【小学校受験】数の分割の出題意図は?
「数の分割」では、数に関する基礎的な感覚があるか、数を操作的に扱うことができるかを評価されています。
数に関する基礎的な感覚があるか
「数を数える」「数を比べる」「数を分ける」など、数に関する基礎的な感覚や知識を持っていることが大切です。これらの感覚は日常生活の中で身につけることができるため、家庭生活の豊かさを評価されているとも考えられます。
数を操作的に扱えるか
すぐに答えを求めることができない問題が出された時に、どのように考えるかを見られています。「数の分割」においては、日常生活に即して数を操作的に考えることが重要です。ペーパーテストでも、ペーパー上に示された絵や図を使って考えるようにしましょう。
指示の理解力があるか
「数の分割」の問題では、問題の意味を正しく理解できないお子さまがいらっしゃいます。まずは、「数を等分すること」「まとまりを作ること」「数があまるということ」など、言葉の意味を正しく理解していることが重要です。その上で、先生の指示をしっかりと聞いて、問題の意味に合う答えを求めるようにしましょう。
【小学校受験】数の分割の出題方法は?
「数の分割」の出題方法には、大きく2つの方法があります。
個別テスト・口頭試問
個別テスト・口頭試問では、ブロックやおはじきなどを渡されて、「3人で同じ数ずつ分けましょう。」のように出題されるのが定番です。また、りんごの描かれた絵を見せられて、「ゾウさんは、何個ずつりんごを食べられますか。」と聞かれることもあります。他にも、トランプを渡されて、「このトランプをみんなに配ってください。」と指示されることもあります。
ペーパーテスト
ペーパーテストでは、ペーパー上に分けるものが描かれていて、「6本のバナナを2匹のサルが同じ数ずつ分けます。1匹のサルは何本のバナナを食べられますか。その数だけ下の四角の中に丸を描きましょう。」のように出題されるのが一般的です。「数の分割」の問題では、「計数」「数の系列」「和差」よりも問題文が長くなることがあるので、問題の意味を間違えないようにしましょう。
【小学校受験】数の分割の出題内容は?
「数の分割」の出題内容には、「等分除」と「包含除」の2種類があります。また、あまりが出るパターンや「和差算」の基礎になるような問題もあります。
数を等分する問題(等分除)
例えば、「2人の子どもが8個のあめを同じ数ずつ分けます。1人の子どもは、あめを何個もらえますか。」のような問題で、「数の分割」の基礎的な問題です。「同じ数ずつ分ける」や「同じ数あげる」など、「同じ数で分ける」というのがこの問題のポイントです。
数を同じ数ずつまとめる問題(包含除)
例えば、「9枚のクッキーを3枚ずつ袋に詰めていきます。クッキーの入った袋は、何袋できますか。」のような問題です。「同じ数ずつまとめる」や「花を2本ずつ花瓶に挿す」など、「同じ数のまとまりを作る」というのがこの問題のポイントです。
あまりが出る問題
等分除と包含除を扱った問題で、あまりを求める問題が出題されることもあります。例えば、「7個のりんごを2頭のゾウさんが同じ数ずつ分けようとしたらりんごが余ってしまいました。りんごはいくつ余りましたか。」のように出題されます。「余る」とはどういう意味なのかを正しく理解していることが大切です。
和差算の基礎になる問題
例えば、「8個のどんぐりをクマさんリスすさんで分けます。クマさんのどんぐりがリスさんのどんぐりより2個多くなるように分けると、クマさんとリスさんは、どんぐりをいくつずつもらえますか。」のような問題です。どちらがいくつ多く(少なく)なるのかをよく聞き、操作的に考えるようにしましょう。
【小学校受験】数の分割の解き方は?
「数の分割」ができるようになるためには、数を分ける経験をしていることが大切です。数を分ける経験をしたことがないと、どんなに解き方を説明しても、本質的に「数を分ける」ということの意味を理解できないことがあるので注意しましょう。
「数を分ける」という経験をするためにおすすめなのは、トランプ(カードゲーム)です。トランプ(カード)を配る時、通常は1枚ずつカードを配っていきます。これはトランプ(カード)を等分するための方法ですので、等分除を扱った問題はこのトランプ(カード)を配るのと同じように解くことができます。この解き方は、「数の分割」の問題を解く上で重要な解き方の1つになっています。
トランプを配るように解く方法について、詳しくはこちらの教材で解説しています。また、あまりを求める問題や、数をまとめる方法についても解説していますので、お子さまの家庭学習にお役立てください。
【数量】数の分割(教材サンプル)
【数量】8 数の分割サンプル
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【小学校受験】数の分割|まとめ
小学校受験における「数の分割」を解く上では、数を分ける経験が非常に大切になります。この経験を活かして操作的に問題を解くことで、難易度の高い問題も解けるようになりますので、等分除や包含除の考え方や解き方が身につくように、しっかりと練習をしましょう。問題練習をする際には、ぜひ本記事でご紹介した教材をご活用いただき、効果的な学習をしてください。