活
かつやま子どもの村小学校の教育は、学園全体に共通する「自己決定」「個性化」「体験学習」という考え方にもとづいています。学園の紹介ページでは、イギリスの教育者の「まずは子どもをしあわせにしよう。すべてはそのあとに続く。」という言葉を、教育の理念として掲げています。
学園の学校では、子どもが自分のしたい活動を選んでクラスを決めます。クラスは学年で分けるのではなく、ちがう学年の子どもが一緒に学ぶ異年齢のクラスです。授業の多くは体験学習で、実際にやってみることを通して学んでいきます。大人は「○○さん」やニックネームで呼ばれ、子どもと同じ目線で活動を支えます。
公式のQ&Aでは、学園が大切にする学力を、好奇心、いろいろなことへの関心、自分で考えて仮説を立て、確かめていく力だと説明しています。こうした力は、クラスでのプロジェクトや寮での共同生活を通して育つという考え方です。受験に必要な学力も、ほかの学校とくらべて見劣りしないと学校は説明しています。
注意しておきたいのは、公式のQ&Aにある次の点です。かつやまは、学校の考え方に共感した親子が選ぶ学校で、不登校の子どものためのフリースクールや、問題をかかえた子どものための塾ではない、と明記されています。不登校の経験があること自体は入学の可否に関係しませんが、寮生活や学校生活で特別な世話が必要なお子さまは入学できないとしています。お子さまの今の様子と照らし合わせて、正直に相談することが大切です。
【かつやま子どもの村小学校】入学の流れと体験入学
公式サイトの入学案内に書かれている流れは、次のとおりです。
- 入学を希望するご家庭は、まず保護者とお子さまで学校を見学する
- 体験入学を予約し、体験入学の願書(WORD/PDF)を提出する
- お子さまは2泊3日の体験入学(火曜〜木曜が基本。6年生は3泊4日)、保護者は面談を受ける
- 判定会で、体験入学中のお子さまの様子や面談の内容などを総合して入学の可否を決める
- 結果は10日以内に「内定通知書」で知らされる
体験入学の費用は20,000円で、内定後に入学金200,000円を振り込む形です。また、体験入学には「内定したら入学する」と決めているご家庭だけが参加できる、と案内されています。内定をもらってから入学するかどうかを考える、という進め方はできないので、見学の段階で家族の気持ちをかためておきましょう。
募集する学年は時期によって変わるとされています。2026年10月23日時点で、2027年度(令和9年度)の新入生の募集要項や体験入学の日程は、公式サイトではまだ確かめられません。具体的な日程は、体験入学を予約するときに学校と調整する形です。最新は募集要項でご確認ください。
【かつやま子どもの村小学校】学費と寮・通学
公式のQ&Aには、小学生の学費(年額)の目安として次の金額が出ています。教材費、食費、施設拡充費などをふくんだ金額で、入学金と修学旅行費は別に必要です。
- 通学生:約81万円
- 週末帰宅の寄宿生:121万円
- 長期滞在の寄宿生:141万円
このQ&Aには掲載の年度が書かれていないため、2027年度に入学する場合の金額は、見学や体験入学の際に学校へ確かめてください。最新は募集要項でご確認ください。なお、学費は同じ学園のほかの子どもの村小学校とは一部ちがうとされています。
寮生には、毎週末に自宅へ帰る「週末帰宅」と、3週間に一度帰宅する「長期滞在」の2つの形があります。家が遠く、毎週の往復がむずかしいお子さまは、基本的に長期滞在になります。通学生もいますし、通える距離に家があっても「寮が好きだから」と寮生になる子もいると紹介されています。
小学1年生から寮で暮らすことに不安を感じるお父様・お母様は多いと思います。見学のときに、寮での一日の過ごし方や、帰宅の日の送り迎えの方法を具体的にたずね、お子さま本人がどう感じたかを大切にしてください。
【かつやま子どもの村小学校】中学への進学と卒業後
公式のQ&Aによると、かつやま子どもの村小学校の卒業生は、ほとんどがかつやま子どもの村中学校へ進みます。中学校は原則として学園内の小学校から進学する形です。小学校から中学校までの9年間を、同じ考え方の学校で過ごせるのが大きな特色です。私立小学校から系列の中学校へ進む仕組みについては、私立小学校の内部進学の考え方もあわせて読んでみてください。
中学校を卒業したあとの進路は、公立・私立の高校、高等専修学校、海外への留学などさまざまで、学園のきのくに国際高等専修学校へ進む子も多いと紹介されています。同じ学園の学校の様子を知りたい方は、和歌山県のきのくに子どもの村小学校のまとめも参考になります。
【かつやま子どもの村小学校】よくある質問と準備のポイント
Q. 体験入学の前に、家庭で準備しておくことはありますか?
ペーパーテストのための勉強は必要ありません。それよりも、身の回りのことを自分でやってみる、家族以外の大人や友だちと過ごしてみる、といった経験を少しずつ重ねておくと、2泊3日の体験入学にのびのびと参加しやすくなります。お子さまが「やってみたい」と思えることを、日々の生活のなかで一緒に見つけておきましょう。
Q. 保護者の面談では、どんなことを聞かれますか?
面談の内容は公式サイトでは公表されていません。ただ、学校の考え方に共感して選ぶ学校なので、「なぜこの学校なのか」「お子さまにどう育ってほしいか」を、ご夫婦で自分たちの言葉で話せるようにしておくことが大切です。家庭の考えを文章にまとめておきたい方は、願書作成サポートも役立ちます。
Q. 見学はいつでもできますか?
見学は事前の予約が必要です。学校の行事と重なることもあるため、電話かメールで日程を確かめてから訪ねてください。
Q. ほかの学校と並行して考えてもよいですか?
情報を集める段階で、いくつかの学校を見くらべるのは自然なことです。ただ、かつやまの体験入学は「内定したら入学する」と決めたご家庭が参加する前提になっています。体験入学を申し込む前に、ほかの学校との比べ方や、家族の住まい・仕事の見通しまでふくめて、ご家族で結論を出しておきましょう。
かつやま子どもの村小学校は、合う・合わないがはっきり分かれる学校です。お子さまが体験入学から帰ってきたときの表情が、いちばんの答えになるはずです。
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