【東京女学館小学校】AO型入試の内容や、倍率、合格の秘訣を徹底解説！

うみ塾長

東京女学館小学校の入試において、最も特徴的なのがAO型入試です。単に学力やテクニックを測るのではなく、お嬢さま本来の感性や個性、そしてご家庭の教育に対する価値観を総合的に評価し、選抜する独自の形式を採用しています。

 

なぜ女学館小学校は、あえてこのAO型入試を行うのでしょうか。それは、過度な受験準備がお嬢さま方の豊かな感性を阻害してしまうことを懸念しているためです。

 

本記事では、AO型入試の倍率の実態、具体的な試験内容、そしてご家庭に求められる心構えについて、受験のプロの視点から深く解説していきます。

【東京女学館小学校】AO型入試とは？

東京女学館小学校のAO型入試は、Admission Office（入学事務局）型入試の略称で、人物・動機・経験・経歴など、多様な側面から受験児童の本校の教育への適合性を評価し選抜する入試です。

AO型入試の最大の原則は、東京女学館小学校を第一希望とし、合格された場合には必ずご入学いただくことを確約している点です。他校への入学を希望する方の受験はご遠慮くださいと、学校は明確に呼びかけています。

これは、理念への深い共感に基づき、本気で東京女学館小学校での成長を願うご家庭のみに来てほしいという学校の強い意思の表れです。

【東京女学館小学校】AO型入試の試験概要

東京女学館小学校のAO型入試はどのような募集内容で、どのように実施されるのでしょうか。

AO型入試と一般入試では

・募集人員数

・必要書類（郵送）

・入学考査日

・合格発表日（WEB)

・入学手続き日

が異なります。

また考査時間も、AO型入試の方が約1時間と短いものの、その時間のうち半分以上が面接となります。

【東京女学館小学校】AO型入試の倍率と実質の厳しさ

AO型入試の倍率は、年度によって変動しますが、2～3倍程度となることが多いです。この数字だけを見ると、倍率は思いのほか低く見え「AOにしたら、合格は容易なのではないか？」と考えてしまうかもしれませんが、この倍率には惑わされてはいけません。

AO型入試は、東京女学館小学校を第一志望とする強い熱意を持ったご家庭だけが受験しに来るため、実質的には相当に激しい戦いとなることを意味します。この入試は、学力競争ではなく、「熱意と理念の一致」を巡る、非常に厳しく深い選考なのです。

【東京女学館小学校】AO型入試の試験内容

AO型入試の選考は、複数の考査担当者の結果を総合して判定され、一般入試のペーパー考査（学力試験）は実施されません。

特筆すべきは、長時間にわたる親子面接の存在です。一般入試における親子面接が通常7～8分程度であるのに対し、AO型入試では30分もの時間をかけて、ご家庭がじっくりと見られます。

この30分という時間は、ご家庭の教育観や、お嬢さまと親御様の関係性を深く掘り下げ、その場しのぎの対策では通用しない、真の姿を見極めるために使われます。一般的な考査の点数を積み重ねる努力とは異なり、ある意味で何倍も苦しく、辛い精神的な負担を伴うものだと言えるでしょう。

また、海外での生活経験を持つお嬢さまを対象にした「国際枠」も、AO型入試のなかで設けられています。

【東京女学館小学校】AO型入試を行う理由

東京女学館小学校がAO型入試を導入した背景には、お嬢さま方の感性を守りたいという学校の強い願いがあります。

東京女学館小学校は、厳しい受験のための詰め込み型の勉強が、子どもたち本来の素晴らしい感性や豊かな感情を損なうことを最も懸念しています。東京女学館小学校が大切にする「インクルーシブ・リーダーシップ」の基礎は、人に対する共感性であり、その基盤には感性や感情があると考えられています。

AO型入試は、過剰な受験負担を軽減し、入学後も健やかに成長を遂げていくお嬢さまを選抜するために、人物や動機といった多様な側面を重視しているのです。

【東京女学館小学校】AO型入試で評価されるポイント

AO型入試の合否を分けるのは、小手先のテクニックや知識量ではありません。ご家庭の「教育に対する真摯な姿勢と質」が評価されます。

 第一志望であることの「覚悟」

AO型入試の最も重要な前提は、合格したら必ず入学するという、ご家庭の揺るぎない確固たる意志です。この覚悟は、単なる口約束ではありません。

東京女学館小学校のAO入試が例年11月1日に設定されているということは、白百合学園小学校、雙葉小学校、聖心女子学院初等科といった他の多くの伝統女子校を受験しないという、親御様にとって人生の大きな決意表明を意味します。

親心としては、他校も受験し「なんとかどこかに合格を」と願うのは当然の気持ちですが、この全ての選択肢を捨てるという決意こそが、熱意の証明として学校に伝わります。面接では、この理念と日時を天秤にかけた上での覚悟の深さが問われます。

 ご家庭、そして推薦者の「真摯な願書」

AO型入試では、ご家庭が記入する願書と並行して、推薦者による推薦書（2種類）の提出が求められます。

これは、ご家庭がしっかりと願書を書くのは当然ですが、推薦者の方にも用紙2枚分の推薦状となる詳細な記述を記載していただく必要があります。

この要件は、単にご家庭の資質や教育観について第三者からの客観的な評価を得るだけでなく、「ぜひこのご家庭を女学館へ」とご家庭と同程度の高い温度感を持って応援してくださる存在を持っていることが必要不可欠であることを示しています。

推薦書は、ご家庭の教育観の深さや、学校の理念との適合性を外部から証明する、非常に重要な資料となります。

 家庭教育で培われた「共感力と自立心」

学校は、小学校の教育は家庭での教育の延長線上にあると捉えているため、AO型入試の面接や考査では、日々の家庭教育の真価が問われます。

まず、「愛情豊かに成長していること」が前提ですが、それ以上に、生活の中で培われる資質が重要視されます。具体的には、人の気持ちを思いやり、集団の中で協調性を持って活動できる共感性、そして人の話がしっかり聞けて、自分の考えを自分の言葉で持ち伝えられる傾聴力と表現力が求められます。

さらに、身の回りのことを自分でやろうとする自立心や、基本的な生活習慣が身についているかといった生活力も評価の対象です。AO型入試の準備とは、まさに日々の家庭での関わり方を丁寧に見つめ直し、実践することに他ならないのです。

【東京女学館小学校】AO型入試と一般入試の併願で本気度を伝える

東京女学館小学校のAO型入試と一般入試は、日程的にもルール的にも併願出願が可能です。

AO型入試は第一志望の確約が必要ですが、仮にAOでご縁がなかった場合でも、ルール上、一般入試を改めて受験することは可能です。

AO型入試に挑戦したという事実は、「わが家は女学館の理念に深く共感し、強く志望している」という揺るぎないメッセージを学校側に伝えることになります。

AO型入試に合格すれば最高の形で受験を終えられますし、万が一の結果でも、一般入試で改めてチャレンジする際、ご家庭の本気度を示す重要な要素となります。

まとめ：AO型入試を理解することが、東京女学館小学校合格への第一歩

東京女学館小学校のAO型入試は、親子の真価と理念への共感を問う、非常に奥深く、ユニークな選考です。

見かけ上の倍率や試験内容といった表面的な情報に惑わされることなく、学校がなぜこの入試を行うのかという「理由」、そして「家庭教育のあり方」が合否の土台となるという事実を、心から理解することが合格への第一歩となります。AO入試の準備とは、すなわち、ご家庭の教育の軸をしっかりと見つめ直し、ご夫婦でその方向性を共有することに他なりません。

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ぜひ、このAO入試という貴重な機会を最大限に活かし、万全の準備と対策を行うことで、「東京女学館がわが家にとって揺るぎない第一志望であること」をしっかり伝えられるよう、ご家族一丸となって笑顔で臨んでください。

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